【新作】誰がアリスを殺した？ 事件の真相を解明する推理アドベンチャー 『誰が犯人1 -限界推理密室脱出シリーズ-』

事件の証拠を集めて卑劣な犯人を暴け!!

1月15日の早朝、とある廃墟の小屋で女性の遺体が発見される。

被害者の名前はアリス。

現場に残されたわずかな証拠から、彼女に関連するスポットを巡り、姿なき犯人を追い詰める推理アドベンチャー『誰が犯人1 -限界推理密室脱出シリーズ-』。

実写をもとに作られた1枚絵のステージを舞台に、タップ操作で証拠を集めていく。

王道の脱出ゲームをベースに、ジワジワと犯人に迫っていく独自の演出が見どころだぞ。

探すべき証拠の数が開示されたお手軽現場検証

物語は、アリスの遺体が発見された廃墟から始まる。

小屋の中には崩れ落ちた外壁や書類が散乱し、学生時代に使った覚えのある懐かしい椅子が多数遺棄されていることから、もとは学校だったのだろうか。

昼間でも薄暗い不気味なその空間で、彼女は命を奪われたようだ。

本作の探索は気になるポイントをタップし、証拠品を集めながら変化を探るオーソドックスなもの。

特徴的なのは、クリアーに必要な証拠（フラグ）の総数が、画面の右上に表示されていることだ。

脱出ゲームをプレイしていると、必要なアイテムをちゃんと回収できているのか、このまま進めてバッドエンドを迎えないかと心配になることもある。

しかし、本作ではエピソード毎に数がわかっているので、見落とすことなく事件を紐解いていくことができるのだ。

アイテムを集めて謎を解く要素よりも、真実につながる情報を集めていくアプローチが強い。

作業的なプレイになりやすいが、端的にテンポよくゲームを進めることができるので、ゆき詰まることもなくスムーズに楽しめるぞ。

毎エピソードの進展が楽しくなる選択画面

本作はアリスが殺された廃墟から始まり、生前過ごした彼女の家や、その友だちであるハンス、ふたりを結ぶ宅配員ハリーなど、ストーリーに合わせて登場人物やスポットが増えていく。

事件の真相に1歩近づいたかと思えば、さらなる謎が突き付けられる。

浮かびあがる容疑者像と新た矛盾、ひとり言のように語り出す主人公は、目まぐるしく変化する状況を冷静に分析していく。

リアルな描写やCGはなく、たった1枚の静止画をタップして進むだけのものだが、必要最小限の情報で描かれるストーリーは、とてもシンプルで理解しやすい。

なお、翻訳が不十分で気になる場面もあるが、情報収集や謎解きにはさほど影響はないだろう。

重要な証拠があった場所をタップすれば、何度でもメッセージを読み直すことができるので、誤訳は多目に見て寛大な気持ちで事件の解明に専念してもらいたい!!

P.N.深津庵
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