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1ヵ月で50万DL突破した『ゆるロボ製作所』開発者インタビュー 悲しみのロボ“たんぽぽ”とは……!?

2012-06-14 18:11 投稿

●“なめこ”超えなるか!? 個性的なロボットたちがゲームポットから出荷されるまで

ゲームポットから絶賛配信中のアプリ『ゆるロボ製作所』(以下、『ゆるロボ』)がサービス開始から1ヵ月で50万ダウンロードを達成した。無料アプリとはいえ、これはなかなかのハイペースと言っていいのではないだろうか。今回はこの『ゆるロボ』の企画、開発に携わった佐藤洋三氏へのインタビューを敢行。今後のアップデートは? グッズ展開は? そして”なめこ”への意識は!? など突っ込んだ取材内容に佐藤氏はどう答えてくれるのだろうか。

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『ゆるロボ制作所』企画開発担当
ゲームポット
佐藤洋三氏

――サービス開始から1ヵ月で50万ダウンロード達成ですが、予想通りといった感じですか?

佐藤 いやいや、これはまったくの予想外でした。目標数を大きく上回り、これだけ多くの皆様に遊んでもらえて、本当にうれしく思っています。割合的にはiPhoneのほうが若干早くリリースされているのでその分ダウンロード数も多いですが、現在の勢いはAndroidのほうがすごいですね。前にGoogle Playのトップページに載せて頂いて、そこからまたぐっとダウンロード数ものびた感じです。

――Androidの機種対応は手広くやられているのですか?

佐藤 それはですね、じつは『ゆるロボ』は、当初からマルチプラットフォームを意識して“Unity”(※)で制作しているのでiPhoneもAndroidもほとんど同じように作れてしまうんです。もうちょっとアクション性の高いゲームになってくると、機種ごとの調整や細かい部分を考慮しなければなりませんが、『ゆるロボ』に関してはそれほどたいへんな作業はなかったですね。本当に“Unity”さんありがとうございました、という状態です。

※Unity Technologiesが提供するゲーム開発ツール。特徴は3D表現を使ったゲームの制作が簡易に行えること、スマートフォンだけでなく家庭用ゲーム機やPCなど幅広いプラットフォームに対応できること、などがある。

――そうだったんですか。ではアプリ自体の開発期間はどのくらいかかったのですか?

佐藤 まずプロトタイプを12月から1月の年末にかけて2週間ほどで作りあげた感じです。本格的に開発を始めてからは、約2ヵ月といったところです。プロトタイプの期間に3本ほどアプリを考案して、その中でいちばんおもしろそうだったのがこの『ゆるロボ』だったんです。

――もともと『ゆるロボ』はどういった企画意図をもって製作されたアプリだったんですか?

佐藤 弊社でスマホ向けゲームを展開していくにあたって、社内での技術検証やノウハウ蓄積も兼ねて、技術者主導でプロトタイピングを始めたのが起点でした。最初の構想では作ったロボットで対戦をするソーシャルゲームっぽくしたいなと思っていて、対戦で相手側の材料やロボットを盗みにいくといったゲーム性を考えていました。たくさんのキャラクターが画面内をちょこちょこ歩き回るのは見た目もいいですし、かわいいユルキャラがいれば楽しそうだなと話し合っていたんですよ。そんな大風呂敷を広げていたのですが、「そこまでやらなくてもいいんじゃない?」という話になりまして(笑)。誰もが無料で手軽に遊べるタイトルに目的を定め、製品化に進みました。しかし、プロトタイプの段階でロボットが画面内を歩き回っているだけで十分おもしろいという判断ができたのは、ひとつの成功要因だと思いますね。

――そして特徴的なのはロボットを出荷するときの操作ですが、あれは最初から考えられていたんですか?

佐藤 もともとロボットたちが画面内で動き回る部分が完成した段階では、タッチとスライドによる出荷操作だったんです。でもロボットの数が多いとそれが面倒な作業になってしまう。だから一括で出荷できるようにしました。後はベルトコンベアという発想がすでに出てきていたので、本体を傾けたらベルトコンベアで流れていくというのが自然だと、誰が提案するわけでもなく決まりましたね。

――グラフィックも独特な雰囲気を持っていますよね。2Dっぽいけど3D。

佐藤 レビューなどでも好評で非常にうれしい限りです。社内のデザイナーが調整に調整を重ね、キャラクターに魂を込める形で頑張りました。

――もう聞きたくてうずうずしてることをズバリお聞きしますが、開発の際に『おさわり探偵なめこ栽培キット』は意識されましたか?

佐藤 先ほども言ったように、当初の構想段階ではソーシャルゲームとして進めていました。その為たくさんロボットを出そうと頑張ったので、最初はそんなに意識していませんでしたね。しかしそこから色々変わって、仕上げていく過程ではゲーム性が似てきた“なめこ”さんをベンチマークしたところはあります。ただ、キャラクターの特徴やゲームの操作感のコアになっている、3Dである部分とロボットが動き回る部分に関しては、かなりちがうアプローチができたと思っています。プレイ開始時は“なめこ”さんっぽい印象をもたれる方が多いと思いますが、続けていけば違いがわかってくると思っています。

――ロボットの図鑑もかなり凝ってらっしゃいますよね。とくに、コメントがおもしろくてツボにハマるものが多かったです。

佐藤 ありがとうございます。あのコメントもすべてみんなで出し合った意見をまとめた物なんです。社内の開発者用に作ったwikiでアイデアを募集して、そこに「ロボットの名前とキャラクター設定をみんなで好きなように書いていってください」とお願いしたんです。この意見をベースにデザイナーさんがイメージを膨らませて絵を描いていく流れで進めましたね。

――だいたい何種類くらいのロボットを考えたんですか? 没ネタもかなりありましたか?

佐藤 『ゆるロボ』に登場するロボットは30体なんですが、当初は没ネタも含め50体以上出しました。版権的にきびしい物なんかはやっぱり除外しましたね。ぎりぎりまで攻めたアイデアは、現段階でちょっとアウトかなということで、いまはまだキープしています。あとは単純におもしろくないものですね(笑)。僕が考えた“たんぽぽ”というロボットがありまして、刺身の上に永遠にたんぽぽを乗せるだけというロボットなんですが、その理由であっさり没になりました……。たいへんだったのはロボットの名前もコメントもデザインも出来あがった後に、どの材料でそのロボットが作れるかを考える事でした。

――あ、材料とのつながりも考えていらっしゃったんですね!

佐藤 一応ちゃんと考えてあります。たとえば動物系の“モフモロイド”というロボットは繊維が入っていないと作れないだとか、レア度の高いロボットは高く売れるので、宝石を使わなければならないなどという部分ですね。

――これだけ意見を出し合うと、できあがったロボットに愛着が湧いたりしますよね。

佐藤 そうですね。ロボットのデザインや3Dモデルが出来あがってアニメーションを見たときに、考案者のイメージとは違うという意見が結構多くて困りました(笑)。あとはロボットの出てくる順番ですね。設計図が1から30まであるのですが、後半になればなるほどレア度があがってくるので、考案者本人の思い入れの強いロボットはできるだけレア度を高くしたいという個人的意見も若干ありましたね。

――ほかにもキャラクターといえばアシスタントロボットの“ネジ子”がいますよね。個人的にはこの子にもっと活躍してほしいなあと思ってるんですが、今後なにかありませんか?

佐藤 ゲームを起動したときにカレンダーの日付を読み取って季節ごとのコメントを“ネジ子”にひと言喋らせたかったんですが、諸事情でできなくなってしまったんです……。今後の展開次第で第2弾なんかもできたらいいなと思っていて、そこで何かしら“ネジ子”には大活躍してもらおうかなと構想はしています。Twitterのタイムラインやレビューを見てても『もっと“ネジ子”に活躍して欲しい!』という意見をたくさん頂戴しているので、その意見に応えられるようにしていきたいですね。

――では今後の展開ですが、アップデートなどは考えられていますか?

佐藤 現行バージョンのアップデートを近いタイミング(※)で行いたいと思っています。そこでまず英語版への対応を行います。端末の言語設定を日本語以外にしていれば文字が変わるので、どこかの国で反応があれば非常にありがたいですね。それと、意見の多かったロボットの累計出荷台数の表記ですね。それにともなってロボット図鑑の項目が少し増えていたりします。

そしてまだ時期は未定ですが、ロボットの追加アップデートも予定しています。こちらはいま制作中ですが、数にして10体以上は追加するつもりです。今後の要望次第ではさらに追加のアップデートもあるかもしれないです。

※2012年6月14日にアップデートが行われました。

――アップデートで増えるロボットは没ネタからの復活ですか?

佐藤 いや、これは新たにアイデアをひねりだして考えた新ロボットです。なのでいま全部で70体前後のロボット案が貯まっている状況ですね。 先ほど言った版権物に似たロボットは権利者様と交渉してオーケーがもらえればむしろどんどん出していきたいなと思っています。

――『ゆるロボ』は無料アプリなので広告も入っていますよね。収益についてはいかがでしょうか?

佐藤 ありがたいことに、ダウンロード数と比例して目標を超えました。

――ではとくにアプリ内での課金要素は考えていない?

佐藤 まったく考えていないわけでもないんですが、この『ゆるロボ』に関しては、当初の目的通り、無料アプリとして幅広い多くのお客様に楽しんで貰えたのがいちばんうれしい部分なんです。ですから、できれば無料というスタンスは変えずに、これからも楽しんでもらいたいなと考えています。つぎのバージョンでも、課金要素を導入する可能性は低いかなと考えています。

――アップデート以外で『ゆるロボ』の続編を出す予定はありますか?

佐藤 続編みたいなものもできたらいいなと思っています。当初の企画ではロボット同士を戦わせるソーシャル型を目指していたので、以前落していったアイデアからユニークな物をブラッシュアップして追加していければいいなというのはありますね。しかしそれらをアップデートとして積み重ねていくか、別のアプリとしてリリースしていくのかは検討していきたいと思います。

――グッズ展開などは考えていらっしゃいますか? それとも既にどこからかお声がかかっているとか……?

佐藤 できればぜひやりたいですね。徐々にそういったお話もいただいたり、社内でも検討をしていますが、企画、開発者として非常に興味はありますし、キャラクターが好評なので色々と積極的な展開をしたいです。ロボットのデザインがもともと立体で、比較的グッズ製作には向いているんじゃないかと思うので、機会があればグッズ化にも踏み込んでいきたいですね。

――では最後にまだ『ゆるロボ』をプレイしていない人に向けたメッセージなどをお願いします。

佐藤 『ゆるロボ』は無料で遊べるゲームですので、iPhoneやAndroidをお持ちの方はぜひ一度ダウンロードして遊んでみてください。ロボットのキャラクターは見た目だけでなく設定でも非常に好評をいただいていますので、そのあたりを眺めるだけでもおもしろいです。そこでまたダウンロード数がのびてくれると、先ほども出てきたグッズ展開なども社内で通しやすくなるのでうれしいですね(笑)。 我々ももっと頑張っていくのでまだ遊んでいない方はダウンロードして遊んでみてください!

――本日は本当にありがとうございました。今後の『ゆるロボ』の動きに期待しております。

佐藤 応援に応えられるようにこちらも頑張っていきますので、どうかよろしくお願いします。

●取材を終えて
若干答えにくい質問にも笑顔で答えてくれた佐藤氏。実際にどうやって開発されたのかを聞くと、『ゆるロボ』のロボット製作を非常に楽しんで行なっているのが感じられた。チーム全員でアイデアを出し合って作ったというのは『なめこ』とは対照的でおもしろかったなあ。いつの日か佐藤氏の考案した“たんぽぽ”がゲーム内に登場するといいなと願っています(笑)。 今後の要望やダウンロード数によって新規アップデートや続編発表の可能性もあるので、読者の皆さんにもぜひ一度プレイしていただきたい。そうするといつの日か『ゆるロボ』グッズが“なめこ”とともにゲームセンターのプライズマシンに並ぶときが来るはずだ……!(飯田ヘンリー和倫)

最後に、インタビュー中に話の出たロボットのボツネタ案のなかからいくつかを佐藤氏に公開してもらったぞ! いちばんうえのはたしかにヤバそう……(笑)。

■ JIROU
説明:ラーメンが好き。エンジン音が「ヤサイマシマシカラカラニンニク」に聞こえる。
レア度:★★★☆☆ (星3個)
(ロボ個別に音を出すとかが現実的ではなかったので、採用しませんでした。そもそも音を出せても、ヤサイマシマシ……は無理だったので)

■ ナノマシン
説明:見づらいがよく見ればいる。
レア度:★★☆☆☆ (星2個)
(ロボの頭身をある程度揃えたかったのと、画面に出した所でタップできないのはどうなのよ?という観点からボツになりました)

■ にゃんぼ
説明:人懐っこいが全部演技
レア度:★☆☆☆☆ (星1個)
(猫をほかに2体採用してしまったので……)

ゆるロボ製作所

メーカー
ゲームポット
配信日
配信中
価格
無料
対応機種
iPhone/iPod touch、iPad互換 iOS 3.1.3以降 Android 2.0.1以上

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