DL数・収益の両面でインタラクティブストーリーゲームを牽引する『恋と深空』、同ジャンルの人気タイトルは女性が65%以上を占める
リリースから9ヵ月で日本収益3,000万ドルに迫る『恋と深空』、ダウンロード数では『すとぷりWith!!』が猛追
Sensor Towerのデータによると、2024年1月から9月までの日本におけるインタラクティブストーリーゲームのダウンロード数において、『恋と深空』がトップとなっています。
2位の『すとぷりWith!!』(FLAGGS)は2024年3月にリリースされたタイトルで、YouTubeやツイキャスなどの動画配信サイトを中心に活動するエンタメユニット「すとぷり」IPのモバイルゲームです。同作は日本市場のみでの展開ですが、『恋と深空』はグローバル展開をしており、日本はダウンロード数で中国、アメリカに続く世界で3番目の市場です。
収益面でも『恋と深空』の好調ぶりがわかります。Sensor Towerのデータによると、同期間の日本におけるインタラクティブストーリーゲームの収益で同作がトップとなっています。
グラフからもわかるとおり、2位以下を大きく引き離しており、日本における人気ぶりが確認できます。4位の『乃木恋~坂道の下であの日僕は恋をした』と5位の『ひなこい』は、アイドルグループの乃木坂46と日向坂46の公式ゲームで、どちらのタイトルも10ANTZからリリースされています。同期間におけるこの2つのタイトルの収益は1,000万ドルを超えています。
『恋と深空』は収益では日本は中国に次ぐ世界で2番目の市場です。同作の収益推移を細かく見ると、2024年8月に大きく収益を伸ばしていることがわかります。Sensor Towerのデータによると、2024年8月7日に日本における日別収益90万ドル以上を達成しています。
これは同作のゲーム内イベント「半透明な占有」のインパクトです。限定星5キャラクターの確率アップ、衣装やアクセサリー交換ができる月光ショップの追加、各チャージの初回購入時に同量のダイヤが付与されるクリスタル初回チャージ特典のリセットなどの施策が功を奏したのだと推察できます。
女性比率が65%以上を占める日本のインタラクティブストーリーゲーム、非ゲーマーからの支持が厚い
ですが、年齢層ではそれぞれのタイトルで違いが見られます。Sensor TowerのAudience Insightsのデータによると、これら3タイトルの年齢層を見ると、『恋と深空』では18歳~34歳で60%以上、『すとぷりWith!!』では35歳~44歳で40%以上、『A3!』では25歳~34歳で60%近くとなっており、支持層の違いがわかります。
Sensor Towerのデータによると、アクティブユーザー数では『恋と深空』と『すとぷりWith!!』は接戦となっており、2024年3月から9月までの平均MAUではほぼ同数となっています。
両作のペルソナでは、「ゲーマー」はあまり上位に入っておらず、『恋と深空』では「柔軟な支払者」(支払いを遅らせたり分割したりする人)がトップで、「デジタルデータ」(マッチングアプリで出会う人たち)、「ファッショニスタ」(オンラインで洋服やアクセサリーを購入する人たち)などが上位に来ています。
『すとぷりWith!!』ではトップは「ハイパーカジュアルゲーマー」ですが、「親」(子供がいる人たち)で、「デジタルソーシャライト」(SNSでアクティブな人たち)も僅差で上位に来ています。