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『コトダマン』大ヒットの秘訣は?中村たいら氏インタビュー

2018-05-07 12:00 投稿

『コトダマン』爆発的ヒットの裏には地道なTwitter施策

配信開始3日で100万DLを突破し、1週間で200万DLまで到達したセガゲームスの新作『共闘ことばRPG コトダマン』(以下『コトダマン』)。”開発会議”と銘打ち、ユーザーに意見を求めたり、率先して話題のバーチャルYoutuberとコラボを実施したりと、異色なプロモーションも目立った本作。4月26日には300万ダウンロードを突破するなど破竹の勢いを見せている。この爆発的なスタートダッシュを決められた要因は何なのか? プロデューサーの中村たいら氏に、ファミ通App編集長の中目黒目黒が直撃した。

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――めちゃくちゃ好調ですね! 前作の『モンギア』では配信10日で100万ダウンロードでしたが、今回の『コトダマン』は配信10日で3倍の300万ダウンロード。かなりの勢いですが、いまの率直なご感想をまずは聞かせてください。

中村 社内やユーザーさんから『コトダマン』の評価をいろいろいただいているんですが、「意外とおもしろい」だとか「思っていたよりおもしろい」という意見がすごく多いんですよ。ということは、『コトダマン』は一見“おもしろくなさそう”、”売れなさそう”と思われてるんですよね(笑)。

――一同(笑)。

中村 「期待していた通りおもしろい」のではなく、ほとんどの人が「やってみたら意外とおもしろい」という(笑)。

――じつはうちの編集部でもそういった声はチラホラ聞こえてきてます……(笑)。

中村 タイトル発表したときのインタビューでも話したんですけど、○○○×RPGというスタイルはいまは基本的に売れないんですよね。じつは『コトダマン』自体企画したのは5年前なんですよ。その時は会社の承認が下りなくてプロジェクト化しなかったんですけど。

開発しはじめてからも社内からの否定的な意見は多かったけれど、僕だけは”言葉”そのものの魅力と、このゲーム性の組み合わせなら「イケる!」って思ってました。なので、いまの状況には驚いているというよりも、ホッとしている感じですね。

――このスタートダッシュは確信があったと。

中村 100パーセント自信があったかと問われるとそうではないですが、こうなるイメージはちゃんとありましたし、そこに向けてやるべきことをすべてやってきました。逆に言うと、こうならなかったら「負け」なプロジェクトだとは思ってました。。

――2年前くらいに『コトダマン』のプロト版を僕に見せてくれましたよね?

中村 ああ、そうでしたね! そのときの目黒さんの反応があまりよくなかったんだよなあ(笑)。

――いやいや(笑)。ゲーム性はすごくおもしろいと思ったんですけど、ゲームサイクルに目新しさはないじゃないですか。2年前の当時は、○○○×RPGのジャンルが飽和状態、いや、むしろ廃れ気味で、どんどんゲームが重厚長大になっていった時代で……。もし、この流れが一周して、ふたたびシンプルな方向にもどったらヒットするかもしれませんね、と話したんですよ(笑)。

中村 そうでした。でもそのとおりで、僕も逆にいまこのジャンルがマーケットにないなと感じていて。イラストもこのテイストの作品ってほとんどないんですよ。

――中村さんっぽい考え方なんだよなあ。プロモーションも”開発会議”と銘打って、ユーザーをうまく巻き込んだりと尖ってましたよね。スタッフロールにユーザーの名前を入れるのもおもしろい試みでした。最初からユーザーを巻き込もうと?

中村 それはそうですね。クラウドファンディングなどもそうですけど、名前が協力者リストなどに載るじゃないですか。そうすると俄然思い入れも強くなる。で、それを広めようという気持ちも一段と強くなると思うんですよね。

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――そうですね、全然距離感が変わってきますからね。

中村 オリジナルタイトルで、しかも“言葉で闘うRPG”といくら銘打ってもおもしろさは伝わらないと思っていて、ゲームではないところでとりあえず目立とうと。目立たないと埋もれちゃう……まず触ってもらうチャンスをもらいたいなと。それがエンドロールに載れる権利であったり、開発会議という取り組みであったり、コラボをまず発表しちゃったりと、さまざまな施策を打ちました。唯一想定外だったのが”のじゃロリおじさん”でしたね(笑)。

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――タイミング的にはドンピシャでしたね。

中村 もうすごかったです。コラボが1番はじめだったから効果抜群だったんですよ。それに、コンビニでバイトしていた店員の“のじゃロリ”さんに老舗ゲームメーカーのセガからコラボ依頼が来たというドラマがあったんですよね(笑)。これが奏功して、それまで仕込んできた開発会議や、公式Twitterでの施策の数々がうまく回り出したんですよ。

――Twitterも公式らしくないというか、全員にからむというか(笑)。

中村 そうですね、中の人は5ヵ月ぐらい休日返上でTwitterやってますからね(笑)。エゴサして意見にひとつひとつ丁寧に返したり、リツイートしたり。

マーケティングを自分でここまでガッツリとコントロールしたのって今作が初めてだったんですよ。ふつうのことをふつうにやってもまったく目立たない。ネットワーク広告などはお金をかけた分しか効果がないので、いっこいっこの施策をいかにバズらせるかを真剣に考えていました。その点、Twitterは非常におもしろくて、1ツイート、1ツイートが施策というか。

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▲声優を入れるきっかけもTwitter。

――ユーザーからのリアルな反応がありますしね。

中村 セガ公式Twitterも非常に参考になりました。1文字1文字がしっかりと考えられてるなと。アプリプロモーションには最低限のお作法は必要かもしれませんが、Twitterの運営、メディアでの露出、Youtuberさんを巻き込んでの施策など、ひとつひとつ丁寧にやっていくことが大事かなと。

あ、でもやっぱり……下ネタですよね。下ネタが大きいですよ。

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――へ?(笑)

中村 いやいや、半分冗談ですけど(笑)。公式だとコンプライアンスなどがあって難しい側面もあるかもしれませんが、公式らしくないことも思い切っていろいろ試してみることが大事かなと(笑)。

フォロワーさんが何十万人もいるタイトルもありますけど、なんとなくフォローしている人も多いと思います。でも『コトダマン』では毎日のようにあいさつや意見を交わして、ホントに『コトダマン』が好きで待っていてくれる、リリースまえからファンを作れたことが大きかったと思います。

――数ではなくて、本当の意味でアクティブな人数が大事ですもんね。

中村 事前登録も同じなんですよね。事前登録が100万人を超えるタイトルもありますけど、どれだけ本当にダウンロードしてくれる人がいるのかが大事で。『コトダマン』は最終的に10万までいったんですけど、そこまでいくとは思ってなくて、報酬も10万までしか用意してなくて(笑)。

――うれしい誤算(笑)。

中村 予想外といえば、業界の大物の皆さんが『コトダマン』を気に入ってくださっているようで。例えばヨコオタロウさんとか、それこそ週刊ファミ通の林編集長も遊んでくれていますし、あとは声優の杉田智和さんとか……あ、安元洋貴さんも遊んでくれているらしく、お願いしているわけではないのに、ありがたい限りです。

あと、よかったのはβテストですね。βテストをちゃんとやるのはセガとしても初めてだったんですけど、合計10000人くらいのプレイヤーが遊んでくれてたんですよ。アンケートの回答率、プレイの継続率もよくて、データ引き継げないよって告知しても、最後の最後までたくさんプレイしてくれました。あれで僕も自信付きましたし、会社の温度感も変わりましたね。チームメンバーもいけそうだと感じて雰囲気がよくなったので、あれは良かったですね。

――ユーザーとの信頼関係をTwitterを中心にうまく作れたんですね。スタートダッシュも決まって、リリースから2週間くらい無料アプリ1位をずっと堅持していましたね。テクニック系の広告も実施してないとか?

中村 ゼロです。オーガニックユーザーだけであそこまでいってます。

――評価もめちゃくちゃいいし。これまでのお話を聞いていると、オリジナルタイトルだからこそ、やれることは全部やって、それがユーザーにひびいたという感じだったのかなって。

中村 オリジナルだし、美麗イラストでもないし、声優さん推しでもないし……もともと声を入れる予定さえなかったですからね。ユーザーの皆さんが遊んでさえくれれば「広げてくれる」とは思っていたんですよね。ただ、その火種が小さければ、火が付く前にダメになる。Twitterで30000人フォロワーが集められて、リリースできたっていうのがここまで瞬間的に広がっている要因のひとつかもしれません。

――今後の運営に関しては、ひとまずコラボが順次展開されていく感じですか?

中村 最初は『ウルトラマン』とのコラボを実施予定です。コラボは“コトダマン”の絵のテイストが活きてきて、あの頭身のデフォルメ化って、それだけでキャラクター性があって商品価値が生まれるじゃないですか。単純に絵がそのまま登場するよりも、デフォルメにすることでどうなるのか、という点も注目されればと思っています。あと、ワードの追加はやろうと思っていて、単純にコラボでキャラクターが出てくるだけでなく、言葉を使ったコラボなんかもドンドンできると思っています。

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――コラボとワード追加が平行して行われていくというイメージですよね。

中村 最初の『ウルトラマン』コラボから作品ならではの言葉をたくさん入れていきます。やっぱり好きな人ってその作品の言葉がちゃんと入っているか調べたりするんですよね。みんなで揃えて、できた言葉をTwitterでめちゃくちゃ拡散してくれるんです。

――ワードの追加が一番のアップデートになっていくって感じですね。

中村 もちろんバトルのギミックなども徐々に追加していく予定ですが、やっぱりワードの追加やそれを絡めたイベントは一番重要だと思っています。今ってたくさんのゲームが溢れているので、単純にゲームが楽しいだけじゃなく、ゲームをつかっていかにみんなで盛り上がれるかというのが大事だと思うんです。言葉ってtwitterなどを通じて外の世界とリンクするので、そういう意味で過去には無いコラボやイベント展開が可能だと思っています。

まぁ、課題のほうもまだありまして、例えば電池の消費量が激しかったり、あとはAndroid端末で動かないモデルが多いんですよね。

――いやー、最後の最後に電池の減りはどうにかしてくださいってお願いしようと思ってました(笑)。

中村 そこをどうにかしないとマズイですよね。片手間でプレイするためのゲームなのに電池の消耗が激し過ぎて片手間で遊べない状態が続いている。通勤時にプレイしたら、帰りにスマホ自体が使えなくなるみたいなのは、どうにかします! 今後もTwitterをうまく活用して、ユーザーさんとともに運営していければと思います。

『コトダマン』にファミ通App降臨!生放送も!

コトダマン攻略情報

共闘ことばRPG コトダマン

対応機種iOS/Android
価格無料(アプリ内課金あり)
このゲームの詳細を見る
ジャンルRPG
メーカーセガゲームス
公式サイトhttps://kotodaman.sega.jp/
配信日配信中
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