【朝刊】獅子は我が子を千尋の谷にアレする

2016-03-10 08:00 投稿

【担当者のヒトコト】

獅子は我が子を千尋の谷に突き落とす。

このことわざは、“厳しい試練を子どもに与えて器量を試すことで、一人前に育てることができる”（←稲葉調べ）って意味。いやぁ～、昔の人は良いことを言う。でもさ、言い回しが硬いよね。要するにスパルタ教育でしょ？　始めからそう言ってよ。あ、別にことわざに喧嘩を売ってるわけじゃないから。

先日、軽～く谷に突き落とされることがあってさ。じつの父親じゃないよ。36歳になって、今更突き落とされても困るしｗ　俺を突き落したのは、ファミ通Appの中目黒目黒編集長であり、その発端となったのがハイコウ（後輩）の小宮元年の朝刊だった。

じつは小宮の朝刊掲載日の前日、編集長の朝刊にて、やれ「奴は恋愛できない」だの、やれ「恋愛ティキンボーイ」だのと、俺に対するダメ出しの嵐が吹き荒れていた。ただ、記事後半には「孤独死しないように一生見守る」とハートフルな一文も。な～んだ、編集長も俺がみいこのことを父親目線で見るが如く、俺のことを父親目線で見てんじゃん。

で、『東京タラレバ娘』というマンガついて書かれた小宮元年の朝刊を読んだ編集長。このマンガを俺に読ませて何か気づかせたかったのか、Twitterにて「王様にタラレバ娘を買ってあげよう」とつぶやいていた。どうせ唇サービス、すなわちリップサービスだろうと高を括っていたのだが、昨晩みいこが俺の席にやってきてこう言った。

「稲葉さん、目黒さんからです」（みいこ）

そこにはまさかの『東京タラレバ娘』の単行本が！　本当に買ってくれたーｗ　俺は編集長に「ありがとうございます」と言ったが、彼はこちらを見ずに「……」と黙ったまま。それを見て「これを読んで勉強してくださいってことですね」と通訳するみいこ。「ふむ（編集長、照れ隠しやな）」と思いつつ、早速その単行本を手に取ると。

1巻と3巻……って2巻はーーーーっ！？

一瞬、俺が数字に弱いだけかと思ったがそうじゃない！ 1のつぎは2である。プレゼントされたものだから、あまり文句は言いたかないが、たまらず「編集長、2巻は……？」と問いかける俺。が、やはり「……」（目黒）と黙ったまま。そしてやはり間に入り「2巻は自分で買えってことですね」と通訳するみいこ。

なるほど。敢えて2巻だけ買わないという試練……現代版“獅子は我が子を千尋の谷に突き落とす”ってか。