【注目アプリレビュー】世界的名作『Warhammer Quest』(英語版)を攻略するから遊んでみてくれ!

2013-07-01 18:03 投稿

●Warhammer Questとは?

『Warhammer Quest』とはイギリス、ゲームズワークショップ社発のテーブルトークRPG、『Warhammer RPG』をモチーフにした作品である。いちおう説明しておくと、テーブルトークRPGというのはルールに従ってプレイヤーがキャラクターになりきって遊ぶゲームのことである。

『Warhammer RPG』が持つ独特なダークファンタジー的世界観は高い評価を受けており、この作品をもとにしたミニチュアゲームも存在している。念のため説明しておくと、ミニチュアゲームというのは立体の駒をボード上を移動させながら遊ぶシミュレーションゲームのことである。

『Warhammer RPG』の世界観が確固たるものであることは、世界的に評価され、いまもって現役のElectronic Arts発MMORPG、『Warhammer Online』の存在からもわかる。蛇足ながら説明しておくとMMORPGというのはMassively Maltiplayer Online Role Playing Gameの略で、大勢のプレイヤーが協力したり敵対したりしながら遊ぶオンラインゲームのことである。

少々長くなったが、結論をいうと『Warhammer Quest』は以上のことを何ひとつ知らなくても、まったく問題なく楽しめるゲームである。

●どんなゲームか

ひと言でいえば、典型的なハックアンドスラッシュ。要するに、敵を倒して経験値やアイテムを稼ぎ、キャラクターを強くしてさらなる強敵に挑んでいくゲームだ。簡単にゲームの流れを説明すると、街でクエストを受ける。ダンジョンに移動する。敵を倒しながらダンジョン内を進み、最奥にいるボスを倒す。次の街へ移動する。このくり返しとなる。なお、舞台はダンジョンだが、システムはターン制のシミュレーションになっている。

▲戦闘中でも画面の拡大、縮小、回転は自由自在。キャラクターを取り囲む赤いバーはWounds(HP)を示す。味方は細いバー。敵は太くて、中に▲が描かれているバー。 

 

●キャラクターとパーティー

課金で追加キャラクターを購入しない限り、メンバーは以下の4人で固定となる。

キャラクター攻撃方法
Marauder
Dwarf Ironbreaker
Wood Elf Waywatcher
Grey Wizard
Melee(近接攻撃)
Melee(近接攻撃)
Ranged(遠距離攻撃)
Caster(魔法攻撃)
ただし、Meleeキャラクターも弓を装備することでRanged攻撃が、Ranged、Casterキャラクターも剣を装備することでMelee攻撃が可能になる。Melee攻撃、Ranged攻撃はそれぞれ別行動扱いなので、両方の武器を装備しておいたほうが攻撃回数が増え、より戦闘を有利に進められる。
▲名前をタップすれば、自由に改名することも可能。
キャラクターのステータスは以下のとおり。
キャラクター攻撃方法
Wounds
Movement
Weapon Skill
Ballistic Skill
Strength
Toughness
Melee Attack
Ranged Attack
Pinning
いわゆるHP
移動可能なマス数
近接攻撃の技術
遠距離攻撃の技術
攻撃力
防御力
近接攻撃回数
遠距離攻撃回数
Pinningを防ぐ力

 

●マップ

赤いアイコンはストーリーを進展させるメインクエスト。白いアイコンはアイテムやお金、経験値を稼いだり、新たな街へのルートを開拓するためのサブクエストを示す。行きたい場所をタップすると、画面右下に行き先の情報が表示される。その中の”Travel”をタップすることで目的地に移動することができる。なお、移動中にイベントが発生することもあるが、その内容と結果が文章で表示されるだけで実際になんらかのアクションを取ることはない。

▲画面上には、パーティーの現在地、街、各種クエストが表示される。
▲黒い靄がかかっている街には、道中にあるサブクエストをクリアーすれば進めるようになる。

 

●街(Settlement)

街でできることは以下のとおり。

・Market
お店。アイテムを買ったり(Buy)、売ったり(Sell)できる。Buy Backは買戻し。売るつもりがないものをうっかり売ってしまったり、売った後にやっぱり所持しておこうかなと思い直したものを、売値で買い戻すことができる。

・Adventurer’s Guild
パーティーの入れかえをする場所。課金で追加キャラクターを購入すればここでパーティーメンバーの変更ができる。キャラクターを削除して、新たに作り直すことも可能。キャラクターの名前をタップすれば、改名することもできる。

・Training Grounds
経験値が溜まったら、ここでお金を払うことでレベルアップすることができる。各種パラメーターが上がるほか、アビリティも取得できる。

・Temple
お金を払うことでつぎに訪れるダンジョン内で1回だけ使えるアビリティーを教えてもらえる。失敗することもあり。

▲レベルアップできるキャラクターには矢印が表示されるので、忘れずにtraining Groudsを訪れること。街から出てダンジョンに向かうには画面右下の”Go Adventuring…”をタップ。また、画面左下の”Reset Quests”によって、一度クリアーしたメインクエストをリセットし、再度挑戦することも可能だ。

 

●ダンジョン&戦闘

ターン開始後、キャラクターをタップすると移動できる範囲が白く表示される。基本的には通路の先にある矢印を目指していけばいい。矢印部分に到達すると新しい通路か部屋が出現する。これをくり返してダンジョン最奥にあるボスの部屋を目指す。基本的には一本道だが、ごくまれに進路に分岐がある。とはいえ、たいした違いはないので深く考える必要はなく、行きたい方向に進めばいい。

▲白いマスが移動できる範囲を示している。
攻撃はキャラクターをタップし、ついで攻撃したい敵をタップするだけ。アビリティを使いたい場合は画面下にある”Abilities”を上にスライドすると使用可能なアビリティ一覧が表示されるので、そこから任意のものを選択し、対象となる敵、もしくは味方をタップすればいい。アイテムの使用も同様で”Inventory”を上にスライドし、使用したいものを選択する。
 ▲魔法やアイテムの効果がわからないときは、対象のパネルを長押しすれば説明が出る。
Grey Wizardの魔法は若干特殊な仕様となっている。いわゆるMPに相当するもの以外に、”Winds of Magic”という各ターン開始時に得られるMPが存在し、この数値ともともと持っているMPの合計がそのターン内で使えるMPの量となる。ただし、Winds of Magicで得られるMP量はランダム。また、もともと持っているMPは使用するとそのダンジョン内では回復しない(Orbなどのアイテムで回復は可能)ので注意しよう。
▲MPとWinds of Magicの合計値が、そのターン内で使用できるMP量。魔法の名前の横にある数字は使用することで消費するMP。
Woundsが0になるとキャラクターはノックダウン状態になるが、ノックダウンしたターン内(敵のターン中にノックダウンした場合は、つぎのプレイヤーターン内)にほかのキャラクターが回復魔法や回復アイテムを使用すれば復活することができる。使用できなければ死亡となり、ダンジョンをクリアーするか、メニューから”Leave Dungeon”を使ってダンジョンから脱出するまで復活できない。なお、難易度をHardcoreにした場合は、死亡した段階でキャラクターは削除となり、復活することは不可能。新たにレベル1のキャラを作って育て直すことになる。パーティ全員の行動が終わったら画面下の”End Turn”をタップすれば、敵のターンとなる。
▲ノックダウンするとドクロマークが表示される。

 

●戦闘で得られるもの

戦闘を通じて、お金、アイテム、経験値が手に入るが、入手のタイミングはそれぞれ異なる。具体的には以下のとおり。

お金敵を倒したときに入手
アイテム戦闘終了後に入手
経験値ダンジョンクリアー後に入手
もっとも注意すべきは経験値。ダンジョンをクリアーせず、探索途中で離脱してしまうと、それまでどんなに敵を倒していても、経験値は一切入らない。また、探索中に死亡したキャラクターがいる場合、ダンジョンクリアーしてもそのキャラクターには経験値は入らないことも覚えておこう。
▲経験値は敵に与えたダメージによって上下する。また、仲間のWoundsを回復することでも入手可能だ。

 

●武器、防具の装備

武器や防具を装備したり、持っているアイテムを確認するにはデバイス本体を縦にする。ここで各キャラクターのステータスやアビリティーを確認することもできる。

▲アイテムはレア度によって3種類に分けられ、緑(Common)、青(Uncommon)、オレンジ(Rare)の順に強力になっていく。
▲Journalではゲーム中に登場する用語の解説を読むことができる。

 

●攻略Tips

基本は近接攻撃ふたりを前面に出して遠距離攻撃ふたりが背後から攻撃するのがいい。ただし、各ターン終了後、確率で敵が出現することがある。これは戦闘中だろうが移動中だろうが関係ないので注意が必要だ。とはいえ、これによって出現する敵はさほど強くないので問題になることはないだろう。

 ▲部屋の前の通路をふたりの肉壁で塞げば遠距離攻撃キャラクターが近接攻撃を受けることはない。
また近接攻撃をした際、一撃で敵を倒すとDeathblowとなり、倒した敵に隣接している敵に連続攻撃をしかけることができる。下の写真のような場合、たとえば1を最初に攻撃し、Deathblowが発生すると2に連続攻撃をしかけることができる。さらに2を一撃で倒せれば、さらにDeathblowが発生し、3に連続攻撃をしかけることになる。これにより、最大で9体の敵を一度の攻撃で倒すことも可能となる。このことから倒す敵を選択する場合はできるだけ隣接している敵の端から攻撃していくべき。下の写真なら1もしくは6を選べば、1→2→3→4→5→6、もしくは6→5→4→3→2→1とDeathblowによる連続攻撃が可能となる。
▲弱い敵が相手なら高確率でDeathblowが発動する。

 

●総論

手軽に楽しむことも、がっちり腰を据えて挑むこともできる間口の広さを持っている。課金によって、使用できるキャラクターが増えるほか、冒険できる地も広がる。当然、クエストも増えるので、まだ見ぬ強力なアイテムを入手することも可能になる。ちくちくダンジョンを探索し、レアアイテムを見つけ、キャラクターを強化していくことに喜びを見出せる人にはたまらないだろう。

障害となるのはやはり、すべて英語であるということだろうが、プレイするだけなら英語力はまったく要らないし、いちおうストーリーらしきものは存在するものの、クエスト内のテキストだけで語られるものなので、それほど重視する必要はないかと思う。

というか、正直、ちょっと読む気にならんというのが本音ではある。理由は、とにかくテキストの文字が小さいため。iPadならまだしも、iPhone、iPod Touchでプレイし、かつ、ストーリーも読み込もうとしている人は覚悟したほうがいいかもしれない。個人的には、レーシックをするか、老眼鏡を買うか、本気で悩んでしまった四十路の春であった。

それはともかく、システムもしっかりしているし、グラフィックも驚くほど高いレベルにある作品であり、プレイする価値は十分あると断言できる。

(文:いーです井手)

▲こんな感じでストーリーが語られていくが、じじいにはなかなかの拷問である。

 

Warhammer Quest

メーカー
Rodeo Games
配信日
配信中
価格
450円[税込]
対応機種
iPhone 3GS、iPhone 4、iPhone 4S、iPhone 5、iPod touch(第3世代)、iPod touch (第4世代)、iPod touch (第5世代)、およびiPad に対応。 iOS 6.0 以降が必要 iPhone 5 用に最適化済み

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