未来を感じるAppleのMRヘッドセット“Vision Pro”でゲームはプレイできる?基本情報サクッとまとめ【WWDC2023】

2023-06-06 05:16 投稿

噂の新型デバイス情報をまとめてお届け

2023年6月6日から、Appleが開発者向けカンファレンスWWDC 2023を開催している。

今年のWWDC基調講演ではiOS 17に加え、iPad OS 17、新たなWatch OSに搭載される代表的な機能、さらには新型Mac Proなども発表され盛り上がりを見せた。

今回はそんな発表の中でもひときわ大きな盛り上がりを見せたのが、MRデバイス“Vision Pro”の発表。モバイルゲームシーンにも影響を与える可能性がある“Vision Pro”は、はたしてどのようなデバイスになっているのだろうか? ここではその新デバイスを簡潔にまとめて紹介していく。

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基本情報まとめ

新たに発表されたウェアラブルデバイス“Vision Pro”は従来の類似品とは大きく異なり、コントローラー不要でスタンドアロンで稼働するヘッドマウントディスプレイ・ヘッドセット型のデバイス。

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従来のヘッドマウントディスプレイはほとんどの操作を外部デバイスに頼る、もしくは映像処理を外部デバイスに頼るといったものが主流だった。しかし“Vision Pro”は目と手と声で操作できる独自のシステムが搭載されており、外部デバイスに頼ることなく、これ単体でおおよその動作を完結できるようになっているという。

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これを可能にしているのは、“Vision Pro”の内外部に設置された大量のセンサーやカメラたち。これらがユーザーの手の動きを認識し、目の動きを捕らえ、声をしっかり拾うことで外部デバイスに頼ることのない体験が提供されるのだという。

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操作の例として、拡張現実として表示されたUIの中から選択したいアイコンに目線を送ってカーソルを動かしたり、手や指を少し動かすだけでブラウザやアプリの操作を行っている様が紹介されていた。

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なお文字入力はSiriを利用した音声入力はもちろん、バーチャルキーボードを拡張現実空間に表示し、それを利用したタイピング入力もサポートされるという。

そんな“Vision Pro”のゲームに関する基本的な機能は次の通り。

ディスプレイ23M Pixel
音声出力空間オーディオシステム搭載
ゲームコントローラーサポートBluetoothゲームコントローラー
バッテリーApple社の外付けバッテリーから給電
(連続稼働時間:最大2時間)
OSvision OS

ディスプレイは片目のレンズだけを見ても4Kディスプレイ以上の解像度となるそう。こういったヘッドマウントディスプレイデバイスでは、「○メートル先に○○インチディスプレイが広がっているのと同等の体験が~」といった宣伝文句が謳われることが多いが、今回の発表ではそういった体感ディスプレイサイズに関する言及はなかった。

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▲ディスプレイ部分と顔を覆うクッション部分は取り外し可能で、自分の顔にあったクッションパーツを取り付けることも可能だという。また目が悪い人向けにマグネット装着式の度入りレンズを入れることも可能だという。

ただ、“Vision Pro”は拡張現実として出力したウィンドウ以外の箇所にオーバーレイをかける機能を有するという。これにより、現実を感じさせる箇所を非現実なもので上書きし、さらなる没入感が味わえるようになるそうだ。

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▲まるで宇宙空間にいながら、SF映画を楽しんでいるかのような映像体験が楽しめるという。

発表では「この機能を活用して視聴環境を変えれば、まるで30メートル幅のスクリーンで映画を見ているかのような体験もできる」と語られていたが、詳細は不明。どうあれ、迫力ある映像体験ができることには間違いなさそうだ。

音声については、“Vision Pro”に内蔵された専用の出力デバイスから空間オーディオとして出力されるという。

出力位置は耳にほど近い箇所となっているので、ダイナミックなサウンド体験ができそうだ。ワイヤレスイヤホンとの接続については不明。

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▲白い膨らみの部分が出力位置。

バッテリーについては少々気になるところ。

“Vision Pro”は本体にバッテリーを搭載しておらず、外部からの給電を受けて動作する。バッテリーを外部に設置することで“Vision Pro”自体の重量を減らし、装着時のストレス緩和を目指したと語られていたが、このシステムで利用できる連続稼働時間は最大2時間であるという。

実際の使用時にはさまざまな機能を並列して動かすことになると予想されるため、連続稼働時間はこの数値を大きく下回る可能性も十分に考えられる。現状では長時間の利用を目的とした使い方には適さないと見ておくのが妥当だろう。

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▲外部バッテリーとの接続箇所は、端末左サイド、オーディオ出力位置よりも若干後方。

ゲーム関連情報

公式発表によると、“Vision Pro”ではApple Arcadeにラインナップされている100種類以上のiPad用ゲームを、コントローラーで操作してプレイできると告知されている。

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▲発表時には『NBA 2K23 Arcade Edition』をプレイしているムービーが流された。

また「アプリ開発においてはUnityでの開発をサポートする」とも語られている。将来的には“Vision Pro”専用のサードパーティ製ゲームアプリが登場してくる可能性もあるだろう。

またMacと連動することでMacの外部ディスプレイとしても利用できると語られていたため、Macでゲームを起動し、それを“Vision Pro”に出力して大画面で楽しむといったこともできそうだ。

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しかしiPhone、iPadの外部ディスプレイ・拡張ディスプレイとして運用できるか否か、また“Vision Pro”にミラーリングできるかどうかは語られておらず、現状では不透明なままとなっている。

発売情報

気になる価格は、3499ドル。発表時点での為替相場に照らすと、日本円にして約50万円となる。

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なお発売時期と発売エリアは2024年にアメリカで発売してから、順次ほかの国と地域にも展開していくとのこと。2024年末には他国展開をするとのことだが、日本での具体的な展開時期については触れられていない。

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