動き出したスマホ向けブラウザプラットフォームenzaの現状と未来とは!?手塚社長インタビュー
2018-05-25 18:14 投稿
enzaの今と未来
バンダイナムコエンターテインメントとドリコムの共同出資によるBXDは、2018年4月24日からブラウザプラットフォームenza(エンザ)の正式サービスを開始。今回はBXDの社長・手塚晃司氏にインタビューを行い、enzaの現状とこれからについて伺った。
BXD 代表取締役社長
手塚晃司氏(文中:手塚)
2017年8月3日より、BXDの代表取締役社長に就任し、バンダイナムコエンターテインメントで、スマホアプリのゼネラルプロデューサーも務める。
想定通りのスタート
――2018年4月24日に『アイドルマスター シャイニーカラーズ』(以下『シャニマス』)とともにenzaがサービスインしましたが、いまのお気持ちはいかがですか。
手塚 「『アイマス』ってこうだったよねという方や、最近アプリから入った方からは「リズムゲームじゃないのは新鮮な感じ」といった声もあり、お客様からすごくいい反応を頂いております。
――ユーザーからの評判は上々と。
手塚 新しいアイドルたちということで、どのような反応になるのか気になっていましたが、暖かく受け入れていただけてひと安心です。
――実際にサービスした後、ユーザーの流入などは想定通りだったのでしょうか?
手塚 事前登録でかなり多くの数が集まり、スタートの日から大勢の方にプレイしていただくことができました。サーバートラブルなどもなく運用できて、想定通りのスタートは切れたと思います。
――配信後に予定外だったこと、想定を上回ったことはは何かありますか?
手塚 『シャニマス』は、運営的にはものすごく大変な事態はありませんでした。ただ、想定より皆様の上ランク帯にいくスピードが予想以上に速かったです。
――がっつりプレイする人が非常に多いと。
手塚 十分なボリュームを用意していたはずなんですが、進行ペースが想定を上回っていました(笑)。とはいえ、まずはゲームが安定稼働すること、皆様にenzaや『シャニマス』を知ってもらうことが第一でした。今後、ほかのユーザーとのつながりや、関連商品との連携といったenzaらしさを出していくターンで、これからがより新しさが出るところだと思っております。
――なるほど。そんな中で、5月16日には、enzaタイトル第2弾となる『ドラゴンボールZ ブッチギリマッチ』(以下『ブッチギリマッチ』)がプレオープンしましたね。
手塚 プレオープンという形で、運営をしながら本格スタートに向けていろいろ調整しているところです。『ブッチギリマッチ』も新しい体験ができる作品で、すぐにバトルが行えるということを売りにしています。プレイするにつれて、バトルの奥の深さや楽しさがわかるような作りになっています。手軽さと奥の深さを両立させた形ですね。
――タイトルも増えて、軌道に乗ってきたところで、ここからさらにいろいろな展開が待っているわけですよね?
手塚 やることは山積みですね(笑)。ただ、一遍にいろいろ追加したり、むやみに展開を急ぐのではなく、まずは皆様に楽しくゲームをプレイしていただくことが第一です。その上で、今後の展開につなげていくように心がけています。
――まずはゲームとしてのクオリティアップが最優先であると。
手塚 もちろんです。大前提として、プラットフォームありきのゲームではなく、「ゲームをどうやってお客様に届けたいか?」を考えてプラットフォームを構想しているので、いちばん触れていただくゲームがどうあるべきかが重要なんです。
――ゲームはいま多数の選択肢がありますからね。その中で選ばれるためには、ほかにない魅力は必要不可欠だと思います。
手塚 『シャニマス』も『ドラゴンボール』も、既存の作品と変わらないものをそのまま持ってくるならアプリで遊べばいいですし。enzaでしか表現できないこと、体験できないことを突き詰めていきたいですね。
ゲーム内外でのenzaならではの展開
――具体的に、enzaならではの展開というのはどういったものを想定されていますか?
手塚 『シャニマス』では、2018年6月6日にCDと書籍を発売するのですが、それぞれゲーム内で使用できるアイテムが手に入る、シリアルコードがついております。
――ファミ通App、ファミ通.com、週刊ファミ通でも、記事にコードを付けさせていただきました。
手塚 こういった展開を見た周りの方たちが「この仕組みを使ったら自分たちももっとおもしろいことができるぞ」とお声掛けを頂いて、いっしょにできたらいいなと思っております。
――ユーザーからはどのような声がきているのでしょう?
手塚 いろいろなご意見やお問い合わせをいただいています。ストアや評価といった仕組みはないので、お客さんと我々の相互の情報交換を積極的に行っていきたいです。
――そう言った意味では、ディープなファンが多い『アイマス』がリリースされたのは大きいかもしれませんね。
手塚 リテラシーの高い方が多いので、ありがたいですね。逆にお聞きしたいんですが、実際に遊ばれて感じたことはありますか?
――ゲームの起動が速いですよね。ブラウザゲームならではの利点だと思いました。
手塚 そうですね。ゲームを閉じる必要がなくて、ゲームを中断するときはブラウザで開きっぱなしにしておいて、あとですぐに続きからできるんです。この手軽さというのはenzaの特徴のひとつですね。
――あとは、始めようと思ったときにすぐに始められるのもいいですね。
手塚 インストールなしなので、即スタートできます。その分、データ通信料は今後も課題になってくると思います。軽量化や高速化には今後も取り組んでいきます。
――そのほか、見えてきた課題はありますか?
手塚 初めてのプラットフォームなので、登録するのが面倒で手が出しづらいという意見も聞きます。
――登録そのものはかなり簡単ですよね?
手塚 そうなんですが、「面倒くさいんじゃないの?」って思ってしまう方もいるので、すごく簡単に手軽に遊べるんですよってことをお伝えしていきたいです。
今後の動きは?
―業界からの反応はいかがでしたか?
手塚 皆さんすごく気にされていて、「実際にどうなんですか?」という問い合わせや打ち合わせが、ものすごく増えました(笑)。
――やはり注目度は高いと。
手塚 「これくらいできるなら、僕らの目指すゲームも作れるよね。いまからやりたいんだけど、実際にどのくらい大変なの?」といった内容の質問も多くいただいておりますいまスタートしている『シャニマス』と『ブッチギリマッチ』は、ここまでできるよ、ということをお見せするフラッグシップタイトルだと思っているので、ギリギリのところまで挑戦した形です。
――とはいえ、まだまだすべてを出し切れているわけではないんですよね?
手塚 お客様の反応から初めてわかったこととか、多くの人が遊んでみて初めてわかることがあるので、随時改良していきます。
――気になるのは今後の予定ですが……。
手塚 『プロ野球 ファミスタ マスターオーナーズ』については、enzaならではの遊び、楽しさを加味するために、鋭意制作中です。単にタイトルを出すだけではなく、新しい体験を作っていくことが大事だと思っています。
――今後もenzaの動きに注目しています。
手塚 プロモーションも含めて、盛り上げていきます。まずは、順調に立ち上げることができました。見えてきた課題も認識しているので、お客様の声を基に対応しながらよりよくしていきます。まだ遊んでいない方も、まずは一回触ってみてください。これから、夏に向けて目いっぱいアクセルを踏んでいきたいと思いますので、引き続き応援よろしくお願いいたします!
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