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ファミ通App編集部

国を超えて愛されるキャラクターの源流は吉田明彦氏へのリスペクトにあり!『ブラウンダスト』開発者インタビュー

2018-03-30 13:00 投稿

『ブラウンダスト』韓流イケメン社長にインタビュー!!

NEOWIZより好評配信中のシミュレーションバトルRPG、『ブラウンダスト』。

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早くも50万ダウンロードを突破するなど非常に好調な本作だが、その開発元は韓国。もちろん、先行して配信された韓国でも人気を博している。

では、この国境を超えて愛される『ブラウンダスト』は、どのように作られているのか。

我々はその秘密を探るため、今回は開発元であるGAMFS社の社長、李浚煕氏と日本での展開を担当するゲームオンのマネージャー中川敬順氏にインタビューを実施。本作を日本でリリースするきっかけや今後のサービス予定など、さまざまなお話をうかがうことができた。

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▲左から李浚煕氏、中川敬順氏。

GAMFSと『ブラウンダスト』

――まずはさんの自己紹介からお願いします。

 はい。『ブラウンダスト』のPDとアートディレクターを務めている李浚煕です。よろしくお願いします。

――李さんは開発元であるGAMFSの社長でもありますが、会社設立の経緯を教えてください。

 2000年からPCオンラインゲームの制作に携わっていましたが、かねてより自分だけのゲームを作りたいという思いがありました。ですが、PCオンラインゲームの製作規模が毎年大きくなっていく一方だったこともあり、なかなか起業には至りませんでした。

そんな中で、モバイルゲーム市場が成長したことによって、小規模の開発体制でもクオリティーの高いゲームを制作できれば勝算があると判断し、起業を決めました。

――なるほど。では今回の『ブラウンダスト』はどのように生まれたのか、お聞かせください。

 今まで制作してきたゲームがすべてリアルタイム対戦ゲームだったので、まずはその経験を生かして、リアルタイム対戦ゲームのプロトタイプを制作しました。しかしモバイルデバイスの特徴上、細かな操作が要求されるものよりも戦略要素を重視した戦闘が合うと思い、シミュレーションRPGのゲームを開発することになりました。

一般的なシミュレーションRPGのプレイ方式では、毎ターン戦略を考えるのが楽しい部分だと思います。ですが、スマートフォンではつねに集中してプレイすることが困難です。この特性を踏まえて、ある程度考える回数を減らす方法を模索していきました。そうして、1回戦略を立てることで、それに対するフィードバックを数回受け取ることができる現在の『ブラウンダスト』のルールができ上がったのです。

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『ブラウンダスト』のキャラクタービジュアル

――『ブラウンダスト』は従来の韓国メーカー作品よりも、キャラクターが日本のユーザーに違和感なく受け入れられている印象があります。李さんはアートディレクターとして、なにか意識された点はありますか。

 まず、私自身が吉田明彦氏の大ファンだということがあると思います(笑)。『ファイナルファンタジータクティクス』の時代はもちろん、『ブレイブリーデフォルト』、『リトルノア』のアートからも大いにインスピレーション受けました。いちばん影響を受けた部分は、彩度の低い重い感じのSDスタイルやペンの線が見えるようなタッチでしょうか。

――たしかに、言われてみれば影響が感じられます。李さんは家庭用ゲームも昔からプレイされていたのでしょうか。

 ファミコン時代からずっと家庭用ゲームが好きで、いろいろプレイしていました。その過程でいろいろ好きなゲームもできて、そこからアート面などのインスピレーションを受けています。最近は『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』などをプレイしています。

――李さんはアートディレクターとして実際にどんな作業を担当されているのでしょうか。

李  今回は私が担当したキャラクターというものはなく、アート全体の統括を行っています。

『ブラウンダスト』のゲーム内イメージは数人のイラストレーターが担当しているのですが、ひとりが描いているかのように統一した印象を与えるように意識しています。この部分をコントロールするのが私の仕事ですね。最初のころは上がってきたイメージに私がレタッチをしていたのですが、最近はデザイナーたちの腕が上がってきたのでそれもなくなりました。

細かくレタッチを入れていたのは、1枚1枚のイメージよりもゲーム全体のブランド化したイメージを伝えたいという思いからですね。独立した一枚の絵ではなく、ゲーム内のいちグラフィックとしてユーザーに見ていただくほうが、ゲームのイラストとしては完成度が高いと思っています。

日本でのリリース以降

――『ブラウンダスト』の日本での反応はいかがでしょうか?

中川 日本のユーザーに受け入れられるかどうかというのは、正直確信が持てない部分がありました。しかし始まってみて、面白ければ国に関係なく受け入れられるということがわかりました。

もともと僕も海外のゲームをたくさんテストプレイする中で、『ブラウンダスト』に「これはイケる!」と感じてお声掛けさせていただいたので、思い通りの反応が返ってきてとても喜んでいます。

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――編集部でもプレイしている人が多いですね。一時期はランキング2位に入った者もいました。

中川 万人受けするとは思っていなかったのですが、ゲーム好きな人には響くだろうと思っていたので、そこは思い通りでしたね。

――『ブラウンダスト』は先行して韓国でもサービスが行われていますが、日韓でユーザーの反応に違いはありますか?

 韓国ではサービスインからしばらく経ちますが、その中でユーザーの利便性をより良くするためのさまざまな改善を行いました。日本ではそれらが最初から反映されているので、配信時から快適な環境で楽しんでいただけているのではないかと思います。

また韓国では現在、アリーナでの勝ち上がりを重視してデッキが画一化されてきています。一方日本では、まだ始まったばかりということもあり、自分だけのパーティーを作ってルールそのものを楽しんでいるユーザーが多いようで、そこに差異を感じました。

中川 強さは度外視で見た目だけで選ぶ、というプレイヤーも多いですからね(笑)。

 『ブラウンダスト』でプレイヤーに見せたかったのが、最初にじっくり戦略を立て、戦闘に入ってからは眺めながら楽しむ、というようにフェーズが分かれている点です。

1ターン毎に行動を決めるゲームは従来からありましたが、『ブラウンダスト』はモバイル環境に合わせ、1度戦略を立てたら、後はそこから大量のフィードバックを返す作りになっています。

ここに関しては国の違いなく、韓国のユーザーにも日本のユーザーにも同じように楽しんでいただけていると思います。

プレイヤーの声を聞いて柔軟に対応する

――韓国での反応を受けて、日本でのサービスに反映したい点、気をつけている点などはありますか。

中川 韓国ではゲーム内のフォーラムでユーザーと密にコミュニケーションを取っていて、不便なところをすごいスピードで改善していっているんですよね。開発者の方々もプレイヤーとして遊んでいるからこそ肌感覚でわかる部分があって、それがプレイヤー視点からも感じられます。もちろんまだ完全ではありませんが、改善すべき部分に関しては柔軟にスピーディーにやってくれるというのが開発者としてすばらしい部分ですね。

 最初は欲張って戦略が大事なモードも作ろうとしたんですが、実際に作ってみると楽しさはあるものの、『ブラウンダスト』としては問題を抱えている部分もあって、ユーザーから「疲労感がすごい」という声が挙がりました。

――どういったものだったのか、詳しくお伺いしてもよろしいでしょうか?

 “神秘の島”の閉鎖とリニューアルアップデートですね。最初、神秘の島ではすべての地域に被らない傭兵たちを配置するコンテンツになっていました。メインではない傭兵たちを戦略的に配置する新しい楽しさの提供が目的でしたが、 傭兵の成長に負担がかかり、また同時に多地域を占領しないといけないので疲労が大きいというユーザーの意見もあり、閉鎖を決定しました。

その後、約3か月間のリニューアル期間を経て神秘の島がアップデートされました。日本版に実装されているのはこちらのバージョンです。

今でも新規コンテンツのアップデートがいちばん難しいです。単純に1戦の楽しさだけを考えるのではなく、プレイタイムや要求時間、難易度、報酬などをさまざまな角度で検討し、慎重に公開しなくてはなりません。

――神秘の島にはそのような経緯があったのですね。

 重要なのは“緊張”と“緩和”だと思っています。緊張だけさせるのではなく、緩める箇所も適切に分配することで、ユーザーが最初に『ブラウンダスト』を遊んだときに感じた楽しさをずっと続けて持っていただけるのだと思います。

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――日本のユーザーの声は開発側にはどのように届けられているのでしょうか。

 リアルタイムで見ていますよ。

中川 開発側にも日本語ができる方が何名もいらっしゃるので、Twitterや掲示板など、日本語のコミュニティをリアルタイムで直接見ているんです。ですからコミュニケーションがすごくやりやすくて、僕もカカオトークやLINEで韓国の開発者とその場で直接やり取りをしています。日本と韓国で距離は離れていますが、ひとつのチームとしてやっていますね。

――李さんからみた日本のゲーム市場の印象を教えてください。

 前提として、日本だけでなく韓国や中国の市場も見てきた中で、その国の傾向を簡単に判じるのは正しくないと考えています。日本でのローカライズにも悩んでいたのですが、ほかの国の傾向はこうだろうと簡単に決めつけるのではなく、自分だけが作れるもの、楽しく提供できて楽しんでもらえるようなものを提供しようと、今までの経験とノウハウが入っているビルドを提供しようとしたのが今回の結果です。

中川 国外のタイトルって、作り変えてローカライズするタイトルも多いんですよ。でも『ブラウンダスト』はその必要性を感じませんでした。作っている人が細かいところまでこだわって作り込まれているゲームですから、逆に手を加えないほうがいい。そこを尊重するのがいちばんだと感じました。こういう部分は必ずユーザーさんに伝わるものだと思っています。

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今後の展開について

――『ブラウンダスト』の今後の展開について、予定しているアップデートやイベントなどがあればぜひ教えてください。

 キャラクターやストーリー、“悪魔城”などは今後もアップデートを続けます。これに加えて、新しい楽しさを感じられるモードを追加していく予定です。

韓国では早ければ4月か5月あたりに、ふたつの要素を追加します。そのひとつが“魂装備”。これは専用アイテムを獲得し、傭兵の能力を成長させるシステムです。もうひとつが“共同討伐”という協力型のマルチプレイモードです。4人で協力してモンスターを討伐するモードですね。

中川 これは日本でも追って実装していきます。後はアリーナですね。いまは非同期ですが、リアルタイムのPvPモードも今後追加していきます。

 将棋のように交互に置いていく形で、試遊したテスターからの評判はすごく良好です。中には「こっちのほうがもとのバージョンより楽しい」と言ってくれたテスターもいるほどです(笑)。一方でずっとプレイしていると緊張と集中が続いてしまって、疲労感がすごいという意見もありました。

当初から作らないつもりはなかったのですが、キャラクターに対するユーザーの理解度が高まってから公開しようとしていたらどんどん先延ばしになってしまいました。韓国では5月ごろの実装を目標に開発を進めています。

中川 ゆくゆくは大会もできればいいですね。esportsとまでは言いませんが、『ブラウンダスト』世界大会とか(笑)。

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 リアルタイムPvPモードの開始後は、そのルールを活用した大会や、ゲーム内でのトーナメントモードなどもやっていければと考えています。自然とその要望も上がってくるのではないでしょうか。

ほかにはギルド戦でPvPの負担感が重いという意見があったため、ギルド単位で楽しめるようなPvEモードを作る予定があります。

――いずれも期待が高まるアップデートですね。日本のユーザーも心待ちにしているものばかりかと思いますが、日韓で同時にアップデートを行っていく予定はありますか。

 同時アップデートできるような環境を作ることは目標のひとつです。ただ韓国では実装されていて日本では未実装の機能もまだまだ多く、翻訳などのプロセスもありますし、環境が整って日本でのコンテンツ実装が追いついたら、そこから考えていきたいと思います。

――ありがとうございます。では最後に、日本のユーザーに向けてメッセージをお願いします。

 韓国でサービスインしたときは、ユーザーが同じ韓国人ということで、このゲームのおもしろさに自信を持って提供できました。しかし日本でのリリースに際しては、海外のユーザーにこのゲームが受け入れられるのか、という不安を抱いていました。

いまでは日本のユーザーからも『ブラウンダスト』を愛していただけていて、自分がおもしろいと思えるものはみんなもおもしろいと感じてくれるんだ、と思えるようになりました。これについては、日本のユーザーに深く感謝しています。これからも自分がおもしろいと思えるものを作り、アップデートしていくことでお返しができればと思います。

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ブラウンダスト

対応機種iOS/Android
価格無料(アプリ内課金あり)
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ジャンルRPG
メーカーNEOWIZ
公式サイトhttps://apps.pmang.jp/browndust/about
配信日配信中
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