【新作】さらわれた妹を救い出せ!!　高難度な謎解き満載のアドベンチャー 『ゾンビ学園からの脱出』

キャラはおまけ!?　謎解き重視の脱出ゲーム

小さいころから霊感が強かった主人公は、当たり前のように見える幽霊の存在に気づかぬふりをして生活していた。

そんなある日、忘れ物をしてしまった彼女は妹を連れて夜の学校を訪れる。

そこで見つけた怪しい箱をきっかけに、学校は悪霊とゾンビの巣窟になってしまう。

この『ゾンビ学園からの脱出』は、連れ去られてしまった妹を探すため校内を探索していく謎解きゲームだ。

全編フルボイスで描かれるキャラクター演出

強い霊感を持っているにもかかわらず、どうしてあからさまに負のオーラを発する箱を開けてしまったのか。

案の定放たれてしまう大量の悪霊とゾンビは、まんまと学校に取り憑き、挙句の果てに妹をさらわれるという大失態を招く。

怒涛の展開で始まる本作は、オープニングはもちろん謎解きの本編まで、すべてがフルボイスで制作されている。

さらに、箱の中には1丁の銃まであり、レッグホルスターなどを戸惑うことなく装備しちゃうからびっくり。

この子は霊感が強いだけじゃなく、適応能力が半端なく高くて（とくに絶対領域に）惚れ惚れしちゃうのだ。

ちょっと強引で戸惑うオープニングだけど、子どものころから幽霊を見慣れている彼女はとても冷静。

人ならぬものが目の前に現れても動じることなく、そんなのお構いなしに謎解きを始める姿と淡々とした口調は頼もしいのひと言だぞ!!

モールス信号まで登場する高難度な謎解き

本作の謎解きはゲームの世界観とは関係なく、数字を使った分析系のアプローチがとても多い。

冬を示す4桁の数字を解読する場面では、春＝6193、夏＝5143、秋＝1122という法則から導き出すことになる。

また、鎌倉幕府＝5320、織田信長＝3410、明治維新＝4131の場合、豊臣秀吉を示す番号は何だ？　というステージでは、固定概念を捨てて漢字を違った視点で解読しなければならない。

アイテムとして登場するのは、それら数字の解読に必要なメモばかり。

銃の使い道も限られ、当初想像したバトル要素は薄いが、かなり歯ごたえのある謎解きにチャレンジすることができるのだ。

また、後半ではモールス信号を使った高難度な謎解きも登場。

これに関するヒントはいっさいなく、“トンツーツートン”や“ツーツーツー”などの音を参考に、とある場所を順番に調べなければならない。

なお、1部後半のステージでは謎を解くヒントが前のステージに隠されていることもある。

行き詰ったときはステージセレクトで戻り、再調査してくることをオススメするぞ。

ストーリーに関してはおまけ、謎解きをメインにした印象が強い本作は荒削りな部分が多く、どっちつかずなアンバランスな作りが目立つ。

クリアー後には、「評判が良ければ続編をリリースします」と、制作陣からのメッセージが流れるので、気になる点などを制作陣に伝えてあげよう。

個人的にはもっとストーリー性のある謎解きが希望だが、それ以前に気になったのが、本作のステージレイアウトなどが『Re:1994』というホラーアプリにとても似ていた点。

デベロッパー名は違うが、関わっているクリエイターが同じということなのか、そのへんの真相も解明したいところだ。

P.N.深津庵
※深津庵のTwitterはこちら

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