『アルカ・ラスト』に大型新章“東方篇”追加!課題の多かったリリース初期から大幅改善された『アルラス』のいま

2019-12-12 18:00 投稿

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アルカ・ラスト 終わる世界と歌姫の果実

リリース時に少し遊んだだけの人も復帰するならいま!

フジゲームスより配信されている『アルカ・ラスト 終わる世界と歌姫の果実』(以下、『アルカ・ラスト』)。

7月30日にリリースされた本作は、2019年12月12日に新章となる第5章“東方篇”の実装を予定している。

今回、本作の総合プロデューサーである赤井誠一氏(文中、赤井)と、キャラクターやメインシナリオの原案を手掛けた河野純子氏(文中、河野)、企画原案などを担当した小牟田修氏(文中、小牟田)にインタビューを行った。

リリース後からの約5ヵ月を振り返っての課題点や、東方篇の注目ポイント、そして今後に向けた展開などを伺うことができた。

20191210_アルカラストインタビュー (1)

▲左から、赤井氏、小牟田氏、河野氏。

若いキャラクターたちに戦うことに意味を持たせるむずかしさ

――まずは、『アルカ・ラスト』におけるみなさんの役割を改めて教えてください。

赤井 総合プロデューサーの赤井です。ゲームの企画運営の総監督やプロモーションなどの対応をさせていただいています。

河野 メインキャラクターやメインシナリオの原案を担当した河野と申します。

小牟田 原作、企画原案ということで、ゲームの最初の設定や世界設定、システム面の企画なども担当した小牟田です。

――『アルカ・ラスト』のリリースから約5ヵ月が経過しましたが、これまでのゲーム運営を振り返って、ユーザーからの評価が高かった点はどのような部分でしょうか?

赤井 まず評価が高かった点としては、ストーリーとキャラクターですね。これは10月に行ったアンケートで非常に高い評価をいただきました。アンケートからも河野さんと小牟田さんに作っていただいた世界が愛されている様子がお客様に伝わりスタッフ一同ほんとうにうれしかったです。。

――逆に課題となった点はありますか?

赤井 運営面で言うと、自分たちが思い描いていた運用イメージと皆さまが『アルカ・ラスト』に感じている体験にギャップがあり、最初は皆さまの要望にお応えできていなかったところが反省点です。ただ、徐々に体制も整ってきて、最近は皆さんのお声をに耳を傾けられているかなと。今後はさらに皆さまとの対話を大事にしながら開発に取り組んでいこうとと考えておりますので、次の展開に期待していただきたいですね。

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――キャラクターやストーリーが高く評価されているということですが、それらを制作するにあたっていちばん気を付けているのはどのようなことでしょうか?

小牟田 メインのストーリーや最初のプロットは河野がメインで作っていて、僕はベースとなるストーリーのまわりの部分、世界設定の深掘りなどをしているのですが、今回すごくおもしろかったのが、キャラクターの作り方なんですよ。

――それはどのような部分が?

小牟田 スマートフォンで遊ぶゲームなのでキャラクターがたくさん出てくるのですが、最初はフジゲームスさんから「こんなキャラがほしいです」というふわっとしたオーダーがくるんですよ。たとえばメイド、少年キャラ、渋いオッサン、おばあちゃんキャラ、などですね。最終的にバランスを見た結果、おばあちゃんキャラはまだ登場させてなくてもいいかとなったんですけど(笑)。

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赤井 いまの人数で優先順位をつけるとしたら、もうちょっと後かな、みたいな話になりましたね。

小牟田 それで、たとえばメイドであれば、そのメイドというものをどうやって『アルカ・ラスト』の世界に当てはめるか、どの世界に当てはめようか、となるんですよ。メインストーリーに出てくるようなキャラクターであれば、こちら主導で世界設定とともに考えているのですが、オーダーをもらって作ったキャラクターをいかになじませるか、というのを考えるのはおもしろかったですね。

河野 最終的には違和感なくなじんでいると信じたいです(笑)。

小牟田 メイドというのはつまり凍土のオレリアの話なんですけど、パスカルというキャラクターがメインで最初から設定されていたので、そこに組み込むのがいちばんマッチするよね、と。その結果なかなかいいキャラになってくれて、ツイッターのマンガにも登場して、いい感じに収まってくれたと思います。

203603000_オレリア[凍土]
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▲おかえりなさいキャンペーンのために作ったオレリアが登場するマンガ

――ちなみに、いちばん苦労したキャラクターというのは?

河野 主人公の女性キャラクターは全部、総合プロデューサーからのオーダーがいろいろと入るので、デザインを変更することも多かったですね。

赤井 キャラクターの外見はやっぱり王道で、『アルカ・ラスト』のよさを出しつつも、年齢層もある程度バランスをよくしたいなと思ったんです。

小牟田 人気があるキャラクターはやっぱりイケメンだったり綺麗な女の子だったりするので、年齢が下がり気味にはなるんですよね。

河野 ただ、私たちの作ったお話はけっこう重いものもあるので、ちゃんと責任を持って動ける大人にしないといけなくて、そのギリギリのところまで下げているということが多いですね。

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小牟田 やっぱり、子どもが戦いの場に赴く理由も付けてあげないといけなかったので、初期リリースのキャラクターに関しては、基本的に原作のほうで設定を全部作りました。個々のキャラストーリーのプロットまで、全編こちらで書いています。

――運営が始まってから作った若いキャラクターに関しては、そういった理由付けでの苦労もされましたか?

小牟田 イネイドやアカネなどに関してはそうですね。意味もなく子どもが戦っているような世界ではないので、ちゃんと子どもであることが活きるような設定にしないといけない、という部分では苦労もありました。

200904000_イネイド[灼熱]
202402000_アカネ[漆黒]

シナリオを巡る修正とこだわり

――赤井さんのチェックが、というお話がありましたが、キャラクターやストーリーのプロットから赤井さんが監修されているのでしょうか?

赤井 そこに関しては、シナリオをディレクションしている担当者がいます。僕がいちばん気にしたのは、キービジュアルとなる主人公たちですね。

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▲『アルカラスト』のキービジュアル。

小牟田 最初はやっぱり、いちばん全面的に出てくる『アルカ・ラスト』というIPのイメージをすごく気にされていましたよね。

赤井 全体的にトガっている部分が多いので、ちょっと整えるという意味でも、中庸にしたいという想いはありました。

小牟田 メインシナリオもトガった感じになっているので、最初の黄昏の世界はもっとお客様にわかりやすいお話にしたい、というオーダーをいただいて、そこはフジゲームスさん側と議論を重ねました。

赤井 そうですね。正直に申し上げると、さまざまな部分で同時に物事が進行していくので、最初はシナリオをスムーズに飲み込めない部分もあったんですよ。たとえば映像などを使ってがっつり伝えられるならいいとは思ったのですが、スマートフォンでシナリオを読むと考えた場合、もう少し読みやすくしたいなと思って、分かりやすくなるように相当な修正をさせていただきました。

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河野 こちらはこちらで、群像劇RPGを作り上げるための伏線を、明らかな伏線としてではなく、さりげなく仕込んでいたんですよ。その結果、必要ないだろう、とカットされた場面もあったりして、そこは入れないとダメなんです、と戻したりすることも多かったです。

小牟田 結果的にそういった部分も汲んでいただけて、いまの形でリリースできたのはよかったですね。

赤井 そういったやり取りもあって、リリース時の世界は4つになったんですよ。最初は5番目の世界もリリース段階で入れようとしていたんですけど、シナリオを揉むなかで、わりと早いタイミングで4つの世界にすることは決まりました。

小牟田 最初は4人の主人公の誰からでも始められるようにしたい、ということも言っていたのですが、ゲームバランスを考えた結果、いまの形になっています。

河野 シナリオとしても理解度の要求が高くなってしまうので、それはむずかしいだろう、みたいな話をしていましたね。

――黄昏の世界から始まる、というのも早い段階で決まっていたのですか?

小牟田 ひとつ目とふたつ目はどちらからでも始められるように、というのは最後まで残していたのですが、やはりゲームバランス的な部分と、黄昏の世界でわかりやすく世界設定を伝えようということで、最終的に黄昏の世界からスタートすることになりました。

赤井 お話としても黄昏の世界をチュートリアルにしよう、という感じで落ち着いた感じですね。

東方篇はある意味で物語の始まりになる

――河野さんと小牟田さんのなかでは、すでにエンディングまでシナリオが考えられているのでしょうか?

小牟田 プロットまでは7番目の世界まで考えてあります。

――現時点で全体の何割ぐらいまで進んでいるのですか?

小牟田 いまの時点で半分くらいは進んでいて、12月12日から始まる東方篇がけっこう長くて、そこがこの物語の転換点になると思います。

赤井 ある意味で、始まりとも言えますね。

河野 そうですね。分量が本当に多くて、最初にリリースされる序章だけで、ほかの世界の半分くらいボリュームがあって、その後に本編があるんですよ。

――それは確かにすごいボリュームですね。

赤井 シナリオ的にも、かなり重要な章なんです。『アルカ・ラスト』が7つのパラレルワールドを描くなかで、たとえば黄昏の世界と漆黒の世界がつながっていしましたけど、今回登場する東方の世界は、いろいろな世界とつながりがあるんです。さまざまな因果関係が絡み合うなかで物事が進行して……、というのが本作でいちばん盛り上がるところで、そのきっかけとなるのが東方篇です。

河野 各世界のテーマ曲をKleissis(クレイ・シス)という声優のボーカルユニットが歌ってくれているのですが、東方篇のテーマ曲である“決断のDivergence”も、すごくシナリオに合った歌なんですよ。

――ずばり、東方篇の見どころというのは?

河野 東方篇ではイロンデールを中心に話を進めて、『アルカ・ラスト』の世界をちょっと違う切り口から見せたいなと思っているので、そういった部分に注目していただきたいですね。序章の主人公はイロンデールかもしれないですね。

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小牟田 そうですね。序章ではイロンデールというキャラクターがなぜそうなったのか、という誕生秘話みたいな部分に踏み込んでいます。本編ではウーヤというキャラクターが主人公となります。

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――物語の核心に迫るようなお話が展開する。

赤井 河野さんが、リリースする前から「イロンデールは100%人気が出る」とおっしゃっていて、最初僕はあまりピンときていなかったのですが、東方篇まできて、「そういうことか」となりましたね。これまでの仕込みがわかるというか、じわじわくるので、そこは見どころになると思います。

小牟田 ユーザーのなかには、すでにその匂いを嗅ぎ取っている方もいて、確信を突くような推察をされていたりもするんですよね。それを見て河野と、「ヤバいヤバい」とか言っていました(笑)。

――12日に序章がリリースされた後のスケジュールというのは?

赤井 1月に東方プロローグの後編がリリースされて、2月には東方篇のアナザーストーリー、別軸のお話を出していきます。その後、3月に東方篇本編、という流れで制作を進めています。なので、毎月少しずつお話が追加されて、話を広げていきながら楽しめるというところが今後の東方篇の展開ですね。

――ちなみに、東方篇の物語はゲームをどこまで進めてから読むといい、というようなタイミングはありますか?

赤井 どの世界にも出てくるイロンデールを描いているので、読んでいただくと「だからああいう動きをしているのか」と頷ける部分もあるのではないかと思います。

小牟田 プロローグの時点で漆黒篇の話が出てくるので、漆黒篇を終わらせてからのほうが絶対に楽しめますね。

赤井 灼熱篇まで進めておくとより良いとは思いますが、漆黒篇まででも問題はないと思います。そういう意味でも東方篇は少しアルカラストの世界から離れてしまっている人でも、このシナリオをきっかけに改めて遊んでもらえれば世界観の面白さ、醍醐味みたいなところを体感いただけると思います。

ただシステムを追加するのでなく、物語的な意味合いを

――10月には大型アップデートが行われ、育成面などで大きな変更が加えられましたよね。

赤井 リリース当初はAPが足りない、ドロップがキツい、あるいは攻略がむずかしい、などの声があって、そこを反省して体制を整えよう、となったのが10月でした。まずは育成をしやすくしよう、ということで、遊びやすくする部分から着手しました。

――10月のアップデートで遊びかたの変化などは生まれたのでしょうか?

赤井 当初はコロ(ゲーム内通貨)や経験の書が不足しがちだったのですが、それがある程度緩和されて、ある程度好きなキャラクターを育てられる環境にはなったと思います。『アルカ・ラスト』は群像劇ですし、ゲームとしてもキャラクターの組み合わせでバトルを攻略する、という仕組みになっているので、育成が進めやすくなったことで、その幅は広がったと思います。ここは今後もさらに改善していきたいですね。

――11月にはいわゆるレイドにあたる“異形討伐戦”が実装されました。こちらはどのような狙いで作成されたのでしょうか?

赤井 ストーリーがある程度進んで敵に勝つのがむずかしくなったり、闘技場も順位が上がりにくくなったりして、自分の限界を感じてしまうような場面があるじゃないですか。やり込んでいる人はイベントなどのベリーハードやエクストリームもすぐにクリアーしてしまって、イベントも歯応えのないものになってしまっていたのではないかと思ってました。

――やり込んでいるプレイヤーのさらなるチャレンジとしてレイドを。

赤井 ある種自分の限界に挑戦していただくために、ダメージランキングという形でのレイドをリリースしました。ただ、『アルカ・ラスト』のお客さまは作品の世界やキャラクターを評価してくれているので、ただレイドを出すのではなく、きっちりイベント前後にお話を挟みたいと思い、異形討伐戦の中でのストーリーを河野さんや小牟田さんに考えていただきました。

小牟田 今回は本当に触りの部分しか出てこないのですが、わりとメインの物語にがっつり絡むような設定を作らせていただきました。今後、異形討伐戦はシステム的な部分でも改修されていくと思うのですが、お話としても少しずつ真相が明らかになっていく、というところを描いていきます。お話を大事にしつつ、ダメージランキングでの競争も楽しめる、そういうコンテンツにしていきたいですね。

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――レイドで新しいシナリオが入る、というのは最初から決まっていたのですか?

赤井 いえ、急遽決定しました(笑)。

小牟田 レイドをやるという話自体は前々から出ていて、大きな改修の目玉にはなるだろう、という話はあったんです。いざ実際に入れようというタイミングで、新しく特別な7人のキャラクターを追加したいというお話をもらって、その7人のキャラクターは、しっかりメインと絡むようなキャラクターにしたいというお話をいただいたので、こちらで設定なども用意しました。

――異形討伐戦に出てきた7人の英雄というのは、主人公たちと同じ世界線で生きているのでしょうか?

小牟田 世界線はいっしょですね。ただ、『アルカ・ラスト』の世界はパラレルワールドで、時間軸がバラバラになっているので、過去か未来か、という部分にはあまり言及できません。各世界に今回の7人の英雄がいて、そこからなぜ異形討伐戦に出向くことになったのか、みたいな経緯が今後描かれていきます。

――最初にメインストーリーを作る段階で、そういった追加要素を入れられるような隙間というか、設定の余白みたいなものは用意していたのですか?

小牟田 そうですね。全体の流れというものは最初からあるのですが、運営タイトルなので、当然そこに新しい要素が入ってくるので、そのときにアナザーストーリーなどを出せるようには考えてあります。

河野 たとえば、各世界にいろいろな組織がありますけど、そこにも少しずつ余裕があるんですよ。この組織には5人いるはずだけど、まだふたりしかない、みたいな感じである程度枠が空いていて、そこに新しく入っていく、という感じですね。矛盾が出なければ、広げても大丈夫なように作っています。

12月中にフレンド機能“キズトモ”を実装予定

――各世界やキャラクターの相関図、みたいなものはあるのでしょうか?

赤井 各世界の相関図については、ゲームにも実装してあります。ただ、世界をまたいだトータルのものとなると、まだおふたりの頭のなかにしかないですね。

河野 ちゃんと作ろうという話はずっとしているんですけどね。ところどころで、小牟田と私で勝手に共有していたりもします。

小牟田 それを僕のほうで勝手に膨らませて、「何やってるんですか」と言われたり(笑)。

河野 「これは矛盾だから!」みたいなのは、わりとありますね(笑)。

――現状、開発中に入れたいと思った要素はどの程度実現できていますか?

赤井 当初はリリース時にギルドなども入れようとしていたのですが、ほかにも断念した機能やコンテンツも多くて、迷っていたんですよ。でも、『アルカ・ラスト』で大事なのはストーリーやキャラクターだよね、という考えのもとにリリースさせていただきました。ギルドはいまも実装されていませんが、当初からは開発の動きも変わっていて、やっぱりお客さまの声を聴いて、そこに応えていきたいなと思っています。

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――開発時の考えにとらわれず、いまのユーザーの声に耳を傾ける。

赤井 ほかにも、まだ描ききれていない部分や気づかれていない部分が、よりわかりやすくなるようなアップデートを進めていくのが今後の指針かな、と。やりたかったことが何割実現できているか、というのはむずかしいですが、まだまだ余白はあると思っています。

――異形討伐戦が始まって、東方篇も3月から本編が始まるとのことですが、それまでにシステム的な部分でのアップデート予定はいかがでしょうか?

赤井 そのタイミングだと、“絆友システム(キズトモ)”という、平たく言えばフレンド機能が入ります。育成がむずかしいという話がありましたが、たとえば絆レベルを上げるのに必要な“食券”も、わかりやすい入手方法がない状況だったんですよ。そこで、お客さま同士の絆、絆友で食券が手に入るという仕組みを作ります。

――食券はどのように手に入るようになるのですか?

赤井 一般的なフレンド機能では、キャラクターの貸し借りやポイントの投げ合いみたいなものがあると思うのですが、『アルカ・ラスト』はデイリーミッションを積極的に進めることを推奨している設計なので、絆友もデイリーミッションを軸にしています。

――キズトモになったうえで、デイリーミッションを進めることがポイントになる。

赤井 たとえば僕と小牟田さんがキズトモになって、それぞれがデイリーミッションを10個クリアーすると、それぞれに絆友ポイントみたいなものが入って、ポイントが増えるごとに食券が手に入る、というイメージですね。いっしょに頑張って攻略や育成を進めると、食券が手に入って育てやすくなる、という機能です。こちらは12月18日にリリースする予定です。

――絆友ポイントを得るには、いわゆる相互フォローのような状態にならないといけないのでしょうか?

赤井 そうですね。キズトモによって育成が捗ると思いますし、絆友システムを活かしたレイドや闘技場も検討していきたいですね。レイドなどはもっとさまざまな形で描きたかったので、そこにつながる布石になれば、と思っています。やっぱり、キャラクターをどう生かすか、どう愛を注ぐかというのは重要視したいアップデート項目ですね。

最初に止めてしまった人に、ぜひ戻ってきてほしい

――コミックマーケット97にも出展されるとのことですが、こちらはどのようなグッズを出されるのでしょうか?

赤井 アンケートで人気が高かったキャラクターのバッジやコースター、タペストリーなどを作っています。キャラクターが好きな人は持っていたいと思うでしょうし、僕も欲しいので、そういうものは作っていきたいです。あと、当日ご購入いただいたお客さまには、特典として特製缶バッジをプレゼントしようか、みたいなことを企画中です。

――2020年1月にはリリースから半年を迎えますが、ハーフアニバーサリーイベントのようなものは企画されていますか?

赤井 企画は進めています。

小牟田 え、聞いてない(笑)。

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――東方篇が始まったタイミングでも、何か大がかりなキャンペーンを実施されたりはしますか?

赤井 キャンペーンで言うと、いまは最初に育成がきびしかった、あるいはいいキャラクターが手に入らなかったせいでプレイを止めてしまった人に向けて、人気の高かったジネット[凍土]、エルネスト[黄昏]、ネクルネクア[凍土]、エルソル[漆黒]、ラドロ[灼熱]の5人からひとりを選んでゲットできる、というキャンペーンを実施しています。

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――人気キャラを選べるというのはかなり太っ腹ですね。

赤井 最初で止めてしまった人にぜひ戻ってきてほしいなという想いがあるのと、ゲームの仕組み上、正直エルネストやネクルネクアの需要がかなり高い部分もあるんです。なので、そういったキャラクターを改めてパーティーに迎えてほしい、ストーリーを進めてほしい、そして東方篇も読んでほしい、という狙いですね。運営側の難易度調整の問題でこの世界観に触れずに止めてしまった人に本当に申し訳なくて、なんとか純粋に『アルカ・ラスト』の世界観やストーリーを読んで欲しいという願いで踏み切りました。

――ゲームシステムとしては硬派なタイトルという印象がありますが、育成が緩和されたように、ストーリーの攻略難度についても調整を行っていくのでしょうか?

赤井 チーム内でもそこは議論していて、もっと簡単にしようという意見もあって、一方でそれではすぐに遊び終わってしまうという声もありました。これまで頑張って達成してくれたお客さまもいるので、現時点ではそこまで下げてはいないですね。ただ今後は、レイドやストーリーイベントのフォーマットが整ってきたこともあって、検討の余地はあるかと思っています。

――調整が入る可能性もある。

赤井 ふつうだとハードモードが追加実装されたりすると思うんですけど、僕らはイージーモードを入れたほうがいいんじゃないか、と思うところはあります(笑)。どう対応するか、どのタイミングで進めるか、どんな形にするのが楽しんでくれている皆さまにベストなのか、というのを検討しています。

すべてのキャラクターが活躍できるゲームを目指して

――改めて、東方篇の実装に向けたメッセージをお願いします。

赤井 個人的に、というか河野さんと小牟田さんもそうだと思うのですが、『アルカ・ラスト』の世界観やゲームがおもしろくなる部分というのは、キャラクターの描き方かと思っております。パラレルワールドに同じキャラクターが登場して、コアとなる部分は変わらないけども、世界の違いによって少しずつ違ったりして、各世界ごとのキャラクターの描き方と、その深掘りの部分がおもしろいと思います。そういう横の展開をしっかり描けていけるような、アナザーストーリーやイベントなどには注力していきたいですね。

河野 この世界だとこの人はこうなるのか、みたいな部分は東方篇だけでも楽しめると思います。

小牟田 新キャラクターも欲しいとは思うのですが、これまでにいたオウィやミツキ、ジネットやアレクサンドラといったメインキャラクターがほかの世界ではどうなるのか、という部分は描いていきたいですね。

――世界によって違った顔を見せるキャラクターが魅力。

河野 基本的な性格は同じなんですけど、境遇が変わるとすごく不幸になっちゃったりするんですよね。芯となる部分はブレないけど、周囲のせいで振れ幅が出てくる。東方篇でもキャラクターの新たな魅力みたいなところに注目してほしいです。

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――最後に、システム的な部分で今後の目標となるようなものはありますか?

赤井 『アルカ・ラスト』は本当にパーティーデッキ組み合わせの妙を楽しめるゲームで、パーティーメンバーをひとり変えるだけでも戦況や勝敗の結果が変わったりするんです。本当は、最強デッキがみんな同じものになるということは起きないという、おもしろさを伝えていきたいですし、わかりやすくなるようなUIなども考えていきたいです。このキャラがいるだけでぜんぜん違うキャラの需要が出てくる、みたいなところにも期待してほしいですね。

――いまは日の目を浴びていないようなキャラクターが、新しいキャラクターとの組み合わせで活躍するようなこともある。

赤井 そういった運営を心掛けていきたいです。全キャラクターがどこかで活躍できる、という設計を目指してやっていきたいです。たとえば、いまは闘技場のパーティーが5パターンぐらいの幅でデッキ構成されている方が多数いらっしゃるの、そこに風穴を空けるような、それも単純にそのキャラクターが強いとかではなく、たとえばいまあまり活躍していないキャラとの絆スキルが有効になる、などの形で現状を打破していきたいですね。

――ありがとうございました。

アルカ・ラスト 終わる世界と歌姫の果実

対応機種iOS/Android
価格無料(アプリ内課金あり)
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メーカーアピリッツ
公式サイトhttps://arca-last.com/teaser/index.html
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