『グリムノーツ』主人公たちの詳細設定にも迫る! プロデューサーインタビュー
2016-03-22 13:40 投稿
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新進気鋭のタイトル『グリムノーツ』に迫る
スクウェア・エニックスより2016年1月21日に配信されて以降、日々ダウンロード数を伸ばし続けている『グリムノーツ』。
童話をモチーフにした独特の世界観が特徴の本作は、すでに950万DLを突破する注目タイトルだ。
今回、『グリムノーツ』のプロデューサーである石井諒太郎氏(文中、石井)にインタビューする機会を得ることができた。
インタビューの中では、『グリムノーツ』の制作秘話や主人公たちの設定など、さまざまな話を聞くことができたぞ。今後の展開など、ゲームユーザー必見の情報も要チェック!
※本インタビューは、ファミ通App NO.027 Androidに掲載されているものの完全版となります。
『グリムノーツ』が生まれるまで
――まずはじめに、『グリムノーツ』の企画が立ち上がった経緯についてお聞かせください。
石井 『グリムノーツ』の企画そのものは、スクウェア・エニックス入社以前からありました。もともと、シナリオ担当の大泉 貴さん、イラスト担当の穂里みきねさんと「3人でゲームを作りたいね」という話をしていまして。その後、僕がスクウェア・エニックスに入社してゲーム制作をはじめたので、それを機に企画が動き出した形になります。
――当初から童話をモチーフにした作品にすると考えられていたのでしょうか?
石井 そうですね。企画をしていた段階から、童話をモチーフにしたゲームにしようと決めていました。
――『グリムノーツ』のテーマを教えていただけますか?
石井 子供のころ、童話を読んでいた人たちに新しい解釈を追加した童話を届けたいという思いを込めて、”すべての世代の大人に贈る”というテーマを掲げています。
――大人に向けたテーマとなると、込められたメッセージも深いものになりそうですね。
石井 そうですね。目の前に敷かれたレール、ストーリーをなぞるのではなく、主人公たちのように自分の物語を作っていこうというのが『グリムノーツ』に込められたメッセージになります。エクスたちは導きの栞を用いることでヒーローたちの力を借りて成長をしていきますが、これは僕たちにも当てはまることだと思います。尊敬する人の背中を見て、模範をし、影響を受けながら自分の人生を作っていこうと、いうメッセージが『グリムノーツ』には込められています。
――童話のストーリーに『グリムノーツ』の世界観を付け加える際、悩まれた点などはありますか?
石井 そういった悩みはあまりなかったですね。童話は基本的に訓話になるので、子供が読んで教訓にできるよう分かりやすいお話になっています。そのため、題材となるお話の重要な部分を書き換えないことにだけ気を使えば、お話を改変しても極端に変な形になりませんので。
『グリムノーツ』を彩るキャラクターたちへのこだわり
――開発チームのお気に入りのキャラクターは誰でしょうか?
石井 主人公4人の中では、シェインが人気でしたね。主人公以外だと、アリスも人気です。
――比較的幼いタイプのキャラクターが人気ですね(笑)。
石井 そうですね(笑)。あとは、ヨリンゲルには少しこだわりがあります。ヨリンゲルは、イラストを描いている途中にボイス収録も行ったキャラクターでした。それがいざ仕上がってみると、声とイラストのイメージが一致しなくなってしまって……。もともとのビジュアルは普通の青年という感じだったのですが、ヨリンゲルは盲目な愛を語るキャラクターですよね。ですので、イメージに合うよういまのイラストに描き直していただきました。
――『グリムノーツ』ならではのイラストへのこだわりというのは、どういった部分に出ているのでしょうか?
石井 イラストに関しては、童話のイメージと、『グリムノーツ』のオリジナル性が離れすぎないように注意しています。キャラクターを見ていただいた際に、ひと目で童話のキャラクターだと分かるようイメージを近づけるのが大切かなと。
――ヒーローは、今後どの程度のペースで追加されていくのでしょうか?
石井 現状の予定では、毎月10キャラ程度の追加を考えております。ゲーム内でのモーションを作る必要もあるので、どうしてもお時間を頂く形にはなってしまいますが。今後は、モーションや必殺技の種類も増やしていく予定です。
――特徴的なキャラクターは、戦闘中のモーションも楽しみになりますよね。
石井 特徴的なキャラで言うと、以前人魚姫のモデルを作ってみたことがあるのですが、人魚の尾ひれが上手く表現できず、断念してしまっているんですよね。
――そうなると、『グリムノーツ』に登場する原作選びも難しいところですね。
石井 そうですね。原作選びは慎重にやらせていただております。ただ、我々としてはお話であれば童話に限らず取り入れていこうと考えておりますので、今後は『オペラ座の怪人』などの話も出てくる予定です。
――童話に限らないとすると、今後日本の古典なども出てくるのでしょうか。
石井 可能性はありますね。できる限り、童話をメインで進めていきたいと思ってはいますが。
――今後、『アーサー王伝説』のお話なども出せそうですね。
石井 そうですね。でもどうせアーサー王伝説を出すなら、『乖離性ミリオンアーサー』とコラボしたいです(笑)。
キャラクター設定について
――空白の書の持ち主たちは、どのような立ち位置になるのでしょうか?
石井 空白の書の持ち主は、役割を演じる人間ではなく、新たに物語を作る人間として設定しています。
――エクスとタオやシェインでは、役回りも異なってきますよね?
石井 そうですね。タオとシェインについては役割を持ちたかった人間で、エクスは役割を持っていないことを疑問に思っている人間になります。ゲームの設定でもありますが、エクス以外の味方はコネクトできるヒーローの職種がふたつに限定されています。そこから、タオやシェインは空白の書を持っていながらも、自分なりのこだわりや生きかたの指標を持っていることが垣間見えます。ですが、エクスだけはひとつの適性も持たず、逆に言えばすべての適性を持っている状態です。つまり、エクスはいま、何にでもなれる状態という意味でもあります。その点が物語のキーとなるかもしれませんよ。
――タオが味方の中でリーダーシップを取りたがるのは、桃太郎への憧れから来るものなのでしょうか?
石井 桃太郎との出会いというのが、彼のいまの性格を形成している大きなキッカケですね。桃太郎への憧れと、自身の行動によって桃太郎を死なせてしまったことへの贖罪でもあります。タオは、自分が仲間として付き従っていた桃太郎が死んでしまったことから、リーダーという役割の危険性を誰よりも感じています。そのため、矢面に立つのは自分だという意思、仲間を守るために自分の立ち位置を維持しようという意思が行動に表れています。
――タオとシェインがレイナと出会ったのは、いつごろの段階になるのでしょうか。
石井 ふたりが桃太郎の想区を出て、旅をしているころに出会っています。今後、3人が出会ったころのストーリーを深堀りしていきたいなぁとも考えております。
――エクスは“シンデレラ”の想区のモブでしたが、あの設定は当初から計画されていたのでしょうか?
石井 最初は、何も役割を持っていない人物にすることだけは決定しており、必ずシンデレラの想区のモブにしようと決めていたわけではありません。シンデレラの想区出身と決定してからは、かぼちゃの馬車の従者にしようという意見もありましたが、馬車の従者は思いのほか役割を持っているんですよね。ですので、最終的には童話には登場しないシンデレラの幼なじみという立ち位置になりました。
――ゲームをプレイしていて、最初にチュートリアルで操作するヒーローがジャックでしたが、これにも何か深い意味があったのでしょうか?
石井 エクスが最初に英雄の魂とコネクトするシーンでしたので、できるだけそのときのエクスに近い状態のキャラクターとしてジャックを選びました。ジャックは、エクスが見習うべき存在として非常に近しい存在なんです。もともと、ジャックは狭い世界で生きていて、そこから新しい世界に旅立った先駆者です。そういった点が、シンデレラの想区で暮らしていたエクスと類似していたので、操作キャラクターとして選ばれました。
――主人公4人の服装はそれぞれ特徴的ですが、服装のモチーフはどこから来ているのでしょうか?
石井 主人公たちの服装はすべて、出身想区の物です。たとえば、桃太郎の想区からきたタオとシェインは、和服イメージの服を着ています。そう言った意味では、まだストーリーで明かされていないレイナの出身想区も、服装から想像していただけるかもしれません。
――細かな設定から、まだ明かされていない内容も深読みもできそうですね。
石井 もしかすると、ガチャ画面に映る鏡にも意味があるかもしれませんよ。
――それは気になりますね(笑)。ちなみにカオステラーに変貌するキャラクターを選ぶ基準などはありますか?
石井 もともと悪役のキャラクターがカオステラーになったとしても、物語に変化が起き辛いと考えております。ですので、悪役からは少し離れた位置のキャラクターがカオステラーになりやすい傾向にありますね。
――そうなると、登場人物の少ない童話などはカオステラーを生み出すのが難しくなりそうですね。
石井 そうですね。登場していても特定の名前を持たない”王子”などのキャラクターもいるため、カオステラーになるキャラクターの選定に悩むこともありました。
謎多きキャラクター、ロキについて
――ロキはレイナと深いかかわりがある様子でしたが、ふたりの関係はどのようなものになるのでしょうか?
石井 ロキにはある目的があって、カオステラーを生み出しながら想区を巡っています。その最中で、レイナの出身想区にロキが来たのが最初の出会いになります。そのため、ロキはレイナがもともとどういった人間であったのかを知っています。ロキがレイナのことを”お姫様”と呼ぶのも、レイナの出自を知っているからこその台詞ですね。
――そもそも、ロキはストーリーテラーないしはカオステラーなのでしょうか?
石井 そのいずれとも違います。ストーリーテラーはその想区の物語を作るいわば神様のような存在ですが、ロキはその話の内容を混乱させてカオステラーへ変える外的要因になります。いま、エクスたちがやっている行いはカオステラーを倒し、敷かれたレールに沿った物語に戻すことですよね。それに対してロキは、台本通りの人生を崩そうと目論む、もっと別の人生を歩めるのではないかと想区に訴えかけるキャラクターです。
――『グリムノーツ』のテーマからすると、ロキの行いが正義の行動のようにも感じてしまいますね。
石井 そうですね。構想段階ですが、現段階で定義されている正義と悪の立場を逆転させるということも考えております。
――いままでのストーリーの中ですと、アラジンの想区などでの終わりかたは大胆でしたね。
石井 全体的にいまのストーリーは、綺麗なハッピーエンドにはなっていない状態ですよね。いまは、本来の形に戻すことで必ずしもハッピーエンドになるとは限らないということを伝えている段階です。
――今後しばらくのあいだは、想区のテーマとなった物語の流れに沿った動きを続けることになるのでしょうか。
石井 そうですね。ですがその中でも、物語に沿った動きをすることが本当に正しいのか、それを問うような話は入れていくつもりです。
ゲームシステムについて
――3ラインのバトルフィールドのコンセプトについて教えてください。
石井 じつは、初期設定では4ラインでの戦闘を考えていました。ですが、遠距離攻撃を行ってくる敵を配置したところ、4ラインではライン数の多さから、ヒーラーを守る壁役などの配置がしづらくなってまって。そういった経緯もあり、最終的にはバランスの取れる3ラインにしました。
――ちなみに、いまあるアタッカーやディフェンダーといった4職種に加え、今後別の職種が増える予定はありますか?
石井 考えている段階です。現状、実装できるかは断言できませんが、構想段階で“魔物使い”という案が出ています。ほかにも、“召喚師”や“シーフ”といった職種の検討も進めています。それに付随して、武器の種類も増やしていけたらと考えています。
――『グリムノーツ』には、いわゆるスタミナのような物がありませんが、スタミナシステムを導入しなかった理由はありますか?
石井 コンシューマのゲームを遊んでいると、スタミナのシステムはありませんよね? スタミナシステムは、運営の都合によるところが大きく、『グリムノーツ』には不要なものだと考えております。『グリムノーツ』ではその部分をなくしているので、その分たくさん遊んでいただければ幸いです。
今後の展開について
――3月、4月に予定している展開で、お話しできることがあればぜひ教えてください。
石井 3月の14日に、いばら姫の想区出身のキャラクターが追加されました。
――今後、新たな想区はどれほどのペースで追加されていくのでしょうか?
石井 おおよその予定になりますが、今後は月にひとつのペースで追加していければと考えております。そのほかにも、4月に実装予定の新しいマルチイベントなど、いろいろなイベントを用意していますので、楽しみにしていてください。
――空白の書の持ち主は今後も増えていくのでしょうか?
石井 毎月は難しいかもしれませんが、2ヵ月にひとりのペースでの追加を考えています。ただ、大きくストーリーに関わることになるキャラクターの追加にはお時間をいただくことになります。現段階では、6月にストーリーに深く関わることになるキャラクターの追加を予定しています。
――今後、職種の組み合わせも増えてきそうですね。
石井 そうですね。現状、少々アンバランスになってしまっているのですが、今後空白の書の持ち主が増えていくことでバランスを取っていく予定です。主人公が増えてきたタイミングで、職種の追加も考えています。
――最後に、ゲームユーザーに対してメッセージをお願いします。
石井 今後、春を目途に数々のアップデートを行っていく予定ですので、もう少々お待ちいただければ幸いです。さらに先の展開としましては、新職種の追加やヒーローの拡充もできればと考えています。多彩な遊びを追加することで、ユーザーの皆様にもっと満足していただけるよう頑張りますので、これからもよろしくお願いします!
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グリムノーツ
- ジャンル
- RPG
- メーカー
- スクウェア・エニックス
- 配信日
- 配信中
- 価格
- 無料(アプリ内課金あり)
- 対応機種
- iOS 8.0 以降。iPhone、iPad、および iPod touch に対応 Android 要件 4.0 以上
- コピーライト
- ©2016 SQUARE ENIX CO., LTD.ALL RIGHTS RESERVED.
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