【新作】ヨーロッパの裏社会を描くステルスゲーム 『Calvino Noir』

闇に堕ちゆく街の未来を変えろ!!

虚無や悲観、退廃的な指向を備えた作品、フランス語で“暗い映画”を意味する“フィルム・ノワール”をテーマにした、Calvino Noir Ltdのステルスゲーム『Calvino Noir』。

本作の舞台は1930年代のヨーロッパ。裏社会を相手に驚愕の革命計画へと巻き込まれていく物語だ。

公式の説明によれば、ゲーム『Deus Ex』と、映画『ブレードランナー』の未来的なディストピアの影響を感じさせる世界らしく、プレイヤーは最後の戦いを挑むグループとなって、闇に堕ちつつある街の未来のために戦っていくのだという。

そんなに期待値とハードルを上げちゃって大丈夫？

今回は基本パックとなるAct1（480円）を使って、ステルス感がいかほどのものか実地調査していくぞ!!

3つのアクションで忍び寄る!!

進みたい場所をタップして移動を行い、徘徊する守衛の監視を逃れながら与えられた任務を遂行していく。そのなかでも重要なのが、走る、懐中電灯、隠れる、の3つのアクションだ。

敵味方ともに懐中電灯の明かりは広く、守衛に気づかれやすい。

暗闇でも隠れる場所や扉の前に立てば、操作アイコンが表記されるので、状況確認が済んだらすぐに明かりを消して目的地を目指すってのもありだ。

■『Calvino Noir』基本アクション

キャラクター固有の特性を活かせ!!

主人公のウィルトには、守衛を叩きのめす能力があるように、各登場人物にはステージ攻略に欠かせない何らかの力を持っている。たとえば物語の序盤で出会う“もぐら”と呼ばれる男は守衛に警戒されず、“アルノ”なら機械を操ることが可能だ。

ウィルト以外の登場人物を操作できる場合、必ずその者を使った謎解きが求められるので、状況に応じてキャラクターを使い分けていく必要がある。

大胆かつ慎重な駆け引き

守衛の感知能力が思っていた以上に高く、少し離れているからと走った途端、警戒モードに入ってしまうなんてことも多々ある。守衛としての職務を全うしている点は褒めるけど、ちょっとは気を抜いてもいいんじゃないかな!?

物音や人影を感じたポイントまで守衛は歩いてくる。

あえてそこまで引き寄せ、通り過ぎたタイミングでその場を切り抜けるなど、相手の特性を逆手に取った立ち回りが攻略のポイントだ。

作戦の選択は自ら選択しよう!!

物語を進めていくと幾度となく選択肢が現れる。相手に対する問いかけや返答のほか、ときにはみずから相手に作戦を提案することもできるぞ。

物語の結末に影響することはないし、万が一、ゲームオーバーになっても、直前のポイントから再開orチャプターを選んでくり返し遊ぶことができるので、まずは自分の直感を信じてプレイしてほしい！

480円で終われないもどかしさ

ゲームとしてのおもしろさは抜群で、ステルスアクションは終始手に汗握る緊張感。時間を忘れて遊んでしまうほど楽しい作品だ。

しかし、冒頭でも触れた通り、480円で購入できるのはAct1のみ。Act2＆3を購入するには別途840円（個別の場合：各480円）が必要って、アプリゲームとしてはなかなか勇気のいるお値段だよね。

とはいえ、もともとはパソコンのSteamでリリースされたもので、定価が2400円以上したのを考えれば十分良心的な価格設定。

それだけの価値がある作品だと思うので、興味のある方、とくにステルスアクションが好きなかたははぜひ!!

P.N.深津庵