【大塚角満の熱血パズドラ部!】第535回『牛を追いかけて』

2016-06-03 17:57 投稿

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牛を追いかけて

ちょっと前のことになるが、スペシャルダンジョンに“アグニ 降臨!”という新しい降臨ダンジョンがお目見えした。ここのボスとして登場するアグニという名のモンスター、“天火神”という異名の通りどっからどう見ても火属性で、木属性特化という呪われた身体の俺には用がないようにみえる。実際、イラストを見ただけの段階では、俺はつぎのように思っていた。

「ナルホド。火のウシか。俺には関係ないな」

しかしダンジョンの配信を間近に控えたある日、とある関係筋からつぎのような情報がもたらされる。

「大塚さん! 今度の降臨ダンジョンにレア出現する闇のアグニ、うまく使えば相当強力な木属性のリーダーになりますよ!!」

「え?」と思ってネットで検索してみると、関係筋の言う闇のアグニのスクリーンショットが出てきた。それが↓これ。

535-1

俺は「むむむ……??」と激しくいぶかしみながら、そのモンスターのリーダースキルを確認した。そして「!!!!!!?」と声にならない悲鳴をあげて、椅子から転げ落ちる。闇アグニのリーダースキルは、つぎのようなものだったのだ。

リーダースキル“野生の奔流”:攻撃タイプの攻撃力が1.5倍、木属性の攻撃力が4倍

「ということは……!」

俺は電卓を取り出して、光の速さで“4×1.5”という難解な数式を入力した。そこから導き出された答えは……なんと“6”!!! つまり闇アグニをリーダーにし、木属性の攻撃タイプでサブを固めたら、常時6倍の攻撃力を叩き出せるというわけ!!!

腹の底から「うぉぉぉおおおお!!!!」という咆哮が込み上げてくる。これならば、

「えっと、木の4個消しをして、さらに7コンボ以上を作って……><」

とか、

「木の3コンボを作って、そのうえで10コンボを積み上げて……><><」

なんていうヤヤコシイことをせずとも、ただただ木を消すだけで攻撃力6倍をひねり出せるのだっ!!! パズルが苦手なモノにとって、これは最高の朗報ではなかろうかぁぁぁああ!!!

しかし。

闇アグニが有用な存在であることはわかったが、俺にはどうしても木になる……じゃなかった、気になることがひとつあった。見れば闇アグニ、主属性が闇で、副属性が水になっているようなのである。一瞬、

「あれ?? これ、属性間違えてね?? もしくはリーダースキルのほうが表記ミスになっているのでは??」

マジメに、こんなことを考えた。だって属性が木にかすりもしていないのに、攻撃力の倍率がかかるのが木属性だけなんですもの……。しかし、待てど暮らせど修正が入ることはなく、闇アグニの属性とリーダースキルはこれで“確定”となった。と同時に、俺の呪われた身体に問題が降りかかる。

「木属性の攻撃力6倍は、確かに魅力的だ……。が、このウシは果たして、プラントアーミーズの一員に数えてもいいものだろうか……???」

俺が考えるプラントアーミーズの条件はこれまで、“主属性もしくは副属性が木であること”であった。しかしこの闇アグニは、どう贔屓目に見ても木属性とは関係がない気がする。そこでしげしげと闇アグニのイラストを眺め、

「……なんとなく尻尾のあたりが針葉樹の枝ふうで、そこはかとない植物っぽさを感じさせるようなしないような気がしなくもない、こともない」

てな具合に木属性と紐づけようと思ったが、これではいかにも弱い。しかし、リーダースキルは木属性専用のものなので、完全に木属性から切り離されているわけでもない。こ、これはいったい、どう解釈したらいいのだ……。属性の理論だけで考えたらこれまでの条件から逸脱するが、リーダースキルだけを見れば紛れもないプラントアーミーズ……。うーんうーん。どこに落としどころを見つければ……><

そうやって便秘のチンパンジーのように唸りながらオカルトサイトの心霊話をむさぼり読んでいると、ある体験談の冒頭につぎのような表現が出てきた。

“これは、友だちの友だちが体験した実話です--”

この一文を見た瞬間、俺は「なるほど!!!」と叫んでいた。闇アグニの処遇も……これでいいだろ!

「属性は引っ掛かっていないけど、リーダースキルで木の香りを醸し出しているということで“木属性のお友だち”に認定し、友だちの友だちはみんな友だちだ理論に則って、闇アグニをプラントアーミーズの一員と認めようではないか!!!」

誰もが納得のいく説明がついたところで、さっそくアグニを捕まえにいこう。俺は、同僚の美人ドSゲーマー・たっちーにSkypeを送った。

「おい、プラントアーミーズの新リーダーになれるかもしれないモンスターが、降臨ダンジョンで手に入るぞ! さっそく捕まえに行こうぜ!!」

降臨ダンジョンも協力プレイでいけば、スタミナが半分で済む。戦力がアップするうえに安いスタミナコストで臨めるのだ。協力プレイを使わない手はないではないか。

たっちーが、この言にすぐに飛びついた。

「なに!! そんなモンスターがいるのか!! さっそくやろうぜ!!!」

というわけでアグニのダンジョンに挑むことになった。難度はふたつあるのだが、恐ろしいことに超地獄級と絶地獄級しかない。なんとなく、超地獄級はふつうにイケると思うのだが、絶地獄級ともなると一筋縄ではいかない気がする。これは……どっちに行けばいいんだ?? たっちーが、若干の曇り顔で尋ねてきた。

「これ、絶地獄はキツいよね?w となると、まずは超地獄から?」

俺は、おずおずと頷いた。

「そう……だな。まあ超地獄も難しいダンジョンには違いないので、レアキャラも出現してくれるだろう。しばらく超地獄級を回そうぜ」

そしてアグニ降臨の超地獄級をやってみたわけだが、とりあえず危険なシーンはなく、そこそこ順調にクリアーできる。残念なことにレアキャラの闇アグニは現れてくれなかったが、

「ま、レアキャラだからな。そうそう簡単には出てくれないでしょw」(たっちー)

と大人の態度で受け流し、何度か超地獄級を周回することになった。

しかし。

やってもやっても、闇アグニらしき物体は現れてくれない。

7回ほど超地獄級をやったところで若干不安が頭をもたげてきたのか、

「あのさ……もしかして、絶地獄のほうしか出現しない、なんていう条件はないよね?w」

とたっちーが疑義を呈してきたが、ネットで情報の上っ面だけを眺めてみたところ、そのような記述を見つけることはできなかった。なので俺は、

「いや……たぶん大丈夫だと思うよ。いまのところ、運がないだけでな。関係筋からも、そういうはなしは聞いてないし。平気平気」

そう言ってたっちーを励まし、再び“アグニ降臨 超地獄級の人”となったのである。

そして気がつけば、俺とたっちーのモンスターボックスは↓こんな状態になっていた。

535-2

牧場~~~~~ん……

ノーマルアグニの捕獲頭数、ざっと21頭。これだけやっても闇アグニが出てこないって……あまりにも運が悪すぎじゃね!!? ここでたっちーが再度、

「あ、あのさ……。まさかとは思うんだけど、絶地獄級にしか出てこない……なんてことはないよねえ?^^; いやべつにキミを疑うわけじゃないんだけどさ、こんなにも出てこないものなのかなぁ……って、ちょっと不安になってね^^;」

たっちーの不安は、もっともである。俺も15頭を過ぎたあたりから内心、

(おかしい…………………………)

と思い始めていたからな。そこで俺は、

「さっきはあまり深く調べなかったけど……今度はさすがに精査してみるわ。ちょっと待ってろ。徹底的に調べてくる」

と言い、関係筋に「闇アグニ、20回以上ダンジョンを周回しているんですけど、ぜんぜん出ませんwwww」とSNSを送ってみた。す、すると……。

「僕、“闇アグニは絶地獄しか出ない”って伝えましたっけ……? もしかして周回しているの、超地獄……??」

((((((( ;゚Д゚)))))))

や、やべえ……。たっちーになんて伝えれば…………。

とはいえいつまで黙っていても埒が明かないので、俺は仕入れた情報をそのまま、たっちーに伝えてみた。

「な、なんかさ、闇アグニ、絶地獄級でしか出ないらしいお^^; いやー、知らなかった^^;; めんめん^^;;(ごめんなさい、の意)」

するとたっちー、きっかり10秒ほど沈黙したあと、世界中の憎しみをかき集めて口から吐き出したかのような、恐ろしく低い声でつぎのようにのたまった。

「……………おめー、いまなんつった(#゚Д゚)」

それから俺たちは目標を変え、絶地獄級を回ることにしたのだが……。

続く。

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大塚角満(おおつか・かどまん)…… 週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。編集業務のかたわら、執筆活動を精力的にこなしており、多数の連載記事を持つ。著書に、『モ ンスターハンター』シリーズのプレイ日記をまとめた『逆鱗日和』シリーズが9作、『ダークソウル』のプレイ日記をまとめた『折れてたまるか!』シリーズな ど。ファミ通Appでは、“熱血パズドラ部!”を始めとするスマホゲームの執筆活動も行っている。

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