『ぷよクエ』新バトルシステムはおためし版からガラリと変わる?実装間近で細山田氏にインタビューしてみた!

2016-09-14 11:00 投稿

ついに『ぷよクエ』にリアルタイム対戦が実装!

セガゲームスが絶賛配信中の大人気パズルゲーム『ぷよぷよ!! クエスト(以下、ぷよクエ)』。先日“新! バトルおためし版”として期間限定で配信されたバトルがついに、2016年9月14日に正式実装される。

▼おためし版の感想はこちら
『ぷよクエ』に新実装されるリアルタイム対戦をひと足先にプレイしてみた!

ユーザーからの反響を経て、おためし版からどう変わったのか。新バトルシステムについて本作開発プロデューサーでもある『ぷよぷよ』シリーズ総合プロデューサーの細山田氏に語っていただいた。

ぷよ_細山田
▲本作のプロデューサー細山田 水紀氏。

誰でも遊べるように調整を重ねたリアルタイム対戦

――『ぷよクエ』にリアルタイム対戦が実装されましたが、これまでのものとの違いとは何でしょうか。

細山田 “おためし版”は皆さんにご好評いただいていて、変更点としましては、まずまりょく消費がなくなりました。いま現在実装されている“みんなでクエスト”というモードと同様の友だちを誘うような気軽さがほしかったんです。

“おためし版”を配信した際に実施したアンケートでも「まりょくの消費がなかったらいいな」というご意見がかなりありました。

――リアルタイム対戦でこだわったポイントはどのあたりなのでしょう?

細山田 やはり“気軽にできる”という点ですかね。対戦だとどうしてもギスギスしてしまうのですが、敷居を下げることでそれもなくせますし、気軽にプレイして人がたくさん増えたほうがマッチングの面でも同じレベルの人と当たりやすい確率が高くなるのかなと思います。

ただ、ガチの対戦もあったほうがいいと思うので、今回の実装の範囲でどこまでできるのかはわからないのですが、ゆくゆくは、強い人同士が本気でチャレンジするようなものも入れたいなと思っています。ガチでできるものとゆるくできるものを分けられるといいかなと。

――今回リアルタイム対戦を実装した理由をお聞かせください。

細山田 3年くらい前からリアルタイム対戦の話は出てきていたのですが、なかなかやるタイミングがなかったんです。ですが、2016年は『ぷよぷよ』が25周年記念で、この機会だと思い実装に踏み切りました。

昔は対戦というのは、技術的な面でも難しかったんですよ。でも、いまならできるのではないかと思ったんです。“できるならやろうぜ”というのが僕らの信念なのですが、いざ作ってみたらおもしろくできました。

――開発での裏話はありますか?

細山田 じつは最初の企画書は、僕が手書きでマスを作って書いていたんですよ。実際そのままそれが企画書のベースになってしまったので、言ってみるものだなと(笑)。

仕組みをどうするか、というのが重要なポイントなのですが、そこは作りながら考えてもいいじゃないかという話もありまして。“おためし版”を出したのも、ーザーの皆さんからの反応やご意見をもらって、それも参考に直していこうという考えからでした。

――なるほど~。実際に開発に入ってから苦労された点はありますか?

細山田 最終的にはバランス調整になってしまいます。そのほか具体的な仕組みの部分でスマートフォンはフィールドが狭いので、そもそも相手のフィールドが見えるべきかどうかという点などいろいろと考えるべきポイントがたくさんありました。相手フィールドが見えないと、『ぷよぷよ』ならではの“やってやった感”や切迫感がないんですよね。

後は、今回対戦用のアイテムを導入したのですが、これは『ぷよぷよテトリス』という過去作のゲームにモフィールド内にアイテムが出てきているので、そのアイデアを踏襲しました。過去作品でやってきたのをフィールドに入れたらゲームとして成立するのはわかっていますからね。ただ、これもどこまでやっていいのかユーザーの皆さんにプレイしてもらわないとわからない。そういったバランス調整で苦労しましたし、これからも苦労するでしょうね(笑)。

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――“おためし版”では見られなかったバトルスキルというシステムが気になっています。

細山田 “おためし版”ではカードの強さで勝敗が決まる傾向にありましたが、もっといろいろなカードの組み合わせを探して遊んでほしいと思い、バトルスキルを入れました。

また、同条件でデッキを組んで遊ぶというプレイの方法があっていいのかなと思っていまして、そういうときに活躍できるのではないかと思い、入れてみました。じつは『ぷよぷよ』はe-Sports的なことも社内外でずっと考えたりやっていただいたりしていまして、そういう遊びもあっていいのかなと。

――新しい遊びかたですね。

細山田 従来の『ぷよぷよ』とまったく同じ方向にもっていくのもありだとは思うのですが、やはり変えていかないとおもしろくならないし、新しくならないですよね。想定できる遊びの範囲ではつまらないですから。まだ体験したことない人に対して想像するおもしろさというのはあってもいいのかなと思っています。なので、バトルスキルは超重要です。

じつは、“おためし版”からはけっこう変わっていますね。さらに、今回のリリースは終わりではなくて、リアルタイム対戦の始まりです。かなり先まで考えています。いまはここまでが限界、という区切りはつけて実装しますが。

――今回新バトルは敷居を低くした、と言われていましたが、いまから本作を始めても大丈夫でしょうか……?

細山田 そうですね。スタート位置が違うので、追いつけなさそうに見えますが、そんなことはありません。ランク100までは初心者ボーナスとして経験値やコインが3倍になっていたり、定期的なタイミングでデッキに組みこむと確実に強くなれる強めのキャラクターカードを配ったりイベントを行ったりするなど、初心者の方がスムーズに楽しく遊べるお得な仕組みもたくさん入れています。9月中ですと、毎日ログインすると魔導石1個がもらえますしね。

――それはうれしいですね!

細山田 最初から全力でプレイしている人には追いつけないかもしれないですが、マルチプレイによる協力はメンバーといっしょに頑張ればいいですし、先ほど話した、同じカードで対戦する機能が今後実装されれば、同じ敷居で戦うこともできるでしょう。

リアルタイム対戦を実装した理由は、敷居を下げたいというのもありますし、できるだけカードを育てたことに依存しない遊びがあってもいいのではないかと個人的に思ったからなんですよ。ギルドも、きびしいところもあるものの、ゆるくやっているところもありますからね。かなり敷居は低く作っています。

――『ぷよクエ』の配信から3年半が経ちますが、開発当初にお考えになっていた機能というのはどれくらい実装されているのでしょうか。

細山田 『ぷよクエ』だけではなく、アーケードや家庭用ゲームなど『ぷよぷよ』はいろいろな展開をしています。そこで、“こういう要素があるなら『ぷよクエ』に入れてみよう”と思うこともたくさんあります。タイムリーな話なのですが、3DS『ぷよぷよクロニクル』に“アリィ”という新キャラがいるんですが、その“アリィ”が本作のストーリークエストにいち早く登場しています!

なので、『ぷよクエ』には終わりが見えなくて。これをやろうというのは、数えきれないほどありますが……そう考えると、理想の形からは、半分も実装できていませんし、すべてをやることは難しいだろうと思うので、順番にやっています(笑)。

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特別レポーターのオリラジ中田氏はユーザーへの燃料投下

――現在PRの新たな試みであっちゃんこと、オリエンタルラジオの中田敦彦氏の、“最強プレイヤーへの道”を企画されていますが、オリエンタルラジオの中田さんを起用されたきっかけを教えてください。

細山田 中田さんの前は、AAAさんや栗山千明さんなども起用していたのですが、基本皆さん『ぷよぷよ』が好きな方が多いんです。いままではそのような、女優さんやタレントさんの起用が多かったのですが、リアルタイム対戦を押し出していくときにこれまでのものと違う切り口でやりたかったんです。

そこで、どういう人がいいですかねと話していたときに挙がった名前が中田さんでした。中田さんも、『ぷよぷよ』が15周年のときに、テレビ番組で『ぷよぷよ』をプレイされている現場がいくつもあったので、『ぷよぷよ』をプレイされた方であることは知っていました。そこで、話を聞くと『ぷよクエ』はプレイされていなかったと教えていただきました。

そこで、中田さんに『ぷよクエ』のリアルタイム対戦を遊んでもらって、客観的に評価してもらって、正式実装につなげられるようにしましょうという話になったんです。

――細山田さんは、先日対戦で中田さんに負けてしまいましたが、その心境をお聞かせください。

細山田 いやあ、強くなったなと思いました。さすがなんですよ。最初にお願いしたときのプレイを見ているとやはり慣れていない部分が見られたんですけど、コツを教えていったらメキメキと力をつけちゃって。

すごく客観的なコメントをもらうには、あまり『ぷよクエ』をプレイされていない方にお願いしようと思っていて……。いい感じの立ち位置に中田さんなら立ってくれるのではないかなと思いました……。そしたらいま、あのように調子に乗っているので困っています……(笑)。

▼中田氏が調子に乗っている様子はこちら!
セガVSオリラジのあっちゃんの全面戦争勃発か!TGSの『ぷよクエ』ステージで何かが起きる……!?【TGS2016】

誰かになんとか彼の調子を止めてほしいです。それについてはTGSの9月17日の『ぷよぷよクロニクル』ステージで何かしら発表しますので、楽しみにしていてください。

まだまだ広がりを見せる『ぷよクエ』に期待!

―『ぷよぷよ』が25周年となりますが、細山田さんにとって『ぷよぷよ』とはどのような存在ですか?

細山田 僕は『ぷよぷよ』が好きなので、将来の夢は引退後おじいちゃんになって「そうじゃないんだよなー」と言いながら、未来のゲーム開発者となる若手の作った『ぷよぷよ』をあーでもないこーでもないと言いながら遊ぶのが夢なんです。タチが悪いでしょ(笑)。なので、30年、40年、50年とずっと長く続いてほしいですし、遊んでもらいたいですね。

―ほかの人に作ってほしいんですね(笑)。

細山田 じつは『ぷよぷよ』は、僕が携わってから10年経っているんですよ。当時はスマホで作るという構想はなくて、そもそも作りたいといってもなかなか難しいことが多く、忙しいので誰かが作りたいと言ってくれればいいなと思っていたのですが、ふたを開けたら自分で作るのがいちばん早いなと思いまして、『ぷよクエ』を作ることになりました。

――それから10年ですか……。

細山田 開発の一部のメンバーしか知らないのですが、開発当初、『ぷよクエ』のプロトタイプはPCゲームとして作っていました。フィーチャーフォンやPC、家庭用ゲームなどでのフリートゥプレイなどといったさまざまな可能性を考えつつ、そこから試行錯誤してスマホに落ち着いたという経緯があります。新しい方向を見せられたかなと思いますね。

あるときユーザーさんから、“とある理由で落ち込んでいたけど『ぷよぷよ』で元気をもらいました”という手紙をもらったこともあるんですよ。そうやって『ぷよぷよ』でみんなハッピーになれるのっていいことじゃないですか。そういう存在ってすごく重要だと思うんです。『ぷよぷよ』は、親子や友だちなど、みんなと長く楽しんでもらえればいいなと思う存在ですね。

―それを踏まえて、細山田さんの考える『ぷよクエ』とはどんなものなのでしょうか。

細山田 気軽に遊んでもらえるツールですね。現在、協力や対戦、ひとりで遊ぶというのがありますが、もちろんネクストステップも考えています。

―どんどん進化していくわけですね。

細山田 家庭用ゲームだと作りきってしまえば終わりですが、『ぷよクエ』はユーザーの皆さんのコメントをもらってリアルに反映できるんですよ。本作からも着想を得て、12月8日発売のニンテンドー3DS『ぷよぷよクロニクル』を作ったりもしているので、ここからさらにワンステップ、ツーステップみたいなものはしていきたいですね。

――リアルタイム対戦を楽しみに待っているユーザーの皆さんにひと言お願いします。

細山田 リアルタイム対戦は今回でゴールではありませんし、それ以外も用意しています。そこは段階的に実装していくので、皆さんで『ぷよぷよ』25周年、『ぷよクエ』を盛りあげて楽しんでいただければと思います。

そして今回、オリエンタルラジオの中田敦彦さんに特別レポーターとしてご協力していただいているのですが、第4回の動画を観てもらえればわかるように、中田さんに完敗した僕は名前を取られてしまいました。さすがに負けっぱなしではいけないので、もういちど勝負したいと思っているのですが、なんとかリベンジとかできる機会を作れるといいなと思っています! リアルタイム対戦を中心とした企画をいろいろと考えているので、ぜひ応援よろしくお願いします!

ぷよぷよ!!クエスト

ジャンル
パズル
メーカー
セガ
公式サイト
http://puyopuyoquest.sega-net.com/
配信日
配信中
価格
無料(アプリ内課金あり)
対応機種
iOS 5.1 以降、Android 2.3.3 以上

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