初代『マクロス』が原点!『崩壊3rd』を作ったメーカーは日本のサブカル大好き集団だった!マルチプレイの情報も明らかに

2017-04-12 18:00 投稿

スマホゲームの開発経験しかない環境から生まれた『崩壊3rd』

超美麗なグラフィックとヌルヌル動くアニメーション、かわいい美少女キャラクターと、ビジュアル面で配信前から注目集め、配信後にはトップセールス上位にランクインしたアクションゲーム『崩壊3rd』。

本作を開発したのは中国のスマホゲームメーカー“miHoYo”。最近では中国産ゲームのクオリティの高さが話題になっているが、『崩壊3rd』もスマホゲームとして最高峰のクオリティを誇るタイトルのひとつ。

今回は“miHoYo”を直撃し、『崩壊3rd』が生まれた背景を探ったのでお届けしよう。

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▲中国miHoYo本社CEO 兼『崩壊3rd』プロデューサー 蔡浩宇氏(左)。miHoYo 代表取締役 李承天氏(右)。

最初は4人で立ち上げた学生ベンチャー

――“miHoYo”を立ち上げたきっかけは?

 立ち上げたのは2011年ころです。当時、立ち上げメンバーはみんな大学院生でIT系を専攻していました。そこで出会った日本のオタク文化に惹かれて、これを武器にモバイルゲーム市場に挑戦したいと思い、“miHoYo”を立ち上げました。

――起業時は何名だったのですか?

 4人ですね。

――現在は?

 270人ほどになります。

――4人から270人はすごいですね! やはり『崩壊学園』のヒットでそこまで大きくなったのでしょうか?

 そうですね。起業した当時は、日本のサブカルチャー風と言いますか、二次元美少女モノは中国ではあまり出回っていませんでした。最初は投資も受けられずに資金繰りに苦労することもありましたが、自分たちの信念を貫いて最初に作ったゲームが『崩壊学園』です。

――日本でもリリースされてヒットしましたよね。

 じつはちょっと違うんです(笑)。

――え!?

 日本でリリースした『崩壊学園』は、中国では『崩壊学園2』として配信されています。本当の1作目がリリースされたときは会社の規模感やビジネス面から海外展開できず、『崩壊学園2』のときにようやく会社の規模やリソースが追いついてきました。ただ、海外展開の方針に関しては、韓国や東南アジアはその国のパブリッシャーさんに任せていて、我々が実際に運営に携わっているのは海外市場は日本のみです。日本には強い信念、執念を持っています。

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▲『崩壊学園』はゾンビと戦う横スクロールアクション。登場キャラはゾンビも含めて全員美少女!

明確な志向を持ち、市場は意識しないという戦略

――『崩壊学園』や『崩壊3rd』は日本でもヒットしましたが、はじめから日本市場を意識して開発したのでしょうか?

 会社を立ち上げた原点に日本のサブカルチャーはありますが、ビジネス面で日本市場や中国市場など、市場を分けて考えるということはありません。製品自体が美少女好きなオタク向けという明確な指向があり、そこを意識して開発していますので、日本の二次元美少女好きも、中国の二次元美少女好きも、おそらくアメリカの二次元美少女好きにも受け入れてもらえると思っています。

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▲『崩壊学園』、『崩壊3rd』ともに主人公はキアナ。

――では、ゲーム開発において、日本のアニメやマンガに影響を受けた点はありますか?

 具体的なタイトルを挙げるのは難しいですが、我々をこの道に導いてくれたのは初代『マクロス』です。そこをきっかけに、20年近く日本のアニメやマンガ、ゲームに触れ続けて、それぞれのいいところを吸収してきたので、ゲームを作る際も、その吸収してきたものが作品に少しずつしみ込んでいる状態です。なので、具体的に「これに影響された」と挙げるのは難しいですね。いろいろなもの、としか(笑)。

――最新作の『崩壊3rd』にも日本のアニメやゲームの匂いを感じました。グラフィックやゲーム性もかなりコンシューマー寄りという印象です。

 弊社の目標に、“コンシューマーに負けないくらいのモバイルゲームを提供する”というものがあります。ただ、『崩壊学園』を開発した2014年ころは、ハードウェアの制約などがあってフル3Dが実現できなかったんです。『崩壊3rd』は、そこから2年後のハードウェアなどを予想したときに、自分たちの目標と合致する可能性が見いだせたので開発を始めました。

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崩壊3rdバトル

――細部のこだわりもすごいですよね。“聖痕”はゲームシステム的にはオーソドックスなものだと思うのですが、実際にキャラクターの背中に聖痕が刻まれる演出には驚きました。

ゲームに影響されないディティールにもとことんこだわりたい、開発者の誇りを感じられるものを作りたいという信念が根本にあります。聖痕システムであったり、雲の流れとか、ゲーム性に変化はありませんが、ユーザーさんがそこに我々のこだわりを感じてくださってくれたら成功だと思っています。

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――『崩壊3rd』は何名ぐらいで体制で開発したのでしょうか?

 いまは70~80人くらいですね。企画を立ち上げた当時は、ここまで本格的な開発は考えていなくて、20~30人くらいを着地点として考えていました。それがプロジェクトがだんだん大きくなって、いまの状態に(笑)。

――日本では、高いクオリティのスマホゲームが出てくると、その開発者の中にコンシューマーゲームの開発経験のある人たちが入っている場合が多いのですが、御社はどうなのでしょう?

 そもそも中国はコンシューマーゲームが法規制によって制限されていますので、コンシューマー開発経験のあるスタッフはあまりいません。一部に、PCゲームの開発経験のある人はいると思いますが、大多数はスマホゲームの開発オンリーです。

――なるほど。それなのにあのクオリティで開発できるとは恐るべし! ですね。

『崩壊3rd』の新たなコンテンツ

――マルチプレイを遊びたいという声が日本でもあり、中国ではベータテストが始まっているという噂も届いているのですが、日本でのマルチプレイ実装はいつ頃になる予定ですか?

 いまは中国で小規模のテストをやっていて、つぎのバージョンで大規模なユーザーテストをやる予定です。

――マルチプレイはどういった内容になるのでしょうか。

 3人のプレイヤーが協力してボスに挑むというものです。中国国内での実装は、夏休みくらいというのを見ていますが、日本は中国版より若干遅れそうです。

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▲中国版のマルチプレイでのマッチング画面。

――ほかにも新しいイベントやモードは考えていらっしゃっいますか?

 新しい遊びかたは、つねに考えております。たとえば、今後小さいステージだけではなく、ちょっと広いステージでサンドボックスのような要素を追加することも考えておりますし、ロボットを操作してというステージも追加されるかもしれません。

――それは楽しみですね。これからも期待しています!

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崩壊3rd

ジャンル
3Dアクション
メーカー
miHoYo
価格
無料(アプリ内課金あり)
対応機種
iOS / Android

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