『ポケモンGO』よりも先に出ていた!生活圏内でモンスターを収集・育成できる位置ゲー『モンクエ』の魅力
2016-08-19 19:15 投稿
『ポケモンGO』よりも先に配信されていた位置ゲー
2016年8月某日、「『ポケモンGO』が大ヒットしてますけど、位置ゲーはうちのほうが早く出しました!」という、アピール全開のメールが編集部に届いた。
こんなチョコレートにシロップを塗りたくったようなアピールに……。
乗っちゃいました!
だって気になるじゃん!
取材に来たのは位置情報を使ったRPG『モンクエ』を配信するBIGBANG。取材に答えてくれた方がこちら!
取締役副社長 相原 將也氏(中央)
『モンクエ』プランナー 村上 学氏(右)
PR担当 加藤 清光氏(左:分かり安過ぎるメールを寄越した張本人)
※文中は敬称略
『モンクエ』とは
位置情報を使ったRPG。マップ上のポータルを探索するとアイテムやレイドボスが出現。他プレイヤーと協力して画面を連打したり、モンスターのスキルを駆使してボスを倒していく。バトルを通じて仲間のモンスターはレベルアップし、より強力なボスに挑めるようになる。また、モンポメーターという歩数計もあり、歩数に応じて報酬が得られるのも特徴だ。
『モンクエ』誕生のきっかけ
―さっそくですが、いきなりなアピールで驚きました(笑)。
加藤:どうしても『ポケモンGO』より先に位置ゲーを出していたことを言いたくて(笑)。
―いつリリースされたのですか?
加藤:6月7日です。本当はもっとはやくリリースする予定だったのですけど。
相原:2014年ぐらいの中ごろに出資が決まって作り始めたのですが、うちの開発陣がゲーム好きが多いのでこだわりが強くて、意見がなかなかまとまらない(笑)。それで、意見をまとめてるうちに『ポケモンGO』が発表されて、これは急がないといけないなと。ただ、『ポケモンGO』の発表で「やっぱり同じことを考えているな」と、方向性の再確認ができた部分はありましたね。
―そもそも『モンクエ』を開発したきっかけは何だったんですか?
相原:BIGBANGは位置情報プラットフォームを事業のコアにしていて、スマホを窓口にいろいろなO2O(online to offline)サービスを提供していきます。その中のひとつが今回の『モンクエ』です。ゲームにこだわっているわけではないのですが、私も含めゲーム会社出身の人間が多かったのでどうしてもゲーム案件の話を頂く機会が増えてきて、それをきっかけに賛同頂いた会社さんに出資頂いて『モンクエ』を作り始めました。
―『ポケモンGO』が出る前まで、スマホの位置ゲーは目立ったヒット作がなかったと思うのですが、なぜ位置ゲーを作ろうと?
村上:いま出すのがベストなタイミングだと思ったんです。スマホが出た当時、ARと位置情報を使った『セカイカメラ』などが話題になりましたが、あのころスマホを持っていた人たちって業界人や新しいモノ好きだけで、一般にはまだまだ普及していませんでした。それがいま、スマホをみんなが持つようになって、誰でも遊べる環境が整った。それがいちばんの理由ですね。
―『ポケモンGO』のヒットについてはどう思いましたか?
相原:位置ゲームの市場が盛り上がってくれるのは大歓迎。ちょっと悔しい部分もありますが(笑)。
生活圏内で遊べる位置ゲー
―『モンクエ』は位置ゲームですが、あまり出歩かなくても遊べるところが好きです(笑)。
村上:もともと『モンクエ』は、あまり移動しない想定で作っています。自宅とコンビニ、あと常連の店ぐらいで遊んで、それで同じ生活圏内に『モンクエ』をしている人がいたら楽しいよねっていう。
相原:いちばん気になるポータルは?というアンケートがあったのですが、回答の多かったのが自宅周辺、スーパー、コンビニだったんです。それがユーザーの最大母数なんですよね。普段の生活圏の中で遊べることが大切。だから『モンクエ』では同じポータルに入り続けると階級が上がってプラスの効果が付くような機能も用意しています。
―『モンクエ』は共闘もできますよね。
村上:ポータルのレイドボスと戦うときはそうですね。いっしょに戦う他プレイヤーの優先度は距離が近い人がいちばん高いですが、それだけだと誰も来てくれないこともあるので、救援を送ってくれれば、遠くの人でも助けに行けます。
―ポータルは全国何箇所ほど登録されているのでしょうか?
村上:全国で70万件ほどです。ただ、郵便局や交番、学校を入れてカバーしていますが、それでも地方には弱い部分がある。ですから、ポータルがないところでもひとりで遊べるように作っています。
相原:位置情報を使っていても、ソーシャルゲームの基本はモンスターが欲しいと思わせる設計をすることです。ひとりで遊べて、プラスアルファで位置の要素があるぐらいが長く遊んでもらいやすい。位置ゲームとひとり遊びのハイブリットという作りです。もちろん、位置ゲーの部分も力は入れていきます。もともとO2Oが軸なので、地方の店舗や特産品を扱っているところにレアモンスターを置いたりすれば、どこまで人が動くか分からないですけど、地方の活性化に繋げることはできると思います。
―実際にそうした取り組みはやっているのですか?
村上:そのための機能をいま開発中です。特定のポータルに限定モンスターを出現させたり、O2Oならではのクーポンや特定の商品を購入したらオリジナルモンスターがもらえるといった、もう少し位置要素を強めるための機能ですね。
加藤:いまはコンビニ、カラオケ、飲食系のお店などと話を進めているところです。
―先ほど、ソーシャルゲームの基本はモンスターが欲しいと思わせる設計というお話がありましたが、モンスターのデザインコンセプトは?
相原:人に嫌われない、想像の余地を残したデザインにしてください、とお願いしています。スマホユーザーはゲームをあまりやらない方もいるので、多くの方に受け入れてもらえるように、とがり過ぎず、魅力的で、どこか懐かしいデザインを大切にしています。そう言うお願いをしても優秀なデザイナーたちが、とがった個性が出てしまいます(笑)。それぐらいがいいバランスですよね。
―運営についてはいかがでしょうか? アプリ内で完結する運営型ゲームと違いはありますか?
相原:運営については、まだ手探りですね。ただ、ふつうの運営型のようなガチャ施策を積極的にやることはあまり考えていません。位置ゲームの運営にとって、バーチャルでやっていた人の動かし方をリアルに転化することがいちばん重要で、いちばんむずかしい部分。でも、それが出来れば新しい運営スタイルができるかもしれない。実際にそれでゲームがうまく回るかはまだ分かりませんが(笑)。ただ、これも新しいチャンレジだからこそのおもしろさだと思います。
―位置ゲームならではの運営、楽しみにしています。本日はありがとうごとうござました!
『ポケモンGO』の大ヒットも大きいが、それ以前から『パズドラレーダー』や今回インタビューした『モンクエ』など、アプリ内で完結していた遊びが、位置情報と連動することでバーチャルからリアルへと広がっている。『モンクエ』の場合は自分の生活圏内で、そのおもしろさを体験できる手軽さが大きな魅力だ。また、バトル、育成、収集の3つを中心としたRPG色が強く、プレイ感覚がこれまでのスマホRPGと変わらない点も敷居を下げる要素。「位置ゲーって面倒くさそう」と思っている人にこそ、遊んでほしい1本だ。
モンクエ
- ジャンル
- 位置ゲーム
- メーカー
- BIGBANG
- 配信日
- 配信中
- 価格
- 無料(アプリ内課金あり)
- コピーライト
- (C)BIGBANG
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