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『HIT』は日韓でどのくらいグラフィックが違う?国の文化に合わせたカルチャライズ手法に迫る【NDC18】

2018-04-26 09:00 投稿

日本人のほうがけっこう面食い?

ネクソングループが主催する韓国最大規模のゲーム開発者向けカンファレンス“Nexon Developers Conference 18”(以下、NDC18)が、2018年4月24日よりネクソンコリアにて開催された。

日本のゲーム市場で成功を収めた『HIT』について日本のゲーマーが“どのようなグラフィックを好むのか”また、実際に『HIT』のグラフィックは“どのように変更されたのか”について、解説された“日本における『HIT』のカルチャライズ手法”についてリポートしていく。

実際にどのような“カルチャライズ”が行われたのか?

今回のセッションでは、ネクソンジャパン・プロダクトデザイン室室長、水野太介氏が登壇。

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▲水野氏は2008年にネクソンジャパンに入社。デザインチームのリーダーとしてPCタイトルのアートディレクションやマネジメントを担当。2015年以降はプロダクトデザイン室室長としてNJタイトル全般のインゲームデザインを監修。

自国の作品を海外に向けてリリースをするためには、“ローカライズ”と“カルチャライズ”の2点が重要になってくる、というテーマでセッションが行われた。
今回は、日本向けの“カルチャライズ”に焦点を置きセッションはスタート。

そもそも“カルチャライズ”とは、なにかというと、その国の文化に併せてキャラクターのデザインやゲームシステムを変更していくということである。“カルチャライズ”は、日本でも古くから行われており、その国独自の感性に合わせて内容を作りなおしていく。

たとえば、韓国では“かわいい”と認識されるキャラクターでも、日本ではそうとは限らない。そのためわかりやすく“リボン”をつけてあげることで“かわいい”を演出していくといったものだ。(もちろんこれは例えでありそこまで短絡的なものではないと考えられる。)

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ものによっては、かわいくするだけでなく、キャラクターをまったく違うキャラクター性にしそのときのトレンドに合わせたデザインに反映することもあるのだそう。

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ここからはこれまでの対応事例がいくつか紹介された。

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▲『ドミネーションズ』ではターゲットの幅を広げるため、コア層からミッドコア層に刺さるようなデザインに変更された。
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▲『HIDE AND FIRE』では、キービジュアルを変更し、主人公の見た目を調整。髪形や、顔の丸みなどの細かな調整が行われているそうだ。
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▲『マビノギ』では、新キャラクターアバターを大幅に変更した。

『HIT』では、さらに詳しい解説が行われる。日本のプロジェクトチームが韓国の『HIT』を分析し、どういった部分が日本リリースでの問題点となるかが提示される。

実際に上がった問題点はやはりデザイン面。キャラクターデザインのレベルは高いものの、コア向けのデザインとなっていたため変更が加えられたと語る。

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▲主人公が会話シーンに登場しなかったが、より主人公に愛着をもってもらうために登場させることに。
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▲キャラクターの見た目がものによって固定されていなかったため、統一させた。
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▲キャラクターのテーマカラーを設定し、テイストも日本人好みに変更。
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▲表情の差分なども日本向けに新たに制作されたとのこと。
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▲日本ではプロモーションの一環として、壁紙の制作もおこなった。

韓国では、アクションと世界観が重視される特性があるが、日本では、キャラクターにいかに愛着が持てるかということが重要視される傾向にあるという。
そのためゲーム内のイラストも日本向けで増やしたとのこと。カルチャライズされた例を見てみるとほとんどがキャラクターデザインに関することとなっており、日本人がいかにキャラクターを大事にしているかが見て取れる。

このようなカルチャライズに水野氏は「もしかしたらおこなわなくても成功していたかもしれないが、カルチャライズにて、さらなる成功をおさめたことを確信している。」と述べた。

日本と韓国におけるデザイン性の特徴とは?

韓国のデザインは、過去に日本で流行ったようなもの、古いようなデザインであることが多いという。なぜならば制作者が日本の古いマンガ・アニメの影響を受けてデザインするためそういった傾向にあるとの見解だ。さらに韓国では日本とはちょっと違う頭身デザインとなっているということも特徴。韓国では海外と比べて下半身の肉付きがイイデザインが多いため、韓国でかわいいとされても、日本ではお姉さんキャラクターとみられてしまうそうだ。

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▲韓国のデザインは頭身が高く、下半身が大きめのデザインが主流。日本人から見てセクシーな女の子が好まれる傾向のようだ。
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▲それに対し、日本ではすこし幼いイメージの頭身が好まれる。国民性の違いがこのようにゲームに反映されていくのだ。

また水野氏は「日本人は面食い!」と分析。日本ではキャラクターの顔の印象の重要性が高いと感じている。韓国のデザインは、頭身が高いため、顔よりも体に目が行きがち。そうなると日本のユーザーのニーズとは合わない場合がある。日本はキャラクター性が重要視されていて、もともとカテゴライズが好きな人種であることから見た目でどのようなキャラクターかわかりやすいほうが受けやすい。一方韓国ではキャラクター性ではなく作家が打ち出したい表現が重要視されている。こういったギャップを埋めるためにもカルチャライズの必要性が問われてくるようだ。

日韓での考えかたの違い

最後に水野氏は、ネクソンジャパンで勤務するうえで感じた日韓での制作フローの違いを語る。
韓国では、とにかくまずはアクションし作品を完成させることを重要視。そこから修正していくといった流れでスピード感はあるが、統一感がないという。
これに対し日本は、計画が重要視され、アクションに向けてブラッシュアップする時間が長いため、完成度の高いものが出来上がるがスピード感がないのが特徴だという。これはゲーム制作に限らず、日本人であればどの職種でも納得できる傾向ではないかと感じる。

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▲実際にネクソンジャパンでも韓国の企業との意見の食い違いが起こるようだ。

これらはどちらが優れているという話ではなく、いっしょに仕事にしていくうえで、お互いの特性を理解していた方がスムーズに進むのではないかという水野氏の考えである。国境を越えていっしょに仕事をするためには、ゲームだけでなく人間同士でもお互いに“カルチャライズ”する必要があると教えてくれた水野氏。お互いのいいところを認め合い、悪い部分を補うことでさらなるゲーム市場の発展が見込まれると考える。

これで今回のセッションは終了となったが最後に水野氏は日本には3Dモデラ―が少ないため、募集を行っていることを発表。
我こそは!という方は、ぜひネクソンジャパンに問い合わせてみてはいかがだろうか?

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▲若者たちよ! 3Dモデラー枠が空いてるらしいぞ!

OVERHIT

対応機種iOS/Android
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ジャンルRPG
メーカーネクソン
公式サイトhttp://overhit.nexon.com/
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