【ヒットの秘訣完全版】1位を獲るまで成功とは言わせない『スマーフ・ビレッジ』
2012-01-01 12:00 投稿
●今日は世界の“スマーフ”!
発売中の書籍『ファミ通App iPhone&Android NO.001』の“2011年ベストゲーム109タイトル”のなかに、各ジャンルのヒットアプリの秘密を探る“ヒットの秘訣”というコーナーがある。じつはこれ、インタビュー内容のごく一部なのだ。掲載した部分以外にもいいところが多すぎて、これが日の目を見ないのはあまりにももったいない! というわけで、年末年始の特別企画として、担当編集がとくに印象に残ったインタビューをピックアップして、カット部分を含めた完全版を掲載しちゃいます。
――まずは『スマーフ・ビレッジ(以下『スマーフ』)』が日本でもヒットして成功を収めました。おめでとうございます。
世古 いやいや、まだまだです。我々のなかでは成功と思ってませんから(笑)。
――え、それは意外です。だってトップセールスランキングにあれだけ長くい続けたじゃないですか。
世古 まだ1位を獲ってませんからね。それまでは成功したとは言いたくないですね(笑)。
――これまた意外です。てっきり1位を獲得したものだと思ってました。ではいま現在の『スマーフ』のユーザー数はどれくらいになったんでしょうか?
世古 いきなり申し訳ないんですが、ユーザー数に関しては全面的に非公開としているんですよ……。一応公式発表している数字としては全世界で配信中のいくつかのタイトルを合わせて2000万ダウンロードを達成した(2011年9月時点)というものがあります。『スマーフ』がその大部分を占めている、ということでご想像いただければと思います。
――では、男女比はどうでしょう?
世古 これはご想像どおりかもしれません、やはり女性が多いです。ざっくりですが、6:4くらいで女性のかたが多くなっていますね。年齢層はとくにここが多いということもなく、かなり幅広い層に遊んでいただいています。
――ズケズケと聞いてしまいますが、課金者数はいかがでしょうか?
世古 これもすみません、ちょっと非公開とさせていただいています……。ただ、やはり『スマーフ』がいちばんいちばん多いことは間違いないです。
――またまた課金関係になります(笑)。ベリーが450円と結構高いのかなと思いますが、この値付け設定はどう決められたのでしょうか?
世古 たしかにほかのゲームでは85円[税込]のものもあるんですけど、『スマーフ』に関してはスタート当初から、この値段設定で一貫してます。もともと配信まえに弊社でおこなっていたさまざまな分析、“スマーフ”の世界での影響力などを加味したものになっています。たしかにほかのゲームに比べて強気かなとは思いましたが、結果として受け入れられましたね。
――スマーフはこれまであまりアップデートで中身を変えるということをしてきていませんが、今後はいかがでしょうか?
世古 もちろんやっていきますよ。直近では11月の上旬に細かい修正や、コンテンツの追加を予定しています。
――さきほどのお話では成功まではまだまだ、ということでしたが、ひとまずここまでこれた秘訣を教えてください。
世古 『スマーフ』に関してはまず先行した海外で成功していたということがあります。それこそ値付けの部分もゲームの部分から、「どうやったらより人気が出るか」ということをかなり突き詰めた状態でしたから、“テストマーケット”済みの商品だったんです。だから、“秘訣”の部分はもう終わっていて、日本でも絶対に成功しなければならないという状態だったんです。
――なるほど。それは逆にものすごいプレッシャーでしたね。では『スマーフ』が今後もう一段ステップアップするためにどのような施策を考えていますか?
世古 僕らはユーザーさんにゲームを楽しんでもらって、そのなかでより有利にゲームを展開できるスマーフベリーというゲーム内通貨を買っていただくというのが目標です。だからそのためには、純粋にゲームをよりおもしろくしていくことが必要だと思っています。これまでは英語版をただ単にローカライズしてきただけでした。ただそれだけでは日本のユーザーの心にささらないと思っているので、今後は日本独自の味付けをしていきたいなと思っています。
――個人的な話ですが、先日海外旅行に行った際に“スマーフ”の人気がすごくて驚きました。なにしろマクドナルドのハッピーセットのオマケが“スマーフ”でしたからね。でも逆に日本ではまだそれほど知名度って高くないですよね。
世古 そうですね、たしかに日本では『スマーフ』はほぼ無名と言っていいかもしれないですね。
――だと思います。だからこうやって人気が出たことに、失礼ですけどビックリしたんです。たとえば映画の公開なんかは日本での認知度アップにひと役買ったかと思いますが、アプリに影響を与えましたか?
世古 ありましたね。映画の方とはいい協力関係を築けていまして、お互いに告知し合うことができました。具体的にはゲームの中から映画のトレーラーを出したりといったことを行いました。本当にいい相乗効果で、実際にゲームのダウンロード数も増えました。効果が顕著だったのは日本よりもやはり海外なんですけど、日本でもタレントさんに告知してもらったことでいい効果を得られました。
――『スマーフ』でひとまずここまで来て、現在ではほかのタイトルも数多く配信しています。『スマーフ』で学んだこと、ノウハウってどう活かされていますか?
世古 これは『スマーフ』に限らず、ビーライン自体が目指すところって、いかにおもしろいコンテンツを生み出すか、なんですよ。いまの日本のソーシャルゲームを見てみると、ほかの人と競争することを楽しむという内容のものが多いのかなと思うんですけど、僕らはゲーム自体がおもしろくないとダメだって思ってるんです。お客さんの満足があって、それに基づいてお金を払ってもらっているということがありますから、やっぱり品質、クオリティーを高めることは追求していきたいですね。それは『スマーフ』をやっているなかで、おもしろくないコンテンツを追加すればすぐに文句が来たり、レーティング(★評価)が下がったりするので、そういったことは学びましたし、ほかの作品に活かしていることだと言えると思います。
【スマーフ・ビレッジ】
メーカー:ビーライン
配信日:配信中
価格:無料
対応機種:iPhone/iPod touch
(c) 2011 Beeline Interactive, Inc. All rights reserved.
【Smurfs’ Village】
メーカー:ビーライン
配信日:配信中
価格:無料
対応機種:Android 2.2以上
備考:全編英語
(c) 2011 Beeline Interactive, Inc. All rights reserved.
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