同時接続5人から数万人へ――個人制作アプリ『どうぶつタワーバトル』作者の素顔に迫る

2018-02-09 15:32 投稿

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どうぶつタワーバトル

始まりは同時接続数人

昨年の11月下旬ごろより、SNSや配信プラットフォームを中心に情報拡散され、彗星の如く利用者を伸ばしてAppStore/GooglePlayの両ストアで1位を獲ったスマホ向けアプリ『どうぶつタワーバトル』(以下『DTB』)。

これまでメディア上の露出は一切なく、謎のベールに包まれていた作者だったが、2018年2月8日、個人ブログにて現況や、これまでの開発の経緯などを初公開。本稿では、これを元に作者の素顔に迫っていく。

『どうぶつタワーバトル』というアプリを作った話とか自分のこととか

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▲DTBはシンプルなゲーム性が魅力の対戦型ゲーム。そのシンプルさ故に、幅広い年齢層のユーザーが熱中した。

独学で学んだプログラミングスキル

『DTB』の作者Yabuzaki氏は静岡出身、現在は東京都在住の28歳だ。

ゲームプログラミングは大学生時代に興味を持ち、元2ちゃんねるの偉い人でも有名なひろゆき氏の「やりたいことない人はエンジニアになればいいのに。文系でも関係ないし給料いいし。」という言葉をキッカケに、本での独学を開始。同時期に年下のクリエイターがiPhoneのゲームアプリを作ってヒットさせたことも影響し、スマートフォンに照準を絞って勉強していたようだ。

その後、『DTB』の前身ともなる『どうぶつタワー』を開発。ここで初めてAppStoreのランキングに掲載され、レビューを見て“人との繋がりにいい影響を与えたりできるんだってことにすごく感動した”と、ゲーム開発の醍醐味を感じる。

以降、ドワンゴから内定を得るも、就職せずアプリを作り続けたいという思いが強く、内定を辞退。個人ゲーム開発者の道へ歩みを進めていく。

茨の道から始まった『DTB』

『DTB』が話題に取り上げられるようになったのは、2017年の11月ごろからだが、Ver1.0のリリースは2017年3月30日。話題となるまでに約8ヵ月もの歳月が必要であった。

リリース初期の話として、以下の内容がブログ内で綴られている。

せっかくインストールしてくれた方の対戦相手が見つからないという事態がいちばん嫌だったので、リリースしてしばらくは昼間でも夜中でもいつ人がきてもいいように自分でマッチング画面で待機していたりもしました。前作の『どうぶつタワー』を遊んでくれていた方が『どうぶつタワーバトル』も遊んでくれたりもして遊んでくれる方は少し増えたりもしたのですが、昼間でも誰も対戦相手がいないというのは普通で多いときでも5人ほどでした。

*作者ブログより引用。

“対戦型”という人がいることを前提とするゲームジャンルは、“如何に集客をしてゲームを盛り上げられるか”が肝になってくる。個人で多額の広告費を捻出することは難しく、非常に辛い状況だったというのは想像に難くない。

また、追い打ちをかけるように迷惑行為をくり返すユーザーの出現など、「『DTB』は自分でアプリを起動しても悲しさと苦しさしか湧いてこないようなアプリになってしまっていました。」とその時の心境を語っている。

華々しい成功エピソードだけ語られがちだが、こういった開発初期の背景は胸に強く刺さる話だ。

転換期

11月の下旬にリリースされた大型タイトル『どうぶつの森 ポケットキャンプ』に呼応するように、“どうぶつ”という関連ワードの力か、ここに来て一気にユーザーが増えていく。

ゲームシステムや視覚的に非常にわかりやすくデザインされている『DTB』は、インフルエンサーを中心に好んでプレイされ、SNSや配信プラットフォームを通じて爆発的に利用者を伸ばしていくこととなる。

その後、“App Ape Award 2017”の特別賞を受賞。また、“ファミ通App的ベストゲーム2017”でも選ばれるなど、個人開発ゲームとしては異例の快挙を遂げた。

最後に、『DTB』の今後について作者より以下のようなコメントでブログは締められている。

まだまだどうぶつタワーバトルもやらなきゃいけないことたくさんあるのでアップデートしていくつもりです。

新しいどうぶつもまだバランスなどテスト中ですが、追加してみようと思います。以前遊んでいてくれた方もまた遊んでみたりしていただけたら嬉しいです、、!

*作者ブログより引用。

今後も更なる進化が期待される『DTB』にファミ通Appは注目していきたい。

Yabuzaki氏のブログはこちら

どうぶつタワーバトル

対応機種iOS/Android
価格無料
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メーカーYuta Yabuzaki
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