『聖剣伝説RoM』と『メルスト』が衝撃コラボ! 開発陣の初顔合わせに同席して詳細を聞いてきた(その2)

2014-11-20 17:47 投稿

人気投票上位キャラで男女比が分かる!?

小山田 こないだキャラ人気投票企画の結果発表を見たんですけど、我々がチョイスしたキャラがあんまり入っていなくてちょっとしょんぼりでした……(笑)。

松村 キャロルは100位でしたね。400体以上いる中の100位なので、悪くはないんですよ。

――我々もご人気投票に協力させていただいたので票数を知っていますが、票がバラけた印象はありますね。

松村 各キャラにそれほど大きな差があるわけではないです。1位のハルシュトをはじめ4位までは別格でしたが、他はわりと近い票数でした。

ハルシュト

 
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小山田 あと上位のキャラたちはほとんど持っていないから見たことないな……と(笑)。でも、人気投票の結果を見ていると、女性のユーザーさんも結構多そうですよね。男女比はどんな感じになっているんですか?

松村 女性のユーザーさんも多いと思っています。あと女性ユニットに関してはある程度人気が集中するんですけど、女性が好きな男性ユニットはわりとバラけますね。20位以下に関しては男性ユニットが多く入っています。

――『聖剣伝説RoM』のほうはどうですか?

小山田 実際の数字まではわからないですけど、スクウェア・エニックスのタイトルの中では女性ファンが多いほうだとは思います。世界観が柔らかいので、女性ユーザーの方々でも手にとりやすいのかなと思っています。

――女性ファンが多い作品では二次創作が盛んな印象があります。『メルスト』もpixivなどに二次創作イラストがたくさんアップされていますが、『聖剣伝説RoM』でもそういった動きはありますか?

小山田 シリーズの新作が長いこと出ていないので、最近はあまり多くないですね。でも、先日運営にファンレターみたいなものをいただいたんですが、その中に自作のオリジナルキーホルダーが入っていたんですよ。それはうれしかったですね。

閑話休題―お互いに質問タイム―

――少し話を変えて、おふたりがこれまで作ってきたゲームについて教えていただけますか?

松村 僕がこれまで関わったタイトルは『エターナルクロニクルズ』と『あんさんぶるガールズ』ですね。そのふたつに携わったあとに『メルスト』の制作を始めました。

小山田 ハッピーエレメンツの主要タイトルに関わっていらしたんですね。では社歴も長いほうなんじゃないですか?

松村 いま3年弱くらいですね。僕はゲームの制作会社としてはここが始めてになるんですよ。

小山田 それでいきなりあんな大ヒットを……!

松村 いやいや。『エターナルクロニクルズ』ですぐに運用に関われたことが大きかったのだと思います。

小山田 それでも凄いことですよ。ちなみに『メルスト』の企画・立案は松村さんがやられたと思うのですが、どういうコンセプトでこの世界観やキャラクターを立ちあげられたのかすごく興味があったんですよ。

松村 立ち上げたのは去年の4月からだったんですが、まずは市場をいろいろ分析しました。とくにどんなタイトルが受け入れられるのかというのはすごく考えましたね。“癒やし”をテーマに据えて、モンスターを仲間にしながら冒険する点は、自分でも特徴的だったと思います。

小山田 ”癒やし”は、本当に新しいですよね。

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――ファミ通Appでもレビュー記事を書かせていただきましたが、校正の際には“倒す”じゃなくて“癒やす”だという点を非常に徹底されていましたよね。そのコンセプトがどこからきたのかというのはとても気になります。

松村 はじめから”モンスターといっしょに冒険する”といったコンセプトはあったのですが、モンスターを倒してしまうと、”いっしょに冒険する”という点に違和感が出ると思いまして。あと、この点のつなぎ込みとしてティンクルシードや鈴といった設定も生まれていく中で、最終的にいまの”癒やす”という形に落ち着きました。ちなみに開発初期では、”モンスターといっしょに冒険する”点にフォーカスして、クエストの最中も左からモンスターとユニットをいっしょに出撃させる予定でした

小山田 捕まえたり服従させたりするのではなく、癒して仲間にするというのはRPGの世界観で珍しいですよ。

松村 もともと“キレイな世界観を描きたい”という想いがありましたので。自然豊かな風景をイメージして、モンスターと人間が共生して使役関係や上下関係のない世界がいいなと。倒して捕まえてしまうと、どうしても上下関係などが生まれてきてしまうじゃないですか。暴力的な形になると、両者の仲の良さが見えにくくなってしまうという懸念もありましたし。

小山田 ちなみにこのコンセプトで進めるときは、いまの男女比を最初からイメージされていましたか?

松村 開発フェイズのなかで、ユニットの比率は3.5(男性):6.5(女性)というのは考えていました。いろんなひとに紹介しやすいものということで、できるだけ5:5になるようにしたいなとは思っていましたね。

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――逆に松村さんから小山田さんに聞きたいことってありますか?

松村 『聖剣伝説RoM』は1部が先日完結されましたよね。そこから2部を再開させるということですけど、終わらせた物語を再び立ち上げるのはすごく難しいと感じるんです。はじめからこういう座組でやろうと思っていたことなんですか?

小山田 そうですね。シナリオはディレクターの八木が作っているんですけど、八木からは「ちゃんとひとつひとつの話が終わっていくようにしたい。引き伸ばしはしたくない」という要望もあって、最初の段階で2部構成というのは考えていました。1部で拾いきれなかったところを2部でまとめていくという形ですね。その先に関してはユーザーの動向なども見つつ進めていくと思います。あとは今回のような他タイトルとのコラボをやるときにも、ミニストーリーとかをうまく展開させやすいのかなとは思います。
松村 2部が始まるにあたってユーザーさんの反応はどうですか?

小山田 2部に関しては、まだそこまで反応がないんですよ(笑)。ただ、1部の終盤はストーリーも盛り上がったので、「無料のゲームなのに素晴らしいシナリオだった」という感想はいただけましたね。

――ほかに小山田さんからはお聞きしたいことなどありますか? せっかくの機会なので色々聞いておきましょうよ!(笑)

小山田 そうですね(笑)。『メルスト』をはじめてプレイしたときに、コミュニティーの作らせかたが独特だなと感じました。ゲームに入るといきなりいろんな人の会話のやり取りがチャットバーに流れてくるじゃないですか。最初からコミュニティーを強固にしたくてあれを入れたのかなというのは聞いてみたかったですね。

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▲クエスト中は画面右上に、メニュー画面だと画面下段につねにチャットスペースが設けられており、つねに他ユーザーのコメントを閲覧できる。

松村 画面を遷移してコミュニティーのページにいったり、自分でルームを探したりというのをあまりイメージしていなくて、開発のかなり早い段階から画面を遷移してもシームレスにチャットを続けられるような機能を入れたいとは思っていました。ゲームをプレイしていくなかで、友だちに言いたいこととかって誰しも必ずあると思うんです。「ガチャでいいのが出た」とか「あのステージをクリアーした」とか。そのたびに会話をしにいくという導線は短くしたいなと思いました。

小山田 入るたびにコミュニティーが活発だからすごいなと思っていたんです。『聖剣伝説RoM』はあえてユーザー同士のコミュニケーションをとらないようにしているので、あそこまでがっつりやっているのを見ると羨ましくなりますよね。あとTwitterもすごいですよね。このまえコラボキャラクターのモデルを公開してもらったときも、『聖剣伝説RoM』側にも『メルスト』のファンのかたがいろいろ言ってくれて、完全にファンの心をがっちり掴んでいるなあって感心しました。

松村 Twitterに関しては広報担当の”ティティ”がかなりがんばって運営してくれています。たしかにあのときは「かわいい!」っていう反応がたくさん来ましたね。

※『メルスト』広報担当”ティティ”のTwitterはこちらから

――Twitterも含めた運用で気にされていることはありますか?

松村 運用でいちばん気にしているのは世界観を壊さないことですね。Twitterでもできるだけ世界観に関わるようなことは慎重に扱うようにしてもらっています。

――『聖剣伝説RoM』はそういった点でいかがですか?

小山田 サービス自体はユーザーさんがいちばん楽しめるようにということを主眼に置いているので、もっとマネタイズの部分を考えてもいいんじゃないかということを言われることはありますね(笑)。僕個人としては満足して遊んでもらうことをいちばんメインに考えています。Twitterに関してはうちはかなり自由気ままにユーザーさんと会話する、みたいな感じです。こっちに言ってもらったほうが意見も拾いやすいかなと。

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『メルクストーリア』のキャラクリエイトについて

小山田 ちょっと人気投票のことを聞きたいんですけど……。社内のクリエイターの反応はどうでした? 狙い通りだったのか、意外だったのか。

松村 イラストレーターは全員、ユニット公開後にTwitterなどネット上でのユーザさんからの反響をかなり気にして見ていることもあり、どのキャラが上位に来るのかある程度予想できていたようです。ただ、さきほどもお話しましたが、上位の突き抜けているキャラを除くとかなり幅広く好きなキャラが散らばっていたので、沢山のキャラが愛されているということが分かり、皆喜んでいました。

小山田 キャラクターが産み出されるときって、松村さんのオーダーなんですか?

松村 うちの場合はイラストレーター主導ですね。アートディレクションをしている人間にざっくりとした方向性だけ伝えて、いま何が足りないのか、どういうキャラが世界観に合うのかを考えて設計してもらい、それをイラストレーターにフィードバックしてキャラを作ってもらいます

――キャラありきでは作っていないってことですね。

松村 そうですね。とくにシナリオが絡むキャラクターに関してはすべてシナリオ優先で作っています。シナリオを読んで、このキャラクターは何が好きでどんな見た目なんだろうということを考えて制作しますね。

小山田 人気投票でストーリーに絡むメインキャラがランクインしていないのがちょっと驚きでした。

松村 月初にやるイベントのストーリーがすごく人気があるんですよ。だからキャラクターもそのあたりに人気が集中しちゃいますね。

――すごく漠然とした質問なんですけど、作っていて大変なことってどんなことですか?

松村 世界観を大切にするうえでシナリオがすごく重要だと思っています。世界観を保ちつつシナリオを追加していくことが非常に大変です。

――なるほど。そこは『聖剣伝説RoM』も同じなんじゃないですか?

小山田 そうですねえ。シナリオの追加はやっぱり大変ですよ。

――そういえば今回のコラボもですが、両タイトルとも最近はコラボが多いイメージですね。

小山田 メインのストーリーを作るのに時間がかかるということもありまして、何かしらユーザーさんを盛り上げたいというときにコラボでそういう役割ができればと思って月1回くらいのペースでいまはやっています。

松村 コラボはたしかに増えているんですけど、ユーザーさんによろこんでもらえるものを追加するという意味では、お声がけいただいてタイミングが合ったときにやっているという感じです。

小山田 『メルスト』は人気タイトルですからね!

――実際のところ最近はそういうお誘いも多いんじゃないですか?

松村 まあ、あの……、大きな声では言えないですが、ありがたいことにいろいろと(笑)。

――ですよね。またユーザーが驚くようなコラボを期待しています。では、最後に今後の展開などを教えていただけますか。

小山田 『聖剣伝説RoM』については2部を本格的に展開していくための準備をしているところです。大型アップデートも予定していますので、近いうちにその詳細も発表できればと思います。

松村 『メルスト』はまもなく1周年を迎えますが、これからもいろいろと新しい試みを考えていますので、楽しみにしていて下さい。

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▲今回のコラボを記念して、スクウェア・エニックスさんからハッピーエレメンツさんへ贈られた3Dプリンターで作られた『メルスト』のフィギュア。ゲーム内の3Dモデルをそのままプリントして作られており、細かい部分まで丁寧に作られている。

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聖剣伝説 RISE of MANA

メーカー
スクウェア・エニックス
配信日
配信中
価格
無料
対応機種
iOS 7.0 以降。iPhone、iPad および iPod touch 対応。 iPhone 5 用に最適化済み  Android 要件 4.0 以上

メルクストーリア -癒術士と鈴のしらべ-

メーカー
ハッピーエレメンツ
配信日
配信中
価格
無料
対応機種
iOS5.0以降、 Android 2.3.3 以上

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