【個人開発ゲームを斬る】『はねろ!コイキング』の開発チームに“開発秘話”を聞いてみた

2014-06-02 18:00 投稿
RPGのキャラクターのステータスで、もっとも微妙な項目第一位の“運(うん)”。
“つよさ”や“すばやさ”の数字が上がると、明らかに強くなりますが、運は“逃げやすくなる”、“クリティカルヒットがでやすくなる”など、ふわっとした言い回しが多く、ステータス割り振り型のゲームでしたら、だいたい後回しにされがちです。
今回ご紹介するRPGは、そんな“運”が主役です。
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勇者の性別と名前を決めたら、いざダンジョンへ!
ダンジョン内にはモンスターが当たり前のように待ち構えています。
RPGでよくある、“歩いていたら突然モンスター登場”ではなく、“お前はどのモンスターが待っている部屋に行くんだい?”という、少年漫画のヒーロー物ののような展開が用意されております。
迷うことなく、“スライム”の部屋へゴー!
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対戦するモンスターのステータスが表示されます。
スライムのくせに“スキル”がイッパイあって、筆者のイメージの中にいるあの最弱モンスターとは、少々勝手が違うようです。
ここまで来て引き下がれないので、ダイスを振ってバトル開始!
“先攻/後攻”が決まります。
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勇者のターン!
“たたかう”、“まほう”、“ぼうぎょ”、何をするか?
それはダイスが決めます。
勇者には、1〜6までのダイス目に応じた“枠”が用意されておりまして、そこにさまざまな“スキル”を装着しバトルに挑みます。
たとえばダイスで“5”が出たら、“1〜5枠までのスキル”のうち、ひとつを使用可能。
初めての冒険なんで、あまり特殊なことはできません。
シンプルに殴って相手のHPを削って、ターンエンド。
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勇者のターンが終われば、スライムのターン。
スライムもダイスを振り、出た目に応じたスキルを発動。
そして勇者のターン!
出た目が“1”だったので、1枠に装着しているスキルしか使えません。
できるのは“深呼吸”
攻撃をやめ、気持ちを落ち着け、“DP”を溜めます。
DPとは、何か特殊な攻撃をするときに必要なポイント。
チカラを溜めて、ターンエンド。
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相手の攻撃を耐え、勇者のターン!
今度は“6”。なんか嬉しい!
“6枠”に装着している必殺技を使ってみましょう。
必殺技を使うには“DP”が大量に必要です。
さっきのターンで“深呼吸”したのが、ここで効いてきます。
スライムに大ダメージを与え、討伐成功!
ご褒美に“ゴールド”が貰えますが、それよりもっと大切なものを貰うため、もう1度ダイスを振りましょう。
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出た目に応じて、モンスターが持っているスキルを奪うことができます。
“4”が出たので、“1〜4枠”に装着しているスキルから好きな物を選びましょう。
さきほどまでスライムが付けてたスキルなんで、なんとなくネバネバしそうですが、強くなるためならぐっと我慢我慢。
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初期配置されているモンスターをすべて倒すと、“ダンジョンボス”への扉が開きます。
奪ったスキルをうまく装着し、ボスを倒すと、ダンジョン制覇!
ボーナスとして、勇者のHPなどの最大値があがります。
モンスターを倒してよりよいスキルを手に入れ、ボスを倒して勇者の根本的な基礎能力を上げ、新たなダンジョンへゴー!という流れです。
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初めのダンジョンを制覇すると、メニューに“道具屋”と“両替所”が追加されます。
道具屋では、モンスターを倒した時に得られるコインを使って、バトルを有利に進める“イカサマダイス”のようなものを購入することが可能。
両替所は、アプリ内課金。
手っ取り早くアイテムを購入したい場合は、こちらを計画的にご利用ください。
ダンジョンに突撃した際に、“レアモンスター”の部屋が用意されていることがあります。
“レア”って付くぐらいですから、倒すとレアなスキルが手に入ります。
“レア”って付くぐらいですから、ひと筋縄では倒せません。
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さらに冒険を進めると“カジノ”登場!
ダイスを複数回振って、合計を“21”に近づけろ!
ドボンすると全額没収。
“18”からさらに振るか? もう1回チャレンジするか!?
男だったら、もちろん勝負!
当然ドボン!
イラっときたので、開発された“Heretic Rag”の山田さんと林さんにイロイロ聞いてみました。
林 Titanium(アプリ作製ツール)で実現可能な範囲で、自分が遊んでおもしろいものをつくろうと思い、最初は紙とペンを使っていろいろ試していました。
このゲームの原型となるアイデアがアナログで遊んでみてなかなかおもしろかったので、まずはサーバーに簡単に遊べるものを実装しました。
この時点で、やらなきゃいけない作業量の膨大さが見えて、心が折れかけていたのですが、お試し版を遊んでくれた山田くんの反応がよかったので、思い切っていっしょにやりませんかとお誘いしました。
山田 構想の期間を含めると半年くらい。アプリとしての実装を始めてからは3ヶ月半くらいです。
山田 我々は10年来のゲーム制作友だちなのですが、いっしょに完成させたのが3分で終わるミニゲームひとつだけ。
その後たくさんの企画に挑戦したもののまったく完成させられず、ふたりともゲーム制作から離れていました。
それが10年目にしてまたいっしょにゲーム制作ができて、しかも完成させることができたので、ふたりとも達成感がすごくあります。
林 モンスターのAIがかなり賢いので、歯ごたえがあると思います。
壁にぶち当たったときに、スキルをあれこれ組み替えながら作戦を立てて、やっと撃破できた……! という瞬間は爽快だと思います!
山田 やはりスキルの組み合わせの多彩さ、おもしろさでしょうか。
公開後、作者でも思いつかなかったような組み合わせがつぎつぎ報告されていて驚いています。
強力な組み合わせを発見したらぜひ教えてください!
山田 正直に言ってダウンロード数はそれほどでもありませんが、気に入ってくださる方はとことん遊んでくださっているようで非常に嬉しいです。
最大ダメージをどのくらい与えられるか等、独自のチャレンジをしてくださる方もいたりして。
林 “流行病”や“大殺界”など、自分にも相手にも同様の効果がある環境コントロール系のスキルは、スキルの組みかた次第で輝いたりするので、うまく使いこなしてほしいです。
山田 僕は相手をじわじわ追い詰めるスキルの組み合わせがオススメです。
相手に毎ターンダメージを与える“毒毒”や、自分のHPを毎ターン回復する“延命治療”か“命乞い”、これに相手の行動を封じる“ねばねば”を組み合わせると、ボスクラスでもけっこう倒せたりしますよ。
山田 新ダンジョンや新スキルの追加、そして通信対戦を楽しめる“決闘場”の実装を予定しています。
その他にも、“複数のデッキを保存しておける機能”、“自分のアバターを変更できる機能”など、細かい更新も盛りだくさんですので、お楽しみに!
山田 あまり派手さはありませんが、遊んでみるとおもしろいゲームになったんじゃないかなと思います。
未プレイの方はぜひ遊んでみてください!
さまざまなスキルを組み合わせて、自分だけの勇者を作るのは、“カードバトル”に通じるおもしろさがあります。
今後導入予定の“通信対戦機能”はかなりアツくなりそうなんで、いまのうちに、まだ見ぬ“ライバル”に差をつけておきましょう!
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■あぷまがどっとねっと (あぷまが) 「すべてのアプリにチャンスを!」との思いから、藤田武男氏が個人開発者が開発したアプリを中心に紹介している情報サイト。ほかでは見つからない“お宝アプリ”が“あぷまが”なら見つかるかも! ちなみにイラストは、あぷまがのマスコットキャラ、アイロニー。 ※あぷまがへのアクセスはこちらから |
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