【新作】謎と理不尽が入り乱れ!! 困惑するほど奇妙なフリーシナリオRPG『Seek Of Souls -自由なる冒険-』

悩める村人と冒険者のありふれた日々

物語の舞台は事件の絶えないルティファルの村。

酒場に寄せられる悩める村人たちの声を聞き、それに応えていくのが冒険者の努めなのだが……。

本記事で紹介する『Seek Of Souls -自由なる冒険-』は、悩みを解決するも放棄するも冒険者の自由。気ままにプレイできるフリーシナリオのRPGだ。

自由の中に隠された不自由な環境に大混乱、賛否両論ある本作の持ち味を噛み締めていこう。

我が正義!! 何でもアリの気ままファンタジー

ルティファルの村には10の施設があり、“冒険の宿”で仲間を雇用、クエストの受注といった行動を選択。武器屋や仕立て屋で身支度を整えることができる。

細かな説明もなく始まり戸惑うが、まずはこれだけを覚えておけば立派な冒険者だ。

届け物から魔物の討伐までクエストのバリエーションは豊富。

達成すれば治安や資金などがプラスに、闇の仕事に手を出したり依頼を破棄するなどマイナスの行動をすれば村は荒れていってしまう。

フィールド上には“コボルトの森”や“先人の洞窟”などダンジョンが点在。最初はただの背景に見える盤面だが、1度立ち入ることで名前が登録されていく。

この未開の地を開拓していくプロセスは冒険心をくすぐるいいポイントだ。

一人称視点で進むダンジョンバトルはカード方式。攻撃や防御などの手札を選んで戦うシンプルなシステムだ。

また、フィールドを含めすべての行動にはスタミナが必要。くり返しキャンプを行うことで回復を図りつつ歩を進めていく。

雇用したばかりの仲間からの信頼度はどれも低く、序盤はそこそこきつい言葉を投げかけられる。

見知らぬものとの冒険は気遣いの連続。バトルはもちろん会話にも注目していくとおもしろさが倍増するだろう。

自由の中で求められる主となる目標の行方

どんなクエストを受注してもいいし無理だと思えば破棄してもいい。

治安や高感度に捕らわれず自分のスタイルで冒険できるのが本作の魅力。

そのいっぽうで主軸となる目標がなく、単調に感じてしまう瞬間がとても多かった。

前進するたびに発生する演出もくり返しの探索を邪魔する残念なポイント。“何をしてもOK”というのは魅力的だが、個々の許容範囲の差によって本作も捉え方が大きく分かれる。

ぜひ、実際にプレイしてその範囲を図ってもらいたい。

P.N.深津庵
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