『コトダマン』5周年記念プロデューサー&ディレクターインタビュー|10年後も愛される“みんなでワイワイ”の集大成を目指して

2023-06-09 17:00 投稿

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共闘ことばRPG コトダマン

未来を担うキーマンに直撃インタビュー!

MIXIの『共闘ことばRPG コトダマン』(以下、『コトダマン』)は2023年4月に5周年を迎え、ゲームの内外でさまざまなイベントを実施。リアルイベントの“コトダマンミュージアム”も盛況を博し、6年目を迎えてなお変わらぬ人気を見せている。

今回はそんな『コトダマン』の今後について、プロデューサーの大槻一彦氏(文中:大槻)、ディレクターの望月貴矢氏(文中:望月)ら2名にインタビューを実施。

昨年10月の体制変更からこれまでの半年間を振り返るとともに、今後どのような指針で運営していくのか、現在の状況と将来のビジョンについてお話を伺った。

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▲大槻一彦氏(左)と望月貴矢氏(右)。

『コトダマン』5周年&“コトダマンミュージアム”を振り返って

――『コトダマン』が5周年を無事に迎え、いよいよ6年目に突入しました。現在のお気持ちをお聞かせください。

大槻: 5年ものあいだ『コトダマン』を応援してくださった皆さんに感謝ですね。そしてこれからもユーザーに寄り添い、今後10年、20年と長く楽しんでもらえるサービスにしたい、という気持ちが強くなりました。

MIXIには、今年で10周年を迎える『モンスターストライク』(以下、『モンスト』)という存在があるので、それが自分にも大きな影響を与えています。同じMIXIのタイトルとして足並みを揃えて20年、30年と愛されるサービスにしていかなくてはいけない。そういった使命感のようなものを感じてもいます。

私は『コトダマン』に携わる前もゲーム会社にいたので「作品をヒットさせたい!」という意識は私の芯にまで刷り込まれています。ですがMIXIにおいての成功というのは短期的なヒットではなく、長期的に愛され続けるタイトルにすることなんです。「面白かったね」と単発で終わるのではなく、その「面白かったね」がコミュニケーションとなって人と人を繋げ、長く続いていく、というのがMIXIが大事にしている部分なんですね。

そこで私も価値観をインプットし直して、10年先を当たり前のように考えられるよう、考えかたにシフトしなきゃいけないと思っています。

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――エンターテインメントコンテンツとして5年続けられた喜びもありつつ、今後はコミュニケーションツールとしての存在感も示せるように意識し、長期的な目標を見据えていくということですね。望月さんはいかがでしょうか。

望月: これまでは目の前のことでいっぱいいっぱいだったのですが、最近はもうちょっと長いスパンで先を見られる余裕が出てきました。「つぎのイベントをどうするか」ではなく、1年先、3年先を見据えて展開を考え「つぎのイベントでここまでやろう」という形で展開を考えられるようになったんです。プロデューサーの大槻が10年単位の視点で見ていただいているので、こちらはその少し手前、1年ずつ先の未来を見ながら進めていきたいと思っています。

直近では“新しい体験の追加”と“既存の要素のブラッシュアップ”を両軸で展開する必要があるのを感じています。現在はリリース日からずっと遊んでくださっているユーザーがいる一方で、5周年を迎えても未だに新規ユーザーが入ってきています。どちらのユーザーにも快適に遊んでいただけるよう、これらの要素に取り組んでいきたいですね。

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――昨年10月のプロデューサー交代から半年ほど経ちましたが、大槻プロデューサーが就任してから意識して変えている点などがあれば教えてください。

大槻: 基本的にはいいところは残し、悪いところは変えるという前提で進めています。そのうえで組織全体の考えかたがだいぶ変わりましたし、ゲームへの方針もだいぶ変えたと思っています。

いちばん大きな変化は、10年、20年先を見据えて長く運営していく意識をメンバーひとりひとりが持つようになったことですね。従来は1年単位での爆発的な盛り上げを作ることに全力を上げていたのですが、現在ではロードマップを作って共有し、全員でしっかりとステップを踏んでいく形に変えています。

――つぎの目標まで全力疾走で山を登っていたところを、階段を作りながら登るようになったイメージでしょうか。

大槻: そのイメージで問題ないですね。現体制になったときに、しっかりと地盤を固めながら理想形に近づくためのロードマップを作成しました。この体制は地盤固めやチーム全員で足並みを揃えて動いていくにあたってメリットの大きいシステムです。

もちろん段階を踏んで着実に進んでいくので、ガムシャラに突っ走っていけば3~4年で作れるものに、5年や10年がかかるケースも出てくる可能性もあります。しかし開発にかかる時間の感覚がより正確に把握できるようにもなるため、先を見ながらしっかりと定期的に新しい体験をお届けできるようにもなると思うので、ユーザーの皆さんにもぜひ新体制にご期待いただければと思っております。

望月: これまでの開発では、短くスパンを区切ってサービスを開発・提供し、そこから反応を見てブラッシュアップしていくという手法を取っていたのですが、体制変更を経てからはこのサイクルもよりスムーズに、計画的に回るようになってきました。以前からあるものでもいいものは残す、ダメなものは無くすかブラッシュアップしていく、という意識がしっかりと浸透してきたひとつの結果だと思います。こういった部分も『コトダマン』の強みとしていきたいと考えているので、見守っていてください。

――『コトダマン』の長期運営に向けて、大槻プロデューサーが意識している点があればお聞かせください。

大槻: 『コトダマン』が10年後20年後も存続し続けるために、『モンスト』以外にベンチマークとして意識しているものがあります。それが、MIXIが提供している『家族アルバム みてね』(以下、『みてね』)というサービスです。子供の写真を通してお父さん、お母さん、そしてそれぞれのご両親をつなぐサービスですね。このサービスは“コミュニケーションを大事にする”という点を如実に表したサービス、ツールであるため、ここから学ぶことは多いと思っています。

『みてね』はお孫さんをかすがいにして親子3代をつなぐというもので、素晴らしいサービスだと思っています。僕らも“ことば”をかすがいにして、『コトダマン』のユーザー同士だったり、あるいは運営している関係者をしっかり繋いでいきたいと考えています。

これからの『コトダマン』運営を10年、20年の長いスパンで考えると失敗する場面はどうしても出てくると思います。3歩進んで2歩下がるようなこともあると思うんです。でも、失敗してもつぎに期待してもらえるような、みなさんにも期待して見守っていただけるような運営チームにしたいと思っています。

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――4月に開催された『コトダマンミュージアム』を振り返ってみて、感想をお聞かせいただけますでしょうか。

望月: 今年は5周年イヤーということで、コトダマー(コトダマンユーザー)の皆様とコミュニケーションを取っていくことを目標にしていました。毎月の公式放送でもたくさんのコメントをお寄せいただいているのですが、やっぱり現地でコトダマーの皆さんから直接『コトダマン』への愛をお伝えしていただいたので、非常に大きな感動をいただきました。直接温かいお声をいただけて大変感謝しております。こんなに愛されているのであれば皆様の声に応えられるようにもっと頑張ろう、という思いが強まるイベントでした。

――当日の出展の中で、おふたりのお気に入りのコーナーなどがあれば教えてください。

望月: ユーザーさんが自由に書き込めるメッセージボードや絵馬があったのですが、とくに印象深かったのは絵馬ですね。絵馬って普通は自分の願いを書くじゃないですか? でも「『コトダマン』おめでとう」とか「もっと長く続きますように」というような運営としてもうれしいコメントで溢れ、皆様の温かさに感動しましたね。

大槻: こうした展示って通常はイベントが終わった後に撤去されてしまうことも多いと思うのですが、僕たちはこれが捨てられないように必死で守って、手分けして持って帰りました(笑)。

望月: いまはオフィスの自分の席の後ろに置いて、毎日そこから元気をもらっています!

大槻: 当日会場に来られた開発メンバーは多くなかったので、そういったメンバーにも皆さんからの愛情を見てもらいたかったというのもありますね。

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▲実際の絵馬とメッセージボードを特別に見せていただいた。ふだんはオフィスに保管されているとのこと。

――個人的には年表を見ると『コトダマン』に関する思い出が湧いてきて印象的だったのですが、おふたりから見て『コトダマン』の歴史の中で印象に残っていることがあれば教えてください。

望月: ひとつは直近の4.5周年イベントですね。新体制で初めてお届けする大型イベントだったので、受け入れてもらえるかドキドキしていました。私が公式放送に出させていただくようになった時期とも重なりますし、やはりそこが印象深いですね。

もうひとつが2周年の時期で、私が『コトダマン』チームに参画したのがちょうどその時期なんです。そういう意味で思い入れがありますし、個人的に推しのツラミがレジェンド化されたタイミングだったというのもあります(笑)。

大槻: ぼくは『コトダマン』から離れていた時期が長いので、ほかのメンバーと比べると直接の想い出はそこまで多くありません。ですが年表にキャラクターを書いてくださっているユーザーさんが何人かいらっしゃって、それがすごく嬉しかったのを覚えています。

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――先日のプロデューサーレターでは4月以降のロードマップを示していただいていましたが、6月以降の展開で注目してほしい点などがあればお聞かせください。

ロードマップ

⇒プロデューサーレターVol.24

望月: とくに注目していただきたいのはクロニクルと大討伐イベントですね。昨年から1年間描いてきたクロニクルのシナリオが一段落して、いよいよ新展開が始まります。また大討伐戦をより遊びやすい大討伐イベントとしてリニューアルします。

最近はありがたいことにさまざまな作品とコラボさせていただいているのですが、ここからはコラボと同様にオリジナルのコンテンツにも一層力を入れていく予定です。詳細は6月の生放送で発表させていただきますが、1カ月を通して常に楽しい『コトダマン』の実現を目指していくので、今後の展開にもご期待ください。

――個人的にはコトダマンの新たな育成要素や新たな能力についても気になっています。まだ詳細を話せない部分もあるかと思いますが、これらを実装される意図や狙いについてお聞かせください。

望月: コラボイベントではキャラクターの持っている文字やすごわざ、エフェクトやモーションなどあらゆる要素において、キャラクターのイメージに寄り添う体験をゲーム内でお届けできるように設計しています。たとえば作中のシチュエーションを再現してHPが一定以下になると回復したり、すごわざを使うことで変身したりといったものなど、その作品らしさを感じられる体験を目指しています。

こういった“体験”企画はどのコラボ作品にもエッセンスとして入れるように意識しているのですが、まさに“変身”のときにも感じていただいたような、大きなインパクトを体験できるものを鋭意制作中です!

また新たな育成要素については、昨年実装した昇華・覚醒とは一味違ったものになる予定です。この育成を行うことで、クエスト内でもこれまでとは違った新しい体験を味わうことができるような要素になっています。

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――この新育成要素はエンドコンテンツ寄りの要素になるのでしょうか。

望月: どちらかというと昇華・覚醒のほうがエンドコンテンツ寄りですね。新要素については長く遊んでいる人ほど触れやすい要素ではありますが、ライトユーザーの方でも場合によっては体験できると思います。

ただこの要素がないと今後のクエストや降臨に勝てないというものではないので、始めたばかりの人が遊びにくくなるということはありません。

――長期運営タイトルであっても、新規の方への配慮がなされているのは嬉しいですね。

望月: 現在は5周年を迎えてコンテンツが溢れている状態で、初心者がどういう順番で遊んだらいいか分かりづらくなっている部分はあると思うので、そこへのケアも手厚くしていきたいと考えています。始めたばかりの人が目標を持って遊べるようにしつつ、手に入れたキャラクターが次のクエストで使いやすくなるような導線作りは強化していきたいです。

また『コトダマン』は“ことば”を使うゲームなので性質上どなたにも遊んでいただけるのですが、安定して4文字以上の“ことば”を作るにはコツがあったりするんですよ。現状ではそういった部分を伝え切れていないので、ゲーム内でのガイドなど成長をフォローする要素を追加するなどして、プレイするうちに自然とコツが身につくような状態を目指していきたいと思います。

あとは先日実装したデッキレンタル機能だったり、今後実装を予定しているクロニクルのメダル交換数を減らすアップデートなども、初心者向け施策の一環ですね。

――ロードマップの中で、直近で実装できそうな要素があればお聞かせください。

望月: クロニクル新展開と大討伐イベントのリニューアルについては6月中に実施予定です。また新たなコトダマンの育成要素の追加、交換レートの緩和についても6月中を予定しています。

このほかクロニクルの遊びやすさアップデートに関しても、一部を6月中に行う方向で準備を進めています。

これからの『コトダマン』

――今後コラボしてみたいタイトルがあればお聞かせください。

望月: 具体的なタイトルを答えることはできないのですが、コラボ作品の空気感とコラボキャラクターのイメージに寄り添った体験はどのタイトルでも大事にしています。

大槻: どちらかというと運営として「これがオススメです!」というタイトルを出している傾向はありますね。うちのコラボをきっかけに原作に触れた、という反応があるとうれしいですね。

望月: もちろん個人的なオススメというわけではなく、コラボチームを立てていろんな人に満足してもらえるような作品を選定しています。

大槻: 「人気だからコラボしました」ではなく、ちゃんと見たらおもしろい作品を選んでいきたいですね。

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――『コトダマン』の将来について、見据えているビジョンがあればお聞かせください。

大槻: これから2年ほど重視する点としては、未来の『コトダマン』、具体的には5年先の未来の『コトダマン』を“よくあるソーシャルゲーム”にしないことです。運営型のアプリゲームだと経年でさまざまな要素が盛り盛りになっていく部分は構造的にどうしても生まれてきてしまうものですが、それでも最大の特徴である“ことば作り”が5年後にも楽しい要素であり続けるようにしたいですね。

いまはいわゆるソーシャルゲームっぽくなりかけている部分もあると思うのですが、やはり最初に感じた楽しさ、気持ちよさにもう一度フォーカスしたいという思いがあります。“ことば作り”に初めて触れたときの「これおもしろいじゃん!」という原体験をきちんと残さないといけない、ということはメンバーとよく話しています。急な方向転換はできないので、2年ほどかけてじっくりとやっていきたいですね。

望月: 現在の環境、とくにヘビーユーザーの方においては、“ことば”作りが効率よく周回する攻略の手段になってしまっている節があると感じています。ボスを効率よく倒すためのツールとして毎回同じ6文字を作って周回する、というような。

もちろんそのためのデッキ作りも楽しい要素ですし、ソーシャルゲームとしての楽しさは担保したいと思っています。そのうえで、初めて“ことば作り”にふれたときの楽しさに原点回帰できるような仕組みも目指していきたいですね。

大槻: 定着したユーザーだけを相手にずっとインフレをくり返しながらやっていくのではなく、“ことば作り”を楽しむ新しいユーザーも楽しんでいけるようなタイトルにしていきたいです。

――プロデューサーレターの中では30周年を目指すというようなお話もありました。長期的な展望についてもお聞かせください。

大槻: 正直なところ、30年は言い過ぎちゃったかなと思っています(笑)。しかしその一方で、20年後も30年後も同じだとは思うので、そこに向かうためにもまずは祝福される形で10年後を迎えられるように、頑張っていきたいと思います。

そこから20年30年続くコンテンツにしていきたいのですが、その過程では我々制作メンバーも世代交代しているでしょう。なので未来へつなぐための礎として、世代交代しても残るような仕組みを10年目のところでしっかり作り上げておきたいですね。こうした意思表示がユーザーの皆さんや運営メンバーにも伝わるといいな、と思っています。

ちょっと先の長い話なのですが、MIXIのデジタルエンターテインメント領域が掲げる“みんなでワイワイ”の集大成的なゲームに10周年でたどり着きたいと思っています。そのために今後5年間でやりたいことや追加したいコンテンツがいっぱいあるので、「今年は1年何もなかったな」ということはありません。毎年サプライズを与えられるように頑張っていきます。

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――最後に、読者へのメッセージをお願いします。

望月: まずはコトダマーの皆様と5周年を迎えられたこと、大変うれしく思っております。現在は運営チーム一同たいへん熱気にあふれておりまして、どうしたらもっとコトダマーの皆様に喜んでいただけるか、価値ある体験をお届けできるかを日々真剣に語り合っています。

私自身も現場責任者として、そしていちコトダマーとして、これからも『コトダマン』を全力で楽しみながら最高におもしろいゲームにしていきたいと思っております。今後もご期待ください!

大槻: 現在はすべてのセクションチームを増強していて、とくにオリジナルについては内部的にかなりのパワーが注入されています。今後のクロニクル新展開はただの新ストーリーの範疇ではなく「『コトダマン』のストーリーめっちゃおもしろいじゃん」「このキャラかわいいじゃん」といっていただけるようなパワーアップを果たしています。これまで印象の強かったコラボといえばコトダマンのイメージも大切に、より体験価値の高みを目指しつつ、オリジナルストーリーにおいても一層お楽しみいただけるようパワーアップしていきますので、楽しみにしていただければと思います。

今後も他社とは違う切り口で、ユーザーサプライズを意識してやっていきたいと思います。

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▲画面中央はこの日同席されていたアシスタントディレクターの猪口将吾さん。

生放送も要チェック!

2023年6月13日の20時から、『コトダマン』の公式生放送“コトダマン公式放送【GODステーション第54回】|新章「天地に託せし願い 希械の章」開幕!”が配信される。

こちらの生放送では、今回のインタビューで触れられたクロニクルの新章について発表されるようだ。

そのほかにも注目情報が数々出てくると思われるので、忘れずにチェックしよう!

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対応機種iOS/Android
価格無料(アプリ内課金あり)
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ジャンルRPG
メーカーXFLAG
公式サイトhttps://kotodaman.jp/
配信日配信中
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