『消滅都市』×『indigo la End & ゲスの極み乙女。』お互いが魅かれた魅力とは

2015-11-20 18:01 投稿

『ゲスの極み乙女。』と『indigo la End』のメンバーが消滅!?

2015年11月20日、Wright Flyer Studiosから配信中の『消滅都市』と、“ゲスの極み乙女。”と“indigo la End”の2バンドのコラボイベントがスタートした。本作においては、アーティストとのコラボレーションは初の試みとなる。

そこで、今回のコラボレーションが実現した経緯などを、『消滅都市』のゲームデザイナーである下田翔大氏と、“ゲスの極み乙女。”と“indigo la End”のフロントマンを務める川谷絵音氏に直撃してみた。

お互いの世界観に魅かれあった2人のキーマン

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▲『消滅都市』ゲームデザイナーの下田翔大氏(左)と、“ゲスの極み乙女。”と“indigo la End”ボーカル、ギターの川谷絵音氏(右)。

―今回はアーティストとゲームとのコラボイベントという珍しい試みですが、このコラボが実現したキッカケは何だったんですか?

下田翔大(以下、下田) 実は自分も100%は把握してないんですよ。「インディゴさんとゲスさんの2つでコラボレーションできませんか?」とお願いしたところまでは把握しているんですけど、急に曲が来たんですよ(笑)。

川谷絵音(以下、川谷) 僕らのところには、「2つでやる話が来てるけどどうなるか分からない」って言われたんで、「だったら曲出せば決まるんじゃないかな」と思って(笑)。

下田 ある日歌詞と曲が来て本当にびっくりしました。しかも『消滅都市』の世界観に近い状態で上がってきたので、驚きました。

川谷 本当は違う曲をレコーディングする日程があったんですが、コラボの話があったので切り替えて、寸前に曲を作って無理矢理レコーディングして届けました。そしたら、すぐに「決まりました!」っていう話になって。

下田 そりゃ決まりますよ(笑)!

川谷氏は実はゲーマーだった?

―すぐにインスピレーションが湧いたんですね(笑)。川谷さんはもともと『消滅都市』で遊んでいたんですか?

川谷 『消滅都市』というゲームがあるという話をテレビ収録の休み時間に聞いて、それで始めました。なので、今回はゲームを始めてから曲を作ったんです。遊びながらそのストーリーに合う歌詞を考えて、「こういう曲を作ろう」と思いました。

―すでに遊んでいたということならイメージもしやすいですね。実際にどれくらいやりこんでいますか?

川谷 お知らせ機能から課金の上限のアラートが来てしまいました(笑)。

―ということは、結構タマシイも揃ってるということですね(笑)。

川谷 そうですね。多分メンバーの中で僕が一番強いです。

―ちなみにメインストーリーはどこまで進んでいますか?

川谷 5章後半くらいまでですね。いまはストーリークエストではなく、イベントクエストを進めています。ランキングクエストもこの前やっていました。

―それは結構進んでいますね。『消滅都市』の世界観のどんなところに魅かれましたか?

川谷 もともとRPGが好きで、真面目でシリアスな物語のゲームが好きなんです。だからそれにすごく合いました。ケータイのアプリのゲームって、あんまりストーリー性が無いのが多いじゃないですか。指でタップするだけというような感覚っぽいゲームしかなかったので、あまり長続きしなかったです。ですが、『消滅都市』はストーリーがしっかりしていて、かつ「おっ?」って思うシーンも多いですよね。結構重たくなったり、考えさせられたりするストーリーが多かったので、そこに魅かれました。

下田 川谷さんに気に入っていただけることが自分としてはすごくうれしいですね。自分でメインストーリーも書いているのですけど、自分自身インディゴとゲスがすごい好きで、メチャクチャ好きな人が、自分が作ったものに対してすごくハマってくれるのはうれしい体験でした。自分から言うのもなんですが、若干通じる部分があると思っています。特にインディゴの方かなと思うんですけど、インディゴの曲の世界観というのは、「このままこの幸せがずっと続くんだ」を前提としていないところがありますよね。「この幸せは終わるかもしれない、あるいは終わってしまった」という。そういうところは、『消滅都市』の「もし都市が消えてしまったら」という根元にあるテーマに通じるところがあると思います。

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川谷 もともとインディゴというのは“喪失”というか“失うこと”を前提とした音楽をやっています。“失っていくものに対する何か”という曲をずっと書いているので、すごく似ているところがあると思います。なので、今回の話は僕的にはすごくピッタリだなと思っています。

下田 始めゲスの曲をいただいた時に、どちらのバンドの歌詞なのか分からなかったです(笑)。今回2曲っていうのはおもしろいですね。

川谷 男性目線と女性目線を違うように書いて、かつ曲調もバラけさせました。だから2曲合わさると『消滅都市』になるんです。

下田 とてもにゾクゾク来ました。全人類の中で多分自分が一番喜んでいると思います(笑)。

―ゲーム性だけではなく、ストーリーもしっかり楽しめるのが『消滅都市』ですよね。ちなみにストーリーの中で魅力的な登場人物もたくさん登場しますが、気になる人物はいましたか?

川谷 悪役ですけど、タイヨウは一番人間っぽいなと思いました。そういう悪役の中のかわいそうな人がすごく好きです。かわいそうというかなんていうか、「向こうにも向こうの事情がある」みたいな(笑)。

下田 実際にあれは書いている時に非常にキツくて、次の言葉が出ないですね。でももうキャラクターの意思は決まっているので、毎日苦しみながら書いていました(笑)。

『消滅都市』をイメージして書き下ろされたオリジナルの2曲

―今回の2曲についてどういった世界観を表現しているのでしょうか?

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川谷 “ゲスの極み乙女。”の方を先に書いていたので、最初は2曲で構成するという考えを持っていませんでした。そこに今回の話が来たので、『消滅都市』っていうテーマで1曲書こうと思いました。だから、ゲスの方は基本的には『消滅都市』のストーリーを追って全体像を書いています。サビが「消えかかるまで大切さに気付けなかった」とか、「消えてしまって初めて分かった」という切ないもの、『消滅都市』の根本でもある「消えてしまってから気づく大切さ」について書きました。その後インディゴの曲を書いたので、インディゴの方は“消滅”というよりは“別れ”になっています。『消滅都市』の中で、あからさまな恋愛模様ではないですけど、なんとなく恋愛模様があるじゃないですか。ユキとタクヤの恋愛っぽい感じがありますが、インディゴは失恋の曲が多いので、インディゴの世界観に寄せたもので、ゲスとは違う曲を表現しようと思いました。そこで、“消滅”というよりは“別れ”の曲にシフトして書いています。でも男性目線と女性目線って全然反対なので、2つ合わさると1個の世界観になるようにインディゴの曲を作りながら考えました。

―そんな2曲を下田さんはすでに聴き込んでいると聞きましたが、いかがですか?

下田 相当聴きました(笑)。もうヘビーローテーションですよ。ゲスの曲をいただいた時にすごくいいなと思ったんです。その後インディゴの曲をいただいた時に、本当にキラーチューンだなと思ったんですよ。サビがめちゃくちゃいい。もうただのファンなんです(笑)。

川谷 CMで流れるということなので、「サビはとりあえず強く」っていうのは念頭に置いて作ってました。

下田 こちらもCMの撮影をしたのですけど、とてもいい使われ方をしているんじゃないかと思います。あえて一番サビが強くなるように編集しています。

川谷 僕も見たんですけど、最初無音でドンッと入ってくる感じがよかったです。2曲ともあまり意識してなかったんですけど、ドラムから入るのがよかったですね。

―今回曲を作るにあたって、普段の楽曲作りと違うところはありましたか?

川谷 タイアップがある時ってストーリーを追ったりするのですが、それと同じですね。普段はあまり何も考えずに自分の書きたい歌詞を書いていますが、今回はストーリーを追って書くという縛りみたいなものがあって、「こういうストーリーだからこういうメロディにしよう」というのが逆に想像しやすかったです。あとは『消滅都市』は音楽がすばらしいと思うんです。“WORLD A”の “世界の終わりと最後の言葉”という曲が好きで、あれを聴いて「あ、こういう世界観なんだ」って思いました。コード進行とかサウンド面においては、マイナーな感じを狙って作りました。

下田 非常にありがたい話で、あの曲もサウンド担当を泣かせながら作りました(笑)。

バンド愛があふれるコラボクエスト

―ちなみにコラボクエストのシナリオはいかがでしたか?

下田 すいません好き勝手やっちゃって(笑)。ただのファンの気持ちで、自分の大好きな『消滅都市』のお客さまに対して、自分の大好きな2バンドを紹介したいというのがあったんですよ。

川谷 いやもうなんかとても音楽的に紹介していただいていて、それが逆にめちゃくちゃおもしろくて、「絶対言わないだろ!」って思いました(笑)。まずユキがあんなに音楽詳しいっていうのがおもしろかったです。あそこまで言ってくれたらみんな興味が湧くと思います。ありがたい話ですね。

下田 インディゴとゲスの2バンドってすごくおもしろくて、フロントマンの川谷さんは変わらないまま、メンバーによってだいぶ色が変わります。その色の変わり方というのを、「こう変わるんだよ」とお客さまに伝えたかったんです。ベースの違いによってもうサビが違ってくる。当然ピアノやギターの違いもあります。こんな風にメンバーに興味が出てくると、もっとバンドを好きになってくれるんじゃないかなと思ってます。

川谷 本当にそうだと思いますね。キャラクターのデザインとか、そっくりだなと思って。

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下田 これも川谷さんをどう書き分けるか、というところも考えています。

―2バンドそれぞれ雰囲気が違いますよね。ご自身が『消滅都市』の“タマシイ”として登場することについてはいかがですか?

川谷 もともとゲーマーだったので、自分がゲームの中に組み込まれるっていうことに感動しています。

―メンバー全員登場するので、バンドのメンバーで自分のパーティを編成したりもできますよね(笑)。

川谷 それできたらヤバいですね(笑)。

下田 属性がバラバラになってしまうので、それが強いかどうかは分からないですけどね(笑)。

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川谷 ちなみに一番おもしろかったのが、「コポゥ!!(先制大ダメージ)」っていうところでした(笑)。「すげぇ食らうんだろうな…9000くらい食らうんだろうな…」って思いました。

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―ギークがいこかさんのファンという設定なんですよね。

下田 そうですね、ギークがめちゃくちゃファンっていう設定でいくしかないないだろうと思いました(笑)。誰が好きかっていったら“いこか様”だろう、と。

―ギークは好きそうですよね(笑)。最後に、『消滅都市』のファン、ゲスとインディゴファンの皆さんに向けてメッセージをお願いします。

川谷 『消滅都市』については僕もファンなので、同じファン目線になるのですが、みんなどこまで進んでるんだろうなぁっていうのがとても気になっています。なので、そういう情報交換がしたいです(笑)。いっしょにゲームしたいなぁって思います。僕らのファンのみなさんについては、僕らの曲をキッカケに、『消滅都市』をダウンロードして遊んでみて欲しいと思います。「ゲームの中で曲を聞けるから」っていう理由でもいいので、やってみたらハマるんじゃないかな。みんなに今一番オススメのゲームです。

―どちらのファンもこれをキッカケに聴いて、そして遊んでみて欲しいですね。本日はどうもありがとうございました!

消滅都市

メーカー
Wright Flyer Studios
配信日
配信中
価格
無料(アプリ内課金あり)
対応機種
iOS 6.0以上、Android 4.0以上(※一部端末を除く)

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