【注目アプリレビュー】タイトルに偽りあり? 『黒歴史クエスト』を遊んでみた

2013-04-19 13:00 投稿

●怖いタイトルに似合わない、レトロでファンシーなRPG

今回、『黒歴史クエスト』なる、恐ろしげアーンド怪しげな名前のアプリの紹介を引き受けてしまった筆者。なんでも、高知を侵略して世界をクズ化するという、とんでもないことを企む女の子が主人公のシミュレーションRPGとのこと。まず筆者は高知出身でもないし、内容は怖そうだし、いろいろと敷居の高いゲームなんじゃないかなぁと不安にかられながら、ゲームを立ち上げたのでした……。

 

 

 

しかし、プレイして2分もせず、そんな不安はかき消されることに。パッと見のビジュアルの雰囲気は、ファミコン時代の古き良きRPGという感じで、ソフトな印象がとても取っつきやすい。当時っぽい、いかにも“電子音”といったBGMも、ファミコン世代のオッサン(はい、筆者です!)の耳に心地良いんだなあ。

 

▲フィールド画面は、ひと昔前のRPGを彷彿させる。ファミコン世代はホッとする画面のはず。

 

主人公のふたりも、性格は少しきついけど、見た目はキュートな女の子ではあーりませんか。アニマとカノンというこの女の子たちは、開発元“ゆーずふーる”のアプリでは常連キャラクターのようです。

 

▲ステージをクリアーしていくと物語も展開する。主人公以外のキャラクターも登場。

 

●侵略中は放置でオーケー! だが、戦いに参加するとコインがザクザク

ゲームの全体的な流れを説明しよう。まずは侵略する高知の土地を選ぶことから始まるんだけど、侵略モードに入るまえに、“武器”を生成することになる。でき上がる武器はランダムで決まるので、こちらの意志を反映することはできない。なるべく強い武器ができるといいなーなどと祈りながら、生成をじっと見守ろう。

 

▲森高知や海高知など、いろんなエリアがある。侵略を進めると、また新しいエリアが登場する。

 

武器ができたら、いよいよ土地の侵略へ。このとき、でき上がった武器の強さと属性、そして主人公のやる気により、目安となる“侵略成功率”が表示されるので、その数値を見て“侵略”するか“休憩”するかを判断。“休憩”は3分を要するが、主人公のやる気を回復することができ、結果としてつぎの侵略の成功率がアップするという寸法だ。

 

▲主人公のやる気も十分で、侵略成功率なんと112パーセント! これは行くっきゃない! しかし、武器の名前が“生きてるニート”って……。

 

“侵略”を選ぶと、5分経過したあとに、侵略が成功したか失敗したかが自動的に決定する。侵略モード中は、画面上部に、主人公ふたりが歩くアニメーションが表示される。このとき、敵が近づいてくるので、タイミングよく“Action”ボタンをタップすれば撃退することも可能。

もし敵が主人公に触れてしまっても、何も起こることはない。つまり、基本的に侵略中は放置プレイでかまわないのだが、敵を撃破したぶんだけ入手できるコインが増えるので、できるだけ戦いには参加しておきたいところ。努力はきちんと報われるのだ。

 

▲侵略モードの画面。地上の敵はカノン、空を飛ぶ敵はアニマというように、担当がわかれている。

 

●属性との組み合わせで、武器は全1000種類!

ここまで読んでおわかりいただけたと思うが、『黒歴史クエスト』は、あまり複雑なことを考えずにノホホンと楽しめる、お手軽テイストのゲームである。しかしその一方、ガッツリとやり込める要素を持った、中毒性の高いゲームでもあるのだ。ストーリーをとっくにクリアーしても、1000種類もある武器のフルコンプに躍起になっているプレイヤーが続出しているに違いない。

しかもこのゲームでは、武器の“属性”が、武器名のまえにつく形容詞となっており、言葉遊びのように楽しめるのが、個人的にお気に入り。“ゆるい”、“あざとい”、“お金のかかる”、“加速する”、“危険な”、“蘇る”、“渋谷の”、“美しすぎる”など、1種類の武器につき80もの属性が存在する。“あざとい剣”や“美しすぎるハンマー”など、組み合わせによっては思わず突っ込みたくなってしまうモノも。そして、武器ひとつひとつに用意されたユーモアたっぷりの解説文も必読。ライターとして悔しくなるぐらい、センスありなテキストですぞ。

 

▲武器図鑑では、武器それぞれのランクと解説文を見ることができる。トボケたテキストが筆者のツボです。

 

なお、本作には、桂浜や室戸岬など、高知にちなんだ地名も多く登場する。しかし、U字工事の漫才が栃木出身者じゃなくても笑えるように、『黒歴史クエスト』は高知出身者でない筆者でも十分に楽しめたということを付け加えておこう。もし次回作が出るとすれば、入手した武器を自分で選択して装備できるようになると、個人的にはより良いかな。

 

▲侵略度合いにより、称号が変わっていく。「こんな称号もらってもうれしくない!」っていうヒドいものばかり。でもそこがイイ!

 

黒歴史クエスト

メーカー
TAKUMA TERAMOTO
配信日
配信中
価格
無料
対応機種
iPhone、iPod touch および iPad 互換 iOS 5.0 以降が必要

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