MMORPG『HIT : The World』初のオフラインイベントが5都市で開催決定
2024-04-26 20:51
2024-03-15 12:00 投稿
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HIT : The World
2024年2月21日、ネクソンより配信予定の新作スマホ向けMMORPG『HIT : The World』の事前登録受付が開始された。
本作はアクションRPG『HIT』をベースとした新作MMORPG。そんな本作のリリースを間近に控えることもあり、ファミ通Appでは改めてその魅力を探求するべく、過去のMMOPRG作品で実績を上げていた歴戦のプレイヤーたちにインタビューを実施。
どっぷりハマってしまい膨大な時間を費やした経緯や、ベテランプレイヤーが今後の新作MMORPGに求めるモノを全3回にわたって深堀りしていく。
今回は『HIT : The World』と同様にスマホでプレイできるMMORPGの『リネージュ2 レボリューション』(以下、『リネレボ』)で公式大会優勝の実績を持つPANCH氏(文中:PANCH)にインタビューを敢行。歴戦の猛者たちはMMORPGのどんなところに魅力を感じ、『HIT : The World』には何を求めるのか、彼らの経験談を踏まえ語っていただいた。
※この記事は『HIT : The World』の提供でお届けしています。
インタビューに入る前に、改めて『HIT : The World』を紹介していこう。
『HIT:The World』は、2016年のリリース後に全世界累計2500万DLを達成したアクションRPG『HIT』の世界観を継承し、MMORPGとして新生したマルチプラットフォームのシリーズ最新作だ。
これまでに発表されている情報によれば、オートアタックによるオーソドックスなMOB狩りや豊富なクラスのキャラクターが入り乱れる数百人規模のGvGを体験できるという。
さらに2024年2月には、ユーザー目線の施策や運営方針の数々を都内某所で開催されたシークレットパーティーにて発表。
新作MMORPG『HIT : The World』は“誰でも”参加可能なエンドコンテンツにサーバールールの多数決による決定などユーザーに寄り添った運営に。熱量が異なるユーザー同士を結び付ける4つの秘策 |
MORPGの先駆けと言われている『DIABLO』を切っ掛けにインターネットを介したゲームを体験。『リネージュ』以降は空白期間があり、スマホ向けMMORPGが隆盛した2010年代後半から再び本格的にネットゲームをプレイしていく。
その後、『リネレボ』では公式大会の第1回において優勝。第2回で準優勝、第3回で優勝し、2冠を達成した。
──本日はよろしくお願いいたします。まずMMORPGをいつからプレイしているのかお聞かせください。
PANCH PANCH(ぱんち)と申します。私は現在40中盤なので、子どものころはファミリーコンピュータからツインファミコンやゲームボーイまで、リアルタイムで体験してきました。一番最初は、ゲームボーイ初のRPGでもある『魔界塔士サ・ガ』にドハマリしていました。
──MMORPGプレイヤーである以前に、幼少期から筋金入りのゲーマーだったと。
PANCH はい、そのあたりのRPGがMMOの前にハマったゲームでしたね。そこから高校に進んでMicrosoft Windows 95が世に出てきたときに、MORPGの先駆けと言われている『DIABLO』を同級生とプレイしていました。
そして夜な夜な海外のプレイヤーにPKされながらも、ゲームにのめり込んでいました。当時はチーターという言葉もなかったので、私のネットゲーム歴は、海外プレイヤーに「Hello」と挨拶したら、いつの間にか倒されているという体験からスタートしています(笑)。
──いわゆるネットゲーム黎明期にも、MMORPGに先立つゲームにふれてきたわけですね。
PANCH その後は、漫画喫茶で『リネージュ』をプレイすることもありましたが、学生からすると漫画喫茶代が高すぎてプレイしなくなってしまい、30代になるまで月額課金も含めて、課金があるゲームはプレイしていませんでした。
その一方で、30代から会社を経営し始めるのですが、あるとき『クラッシュ・オブ・クラン』(以下、『クラクラ』)を取引先の先輩にやるように言われて、1000万円か2000万円ほど課金することになってしまいました(笑)。
──資金力が付いてからMMOでゲームの課金をするようになるのではなく、いきなり『クラクラ』でとんでもない額の課金をするようになってしまったわけですね。
PANCH GvGで日本ランキングの3位か4位までチームで到達するほど、課金の沼にハマりました……。もともとは「1万円あればおもしろいゲームソフト買えるのに、なんで課金するんだろう?」と考えていた人間だったのですが、『クラクラ』で課金をしてから完全に価値観が変わりましたね。
その少し前の時期に『FINAL FANTASY Record Keeper』で50万円ほど課金したときがありまして、その時点でかなりの額を使ってしまったという感覚はありました。しかし『クラクラ』では取引先の先輩に、GvGに向けた弓の砲台を作るように言われ、その一発で4、50万円が吹き飛び、最上位の壁を作ると500万円ほどかかるので、そこから金銭感覚がおかしくなりました(笑)。
──『クラクラ』以前から相当な額を課金しているようにも聞こえますが……(笑)。
PANCH 『クラクラ』の直前には、バイクが好きな古い先輩に誘われて『単車の虎』をプレイしていましたが、やっぱりもっともお金がかかったのは『クラクラ』でした。
──『クラクラ』には、プレイ時間もかなりかけていそうですね。
PANCH プレイ時間だけでいえばカプコンの『モンスターハンター4G』がもっとも長いかもしれません。じつは新卒で入った会社の仕事上、“モンスターハンター”を社内で遊んでもそこまで怒られなかったんですよ(笑)。だから携帯機で遊べる“モンスターハンター”シリーズ作品のプレイ時間はかなり長いですね。
あるいはゲーム外の活動も含めた時間でいえば『リネージュ2 レボリューション』(以下、『リネレボ』)がもっともやり込んでいるかもしれません。
──『リネレボ』の公式大会では、本インタビュー企画に参加されたrysterさんと同じチームで優勝されたとか。
PANCH 第1回の大会では優勝できたのですが、2回目の大会では準優勝になってしまいました。第2回の対戦相手には、非常に有名な個人投資家の方が参戦していたのですが、負けた後に敗因を語り合っていた際に「チームメイトが貧乏だったからかなぁ」という有難い趣旨のお言葉をいただきました(笑)。ちなみにそのとき私は、数千万円ほど『リネレボ』に課金していたんですよ。
──対戦後のコメントにはユーモアも含まれていると思いますが、数千万円も課金していたのに資金力が足りないと言われたら、返す言葉がなくなってしまいそうですね……。
PANCH そのときの経験が悔しすぎて仕事で見返してやろうと思い、死ぬ気でがんばった結果、年商が数倍に伸ばせたのは、いまとなってはいい思い出です。
──エピソード自体のスケールもさることながら、伸びた年商の額面にも驚きです。
PANCH ちなみに経営している会社の中に配送会社があるのですが、一時期はそこでゲームの関係者が60%くらいを占めるときもあって、ゲームでの経験が仕事にも活きていますね。
──最初に起業するときにゲーム会社を作ろうという流れにはならなかったのでしょうか。
PANCH 別の業態で起業した後、落ち着いて時間ができてからゲームをプレイするようになったので、起業自体にゲームは関係していませんでした。ただゲーム関係の知り合いがいたから作ることができた会社というものはあります。
──現在、PANCHさんはブロックチェーンゲームやNFTゲームといった“Web3”ゲームの分野でもご活躍されているそうですね。
PANCH 初期のWeb3ゲームは、ポンジスキームを脱していないものも多いのですが、最近になってもう少し発展を見せるような潮流が出てきています。MMORPGに活かすとしたら、サーバーで1本しかない武器といった要素の証明にブロックチェーンを使って、NFTとして売買できるようになれば、いくらかはMMOの間口が広がるかもしれません。
しっかりと設計できれば、MMOで完全に実生活が成り立つとまではいきませんが、現状のeスポーツプレイヤーとは別の側面で、ゲームで生活できる人が現れる可能性もあります。有名無名を問わずにいえば、5タイトルほどMMORPGを“Web3”化しようとしているものが出ていますね。
──“Web3”化されつつあるMMORPGは、実際にプレイしてみていかがでしたか?
PANCH 方向性が見えない中で実験しているのかなと感じるテストケースが多く、試行錯誤の段階だとも思いましたが、最近は完成しかけているゲームもあります。これまでのMMORPGは運営側がゲームを開発して主導し、プレイヤーがそこにお金を入れていく典型的な“Web2”ゲームといえるものでした。
しかし“Web3”ゲームでは、まったく別の流動性が生まれています。たとえばプレイヤーがバトルフィールドのオーナーとしてほかのプレイヤーから参加費を集めたり、別のプレイヤーが土地自体のオーナーをやったり、戦場を移動するための飛行機のオーナーをやるプレイヤーもいたりと……。
──ユーザー間の課金が発生することによって、新しいおもしろみが生まれていくということですね。
PANCH これまでの課金要素があるMMORPGでは極端に分けると、課金をするプレイヤーか、課金をしないプレイヤーかの2種類の選択肢しかありませんでしたが、“Web3”ゲームではもっと細分化されたロールを各プレイヤーが取れるという部分におもろしみがあると思います。
──『リネレボ』の公式大会に出場することになった切っ掛けを教えてください。
PANCH 学生のときに『DIABLO』でPKされたところから私のネットゲーム人生がスタートしているので、『リネレボ』では逆に自分がPKをくり返していました(笑)。
サーバー内のランキングで2位か3位までは課金をして一気に強くなり、夜な夜なPKを仕掛けていたところ、配信者のS嶋さんに「それだけ強くて野良ならチームに入りませんか?」と声をかけられたので、それを切っ掛けにPKをやめて公式大会に向けたGvGの練習に励むようになりました。
──他のスマホ向けMMORPGでもPK重視のプレイスタイルだったのでしょうか?
PANCH 中国の会社が開発していた、あるMMORPGでは、私が圧倒的なランキング1位となりほかのプレイヤーを根こそぎPKしていました。
そして私とサーバー内のプレイヤー全員が戦っても、私が勝てるようなバランスのゲームだったので引退者が続出し、最終的には戦う相手がいなくなって私自身も引退することになったゲームもあります。
──PKによって環境を破壊し尽くしてから去るゲームもあったわけですね。
PANCH 目が合ったプレイヤーは、とりあえずPKしてました(笑)
──ちなみに『HIT : The World』の前作にあたる『HIT』はいかがでしたか?
PANCH 私の周囲に『HIT』民と呼ばれるプレイヤーが多かったこともあり、50万円くらいは課金をして遊びました。ただ『HIT』はプレイヤースキルが非常に重要で、課金だけではトップ層のプレイヤーに勝てなかったので長続きしませんでしたね。
──その一方で『リネレボ』は公式大会で優勝するほどやり込んだのはなぜでしょうか。
PANCH チームを組んだ時点で公式大会を目指していたことが大きな要因だったと思います。3回目の公式大会までは、rysterさんと同じチームで戦い、そのときの優勝を機に『リネレボ』をプレイしなくなったのですが、第1回から第3回まではかなりの密度でやり込みました。個人ならともかく、団体で1位を獲得した経験が人生で初めてだったので、その感動はよく覚えています。
もともと、自分が達成したかったことや確かめたかったことがわかった後は、どんなに課金してもやめてしまう気質だったので、『リネレボ』も1回目の公式大会で優勝できたときにやめようと思っていました。とはいえ公式大会自体はその後も開催予定があったので、勝ち逃げもどうかなと思い直し、2回目以降もプレイを続けて出場することにしました。
──ちなみにその当時は、チーム内でどういった役割を担っていましたか?
PANCH 最初の公式大会が終わってからは出場チームごとのスカウト合戦が始まったので、rysterさんと全国をリアルに駆け巡って、有力なプレイヤーに飲み接待をしてスカウトをくり返していました。チーム内では外交官を務めていたので、北海道から福岡までオフラインでも外交を担当してましたね(笑)。
──非常に大変そうな印象を受けますが、それでも3回目の公式大会まで活動を続けていたわけですよね。
PANCH 大変ではありましたが、楽しんでやっていました。苦痛だったらやめてます(笑)。オフラインでの活動も外交官というロールプレイのひとつだと思っていて、ゲームシステム以外で役割を受け持てることもまたMMORPGの魅力だと思います。
──そういった外交で知り合った相手やチームメイトとの交流はいまでも続いていますか?
PANCH 『リネレボ』で知り合った方には現在の取引先となっている相手もいて、売上の2割ほどを占めているかもしれません。それに弊社のシステム開発はrysterさんの会社に頼んでいます。もちろん個人的な親交も続いています。2回目の公式大会で馬が合ったチームメイトとは、ちょうど昨日も飲んでました(笑)。
何百万、何千万とリアルマネーを使ってゲーム内の黄色い武器に喜んでいるような人間とは、基本的に馬が合うんですよ。ふつうに過ごしていたら、そんな相手とは知り合うことができないので(笑)。
──確かに途方もないスケールの遊び心と、それを実践できる資金力を持った人との出会いは、課金要素があるMMORPGのトッププレイヤーならではの体験かもしれませんね。そういえばほかにもスケールが大きいエピソードがあると聞いていますが……。
PANCH 『リネレボ』プレイヤーのあいだに“ラブレボ”という単語が流通していて、それはリアルでの交際といった意味なのですが、私が主催したオフ会から生まれた言葉なんですよ。当時、東京の品川区で公式オフ会が開催されたのですが定員が100人しかなく、抽選から漏れた方のために開催同日に会場を借りて個人的なオフ会を開いたら、200人以上のプレイヤーが集まってくれました。
──公式オフ会よりも大規模なオフ会をプレイヤー個人で開いてしまったと。
PANCH そのときにプレイヤーからの要望が多かったので、合同コンパのコーナーを“ラブレボ”という名前で設けたところ、それ以降『リネレボ』プレイヤーが“ラブレボ”という単語を使うプレイヤーが増えたようです。
『リネレボ』には様々なコミュニティが同時に成立して、それぞれがシナジーする関係でもあったことがタイトルの長期継続につながっていると思います。ギルドメンバーの結婚式や誕生日会にゲストでほかのプレイヤーが呼ばれることもあり、疑似家族のようなギルドも多く見掛けるので、息の長いMMORPGにはゲームを越えたコミュニティがオンラインでもオフラインでもあるから続くのかなと考えています。
──つまり『リネレボ』は長続きするMMORPGの条件を満たしていたということですね。
PANCH そうですね。新作のスマホ向けMMORPGは『リネレボ』と同時期に、ほかにもリリースされていて、どれも1度はプレイしたのですが、もっとも継続してプレイしたのは『リネレボ』でした。
もちろんコミュニティ面に限らず、ゲームシステムも重要で、課金額に応じていくらでも無双できてしまうゲームよりも、課金額が少ないプレイヤーがある程度は対抗できるゲームのほうがおもしろく感じます。
──今後リリースされる『HIT : The World』は、どういった要素があれば『リネレボ』のような長期タイトルになれると思いますか?
PANCH コンテンツは、各ユーザーのロールにとってのゴールなので、どのユーザー層に向けたゲームなのか、ということが重要だと考えています。
たとえば攻城戦があるとすれば、トップギルドのためだけのコンテンツなのか、カジュアルなプレイヤーも参加できるコンテンツなのか、方針をはっきりさせることが長期運営を左右すると思います。
後は『リネレボ』がいまでも続いている理由のひとつとして、GvGの定例コンテンツを自由に練習できる機能があり、他ギルドや他サーバーとも交流できたことが大きいと思っているので、GvGがあるならしっかりと機能を充実させてほしいですね。
──GvGコンテンツの機能拡充と対象プレイヤーを明確にすることは、タイトルが長く続くかどうかに関係しそうですね。
PANCH もともと『HIT』は、“『HIT』民”という単語ができるほど熱心なプレイヤーがいたタイトルなので、『HIT : The World』が既存プレイヤー向けのおもしろさを提供できるタイトルなのか、それとも新規プレイヤーに向けた別種のゲームなのか、はっきりさせることが大切だと思います。
そのあたりがどうなっているのかは『HIT : The World』のリリース後、実際にプレイして確かめてみたいと思います(笑)。
──最後に『HIT : The World』のリリースに向けて一言お願いします。
PANCH 乱立するMMORPGの中で新星になれることを期待しています。
──本日はありがとうございました
対応機種 | iOS/Android |
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価格 | 無料(アプリ内課金あり) |
ジャンル | MMORPG |
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メーカー | ネクソン |
公式サイト | https://hittheworld.nexon.com/ |
公式Twitter | https://twitter.com/htw_nxj |
配信日 | 配信中 |
コピーライト | (c)NEXON Korea Corp. & NEXON GAMES Corp. All Rights Reserved. |
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