ファミ通App屈指のシリーズファンが語る、”『テイルズ オブ クレストリア』は『テイルズ オブ』を冠するに相応しいか?”シリーズ経験者のインプレッション

2020-05-02 00:00 投稿

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テイルズ オブ クレストリア

シリーズファンも間違いなくハマる新作

バンダイナムコエンターテインメントの新作スマートフォン向けアプリ『テイルズ オブ クレストリア』。今回は、特別に配信前に先行してプレイすることができたので、インプレッションをお届けする。『テイルズ オブ』シリーズ初心者、およびシリーズファン両方の目線から本作を徹底分析。
⇒シリーズ初心者目線からのプレイインプレッション

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スマホで新たに始まる『テイルズ オブ』シリーズ

2020年、バンダイナムコエンターテインメントから新作『テイルズ オブ クレストリア』が配信される。

本作は“スマートフォンから始める、新しい『テイルズ オブ』”をキャッチコピーとしており、ジャンル名は“愛しき咎我人(なかま)と出会うRPG”。既存のスマートフォン向けタイトルのような過去作タイトルのキャラクターやエピソードをピックアップする形ではなく、オリジナルキャラクターのストーリーをメインにした新作だ。

 
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今回の記事では『テイルズ オブ』シリーズ経験者視点での『テイルズ オブ クレストリア』のファーストインプレッションをお届けしていく。

今回先行プレイに臨んだライター・セスタス原川の『テイルズ オブ』シリーズ歴は約10年と少し。初めてプレイした作品は『テイルズ オブ ジ アビス』で、それからシリーズの虜になり過去作品も新作も含めて多くの作品をプレイしてきた。歴としては最古参勢……とまではいかないが、これまでの過去作品をプレイしてきた経験から、シリーズファンが気になるポイントについて触れていこうと思う。

新作×クロスオーバーの贅沢ストーリー

『テイルズ オブ クレストリア』は、主人公のカナタたちをはじめとする新登場のキャラクターの物語が描かれる中で、そこにシリーズキャラクターも登場するクロスオーバー要素がある作品だ。

 
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『テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー』など、これまでにも家庭用ゲームでシリーズキャラクターが作品を超えて共闘する作品は登場している。それらのプレイ経験がある人は、似たような世界観を想像してもらえるといいだろう。

ただし、あくまで『テイルズ オブ クレストリア』の主人公はカナタだ。メインストーリーにおけるシリーズキャラクターの立ち位置は“カナタが旅の道中で出会う人たち”に留まっており、核心に関わるシーンは『テイルズ オブ クレストリア』のキャラクターたちを中心に描かれる。

 
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▲登場こそするものの、カナタたちに深入りはしない。また、シリーズキャラクターは全員が仲間として登場するわけでもないようだ。

では「シリーズキャラクターは脇役として登場するだけ?」と言われればそんなことは無い。メインストーリーとは別にシリーズキャラクターにスポットを当てた外伝ストーリーも用意されている。お気に入りのキャラクターの活躍を心待ちにしている方も安心していただきたい。

外伝ストーリーではメインストーリーと同世界の同時系列で、カナタたちの視点では見えない部分が描かれる。カナタたちが旅をする裏側でシリーズキャラクターは別途活躍しているという形で、シリーズファンにとっては新旧両方のキャラクターの物語を楽しめる贅沢なストーリー構成だ。

 
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また、外伝ストーリーも新たな物語というだけでなく、原作でそのキャラクターが抱いていた葛藤に関連した内容が描かれている。

クレスの例を挙げると、彼は自身の師匠であるミバル師範の仇を討つため“森のヌシ”を探している。外伝ストーリーではその模様がより詳細に描かれるのだが、物語が進むと衝撃の事実が明らかになり、クレスはこの世界でも自身の行動に疑問を抱くことになる。

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▲原作の物語と似た葛藤と直面した彼らは、本作ではどのような選択をするだろうか?

いきなり話が外伝ストーリーに逸れてしまったが、続いては作品の一番のポイントであるメインストーリーに触れていこう。『テイルズ オブ クレストリア』では、ジャンル名にもある通り“咎我人(とがびと)”という存在、すなわち“罪”が重要なキーワードになる。

のどかな村の修道院で暮らしていたカナタとミゼラは、とある事件が原因で罪を犯した“咎我人”になり、それらを裁く“執行者”や騎士たちに追われる身になってしまう。その後、世界から忌み嫌われている存在である “咎我鬼”のヴィシャスと出会い、自らの罪と向き合いながら生き抜いていく……といった内容が、ネタバレにならない範囲でのメインストーリーの序盤の展開だ。

カナタはそれまで罪人を裁く“執行者”を英雄視しており、そんな彼が追われる立場になってしまう展開はまさに急転直下の展開。その瞬間のカナタの絶望感はプレイしてるだけでヒシヒシと伝わってきた。まさにどん底からのスタートである。

 
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▲メインストーリーはフルボイスで収録されている。豪華声優陣の迫真の演技も相まって、物語への没入感がさらに引き立てられている。

また、序盤にはカナタの性格に関する描写が多い点も印象的。彼には思いやりの心があり自ら罪を犯すような人間ではないのだが、その優しさの根底にどこか危うさを感じさせるものがある。そんな彼が“咎我人”として旅をして、どのような心身的成長を見せるのかにも注目したい。

 
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▲カナタがほのかに想いを寄せるミゼラとの関係も気になるところ。セリフを聞く限りミゼラもカナタのことが……?

継承と適応を両立したバトルシステム

本作のバトルシステムはターン性のコマンド方式で進行する。通常攻撃や術技など選択して敵を攻撃し、オーバーリミッツゲージが溜まれば秘奥義が発動できる仕組みだ。詳細な説明はもう1名のライターが書いている記事で紹介している。
⇒シリーズ初心者目線からのプレイインプレッション

 
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『テイルズ オブ』シリーズをプレイしてきた方々であれば、作品を重ねるごとに進化してきた3Dのフィールドで戦うLMBS(リニアモーションバトルシステム)では無いことを残念に感じる人もいるだろう。筆者もプレイする以前は似たような感想は少なからず持っていた。

しかし、プレイしてみると要所要所にしっかりと“『テイルズ オブ』シリーズのバトル”を感じられるポイントが埋め込まれており、本作のターン性バトルも新しい形として受け入れることができた。今回はプレイ前の筆者と同じ感想を抱いている方に向けて、そのポイントをお届けしていこう。

まずは、昨今のシリーズと比較しても遜色ない3Dモデルのアクションだ。キャラクターが使用できる技などはそのキャラクターを代表するもので、技を繰り出すとカメラワークも駆使したダイナミックなモーションで攻撃が行われる。そのおかげでターン性のバトルであっても躍動感が失われることなく“キャラクターを動かしている感”を味わいながらバトルを楽しめた。

 
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もちろん秘奥義に関してもそれは同様で、ルークの“レイディアント・ハウル”やミラの“スプリームエレメンツ”など、発動時の演出やアクションは歴代作品を忠実に再現。自分の思い入れがあるキャラクターの秘奥義を見れば、プレイしていた当時の思い出が蘇ることだろう。

 
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そして、昨今の『テイルズ オブ』シリーズのバトルといえば、繋げようと思えばいくらでも繋がる爽快感のあるコンボが欠かせない。本作にも攻撃にはコンボの概念があり、そのヒット数が増えれば増えるほど攻撃力が増加していく仕組み。

そのため、威力を高めるには攻撃の順番を考える必要があり、どのキャラクターを編成して、どの順番で攻撃を行うのが良いか試行錯誤することになる。オーバーリミッツゲージをうまく調整して、想定していたコンボを実戦で成功させた瞬間にはLMBSでコンボを決めたときと同様の達成感を味わえた。

 
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▲シリーズ経験者が一度は挑戦したであろう最大ダメージ、最大コンボチャレンジなど、バトルのコンボを違う角度でも楽しめるだろう。

最後は、新バトルシステムとストーリーが魅力の『テイルズ オブ』シリーズ、そしてスマホとの相性だ。本作は、バトルシステムの変化により歴代作品と比較してもストーリーとバトルの比重がストーリーに寄っている印象を受けた。

バトルとストーリーを交互にプレイする、いわゆるスマホRPGのスタイルを取り入れてストーリー以外をスマートにしたことで、プレイヤーがより物語に没入してゲームを楽しめるようになったと感じる。これはストーリーで多くのファンを魅了してきた『テイルズ オブ』シリーズにおいて、非常にマッチした形と言えるだろう。

機能面で見ても、外出時の隙間時間でプレイする際には本作のシステムであれば場面を選ばずに遊べるためメリットも大きい。恐らく、このスタイルの変更も“スマートフォンから始める、新しい『テイルズ オブ』”を象徴する1つの要素なのだ。

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一方で、筆者はバトルをサクサク進めてストーリーを見られるおかげでストーリーの先が気になり続け、休憩無しにぶっ続けで、むしろこれまで以上に長い時間プレイをしてしまった。スマホゲームではあるが、このように腰を据えてゲームをしたいと考えている人にもバトルがスマートになったメリットはあると言える。

良い部分はそのままに、新しい面白さを加えつつ、よりストーリーを楽しめるような形になった本作のスタイル。『テイルズ オブ』感はあるが、どこか新鮮さを感じられる形になっているので、スタイルの変更で疑心暗鬼になっている方もまずは一度プレイしてこの感覚を味わっていただきたい。

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キャラクター同士のバトル後の掛け合いも『テイルズ オブ』で欠かせないポイント。同作品はもちろん、作品の垣根を超えた掛け合いもあるので、どんな組み合わせがあるのかどんどん探したくなる。

 
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▲料理システムも健在。バトル前には料理を食べてステータスをアップでき、調理を担当させることでキャラクターの料理熟練度を上げられる。

幕間スキットとキャラクターエピソードの面白さも十分

プレイしていて考えさせられる重厚なメインストーリーに反して、ギャグセンスの利いた面白い掛け合いも『テイルズ オブ』シリーズの魅力の1つ。

本作でも、幕間スキットやキャラクターエピソードなどで、普段は見られないカナタたちのユニークな一面が見られる。個人的には、カナタとミゼラが2人とも天然気質があり、話によってボケとツッコミが逆転したり、ツッコミが不在になったりと、パターン化しない点が非常に面白い。

 
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▲序盤のスキットはカナタ、ミゼラ、ヴィシャスの3名が中心になるが、全員に癖があり話の収拾がつかない場面が多数。

【キャラクターエピソード:毛髪危機一髪】
前髪が決まらないことを気にしているカナタは、こんな姿をミゼラには見せられないと塞ぎ込んでしまう。それを違う意味で捉えてしまったミゼラは、自分がダメでヴィシャスは大丈夫という扱いの違いに反発する。

しかし、ミゼラの怒りはカナタへの想いの強さ故にあらぬ方向に向いており、それに悪ノリしたヴィシャスが出した解決方法とは……?

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【幕間スキット:オタオタ】
お酒が欲しくて我慢できないヴィシャスは、オタオタのぬるぬるがアルコールではないかと考え始める。ところが、カナタが油とかではないのかと指摘すると、ヴィシャスの意識はオタオタの呼称の方に向いてしまい……?

 
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ボリューム感についても、待望の新キャラクターと新たな物語、シリーズキャラクターの登場と彼ら彼女らがメインとなる物語、作品を超えた豊富な掛け合い……などなど、シリーズファンであれば満腹になること間違い無し。他にもバトルなど、スマホならではのコンテンツもあり、すべてを楽しむとなると遊んでも遊んでも遊びきれないほど!以上のように、スマホへと場所を移してゲームの形を変えたものの、プレイをしてみると中身にはしっかりと『テイルズ オブ』らしいポイントが詰まっていると実感できた。

 
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▲特定のキャラクターを編成するとバトル中にも掛け合いが発生する。

 
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▲マルチプレイにも期待が高まるところ。

シリーズ未プレイの方々も心配は要らない。『テイルズ オブ クレストリア』のメインストーリーだけでも楽しめる上、歴代作品の紹介も充実しているので、他作品の予備知識無しでも問題なく楽しめる。いちファンとしては、スマホでお手軽に遊べるこの機会にぜひ『テイルズ オブ』シリーズに触れ、あわよくば他の作品に触れるきっかけになってもらえればと思う。

正直な話をすると、筆者も最初は「新作とは言ってもスマホだしね……」と高を括っていたのだが、その予想はいい意味で裏切られることになった。同じように考えているそこのあなたも、プレイすればするほど本作が『テイルズ オブ』であることを実感するはずだ。

シリーズファンの方々に、この溢れ出る『テイルズ オブ』要素をまだ実体験してもらえないことが残念で仕方ない。このインプレッションがゲームの全体像を掴む手がかりになれば幸いだ。今はただ、ゲームのプレイできるようになることはもちろん、プレイした感想を多くの方と語り合えるリリース日が心の底から待ち遠しい。

バンダイナムコエンターテインメントのYouTube公式チャンネルでは、本作の最新PVや各種ゲーム内映像が公開中だ。随時新たな動画も公開されていく予定なので、そちらもチェックしておこう。
⇒PVはこちら

【『テイルズ オブ クレストリア』の事前登録はこちら】

⇒シリーズ初心者目線からのプレイインプレッション
©いのまたむつみ ©藤島康介 ©BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
※画面は開発中のものです。

テイルズ オブ クレストリア

対応機種iOS/Android
価格無料(アプリ内課金あり)
このゲームの詳細を見る
ジャンルRPG
メーカーバンダイナムコエンターテインメント
公式サイトhttps://crestoria.tales-ch.jp/
公式Twitterhttps://twitter.com/to_crestoria
配信日配信終了
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