【個人開発ゲームを斬る】白と黒の2色で魅せるローグライクゲーム『1ビットローグ』

2016-11-25 14:50 投稿

 注目記事  個人開発ヒットアプリ『ママにゲーム隠された』のハップさんに会ってきた

ダンジョン探索RPG

まずは、下の画像をご覧ください。ドン!

image1_1▲白黒2色だけのタイトル画面image1_2▲ゲーム中も、もちろん2色


バグっているわけではなく、あえて白と黒だけで表現しているのが、今回ご紹介する『1ビットローグ』のウリのひとつ。

レトロ感漂う“ローグライクゲーム”を、ファミコン世代ど真ん中の私がご紹介させていただきます。

どんどん下へ潜って

image2_1▲まずはスイッチimage2_2▲つぎのフロアへGO!

ローグライクゲームをざっくりと説明すると、チャレンジするたびに形が変わるダンジョンを、ドキドキしながら一歩ずつ進むという、例のアレです。

フロア内にある“スイッチ”を踏むと、つぎのフロアへ進む“階段”が解放。どんどん下へ潜って行き、ドラゴンを倒してお宝“アーティファクト”を4つほど集めるのが目的。

image3_1▲ずっと俺のターン!image3_2▲倒せば倒すほど最大HPアップ

ダンジョンを潜れば潜るほど、モンスターも強くなっていきますので、何も考えずサクサクと階段を進んでいくと、いずれ“詰み”の状態に。

ですので、出てくるモンスターはとりあえずぶっ倒し、パワーアップしながら進みましょう。

こちらが行動するとモンスターも行動という、例のルールを利用して、こちらが“先制攻撃”できるように接近し、タップで攻撃。倒すとレベルが上がるのではなく、シンプルに“最大HP”が上がります。(一部のモンスターを除く)

みんな大好き“宝箱”

image4_1▲武器はあるけど防具はないよ!image4_2▲形あるものいつか壊れます

ダンジョンには、みんな大好き“宝箱”も、もちろんご用意。

さまざまな“武器”を手に入れることによって、攻撃力が大幅にアップ。ただし、回数制限あり。つまり、使い続けるといずれ壊れます。

武器は“ストック”できないので、何らかの武器を持っているときは、その武器でフロア内のモンスターを粛清し、壊した後で回収する、などの戦略が求められます。モンスターを倒さないという判断も、ときには必要。

image5_1▲薬は貴重image5_2▲数少ない体力回復のチャンス

宝箱からは武器以外に“薬”が手に入ることも。

アイテムもストックとして持ち歩くことができないので、薬も“その場で飲むか否か”。

体力を回復する薬は非常に貴重で、モンスターを倒す前に飲むか、倒した後に飲むか、そんな胃薬のような判断が求められます。

レベルアップシステム

image6_1▲ドラゴンを倒した!image6_2▲モンスタートラップで詰み

ムダな動きのない冷静な対処と、いい感じに武器や薬を補充できる運を味方につけられれば、ドラゴンを倒してお宝ゲットもそんなに難しくないのですが、不意なトラップなど、どうにもままならない場合も出てきます。

そこを穴埋めしてくれるのが、“レベルアップシステム”。

image7_1▲パワーアップ!image7_2▲大人になっても忍者にはワクワク

死んでしまっても、冒険で手に入れたコインは手元に残るので、それを使って“基礎体力”アップ。

また、武器ではない“巻物”を攻撃道具として使える“魔法使い”や、いかにも強そうな“忍者”をコインで入手し、使用することが可能。

“攻撃力”や、“武器耐久力”にボーナスが付くので、ご自身に合うキャラクターを見つけるのが、ダンジョン攻略のカギ。ちなみに私は、僧侶(攻撃するたびに体力微量回復)が、いちばんサクサク進めました。

たまにはギャンブル的な要素

image8_1▲女神の誘惑とimage8_2▲魔人の誘惑

一歩一歩、気を使いながらの冒険は疲れるので、たまにはギャンブル的な要素にチャレンジして、息抜きしましょう。

ダンジョンに置かれている“魔人”と“女神”の像にコインを使うと、さまざまな恩恵が。女神は基本プラス要素だけのようですが、魔人はプラス要素とマイナス要素の両方、たとえば攻撃力が上がるが、攻撃するたびにダメージが返ってくるなどの効果が、数フロアの間持続します。

エンディングまで進めたいのですが、そろそろ〆切の時間となりましたの、あとは開発された“スキップモア”さんにお話を聞いて締めたいと思います。

Q1.そういえば、ニンテンドー3DS版『フェアルーン2』リリースおめでとうございます! 何かおもしろい反応などはありましたか?

ありがとうございます! ちょうど先日海外版もリリースされたところで、Google翻訳を駆使しながら感想を見ているところです。日本ではレトロゲームやドット絵ゲームが好きなユーザーさんを中心に楽しんでいただけているみたいでよかったです。そういえばあぷまがさんの攻略動画の続きは……?

image9_1
▲『2』が遊べるのは3DSだけ!

攻略動画はネタバレ部分がだいぶ多くなってきたので、中断しております! そんなことはさておき、開発者として戦う舞台を再びアプリに戻した感じですが、今作を作ろうと思ったキッカケは?

2009年に作った『迷宮勇者』というFlashゲームを、ずっとスマホでリメイクしたいなーと思っていたところ、5月ごろスケジュールに余裕ができたので「いまのうちに作っておこう!」と。

image9_2
▲Flashゲーム『迷宮勇者』

Q3.ちなみに、3DSとアプリ、開発してて楽しいのはどちらでしょうか?

開発はどっちも楽しいです! ただ、アプリの方が関わる人数が少ないぶん気持ちが楽ですね。

Q4.そういえば、今作からプログラム担当が、個人でもアプリをリリースしていて、こちらのコーナーでも何度か紹介させていただいている“Kan kikuchi”さんなんですが、初タッグいかがでしたでしょうか? 組む前と実際組んでみての印象の違いなどあれば。

今後のことを考えるとUnityでゲームを作っておきたいというのがあって、そこでUnityを使っていてローグライクの開発経験がある人はいないかなと探したところ、Twitterで交流があったKanさんに辿り着きました。印象はTwitterのまんまの人ですね。「(:3っ)∋~」って感じで。あとは、開発者にはめずらしく超朝型なのには驚きました!

▼Kan Kikuchiさんが作ったアプリ
ローグライク風シンプルゲーム『それでも僕らは曲がらない』

「(:3っ)∋~」な感じが気になった方は、Kanさんのアカウント(@Kan_Kikuchi)をフォローしてみてはいかがでしょうか。なぜか話がそれまくりますが、開発中、苦労した点や、思わぬトラブルなどの話があればぜひ。

ゲーム自体は2ヵ月ぐらいでほぼ完成していたのですが、英訳してもらったテキストがウィンドウ内に収まりきらなくて、その調整に数週間かかってしまいました。けっきょく英語用に細長いフォントを作るという力技でなんとかしました。

image9_3
▲フォントをスッキリダイエット

Q6.個人開発でここまでするのは、スキップモアさんぐらいなような気がします! 今作はいわゆる“ローグライク”というジャンルだと思うのですが、「このジャンルに興味ない奴でも楽しんでもらえるように、できるだけシンプルに、でもやり込めるようにおもしろく作ったった」という意気込みを勝手に感じてるんですが、考えすぎでしょうか。

じつは僕、ローグライクが苦手でして。なので、意気込みというよりも僕が苦手&難しいと思っている部分を全部排除してシンプルにしてしまおうというコンセプトで作りました。結果、いままでローグライクを遊んだことがない人でもわりとサクサク遊べる内容になったかと思います。ちなみにゲームバランスは僕のほうで方向性を決めて、あとはほぼKanさんにお任せしました。

Q7.つまり私の考えは間違ってたということですね! リリース後の反響はいかがでしょうか。海外も含めておもしろいものがあればぜひ。

想定していた30代以上の元パソコン少年のユーザーさんにはおおむね好評をいただいているみたいです。あと、ダウンロードは日本よりも海外のほうが多いですね。そのせいか、海外から「課金したのに広告が消えないよ!」という声がけっこうきました。現在は課金するとコンティニューの動画広告以外は消えるようになっていますので、広告を消したい人はアプリ内から作者にビールをおごっていただければと。

Q8.“課金すると色が付く”というのが、おもしろい発想だと思うんですが、これは当初からのお考えですか? 作ってるうちにふと思いついた感じでしょうか?

「さくしゃにビールをおごる」というのも含めて最初から考えていました。僕の世代ってモノクログラフィックよりも8色~16色の色がついたゲームのほうがなじみがあるので、カラーモードは需要があるだろうなと。ただ、16色だと中途半端に何でも描けてしまうので、今回は8色にしました。

image10_1▲作者にビールをおごる程度の課金をするとimage10_2▲色が付く!

Q9.ちなみにビール、たくさんおごってもらえましたか?

Kanさんと打ち上げができるぐらいにはなんとか(笑)。もともと見た目がマニアックなゲームなので、マニアックな人が遊んでくれていて、その中でもさらにマニアックな人がビールをおごってくれている感じです。

Q10.開発者だけがこっそり教える攻略法などあればぜひ。やっぱり“ニンジャ”がいちばん扱いやすいんでしょうか!

回復能力のあるクレリックが使いやすいみたいですね。ニンジャはHPを上げると強いですが、バランス的には最初から選べるソードマンでクリアーを目指してみるのがいちばんおもしろいかと思います。攻略法は“全部の敵を倒そうとしない”です。後半は武器を温存して逃げまくるのがいいかと思います。あと、需要があるかどうかはわかりませんが、レベル1からやり直したいという人は、ジョブ選択画面でキャラをタップするとキャラのレベルを1に戻せます。

Q11.確かにクレリック(僧侶)が、楽でした! 最後に何かひと言、よろしくお願いします!

現在Steam向けに『ピコンティア』というタイトルをKanさんといっしょに作っています! スピンオフのような形でアプリにも展開できればと思っていますので、楽しみにしていてください!

ローグの楽しさを残しつつ、可能な限りムダを削ぎ落とした傑作RPGですので、ぜひ遊んでみてください!

 注目記事  個人開発ヒットアプリ『ママにゲーム隠された』のハップさんに会ってきた
■あぷまがどっとねっと
(あぷまが)

「すべてのアプリにチャンスを!」との思いから、藤田武男氏が個人開発者が開発したアプリを中心に紹介している情報サイト。ほかでは見つからない“お宝アプリ”が“あぷまが”なら見つかるかも! ちなみにイラストは、あぷまがのマスコットキャラ、アイロニー。


※あぷまがへのアクセスはこちらから

1ビットローグ ダンジョン探索RPG!

メーカー
Kan Kikuchi
価格
無料(一部有料アイテムあり)
対応機種
iPhone、iPod touch、iPad、iOS 7.0 以上 Android 2.3 以上

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