RPGファンならチェック必須!懐かしさと新しさが融合した新作『ラストクラウディア』開発のキーマンが語る本作の魅力とは

2019-02-04 17:00 投稿

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ラストクラウディア

新作に込められた想い

現在事前登録が行われている、アイディス製作の新作RPG『ラストクラウディア』。1月20日には本作の試遊会が開かれ、好評のうちに幕を閉じている。

製作に『ブレイブ フロンティア』を初めとするさまざまな名作を輩出してきた、早貸久敏氏が携わっている点でも注目を集める本作だが、早貸氏はどういった思いで本作を作り、そして世に出そうとしているのだろう?

クリエイターたちの想いや本作に仕込まれているであろう数々の仕掛けを知るために、アイディスの代表取締役社長である早貸氏と、本作でプロデューサーを務める篠子裕氏に突撃インタビューを行ってきたぞ。

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▲アイディス代表取締役社長 早貸久敏氏(写真左)、『ラストクラウディア』プロデューサー 篠子裕氏(写真右)

開発トップのふたりが目指すものとは

――さっそくですが、今回オリジナルIPを製作するとなった背景にはどのような想いがあるのでしょう?

早貸 私、そしてアイディスは、国内だけでなく海外でも戦うことを目指して進んでいます。それは、日本がダメだから海外にとかそういう話ではなく、「やっぱり日本のゲームが最高だね」、「日本のゲームはすごいドキドキさせられるね」と海外のゲームユーザーの皆様に認めてほしいという想いからですね。

ただやはり、現状日本の市場は日本向けになることが多いので、それならば自社で海外でも戦えるものを作ってみようと。日本だけでなく、海外にいらっしゃるこういうゲームが好きな人に向けて、僕たちが作ったものを届けようと、オリジナルIPを作ることにしました。

――本作『ラストクラウディア』の企画構想、開発はいつごろからスタートしているのでしょうか?

早貸 世界観や構想は5年くらい前から出来ていました。ただ、作り始めたのはアイディスを設立して少し経ってからですね。

――ということは、3年ほど前から開発を始めたという感じでしょうか?

早貸 いえ、そのタイミングではまだ開発を進め始めたと言える状態ではなく、プロトタイプを作り、プロットや世界観をベースに少しずつくみ上げている状態でしたね。

篠子 ただ、ほぼほぼ作り直しているので、当時のシステムやイラスト、ドットはほぼ残っていませんけど(笑)。

早貸 基本的なプロットや世界観、表現したいものの方向性は一本の柱として変えていないのですが、クオリティを上げるためにシステムやイラストなどを作り直しまして(笑)。

――なるほど。ちなみにブレることなかった柱というのは?

早貸 “プレイヤーの心を揺さぶるRPG”というテーマです!

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篠子 シナリオ、音楽、演出でユーザーの心に働きかけ、バトルでは爽快感を得られるものにする。そして、どこか懐かしくもあり、新しくもあるRPGを作りたい。この柱は開発スタート時から一切変わっていません

――懐かしくもあるということは、何かしらノスタルジーを刺激するような仕掛けがあるのでしょうか?

早貸 んー、どう言葉にすればいいのか……難しいですね。最近のスマートフォン向けゲームは、どちらかというとビジネス寄りになってしまっていて、クリエイターの感情や愛情がその影に隠れてしまっている気がしまして。

しかし、コンシューマーゲームや昔のゲームは、プレイすればクリエイターの想いが伝わってきましたし、プレイすることで世界に入り込めるものが主流です。シナリオや演出を見るたびにドキドキを与えてもくれました。私たちは、それこそがRPGの基本スタイルだと思うので、今回ではそれを目指しています。

篠子 なので、昔ながらといってしまうと語弊が生まれてしまいますが、シナリオや演出で感情を揺るがせるものを形にしようと、それを柱に製作を進めております。

クリアー後の世界も実装!?

――本作のストーリーはかなりのボリュームだと聞いているのですが、具体的にどれくらいというお話は伺えますでしょうか?

早貸 具体的な数字については、調べてみないとわかりませんが、かなりのボリュームであることは確かです。

篠子 メインストーリーのほか、ユニットごとに個別のストーリーも作っていますので、本当に壮大なボリュームになっています!

――それは楽しみですね! ちなみに、リリース時からエンディングまで到達出来るようになっているのでしょうか? それとも、ストーリーはアップデートで追加していく形になるのでしょうか?

早貸 アップデートで続けていく形になりますね。エンディング実装までは、おそらくリリースから1年くらいになると思います。

篠子 本当はリリース時点でストーリーをすべて実装したかったのですが、なにぶんボリュームが多いので、アップデートで進めていこうという形になりました。

早貸 それと、ストーリーをクリアーしても終わりじゃないというのも本作の特徴になりますね。

――それは、エンドコンテンツが解放され、ユーザーが出来ることが増えるという話ですか?

早貸 これも表現が難しいのですが、ストーリーをクリアーしてからが、本当のスタートになるといった感じですね。それはシステム的な話ではなく、そこから一気に世界が大きく広がるような作りになっています。

篠子 隠しボスや、広がった世界での新たな冒険などをイメージをしておいていただけると。

――めちゃくちゃワクワクしますね!

こだわりのドット絵と音楽

――やはり早貸さんと言えば、ドットというイメージがありますが、今回の作品のドットもすごいですね!

早貸 ありがとうございます!

篠子 1月20日に行われた試遊会でも、このドットイラストは皆様からご好評いただきまして、本当にうれしいですね。

――今回もドットイラストを採用されたのには、やはり何かこだわりがあるのでしょうか?

早貸 ドットイラストが好きだからというのもありますが、単純にこの暖かさ、ぬくもりを携帯機で表現するにはドットがベストだと判断したため、今回もドットイラストを採用しました。

背景など3Dを使っている部分はありますし、3Dの表現力も昔の粗いポリゴンから進化はしていますが、やはりこのぬくもりを出すには、まだドットのほうが適しているのかなと考えています。

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ゲーム画面の一部をトリミング。これを見ればいかに緻密で美しく描かれているかがご理解いただけるだろう。

篠子 それと、スマートフォンのスペックもあります。確かに国内のスマートフォンのスペックは相当高くなって高解像度の3DCGも描画出来るようになっていますが、海外の一部地域では、まだスペックが低い端末も多いです。本作は海外展開も考えているので、そこを考えるとドットがベストだろうという判断もあります。

早貸 それと、試遊会ではBGMの評判がよかったのも嬉しかったですね。今回、『エースコンバット』シリーズや『アイドルマスター』シリーズでも活躍している小林啓樹さんにも作曲をお願いしました。すばらしい曲を書いてくださったので、そこにもぜひ注目していただきたいです!

バトルシステムにクローズアップ

――本作のバトルシステムは、どのような形になっているのでしょう? 公式ホームページ内の内容を見る限りでは、キャラクターがオートで移動しているのか、マニュアルで移動しているのかも判断が出来ず、気になっているのですが。

早貸 最初、操作ユニットは通常攻撃のみオートで動きます。しかし、少しプレイすると行ける街で “マニュアルドライブ”というアイテムを購入すると、マニュアル操作(ユニット移動の直接操作)ができるようになります。

篠子 ゲーム内マネーで購入できるアイテムですので、課金したらマニュアルがアンロックされるとか、そういうことではないです。また、“オートドライブ”というアイテムもあり、こちらを購入して設定をONにすると、操作ユニットが通常攻撃だけでなく、特技や超必殺技もオートで使用します。

――なるほど!

篠子 なので、プレイヤーの好みによってオートとマニュアルは切り換えられます。どちらも購入していない初期段階はすごくシンプルな操作感になっており、ポチポチ画面を触るだけで遊べる仕様です。やはりゲームに慣れるまでは操作は簡単なほうがいいだろうということから、このような形にしています。

ゲームに慣れてきたら、しっかり遊び込みたい方はマニュアルドライブを、より楽に遊びたい方はオートドライブを購入することで自分なりの遊び方ができるという形です。

PvPも追加実装予定

――バトルと言えば気になる要素がひとつ。本作にPvP要素というのは用意されるのでしょうか?

早貸 リリース後に追加実装するという形になりそうですが、実装予定です。今作のPvPはプレイしなくても進行はできるのですが、ゲームを早く進めるための要素にもなっています。具体的には、アークを強化するのに必要な“ソウル”というアイテムを集めるのに、PvPがもっとも効果的になるという感じですね。

――どういったシステムになるのでしょう?

早貸 イメージとしては相手を攻撃して、溜めているソウルを奪う、奪い合いですね。バトルシステム自体は通常のバトルと変わりないのですが、攻め込まれた相手は、事前にセットしておいた防衛パーティーで自動的にそれを防ぐことになります。

篠子 もちろん、奪われ過ぎないようにする仕組みも入りますので、そこはご安心ください。

本作の魔法は超強力!

早貸 バトル繋がりで話しを続けさせてもらうと、本作のバトルは魔法がかなり特徴的です。中級以上の魔法を使うには、まず時間をかけて魔法陣を展開させ、その上でないと発動できないようになっています。

篠子 そういった手間はかかりますが、その分、本作の魔法はすごく強いです! 上級魔法一発で敵を一掃できる場合もあるほどです。

――おお、それなら魔法が使えるユニットは重宝しそうですね。

早貸 と思いますよね? でも、そこもまた本作の特徴でして、本作はどのユニットでも魔法が使えますし、このユニットじゃないと使えないという魔法もありません。

ユニットにアークを装備させて戦闘をし、APと呼ばれる経験値を溜めていくことで、そのアークが持つ魔法を誰もが習得できるというシステムになっています。ちなみに、一度覚えたら、あとはアークを外しても覚えたままですね。

――かなりカスタマイズ性が高くなりそうですね! では、ユニットごとの性能差、個性というのはどこで付けられているのでしょうか?

篠子 そこはステータスや、アビリティボードで個性が分かれるようになっています。

アビリティボードというのは、素材を消費してユニットを強化していくもので、ユニットごとに異なるものが設定されています。アークを使えば誰もが魔法を覚えられますが、魔法に強いユニットはアークがなくてもこのアビリティボードを進めていくことで、ある程度の魔法を覚えられます。また魔法を使用するのに必要なMPも上昇させやすいので、そういった点で特徴付けを行っています。

早貸 あとは、ユニットそれぞれにストーリーが用意されているので、その辺も個性を演出する要素になっています。

本作に登場する全ユニットに、メインストーリーで見られるような濃い人形劇が入っているので、ぜひ見てみてもらいたいですね!

――あのクオリティのシナリオが全ユニットに用意されてるんですか!?

篠子 キャラクターたちはメインシナリオに登場するので、ちゃんとそこでその人物像や背景を伝えられるのですが、ガチャなどで手に入るそのほかのユニットに関してはメインストーリーに登場しません。

だけど、やっぱりユニットたちにも感情移入をしていただきたくて。それで全ユニットにストーリーを用意しました。用意するのはたいへんですけどね(笑)

緻密に作り込まれた世界観

――しかし、全ユニットにストーリーを与えるとなると、世界観を壊さないように設定を作るのもたいへんそうですね。

篠子 なので、世界観設定はかなり緻密に作り上げています。たとえば、それぞれの街の人口割合が書かれた資料もありますし、その街のグルメ本も作ってあります。

――作ってあるって、どういうことですか?

早貸 ショップで買えるアイテムになっています(笑)。この街のグルメのオススメはこのスイーツとかが書かれた本がショップで売られていて、中も読めるようになっています。

――あぁ、シナリオやサブクエストなんかを進める上でヒントになるアイテムとして置かれている感じですか?

篠子 いえ、意味はないです(笑)。

――えええ(笑)。

篠子 ただ、世界観がわかるというだけのアイテムですね。完全にゲーム内マネーのムダ使いになるアイテムですけど、しっかり中身も用意しているので、ぜひ時間があったら楽しんでもらいたいです。

――ちなみにそういうゲームの進行にはまったく影響を及ぼさないアイテムって、何種類くらい用意されているのでしょう?

早貸 分からないくらい(笑)

――そんなにたくさん!?

篠子 『ジャンプフェスタ2019』での試遊会で配布した、マンガ入りの冊子もゲーム内通貨で購入できますよ!

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▲こちらが実際にイベントで配布された冊子。中身をそのままにゲーム内でアイテムとして実装されているという。

早貸 『ラストクラウディア』には、こういうゲームの本筋にはあまり関係のない遊びもたくさん用意していたり、隠しているので、それを探す楽しみも味わっていただきたいですね。

篠子 マップ上での宝探しの他、釣りやパズルゲームなども追加予定なので、遊び尽くしてほしいです!

早貸 そのほか、街にあるショップのアイテムを全部買って、初めて店頭に並ぶアイテムもあるので、コンプリートを目指す楽しみを味わおうと思っている方にも応えられるようにしています。とにかく、『ラストクラウディア』の世界を堪能し尽くせるようにと頑張って製作しているので、期待していてください!

リリース後のイベントやコラボは?

――リリース後にどんなイベントを実施していくかなど、すでにそういったロードマップは描かれているのでしょうか?

篠子 はい、いくつかイベントは考えています。シナリオ系イベントを中心に展開していきたいですね。あとは、リリース直後は育成を上手く絡ませたイベントをやっていく予定です。

早貸 具体的な内容やスケジュールについては、決まり次第告知させていただけたらいいなと。

――コラボ企画についてはいかがですか?

篠子 スマホゲームでは、各社がいろいろなコラボを展開されていますが、やはり効果や人気を加味して企画をしていくと、被ってしまうことが多いので、私たちはちょっと新しいところ、おもしろいところを狙っていけたらいいなと考えています。

――大型アップデートのタイミングに関してはいかがでしょうか? すでに「これくらいの時期に、こういった内容を追加したい」といった、ロードマップは決まっていらっしゃいますか?

早貸 おおよそのビジョンは持っています。シナリオ追加は随時していくとして、リリース1年後くらいに、“世界が変わる”といった見せかたができるような大型アップデートをしたいですね。

機能については、まだまだいろいろな機能が足りてない状態ですので、そこも準備が整い次第入れていきたいですね。

篠子 ユニットの追加は、月に1~2体くらいのペースで考えています。ただ、本作はユニットのほかにアークという要素もあり育成がたいへんだと思いますし、なによりユニットに愛着を持ってほしいという想いもありますので、ユニットの追加頻度はそれくらいになりそうです。

早貸 ユニットはそれぞれにちゃんとストーリーを用意したいですし、戦闘モーションもしっかり作っていきたいので、そのあたりが工数的にも限界のラインになるのかなと。

篠子 アークもかなりたいへんですけどね(笑)。実際に見ていただければご理解いただけると思うのですが、アークはすべてスノードームを意識して作られていまして、すごくきれいに動くんです。デザインだけでなく、内部のパラメーターの調整も必要になってくるので……。

早貸 アークも月に3個追加出来ればいいほうですね。それくらいボリュームと熱量のあるものなので、ぜひ直接見て感じ取ってもらえたらと。

――では最後にリリースを心待ちにしているユーザーの皆様に向けて、コメントをお願いします!

早貸 まずは、RPGが好きな人に遊んでもらいたいです。ストーリーと戦闘が楽しいだけではなくて、昔のゲームではよくあった隠し要素や、脇道がおもしろいゲームになるよう、スタッフ一同愛情を込めて作っております。

ですので「そういう楽しみに久しく触れていないな」と感じている方や、そういった要素が大好きなユーザーの皆様には『ラストクラウディア』のすべてを楽しんでいただけると思っています。

少しでも触っていただければ、皆様を釘付けにする自信がありますので、とにかく、一度触ってみてください!

篠子 最近では、プレイヤーの頑張りがランキングだけで評価されがちですけれど、「俺、この隠し知ってるよ!」という知識や発見を自慢できた昔の世界が、僕はすごく好きなんです。

なので「ここクリアーしたよ」、「この隠し知ってるよ」、「このアイテム手に入れたよ」とみんなで楽しく自慢し合えるようなゲームにしたいと製作に励んでおりますので、そういった点に共感をいただけるのでしたら、ぜひ一度手に取っていただけますと幸いです。

早貸 あ、それとリリースが2019年冬になっているので「2019年の11月~12月くらいに出るのかな?」と想像される方もたくさんいらっしゃるようなのですが、もうそろそろ出せそうです!

――いまの時期も2019年冬ですからね(笑)。

早貸 ちょっと語弊が生まれるような言い方になってしまい申し訳ありません。春にならないうちに出そうと努力しておりますので、もう少々お待ちください!

公式サイトSS

【『ラストクラウディア』の事前登録はこちら】

ラストクラウディア

対応機種iOS/Android
価格無料(アプリ内課金あり)
このゲームの詳細を見る
ジャンルRPG
メーカーアイディス
公式サイトhttps://www.lastcloudia.com/
公式Twitterhttps://twitter.com/lastcloudia
配信日配信中
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