『ブレフロ2』ゲーム画面や新キャライラスト大放出! “ブレフェス2017 in 東京”のブレ生最新情報まとめ

2014-04-12 10:00 投稿
おなじみスクウェア・エニックスの安藤武博氏(文中、安藤)によるスマゲ★革命。今回は、エイリムから配信中のiPhone、Android向けRPG『ブレイブ フロンティア』(以下、『ブレフロ』)の総監督・早貸久敏氏(文中、早貸)と、同作のプロデューサー・高橋英士氏(文中、高橋)との対談記事を全3回に渡ってお届け。ゲームづくりにただならないコダワリを見せる、三者三様のゲーム論を熱く語ってもらったぞ!
第1回にあたる今回は、先日開催された『エンペラーズ サガ』とのコラボのお話や、『ブレフロ』ヒットの要因を解き明かすなど、のっけから盛りだくさんな内容になっているぞ!
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安藤 僕たちが最初に会ったのは、去年の9月にあったグリーのカンファレンスで、高橋さんと同席させていただいたときでした。その後、早貸さんも含めて飲む機会があって。
高橋 そこではじめて三人全員が顔を突き合わせた感じでしたね。でも、その席で早貸が「『サガ』とコラボしたいです!」と勢いで言ったのが、『ブレフロ』と『エンペラーズ サガ』(※1)のコラボのきっかけ(笑)。
(※1)『エンペラーズ サガ』:安藤氏と市川雅統氏(スクウェア・エニックス)のプロデュースのもと、2012年9月18日にGREEにて配信されたソーシャルRPG。
安藤 そうでしたね(笑)。それにしても、今回のコラボはかなり力を入れてくださったので、僕はすごくうれしかったです。早貸さんの『サガ』愛が詰まった取り組みになっていますよね。
早貸 スーパーファミコン版『ロマンシング サ・ガ』(※2)の敵やキャラクターをたくさん出して、エフェクトとかも近代的にアレンジすることで、昔を思い出せるよう工夫をしたんですが……。そのせいで、河津さんから「これは『サガ』じゃない。近代的すぎる」って言われるのではないかと心配していたんですよ。
(※2)『ロマンシング サ・ガ』:1992年1月28日にスクウェア(現スクウェア・エニックス)から発売されたスーパーファミコン向けRPG。『サガ』シリーズとしては4作目にあたるが、本作を起点とした『ロマンシング サ・ガ』シリーズも複数存在する。
安藤 河津にも、もちろん確認してもらいましたが「いいですねぇ」って言ってましたから大丈夫ですよ(笑)。そもそも、『ブレフロ』がリリースされたときに部内で出た話題が「なんでこれがスクエニから出せなかったのか」っていう話でしたから。『ブレフロ』にはスクエニがつむぎだしてきた過去のRPGと同じシンパシーを感じていましたので、そこに『サガ』が乗るとなれば、しっくりくるのも当然。
早貸 それはよかった……(笑)。
安藤 河津ともコラボの画面を見ながら「こんな『サガ』もありだよね」とか「そうなったら、それはもう『ブレイブフロンティア』ではなく『サガ……フロンティア』だね」というジョークも飛び出すくらい、良い雰囲気でしたよ(笑)。それに、今回のコラボでは、イトケン(伊藤賢治)さん(※3)が作った『サガ』の音楽を流していますよね。あれはスゴイよかった。これでこそ『サガ』みたいな感じがあって。
(※3)伊藤賢治氏:『サガ』シリーズ、『パズル&ドラゴンズ』など、数々のゲーム音楽を手掛けている作曲家。
早貸 あれは、「このキャラとこのキャラを出すとなったら、イトケンさんの『神々への挑戦』しかないだろう!」ということで、初めから決めていたことなんです。
高橋 もうここ1ヶ月くらいゲートの狭間の音楽として使わせてもらっているので、元の曲を忘れてしまいましたよ(笑)。あれを聞いているだけで涙が出てくる。それくらいいい曲ですよね。
安藤 僕はゲートの狭間でゲームを止めて、ずっと聞き続けていました(笑)
早貸 あれはあれで最高なんですが、本当はスーパーファミコン版の『ロマンシング サ・ガ』の音源を使いたかったんですよ。でも、いまのスマホの音源と比べてしまうと、当時のものでは技術的に差がありすぎる。結果的に『ロマンシング サガ ‐ミンストレルソング‐』(以下、『ミンサガ』)(※4)の曲を、アレンジして使わせていただくことになりました。
(※4)『ロマンシング サガ ‐ミンストレルソング‐』:2005年4月21日にプレイステーション2向けで発売された、『ロマンシング サ・ガ』のリメイク作品。
安藤 今回のコラボは伊藤賢治さんが書かれた曲のピックアップひとつをとっても、細かいこだわりが感じられました。音楽だけでなく、ドットの起こしかた、エフェクトの作りかた、モンスターの挙動に至るまで、すべてを一度分解していまの時代に合うよう再構築されている感じがします。スーパーファミコンでリアルタイムに『ロマンシング サ・ガ』を遊びこんだ人が納得いくような仕様にしてくださっていて、すごく嬉しかった。きっとドッターの人は大変だったと思いますが(笑)。
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安藤 『ブレフロ』の良さのひとつは、新しいけど懐かしいという感覚が得られるところだと思っています。とくに、 ドットという表現手法を見事に蘇らせてくれたのは個人的に嬉しかった。
早貸 我々としては、当時スクエニさんが作られたゲームたちをいまの時代に置き換えたものが、『ブレフロ』だと思っています。まぁ思い出されるものはかなり美化された記憶になるので、実際のものとはいろいろ違うと思いますが。
安藤 たしかに、昔のゲームって記憶ではすごい名作として残ってはいるものの、いま実際に遊んでみると難度がやたら高かったり、システム的に荒削りなところが残っていたりして、現在のゲームデザインとのギャップを感じることもあるでしょう。でも、『ブレフロ』がやった、”みんなの頭の中にある昔のゲーム”の、ある種脳内補完されたキレイな記憶をいまの時代に具体化して贈り出すことは、表現方法としてとても真っ当なことだと思いますよ。
高橋 ドット絵にしても、『ブレフロ』と昔のゲームを並べて見るとかなり違うんですよね。けど、お客様からは「古きよき時代のドット絵」と評価していただいている。僕らは『ブレフロ』のドット絵を“昔のドット絵の延長線上にあるもの”だと考えて作っているので、そういった評価をいただけたのかなと思います。
安藤 なるほど。昔のドット絵は、ハードや容量に制限があって、中間色を抜いたり、コマを落としたりして作っていましたけど、いまの時代のドット絵には、そういった制限がなく、自由に作れるんですよね。それにも関わらず、お客様に”当時のドット”の雰囲気を思い出させているのは見事だと思います。
高橋 制限がなくなった反面、画面サイズも大きくなっているので、微妙な表現には苦労しましたよ(笑)。とくに当時のドットの感じを出すのが大変でしたね。試行錯誤をした結果、小さく作った原画を1.5倍くらいに引き伸ばして使うなどの工夫をしています。
早貸 2倍にしてみたり、3倍にしてみたりと、拡大サイズはいろいろ試しましたね。でも、少しにじみのある、当時のドット絵にもっとも近いのがこのサイズだったので、1.5倍のサイズを採用しました。
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安藤 やっぱり、コダワリがスゴイんです。でも、この”にじみから出る味”のような領域は、元来日本人にしか理解されない要素だとも思います。それなのに、『ブレフロ』はいま北米ですごい受け入れられている。これは、どういったところに理由があると思います?
早貸 具体的な理由は分からないのですが、もともと『ブレフロ』は企画の段階から「世界を目指そう」と考えて作ったものになります。なので、海外でヒットしたのはある種狙い通りとも言えますね。ただ、おもにアジアを狙って作ったものだったので、北米でここまでヒットしたのは率直に意外でした。
高橋 現在17~18カ国くらいでリリースしていますが、北米の勢いが一番ですね。日本のゲームとの親和性が高い、韓国や台湾のほうが人気が出ると思っていたので、ホントに意外でした。
安藤 ちなみに、北米からはどんなリアクションが返ってきているんですか? ひとつの新作ゲームとして楽しんでいるのか? それとも日本のユーザーと同じく、昔のゲームを彷彿させるものだと考えられているのか? 非常に興味深いです。
早貸 北米の展開に関しては現地のチームに任せているため、まだユーザーの情報が届いていないんです。ただ『ブレフロ』の海外Facebookページを見る限りでは、「ドット絵だから」というよりも、昔のスクエニさんのゲームが好きだった人たちが楽しんでくれているんだなぁというのは感じますね。
安藤 なるほど。『ファイナルファンタジー』シリーズは6作目までがスマホ版としてリメイク、リリースされているのですが、北米では3Dグラフィックに描き換えた『ファイナルファンタジーⅢ』、『ファイナルファンタジーⅣ』のほうが、ドット絵でリメイクしたほかの作品より人気があるんですよ。”ドットだから懐かしい”という感覚は日本人特有のもので、海外の方はゲーム全体に漂う”懐かしさ”に魅力を感じて、プレイをされているのかもしれませんね。
高橋 その点については、ぜひともユーザーさんに聞いてみたい。『ブレフロ』の場合は、ドットを含めたトータルの雰囲気に懐かしさを感じていただけていて、それがウケている気もします。
早貸 僕はウケているポイントはドット以外にもあると思っていて。UIも起因しているのではないかと思うんですよ。RPGのUIは進化を経るごとにだんだんと難しく、複雑になってきています。ですが、僕は「RPGは戦闘が面白くないとダメだ」という考えを持っているので、『ブレフロ』の戦闘UIはとにかく簡単になるよう作りました。戦闘画面のUIが複雑だと、楽しむ前に勉強するというステップが入ってしまって、純粋に楽しめなくなってしまいますから。
安藤 あのUIはたしかにスゴイですよね。リリース前に公表されたプレイ動画を見たときに「早くこれを触ってみたい」と思いましたもん。新しい操作設計でありながら、昔から培われてきたRPGの作法に則った、ありそうでなかったものです。『ブレフロ』以外では体験できないという新しさが、アメリカで受けたというのは納得です。
高橋 だけど、戦闘UI(※5)の部分は遊んでみてからじゃないと、もしくは先行リリースしたプレイ動画を見てからでないと分からない部分ですよね? リリース前に発表したプレイ動画をみんながみんな見ているわけではないはずなのに、なぜみんなダウンロードしようと思ってくれたのか。入り口のどこに惹かれたのかというのは、いまだに謎です。
(※5)UI:user interfaceの略。主にユーザーが触れる、ゲームやホームページなどのデザインに関して使用される言葉。
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