吉田明彦氏、皆葉英夫氏が語る『リトル ノア』アートワークの秘密 さらなる新作の情報も!?

2015-02-12 13:00 投稿

『リトル ノア』のキーマンたちが勢ぞろい!

Cygamesは2015年2月11日、Cygamesグループのクリエイティブチームによる3DCGデザイナーに向けた採用セミナーを都内で開催。Cygamesの子会社であるBlazeGames(以下、ブレイズゲームス)から近日配信が予定されるiPhone、Android向け新作アプリ『リトル ノア』をテーマにしたトークイベントが行われた。

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※【インタビュー】『リトルノア』のキーマンが明かす赤裸々開発秘話
※『リトル ノア』公式サイトはこちら

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このトークイベント、Cygamesの谷本裕馬氏(3DCGデザイナーチーム マネージャー)を司会進行役に置き、アートディレクターとして『リトル ノア』の開発に携わったCyDesignationの吉田明彦氏(取締役)、CyDesignationの皆葉英夫氏(代表取締役)、そしてブレイズゲームスの岡田佑次氏(代表取締役)をゲストに迎えて、3DCGデザイナーに向けた『リトル ノア』の3Dの画作りにおける制作秘話について語られた。

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まず、『リトル ノア』について「PVをご覧になった方はわかると思いますが、リアルタイムストラテジーというジャンル。プレイヤーがいろいろなキャラクターやさまざまな戦略を駆使して施設を攻めていくゲームです」と岡田氏。なかでも大きな魅力のひとつとして、「街くらいある大きな方舟の上で施設を発展させていくこと。吉田さんのアートディレクションによって生まれたかわいいキャラが方舟を舞台に動くところがよくできている」(岡田)と加えた。

いまでは明るい雰囲気を持つ『リトル ノア』だが、当初はダークな世界観だったという。スクリーンに吉田氏が描いたノアのラフ画が映し出されると、「ノアと言う女の子は、開発中盤にできたキャラなんです。当初はメインとなるキャラがいなかったのですが、ビジュアル展開をするうえで必要だと感じ、誰にも相談せずに勝手に作ったのがノアです。左にいるキャラたちはボツになって採用されませんでしたが(笑)」と、吉田氏はノア誕生秘話を明かした。

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そのノアを提案された岡田氏は、「最初はダークな世界観でしたが、キャラクターのデザインがかわいかったこともあり、もうちょっと明るくしなければと思い、ノアとプレイヤーがいっしょに方舟を発展する」といういまのゲームの方向に進んだという。ちなみに、吉田氏曰く「最初のノアは、プレイヤーに対して“あなたの知能は鼠以下”とか言う子だった(笑)」というダークな面もあったとか。

ノアとプレイヤーが発展させていく方舟も、当初は違うものだった。吉田氏によれば、「プロトタイプのときは方舟ではなく浮遊大陸でした。しかし、それではありきたりだったから」と方舟を舞台にすることを提案したそうだ。

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ちなみに上の画像が吉田氏が「勝手に作った(笑)」という方舟のラフ。デザインについては、「皆葉さんは朝出社してさくさくデザインして帰っていくけど、僕はそうはいかない。悩んで悩んで10個をデザインしても、9個はダメ。この方舟のデザインは残された最後の1個なんです(笑)」と吉田氏。それを受け、オフィスで吉田氏と席が隣どうしだという皆葉氏は「(隣から吉田さんの作業を見ていると)『リトル ノア』ってこんな世界観のゲームだったっけ?」とワクワクしていたことを明かした。

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そしてモデリング、デプスレンダリングの過程を経て完成したのが下の画像。「『リトル ノア』はスマホゲームの中でも贅沢に作り込んでいて、かなり時間をかけているが、方舟にはとくに時間をかけた」とは吉田氏。岡田氏も「ラフ画をモデリングして実機に落とし込んだり、ゲーム内でこういう動きにしたいとこだわった結果、半年くらいかかりましたね」と付け加えた。

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▲方舟の上に草が生えているが、じつは草で見えない部分もしっかり作っているという。本作にはズーム機能があり、方舟内の草の部分まで見ることができるそうで、ズームされたときに綺麗に見えるように解像度の調節やパーツの組み合わせなどにもこだわったとのこと。

つぎのテーマは、施設について。方舟内に配置してある施設はアップグレードをかけることによって効果を増すことができるのだが、この施設は「施設はレベルアップさせると、ビジュアルも変わる」(岡田)という。その施設のデザインにも関わっている吉田氏が手掛ける施設のビジュアルが公開。

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デザインについて吉田氏は「魔法が関係しているので、魔法使いの帽子をイメージしましたが、その中にもひと筋縄ではいかないデザインにしよう」と心がけたという。ちなみに上の画像は最初に作った施設だそうで、「白雪姫の世界の背景のようなイメージで作りました」(吉田)。ただ、それ以降の施設もそのイメージを踏襲して作ったかと言えばとそうではないと語った。

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続いて、数あるリアルタイムストラテジーの中で『リトル ノア』の特徴のひとつとして岡田氏が挙げたのが、「巨大なボスと戦える」こと。ゲームで最初にプレイヤーと戦う巨大なボス“鉄巨人”ということだが、「最初にプレイヤーが見る巨大なボスなので、いろいろな動きを見せる必要がある」(岡田)という。かっこよく、かつ威圧感のある存在に仕上げるため、「通常サイズの敵との質感を統一するためにライティングの陰影などにこだわり差異をなくす」(吉田)などの工夫を凝らしたそうだ。

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ちなみにこの鉄巨人、皆葉氏によれば「あまり触れられたくないですが、某『グランブルー』(笑)で鉄巨人をデザインしたのですが、かわいすぎるという理由でボツになったのがこの鉄巨人です。そのあと、いろいろな作品を転々として『リトル ノア』で採用されました」という経緯があったというエピソードを披露。ただ、当初は頭も付いていたそうだが、『リトル ノア』の鉄巨人は頭がない。これは、吉田氏が「頭だけ取っちゃいました(笑)」とのこと。

最後に紹介されたのは、『リトル ノア』のヒーラーキャラの画。「ゲームでは重要な位置」(谷本)、「いるといないとでは大違い」(岡田)と言わせるほどのポジションであるヒーラーキャラのデザインについて、意外にも「デザイン面であまり苦労せずサクッと描けた」と吉田氏。このキャラはプリレンダリングを使っているとのことだが、吉田氏は「プリレンダリングを使ったゲームは『リトル ノア』が初めてかも」と、これまでプリレンに縁がなかったという。

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また、本作は方舟の上を斜めから見ることが前提なので、普通のモーションでは前のめりになってキャラクターの顔が見えにくいということになり、実際に採用したのは上の写真のように、「一見ちょっとおかしなモーションですけど、あえて挑戦してみた」(吉田)。真横から見ると、キャラクターの姿勢がのけぞった感じで、顔もやや見上げたモーションになっているが、こうすることで斜め上から見たときに、しっかりとキャラの顔などが見えるようになっているのだとか。このように、『リトル ノア』のアートワークは細部までこだわって作られていることがわかった。

最後に『リトル ノア』PV上映&Cygames制作中の3DCGタイトルチラ見せ!

トークイベントの最後には『リトル ノア』のPVが上映。映像を見た皆葉氏は、「今日のトークを聞いたあとに改めて見ると、感慨深いですね」とコメントしていた。

また、詳細は言えないとしながら、現在事前登録中の『ペーパーダッシュワールド』など、Cygamesが制作中の3DCGタイトルに関する情報も映像として公開された。

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さらに、ここで公開されたタイトル以外も動いているとのこと。今後のCygamesの3DCGタイトルに注目せざるを得ない!

リトル ノア

ジャンル
リアルタイムストラテジー
メーカー
ブレイズゲームス
配信日
今冬配信予定
価格
無料(アプリ内課金あり)
対応機種
iOS/Android

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