監禁された女性の生死はキミの謎解き能力次第

ある日突然送られてきた怪しいメールには、女性を密室から助ける脱出ゲームのダウンロードリンクが添えられていた。

ゲーム好きの主人公・室屋密（むろやひそか）が興味本位で手を出してしまったそれは、ゲームと呼ぶにはあまりにも生々しく女性キャラクターがリアクションを取る新感覚の内容だった。

本記事で紹介する『このアプリをダウンロードしてはいけません』は、SNS風のチャットを通じて物語を進めていく『今度は彼女を幸せに』を手掛けるデベロッパーによる最新作だ。

回答権は2回まで!!　ミスれば即死のスリリングな謎解き

フィッシング詐欺が横行するこのご時世、そう簡単に怪しいメールのURLを触っちゃダメでしょう、とツッコミたくなる主人公の行いから始まる本作。

警戒心なさすぎな彼だけど、プレイを始めてまもなくしてゲーム脳が囁いたのか、メッセージアプリのように進行する脱出ゲームらしくない作りに違和感を持ち始める。

自分が入力するメッセージに対して返ってくる的確なリアクションの数々。

これってかなりすごいシステムなんじゃかいなと好奇心が高まった彼は、どこまで作り込まれているのかを探ろうと、さまざまなアプローチを仕掛けていく中で、これは実在する女性ではないかと感づくのだ。

監禁されている女性の名は君羽愛（きみわあい）。彼女を励まし、ストレスが溜まらないようフォローしながら各部屋に仕掛けられた謎解きに挑戦。

彼女が見ているものをスマートフォンのカメラ機能を使って共有してもらい、そこに描かれているさまざまなヒントを解読していく。

ここで気をつけたいのが、各部屋ごとの回答権が2回しかなく、失敗するとその時点でゲームが終了してしまうことだ。

しかも、仕掛けられた謎解きの多くはとても複雑で、頭で記憶しながらのプレイはかなり難しい。

必ずヒントをメモ、もしくはスクリーンショットで残すなどして、じっくり考えてから答えを伝えるべき。

万が一2回失敗しちゃったときは、分岐点まで戻れる便利機能を使い、物語を巻き戻して何度でもリトライできるのでご安心を。

未選択のものを潰していけば、いずれ正解にたどり着くため、どうしても自力で解けないときは消去法でゲームを進めてもらいたい。

まさかの超展開も楽しめる全20のエンディング

毒ガスや水責めなどの拷問や、脱出したと油断させてからのドンデン返しなど、さまざまな死が彼女を待ち構えている。

また、一定のチャプターまで進むと第3の登場人物、つまりこのアプリと本物の監禁を仕掛けた張本人と思われるものが出現。

目に見えているものだけが真実ではないと、言葉巧みに主人公の感情を揺さぶり不安をあおってくるのだ。

20あるエンディングの中には、彼女を脱出させるだけでは終わらない2転3転するストーリーも多く、ゲームの進行度が増すごとに先の読めないシチュエーションを突き付けられる。

本当に彼女は実在する人間なのか、それともゲーム内のキャラクターなのか。

『このアプリをダウンロードしてはいけません』というタイトルに秘められた真相を、多彩なストーリーから各自じっくり考えてもらいたい!!

P.N.深津庵
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