『クラロワ』に関する特許権侵害申し立てを発端としたGREEとSupercellによる係争の行く末は?
2018-01-25 20:08 投稿
『クラロワ』に続いて『クラクラ』も
Supercellより配信中のスマホアプリ『クラッシュ・ロワイヤル』(以下『クラロワ』)と、『クラッシュ・オブ・クラン』(以下『クラクラ』)内の一部ゲーム機能の特許権を巡って、GREEがSupercellに対して東京地方裁判所へ提訴している問題について本稿にてまとめていく。
突然『クラロワ』のゲーム内機能に制限が……!
2017年1月4日、『クラロワ』のゲーム内お知らせにて、以下の内容が告知された。
これ以降、『クラロワ』ゲーム内の一部機能に制限が掛かることになった。
そして、1月23日には『クラクラ』内でも『クラロワ』と同様に一部ゲーム機能に制限が掛かることが発表された。
その翌日(1月24日)、GREEより本件に関するプレスリリースが公式サイトより発表。原文は以下の通り。
Supercell社が公式Twitterアカウントおよび同社が運営するアプリ「クラッシュ・ロワイヤル」および「クラッシュ・オブ・クラン」内において発信している、同社と弊社の間の特許権侵害に関する紛争について、以下の通りご説明申し上げます。
弊社では、上記の2アプリを含めSupercell社が日本で配信中のゲームアプリにおいて、非常に多数の弊社保有特許を侵害している可能性があることを発見しました。2016年9月にSupercell社に対してその事実を伝えるとともに話し合いでの解決を提案いたしました。しかしながら、Supercell社は話し合いを拒否し、ゲームアプリの配信を継続したため、やむなく、上記特許のうち「クラッシュ・ロワイヤル」ならびに「クラッシュ・オブ・クラン」において使用されている十数件の特許の使用差止の仮処分を東京地方裁判所に申立て、損害賠償請求も順次提訴しております。
今般、Supercell社の判断で「クラッシュ・ロワイヤル」および「クラッシュ・オブ・クラン」の一部機能の停止がなされ、当該ゲームアプリのお客さまに不便が生じている点については、ゲーム会社である弊社としても大変残念に考えております。Supercell社が早期に弊社との話し合いに応じて両社間で適切な合意がなされ、事態が解決されることを切に願っております。
さらに翌日の1月25日には、Supercell側よりユーザーへ向けてSupercellの見解と主張が、それぞれのゲーム内のお知らせで公開された。以下、『クラロワ』で公開された原文を引用。
クラロワを遊んで頂いている皆様へ、
グリー株式会社と現在係争中の特許権侵害に関してですが、グリー株式会社が1月24日にプレスリリースを発表いたしました。そのプレスリリース内にてスーパーセルに対して書かれている内容に正しくない点がありましたのでこの場を借りて訂正させていただきます。
プレスリリース内にてグリー株式会社は「友好的な解決」を行うためスーパーセルに交渉を持ちかけたがスーパーセルがそれを拒否したと書かれておりますが、この情報は正しくありません。
当初からグリー株式会社の担当者と話し合いを設けており、実際スーパーセルの経営陣がヘルシンキ(フィンランド)から東京に飛びグリー株式会社の担当と「公正かつ合理的、友好的な解決」を目指すため話し合いを行っておりました。しかし残念ながらグリー株式会社との話し合いからは合理的な解決策を見出すことはできませんでした。
弊社と致しましては、特許権侵害の事実はないと強く感じており、特許は無効で裁判所も同じ結論に至ると考えております。しかし、グリー株式会社が特許権侵害の仮処分命令申立てを行ったため、係争中であっても日本のお客様が引き続き弊社のアプリを遊ぶことができるよう、予防策として特定の機能をアプリ内から削除いたしました。
今後、グリー社との紛争が終局的に解決し、差止の懸念がなくなるまでユーザーの皆様にはご迷惑をおかけしますが、今回の措置はゲームアプリ自体の万が一の差止を防ぐためのやむを得ない処置ということでご理解を頂きたく何卒よろしくお願い致します。
お客様にご迷惑をおかけしていること深くお詫び申し上げます。
このように両社の見解が食い違っている部分もある本件だが、はたしてこの係争の行方はどういった着地を見せるのだろうか。
【2018年1月25日20時40分更新】
GREE公式サイト、プレスリリース内“Supercell社との間の特許紛争について”に補足事項が追記。以下、原文を引用。
Supercell社が2018年1月25日にゲーム内のお知らせで公表した内容に、弊社の理解と異なる内容が含まれているため補足いたします。
Supercell社の主張(原文ママ)
当初からグリー株式会社の担当者と話し合いを設けており、実際スーパーセルの経営陣がヘルシンキ(フィンランド)から東京に飛びグリー株式会社の担当と「公正かつ合理的、友好的な解決」を目指すため話し合いを行っておりました。しかし残念ながら、グリー株式会社との話し合いからは合理的な解決策を見出すことはできませんでした。
弊社の理解
弊社が2016年9月にSupercell社に弊社保有特許の侵害の可能性を伝えてから、2017年5月に東京地方裁判所に仮処分の申し立てを行うまで、弊社から話し合いを求め、和解案も示しましたが、Supercell社はこれを拒否し、和解のための対案を示すことも無かったため、やむなく申し立てを行いました。
なお、Supercell社の経営陣が来日し弊社と話し合いを行ったのは2017年12月下旬です。そこで初めてSupercell社から対案が示されましたが、合意に至ることはできませんでした。
本来2社間で話し合いの上、解決されることが望ましいと考えておりますので、引き続き対話による解決を目指してまいります。
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