【新作】イケメン英国探偵vs幽霊!?奇妙なアパートの謎を解く脱出ゲーム 『不思議な探偵』

片言だけど引き込まれる愛おしき探偵たち

非合法な事案を請け負うイケメン探偵と赤い眼鏡がチャームポイントのかわいらしい助手。ふたりのもとに届いたのは霊現象が発生しているアパートの調査と、その1室に隠されたネックレスを探してほしいという老婆からの依頼だった。

本記事で紹介する『不思議な探偵』は、閉鎖的な空間に散りばめられた限られた情報をもとに、複雑なパズルを解明していくマルチストーリー型の脱出ゲームだ。

背後に気配を感じる不気味なアパート探索

長年非合法な事案ばかりを請け負ってきた探偵事務所のアーサー・スモックは、バスローブ（にしかみえない）のうえにコートを着込み事件に挑む風変わりな英国紳士。

それが合法なのかと不安になってくる男を支えるかわいらしい助手ドロシー・リリアの存在が事務所唯一の救いであり、物語はふたりを中心に描かれていく。

事故物件なのかそれとも誰かが霊を連れ込んでしまったのか。

公式の説明や依頼主が口にする幽霊というワードに、この夏不足していたホラー体験を味わえるのかと胸が高鳴る筆者だったのだが、いざ現場に入ってみるとそこには儀式を連想させる魔法陣が堂々と描かれていたことに“そっち系ですか!?”と困惑。

しかし、“人ならざるもの”を連想させるノイズ交じりのゲーム画面と不安な気持ちにさせる独特なBGMが抜群のホラーテイストを演出してくれるのだ。

気になるポイントの調査とアイテムの回収をタップ、室内の移動をスワイプで行うスタンダードな操作をベースに、アイテムを組み合わせたり特定の場所に配置するなど直観的に調査を進めることができる。

何度か発生する選択肢に応じてストーリーが分岐するが、オートセーブのため進行状況を個別に残せない点。ヒント機能なしでは解明困難な謎解きが多い点にもどかしさを感じるが、手順さえ覚えてしまえば周回プレイも簡単なのでご愛敬といったところだ。

画面に直接書きこむ便利なメモ機能

複数のヒントを組み合わせることもある複雑な謎解きとなれば、手もとに紙とペンを用意したくなるのがプレイヤーの心理。

そこでオススメしたいのが画面に直接書き込みができるメモ機能の存在だ。

正直なところ書き心地はイマイチでお世辞にも書きやすいとはいえないが、この機能があるだけで紙やペンといった物理アイテムが不要になる点はうれしい。

欲を言えばメモ機能を展開した状態で謎解き対象のパネルやキーなどを操作できるともっとよかった。

こうした機能は本作が初ではないが、謎解きゲームをリリースする他デベロッパーもぜひ、積極的に取り入れていってもらいたい!!

ローカライズの壁と今後の展開

ここまでのスクリーンショットからお察しかと思うが、本作のローカライズはお粗末なものと言わざるを得ない。

某翻訳ツールの直訳をそのまま使っているのか、イケメン探偵とかわいらしい助手の掛け合いが台無しなのだ。

海外のスマホゲームではあいまいなローカライズもお約束で、片言でも読めるだけありがたいことなのだが、個性のある登場人物や独特な世界観などたくさんの魅力を感じるゲームだけに残念でならない。

数多くの非合法な事案を扱う探偵事務所というからには、今後もたくさんの案件が飛び込んでくるのだろう。

もし本作がシリーズ化するのであれば、ぜひローカライズにも力をいれてほしいところだ!!

P.N.深津庵
※深津庵のTwitterはこちら

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