『ブラックナイトストライカーズ』の仕掛け人が語る“新しいゲーム”(後編)
2016-01-22 18:00 投稿
『ブラックナイトストライカーズ』を仕掛けた男たち
『モンスターストライク』に続き、ついにミクシィのXFLAG™ スタジオから配信された『ブラックナイトストライカーズ(以下、ブラナイ™)』。今回は、その『ブラナイ』の仕掛け人である3人のクリエイターに、いったいどんなゲームなのか、そして本作に込めた想いについて語ってもらった。昨日公開した前編では、各クリエイターの役割や、ゲームのコンセプトについて言及されている。今回はその続きとなる後編を掲載。
アクションゲームの気持ちよさを追求
――世界観や設定は、どのように決まりましたか?
二木 正統派ファンタジーっぽく、王道を狙おうというのが最初です。西洋風のファンタジー世界からスタートしていこうと思っていました。
――キャラクターが増えていくと、世界もどんどん変わっていくイメージですか?
二木 いろいろな英雄を召喚して自分の部隊に入れていくというシステムなので、どんな世界であっても大丈夫なように作ってあります。ブラックナイトは敵ですが、敵が召喚しているのはいわゆる“闇堕ちしている英雄”で、倒すと魂を浄化させて自分の仲間にすることができるんです。例えば、ドラゴンもブラックナイトが召喚した敵として出てくるのですが、倒すと魂がプレイヤー側に来て、改めて人型のキャラになって自分のものになります。いつかはブラックナイトが敵として対峙するのですが、それまでの間にいろいろと戦うことになります。
――今回ストーリーのようなものはあるんでしょうか?
二木 いわゆるコンシューマーゲームのように、テキストでストーリーをがっちり見せるということはやらないです。スマホゲームにそういうガッチリとした縛りはあまり必要ないと思っています。何かストーリー的なものがあるんだろうなという雰囲気は、やっている人たちが勝手に想像できる程度の情報は入れている感じですね。
――主人公のキャラクターは決まっているんでしょうか?
木村 『モンスト』でいうところのレッドリドラ、ブルーリドラ、グリーンリドラのような、いわゆる御三家みたいなキャラクターは、最初にでてきます。
――人間以外の種族もいるのでしょうか?
二木 そうですね。獣人系やエルフ、妖精の女の子や、ドラゴンになりたいカエルなど。武器の幅も広がるように考えていますね。
――なるほど、そうなると今後追加される内容も楽しみですね。そんな『ブラナイ』ですが、開発期間はどのぐらいでしたか?
岡本 7ヶ月です。ごちゃごちゃと企画していた時期を含めても、1年くらいですね。
二木 開発期間自体は、どんどん長くなっていますね。
岡本 迷走した期間があったんですね。やっぱり新しいことをやろうとしていたので。あとは、操作部分でけっこう苦しみました。
二木 スマホで横スクロールアクションをプレイする場合、普通に作ると操作が難しくなるんです。でも誰でも遊べるような、それこそ爪の長い人でも遊べるようにしたいと思っていました。
木村 アクションで言えば、岡本さんのこだわりで斜めジャンプは入れていません。
岡本 操作性という観点からすると、斜めジャンプを入れるとかなり楽になります。でも、ピョンピョン飛んでいってしまうので、すぐにマップが終わってしまって、ゲーム性を落としてしまうんです。だから、多少操作が難しくなっても入れたくなかったんです。
二木 斜めジャンプは操作的に難しい部分でもあるので、うまくできない人はどんどんプレイしなくなってしまう恐れもありますよね。
――テクニカルな部分で、ユーザー離れが起きてしまうということですね。
岡本 そのバランスがシビアですね。でもジャンプしたりガードしたりという操作の気持ちよさはしっかり作る。相当気持ちよさにはこだわって作っています。アクションゲームなので、「気持ちいい」がどれだけ積み重なるかですよね。
――思うように動かないアクションゲームほど苛立つものはないというか、レスポンスがいかによく、思った通りに動かせるかっていうところにこだわりがあるんですね。
岡本 操作の動きが単純で似ていると、どうしても意図したものではない動作が起きる可能性も高くなります。でも、チュートリアルがなくても直感的に「こうやって遊ぶんだ」とわかって欲しいと思っていたので、操作性のハードルはすごく高かったと思います。個人的に長いチュートリアルは嫌で、さらに延々とチュートリアルをやらされた挙げ句、やっと引けたガチャでハズレが出たら、もうそのソフトはやめます(笑)。僕の中では、スマホのゲームは、手にとったら自然と遊べるもの。スッと入れてふとできる、その瞬間に面白いと思ってもらえる。人間は新しい刺激に対しては興奮しますが、今はだいぶ慣れてきていますからね。だから、作っていてわからなくなってしまうこともあるんです。 「この操作で大丈夫かな?」ってだいぶ不安になるし、遊び慣れていたり作り慣れていたりすると、新しい刺激ではないので「これって面白いのかな?」と思ったりもする。社員に聞いてみたら全然違う操作をしていたことがわかって、作り直しになったものもありますよ。
二木 ゲーム慣れしてない人たちにやってもらうと「ここで引っかかるのか」というのがすごくあって、それを1個1個潰していきました。
岡本 そういう人たちにも遊んでもらえるアプリとして作っているので、最初はしんどかったです。やっぱり僕はコンシューマ派なので、「レバーはこっちにあってボタンはこっちだから」という基本みたいな考え方があるんですよね。そういうのがわからない人たちもいるんです。
――そういう意味では、『モンスト』はすごくわかりやすい操作ですね。今回はワンアクションでほとんど遊べるというのが、横スクロールだとなかなかできないと思うのですが、そういう部分が開発で苦労したところなんでしょうか?
二木 そうですね。どうやったら、『モンスト』のように簡単な操作で、誰でもできるレベルにもっていけるかというのは、今回もっとも苦労したところです。でもそのハードルはクリアーしたと思っていますので、ぜひいろいろな人に遊んでもらいたいです。
岡本 まずは、前進、バックステップ、ジャンプ、しゃがみガードの4方向の操作を覚えてもらうことですね。ジャンプの使い道に迷うかもしれませんが、マップではジャンプで避けないといけないものもあるんですよ。攻撃を避けるためのジャンプもあれば、高いところのものを叩かないといけない攻撃としてのジャンプもあるんです。バックステップをして避けることもできますが、後ろに下がってしまうので、ボス一番乗りの競争には不利になります。攻撃を避けつつ競争にも勝とうとする場合には、少々のダメージを受けるけれども、しゃがみガードして前に出るという高等テクニックもあります。どういうテクニックを駆使するかは、マップの構成や一緒にやっている人たちのレベルがどれくらいかで差がでると思いますね。あとは、必殺技の組み合わせとパーティ編成ですね。そういう妙を楽しんでいただきたい。
二木 弓がパワーアップしていたらあえて距離をとるようにして進むし、剣がパワーアップしていたらここは突っ込むほうがいいということもあります。
岡本 剣がパワーアップしたら、懐に飛び込んで連打しますね。そういうのも直感的だと思うんです。ある程度の距離をとって攻撃するとか、そういう部分はわかりやすくできたかなと思います。
二木 他にも、マルチプレイでは他のプレイヤーが、敵を気絶させてくれることもあります。ボス戦は、必殺技で気絶したらチャンスになるので、連携ができるわけです。
『モンスト』から継続して『ブラナイ』へ
――お話を聞くと、ソロではなくマルチでプレイしたくなる感じですね。
岡本 自分のパーティだけではクリアーしづらかったり、気持よく遊べなかったりしますが、友達とやると力押しでできるので気持ちいいと思います。ガチでやっている者同士のスピード争いも楽しいですよ。『モンスト』の場合は、ガチでやり込んでいる人とやるときは「足を引っ張ってすみません」っていう感じじゃないですか。いっしょにやっているほうも「連れて行ってやるわ」という感じですからね。でも『ブラナイ』は違います。自分もたくさんもらえるっていうルールがあるので、嫌な気がしません。
――そのシステムを実装した背景には、『モンスト』で得た知見があるのでしょうか?
岡本 『モンスト』の成功をベースに置いているのは間違いないですね。全て『モンスト』ありきで考えています。成長の仕組みとかも基本的には『モンスト』に準じています。勉強コストは極力下げたいので、いろいろなものを下げるように自分なりに努力しています。『モンスト』が受け入れられているというのが大前提です。
――そういう意味では、進化というか、スマホゲームの業界自体システムも進化した結果、出来上がっているゲームっていうことでもあるのでしょうか? 考え方が新しくなってきているような気がしています。
岡本 木村さんが最初に言ったことからブレてないつもりです。最初からやりたがっていたので、その方向性には収まっているんじゃないかと思いつつ、自分では木村さんが本当に次にやりたいことの1個手前くらいに収まっていると思っているんですよね。ベクトルは合ってると思っています。
二木 進化に見えるというのは、スマホゲームが新しいものとか見たことないものを求めているからだと思うんです。かといって、全く新しいものは求めていない。そんな中でも、わかりやすいものが求められているんだと思います。木村さんの言うマルチプレイで友達と遊べるというベースは絶対ブレさせていませんね。
木村 デザイン面でも、ちょっとオシャレというか上質な感じにはなってきていると思います。海外ユーザーにも十分浸ってもらえるんじゃないかなと思っています。とはいえ、質を上げていくのはハイエンドのCGを使えばいいというわけではないと思うんですよね。そういう競争ではなく、ちゃんといいデザインをみてもらう。言い方が合っているかはわかりませんが、ちょっとオシャレなテイストに仕上がってきたんじゃないかなって思います。
――ビジュアル的なこだわりもありますね。色味のコントラストが強いというか、アート的にも見えます。
二木 画面を並べたときにいい意味での異質感があると思います。「これは違うな」っていうのがパッと見でわかるっていう。ストアに並んでいるときに、「なにこれ!?」とスクロールを止めたくなるというのが絵としては欲しかったので、こういう今までにない切り口のアートスタイルでいこうかと思っています。2Dに見えるんですが、実は3Dで作っているので、コストはかかっているんですけどね(笑)。奥行きのあるキャラクターになっています。
木村 広く、世界を含めて広くにアピールしていこうと思ったときに、デザイン面でもアピールできるものを探っていこうというチャレンジはしています。洋ゲーみたいにハイコンテクスト過ぎると、ちょっとわかりにくくなると思うんですよね。やはりエンターテインメント作品としてのケレン味は、ちょっとした笑いにあったり、キャラクターも本当に古風な騎士だけでなく、将来的に周りと変わったデザインのキャラクターが出てきたりする予定なので、日本の人も海外の人もかわいがってくれるようなデザインになってきているかなと思います。
二木 キャラクターがきちんとアクションで動くので、動きのあるキャラクターを用意して、魅力的に見せるとい点にもこだわっています。
木村 『モンスト』と同じように、ビジュアルでそのキャラの強さや良さを伝えようとがんばっていて、どんどんパワーアップしていくと魔法の玉が増えたりする演出をしています。当然ながら、派手なエフェクトの必殺技も用意しています。『モンスト』でいえば、エナジーサークルがぶわっと画面に広がって敵に大ダメージを与えるというのはわかりやすい演出ですね。そういうところを、ブランドとして前面に出すようにすごく心がけています。目でわかるっていうのはすごく重要な要素だと思っています。
Youtube動画配信前提で作られたUI
――他にここはこだわったというところはありますか?
木村 やはりXFLAGと言えば『Youtube』だと思うんです。実はUI上、『Youtube』の演者に顔を出してもらいやすいような工夫をしています。
――動画や生配信にも対応しやすいということですね。
木村 はい。縦画面だとゲーム画面を並べづらいんですが、今回は「ここにワイプを入れたらいいよ」という場所が確保されています。そんなところが意外に重要で、こだわっているところですね。
岡本 僕が育った環境に、そういうことを考えるという発想はなかったですね。今だからこそだなと思います。だから、木村さんから学ぶことが多いです。スタートのときから、「『Youtube』の画面どうするんだ」って言っていましたからね。「そこから入るのか」と思いました。面白い切り口や、ゴールから話をするのですごく仕事がしやすいです。僕と同じく、ケツから考えるっていうのはいっしょで、僕の考えるゴールと、どう売り込むのかっていうことも込みで言ってくれるので、とってもやりやすいです。
――ゲームの中身だけではなく、先のことですね。
二木 UIの話をしてて、 「これは顔のワイプをどこに置くの?」と言われて「ええっ?」て思いましたね。「やっている人の顔をどこかに置かないといけないけど、考えていますか」と言われて。
岡本 考えてないですよ、僕らは。でも木村的にはYoutuberの顔を出すのは当たり前だと思っています。そう言われてなるほどと思いました。
――3人で仕事をするとなると、新たな発見が多いということですね。木村さんや二木さんから見て岡本さんとの仕事はいかがですか?
木村 岡本さんの持ち味だと思うのですが、いわゆるゲーム性に関して、正確に面白いアウトプットとして出すものをイメージして語る、本当に数少ない人だと思っています。リスクとリターンとか、ゲーム業界にいると語る人が多いと思うんですが、「それって本当に楽しいのか、気持ちいいのか」ということを考えています。実際ゲームとして完成させたときにどうなるのかをイメージして語れる人ってすごく少ないと思うんですよね。岡本さんやスマブラ(『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズ)の櫻井(政博)さんとか数少ない天才のうちの1人だと思います。
二木 僕はもともとカプコンのゲームで育った世代なんです。だからすごく尊敬する人と仕事ができて楽しいです。この歳になるとなかなか学ばせてもらうことや、そもそも怒られることもあまりないですから。この歳になってまで、教えてもらいながら仕事ができて楽しいです。木村さんは別格の人だし、お二人に「いろいろ勉強させていただいています」という感じです。本当に久しぶりに面白い仕事をさせていただいています。
木村 僕は基本的にはどういう世界を作って、どう楽しんでもらうのかっていうのをプロデューサーとして出すんですが、岡本さんはやっぱりゲームデザインですよね。実際の演出や手触り感を一つのものとして作っていくっていうのを、更にアンプがあって増幅されている感がありますよね。イメージを超えたものとして気持ちいいものを二木さんは作ってくれるので、さすがだなと思いました。
――では、最後にリリースを待っている方々に向けてメッセージをお願いします。
木村 XFLAGらしい、みんなでワイワイ楽しめるゲームかつ、アクションゲームとしてさらにやりごたえのあるものに仕上がっていると思うので、そこを楽しみにしてもらいたいなと思います。
二木 タイトルが発表されただけで攻略サイトができていて、「何て恐ろしい世界だ」とプレッシャーを感じたんですが、それに応じられるゲームになってきているし、運営もちゃんとそんな風にずっと遊び続けていけそうだと感じてるので、これから長くお付き合いできればと思っているので、よろしくお願いします!
岡本 ですです! 彼らの言う通りです(笑)。
ブラックナイトストライカーズ
- メーカー
- ミクシィ
- 配信日
- 配信中
- 価格
- 基本プレイ無料(アプリ内課金あり)
- 対応機種
- iOS 7.0 以降 Android 2.3 以上
- コピーライト
- (C)mixi, Inc.
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