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【TRENDY EXPO】ウエアラブル端末が描く未来とは

2015-11-21 21:58 投稿

ライフログを取るということ

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2015年11月20日、東京・秋葉原で開催された“TRENDY EXPO TOKYO 2015(トレンディエキスポ東京)”にて、岩崎 顕悟 氏が“ライフスタイルを記録するウエアラブル端末とその未来”と題した講演を行った。同氏はAliphCom Inc. DBA Jawbone General Manager(日本代表)。

Jawbone社は1999年創業、サンフランシスコを拠点とするIT企業。軍事用のノイズキャンセル技術開発から始まった同社は、現在ウエアラブル端末を販売している。

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▲岩崎顕悟氏。ウィットに富んだ語り口で“ウエアラブル端末のこれから”に切り込んでいった。

IoTとウエアラブル端末

まず岩崎氏は、IoT(Internet of Things)について触れた。IoTとは、生活用品などあらゆるものに通信機能を付与し、インターネットに接続できるようにすることを指す。

氏は「現在、IoTをメイン事業とし、マネタイズできている会社はほとんどない」としつつも「これから4~5年程度すれば、業界として軌道に乗るだろう」と語った。その根拠として、IoTのT、すなわちThings=モノが加速度的に増えているという事例が紹介された。

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▲人口の増加に比べ、Things=モノの総数が爆発的に増加している。2020年には、ひとりあたり平均7個以上のインターネット接続機器を持つ時代になるとの見通し。

なぜ、ウエアラブル端末が受け入れられるのか

ウエアラブル端末の市場が拡大している理由として「医療ビジネスによるところが大きい」と岩崎氏は語る。そして、「医療/健康の市場は非常に巨大だが、そのうち、IoTという付加価値を持つ商品の2割はウエアラブル端末となる可能性が高い。また、その半分がヘルスケア用品になるのでは」と見解を述べた。

とはいえ、2015年度のウエアラブル端末の売上は、日本が数十万台程度であることに対し、アメリカでは1000万台を超えるという。これは総人口にのみ依存するものではなく、市場規模がそもそも異なるということによる。

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▲ウエアラブル端末の例として、Jawbone社の“UP3”が紹介された。

岩崎氏は「男性のみの市場は、まだ成熟していない市場にほかならない」と持論を展開する。従来、国内のウエアラブル端末のユーザーとはガジェット好きの男性と同義であり、ウエアラブル端末はあくまで一部の愛好家にとってのものでしかたなかった。

「でも、近くの家電量販店に行ってみてください。女性のお客様が明らかに多いことに気付くはずです」

大手家電量販店ではウエアラブル端末のコーナーが拡大し続けている。さらに、従来の時計コーナーではなく、女性の目に留まりやすい理美容コーナーで販売されているとのこと。ウエアラブル端末の市場規模の拡大は、身近な場所からも感じることができるようだ。

Apple Watchの登場で、ウエアラブル端末の売上は厳しくなったのか?

2015年4月に発売されたApple Watch‎。ウエアラブル端末といえば、まずこれを思い浮かべる人も多いのではないだろうか。

「Apple Watch発売以降、ウエアラブル端末の売上は難しいでしょう? なんて訊かれることもありますが、そんなことはないんですよ」と岩崎氏は語る。

そのもっとも大きな要因は、ウエアラブル端末に存在する3つのカテゴリーにある。

ウエアラブル端末は、運動用、スマートウォッチ、ライフスタイル型の3つにカテゴライズすることができる。たとえばApple Watchはスマートウォッチ型、Jawbone社が販売しているものはライフスタイル型に分類される。

最大の違いは、バッテリーの持ち時間だ。スマートウォッチは高機能な分、バッテリーの持ちは短く、充電時間を考えれば常時身に付けていることは難しい。そしてライフスタイル型にはスマートウォッチのような機能はないが、バッテリーは1週間程度は持つ。

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▲自社製品を手にする岩崎氏。「高いものでなくてもいい。こういったものを活用して、ライフスタイル型端末をまずは体験してほしい。誰かと健康を競うのも面白いですよ」とのこと。

ライフスタイル型は、ユーザーの生活をモニターし続けることが主眼に置かれている。同社製品の“UP3”ではアプリと連動し、心拍数をはじめとしたバイタルデータをクラウドに流し続け、よりよい生活を提案することができるという。

「ダイエットにせよ健康管理にせよ、“明日からやります”という“明日”は永遠にやってこない」と岩崎氏は強調した。

また、“ウエアラブル端末=フィットネス”という固定観念を岩崎氏は否定する。氏は「積極的に運動をしている時間は、平均して年間約48時間程度。でも、睡眠は年の4分の1ほどもあります」とデータを示しつつ、生活をモニターし続けユーザーに改善案を提供するという、ライフスタイル型ウエアラブル端末の有用性を説いた。

ウエアラブル端末はどこに向かうのか

健康やフィットネス、NFCを利用したおサイフケータイ機能などは、ウエアラブル端末ですでに実用化されている。では、ウエアラブル端末の未来はどこに向かっているのかという問いに、岩崎氏は「IDになるのではないか」と持論を展開した。

氏は、「運転免許証よりも確実性の高い、自分を証明するツールになる」、「家の鍵がウエアラブル端末に取って代わる」、「家に入れば、端末がユーザーの体温を検知、空調と連携し、コンディションに合わせた温度管理が可能になる」、「クルマに乗っても体調が悪ければ、エンジンがかからない仕組みもできるのでは」など具体的予想を示し、ウエアラブル端末が描く未来を語った。

また、離れて暮らす実母にウエアラブル端末を付けてもらい、体調を見守ることができるようにしているという自身の事例を紹介しつつ、ひいてはウエアラブル端末は遠隔医療にもつながるのではないか、とも付け加えた。

そして、いずれIoT(Internet of Things)は発展し、IoY(Internet of You)の未来が来るだろうとし、講演は締め括られた。

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▲IoY(Internet of You)の図。総括として、ウエアラブル端末は日本国内でさらに普及していくとの見通し。

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