『ベイングローリー』が到達する新たなるステージとは?待望の新モード5V5やesportsとして目指すところをズバリ訊く!

2017-12-17 20:00 投稿

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Vainglory

スマホesportsの先駆者が大きく動き出す

2017年12月7日、東京・原宿にて、Super Evil Megacorpより配信中の本格MOBAスマホアプリ『ベイングローリー(Vainglory)』のメディア向け発表会が行われた。

 
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今回の発表会にて、新モードである“5V5”の先行体験や、Super Evil Megacorpグローバル・パブリッシング ジェネラルマネージャーであるテウォン・ユン氏にインタビューをする機会が得られたので紹介していく。

世界大会最終日で初お披露目となる新モード

今年の開催で2回目となる、『ベイングローリー』の公式世界大会“ワールドチャンピオンシップ 2017”が12月14日~17日にシンガポールのKallang Theatre (カランシアター)で開催。

Razer 2017 Vainglory World Championship

スマホesports黎明期からプロチームへの支援、コミュニティの活性化、公式リーグの発足など、さまざまな手法で盛り上げてきた本作の集大成と言える世界大会にて、新モード“5V5”のデモンストレーションプレイが行われる。

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新たに用意された新マップは、オブジェクトやモンスターといったものですら、一切の使いまわしを許さないSuper Evil Megacorpのゲームクオリティへの意識の高さを伺わせる内容となっている。

 
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今回先行プレイをさせてもらったうえでのプレイ所感を下記にてまとめていく。

フィールドマップは5V5MOBAのオーソドックスな形に収まっており、タレットやミニオンといったデザインが一新されている効果か、新たなゲームをプレイしているという感覚に非常に近かった。操作性はこれまでの3V3と変わりはないので、従来のプレイヤーにはスムーズにプレイしてもらえるものと思う。

 
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描写される情報は圧倒的に増えたのだが、自社開発ゲームエンジンの進化による恩恵でスムーズなプレイが保障されているのは圧巻であった。5V5を実装しているスマホMOBAアプリもすでに出ているが、完成度の高さといった点で群を抜いていると言っても過言ではないクオリティに仕上がっている。

 
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今回はNPC相手のプレイとなったが、実際に人間相手のプレイが激アツなのは言うまでもない。人数が増えたことによる戦術の広がりがいまから待ち遠しい。

[関連動画]

SEMCグローバル・パブリッシングジェネラルマネージャーへのインタビュー

発表会のスピーチを担当した、テウォン・ユン氏へ5V5モードの気になるポイントや、本作の目指すところをインタビュー。その模様をお届けしていく。

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略歴:ソウル大学出身。現・Super Evil Megacorp社グローバル・パブリッシング ジェネラルマネージャー。Wargaming社のアジア太平洋マネージング・ディレクターとして『World of Tanks』のアジア太平洋での展開や同タイトルの成長戦略を担当。また、Blizzard Entertainment社、Red 5 Studios社、Electronic Arts社での役職など歴任。ゲームおよびプラットフォーム開発、戦略立案と実行、ビジネス開発とチーム構築に18年以上携わる。Super Evil Megacopでは『ベイングローリー』の海外展開を担当。

5V5モードについて

――5V5モードはいつごろ実装予定でしょうか?

テウォン・ユン氏(以下、テウォン) 5V5モードは2018年初頭、具体的には2月の旧正月あたりを考えています。

――元々3vs3モードだった本作に、5V5モードを実装しようと思った意図はなんでしょうか?

テウォン ほかプラットフォームのMOBAと呼ばれるジャンルのゲームは基本的に5V5が主流です。なぜ我々が3V3から導入したかというと、当時スマートフォンゲームでMOBAはかなりマイナーなジャンルでした。まず初めに知ってもらうということが大切で、“わかりやすさ”を重視しました。

後は、当時のモバイルの品質が5V5に耐えうる我々の期待するものに追いついていなかったというのが挙げられます。そして3年経ったいま、モバイルの品質向上や我々のゲームエンジンの進化によって5V5を取り入れても、PCと比較したときに遜色のないクオリティが提供できると確信できたため、実装に踏み切りました。

――5V5モード開発に当たって難航した点や苦労したポイントをお伺いできますか?

テウォン たいへんだったポイントは、まったく新しいゲームを開発するのといっしょでしたので、私たちは会社としてまだまだ小さいんですよね。ひとつのスタジオで、3つのことを同時に進行していました。ひとつ目が“ゲームエンジン”の開発。ふたつ目が“5V5の開発”。3つ目が“既存モードのアップデート”。これらすべてを同時に進行していかなければならないことが、とてもたいへんでしたね。

――5V5実装に当たり、端末の推奨スペックは上がるのでしょうか?

テウォン 今回の発表会で体験してもらった5V5モードは、まだ最適化が済んでいない状態のものです。現状の開発状況の進捗として、さまざまな機種に対応させていくといった段階に来ています。現段階で「こういったスペックを推奨します」とはお答えし難いのですが、多くのユーザーに遊んでもらえるよう最大限の努力をしていきます。iPhone3Gだときびしいかなと(笑)。iPhone4だとわからないかな。

――人数が多くなったことで集団戦に強いヒーローがより猛威を振るいそうですが、そういった今後の調整は5V5に主眼を置いて行われるのでしょうか?

テウォン 5V5と3V3どちらかで極端にヒーローの能力が変わるようなことがないよう、現在調整をしています。たとえば、狼のヒーロー“フォートレス”の“群れの襲撃”は、敵ヒーロー1体ずつに向けて子犬がチェイスしますが、3V3モードでは3体ですよね。それが、5V5モードでは5体の子犬が出現するようになります。

――今後5V5の扱いについて、公式大会への起用はどう考えていますか? また、3V3モードの扱いはどうなっていくのでしょうか?

テウォン 3V3と並行して大会を運用するのは非常に難しく、現実的ではありません。プロチームの方であっても、3V3と5V5を同時にマスターするのは非常に難しくなるでしょう。なので、最終的には“どちらかを選ばなければいけない”ということになります。これに関しては社内でも十分に会議をしますし、世界中のプロチームの方からフィードバックをいただいた後、どちらかに絞るということになります。

 
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SEMCが考えるesportsとは

――世界的にesportsに関しての動きが活発化している昨今ですが、『ベイングローリー』が目指すところはどこになるのかお伺いできますか?

テウォン まず前提として、『ベイングローリー』だけではなく、esportsタイトルのすべてが“まだまだ始まったばかり”ということ。弊社の目標としては、esportsを“持続的なエコシステム”にすることです。試合や大会には多くの人が携わります。プレイヤーやコーチ、それをサポートする人……それらの人が『ベイングローリー』をプレイするだけで仕事をしていると言えるというレベルまで持っていくことです。

テウォン また、選手が引退した後も、esports界で仕事ができるようにしていくということも弊社の目標のひとつとなります。オリンピックなどでesportsが取り上げられるといったお話もありますよね。それはいい目標だとは思いますが、最終的な目標ではないです。エコシステムを確立するという柱に付随するものとしてといった意味ではいいのかもしれません。このエコシステムを確立するのですら、ここから3年……5年は必要だとみています。まずはそこに注力していきたいですね。

――現状、日本のPvPゲームのマーケットは他国と比較すると小さいように思いますが、SEMCとしては今後どうアプローチしていきますか?

テウォン 本作がPvPゲームというのもあるんですけど、“チームで戦うスポーツ”という点を推していくことが大事だと思っています。日本での人気ゲームのひとつとして『ウイニングイレブン』がありますよね? そういった仲間と協力してプレイする捉えかたをしてもらえるようにしていきたいですね。そういった理由で日本でも『ベイングローリー』が受け入れられたと思っています。人と戦うというより、チームで戦うということを強調しています。

 
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『ベイングローリー』のこれから

――多くのユーザーがつねに新しいヒーローを楽しみにしていると思います。一月に1ヒーロー更新されている現状のペースですが、最大何人のヒーローまでといったことは考えていますか?

テウォン アップデートが毎月あって、アップデートごとに新ヒーローを出すのが目標です。その目標の達成率は今年7割ほどでした。達成できなかったおもな理由としては、5V5モードの開発に注力していたという点です。5V5の開発をしているデザイナーとニューヒーローを作るデザイナーがいっしょなんですよ。5V5をリリースした後は、毎アップデートごとに新しいヒーローというのを心がけていきたいですね。

テウォン 最大でどの程度のヒーローというのはまったく想像がつかないですね。但し、一定数のヒーローで落ち着かせることは必要だと考えています。ヒーロー数が多すぎると、新しく始めるユーザーがたいへんになったり、既存ユーザーもさまざまなヒーローのカウンター*を覚えたりなど、敷居が高くなってしまいます。

*ヒーロー同士の相性のこと。

――アップデートごとに各ヒーローの能力調整が入りますが、どういった基準で調整されていますか?

テウォン いくつかあるのですが、ひとつ目が社内でのチェックです。多くの社員が毎日『ベイングローリー』をプレイしています。その中で気付いた点は即時に修正します。ふたつ目が、実際のプレイヤーの行動です。ゲーム内の勝敗であったり、さまざまな数値を参照していったり、ユーザーの声を聞きます。

テウォン 最後に、プロチームと定期的に話す機会がありますので、熟練者の角度から見た話を訊いて参考にさせてもらっています。新しいヒーローが登場する度に大きくバランスが変わっていくので、終わりなき旅ですね(笑)。

――余談なんですが、テウォンさんの好きなヒーローはいますか?

テウォン リンゴがいちばん好きですね。いちばん最初にプレイしたヒーローです。片腕がないヒーローなんですけど、日本の侍をベースにしつつ、中国の香港映画の酔拳を合わせたようなデザインです。このヒーローを見たときに、ゲームを開発しているデザイナーは本当に楽しんで作っているなぁと感じたので思い入れが強いです。

――ありがとうございます。最後に日本のユーザーへ向けてコメントをお願いします。

テウォン 私の仕事のもっとも楽しいことが、ファンの皆さんが作ってくれるファンアートだったりを見るのがとても好きです。それは私だけではなく、会社全体で楽しませてもらっています。その多くは日本のユーザーなんですよ! それはこれからも続けてほしいと思いますし、会社によっては二次創作に対してきびしいところもあるかと思いますが、私たちはいつでも歓迎しています。これからもよろしくお願いします。

Vainglory

対応機種iOS/Android
価格無料(アプリ内課金あり)
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ジャンルMOBA
メーカーSuper Evil Megacorp
公式サイトhttps://superevil.zendesk.com/hc/ja/
公式Twitterhttps://twitter.com/vaingloryjp?lang=ja
配信日配信中
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