【大塚角満の熱血パズドラ部!】第318回『プラントアーミーズの一次面接』

2014-04-09 18:00 投稿

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プラントアーミーズの一次面接

前回の日記で、パズドラにおける2014年度の目標を公開した。改めて記載すると、

(1)ノーマルダンジョンをマジメに進める
(2)降臨ダンジョンをすべて制覇する
(3)プラントアーミーズの立て直しを図る

この3項目で、実際に前回の記事では、ヘラクレスの降臨ダンジョン寄るな触るな角満軍団のお通りじゃあ!! ってんで、ヘラクレス軍団を蹴散らした(1コンで)様子を記した。

あ、そうそう。記事ではヘラクレスのタマゴが落ちず、「また宝箱かよ……」という残念な結末となっているけど、その後の再チャレンジでついに、

ヘラクレスのタマゴをゲットぉぉぉおおおお!!!! 4回目の挑戦でようやく、ギリシア神話最大の英雄をプラントアーミーズの一員に加えることができたのであった。

いやしかし、改めて我がモンスターボックスを見ると、最近とみに木属性モンスターが充実してきたように思える。となれば、目標(3)として掲げた“プラントアーミーズの立て直しを図る”が、早くも現実味を帯びてきたと言えるのではなかろうか!?

とはいえ、手に入れた木属性のモンスターを片っ端から「ほいほい!」ってんでレギュラーに加えていたのでは、パーティー枠なんてあっと言う間に埋まってしまう。これまで活躍してきた古参メンバーもいることだしな。となれば、新規にやってきたメンバーをきっちりと面接し、適性を見極め、もしもわが社(?)の社風にあわなければ内定取り消し(つまりモンスター売却)の線も考えなければならないだろう。

というわけで急遽、新たにプラントアーミーズの門を叩いたメンバーの“一次面接”を行うことにした。はてさて、どんな人材がやってくるのやら……。

コンコン。

さっそく誰か来たようだ。

面接官 「はい、どうぞ~」
グリムロック 「オッス!!! 本日はどうぞよろしゅう!!! 『パズドラZ』より参った、グリムロックでごわす!! オッスッ!!!」

面接官 「はい、グリムロックさんですねー。では、自己PRをお願いします」
グリムロック 「オッス!!! 自分の特技は、堅いことであります!! プラントアーミーズのため、御社のため、どんな攻撃も避けずに受け止める覚悟でありますっ!!」
面接官 「あーなるほど。ただ……グリムさんでしたっけ? そう言うわりには、HPが1000足らずみたいですけど、大丈夫ですか? ハードな現場ですよ」
グリムロック 「おっす!! プラントアーミーズのメインの仕事場は“超級”とお聞きしましたので、無問題であります!!」
面接官 「(ムッとして)これから地獄級、超地獄級を中心に活動していくための新メンバー募集なんですよ。……どうやらご縁がなかったようで」
グリムロック 「(さえぎって)お、お待ちください!! 確かに実力は追いついておらぬかもしれませんが、御社には話題の“顔採用枠”があるとか……。そちらに引っ掛かったりは……」
面接官 「お帰りください。では、つぎの方どうぞー」

遠くから「ズシンズシン……」という地響きが聞こえたかと思ったら、いきなりドアが「ドカンドカンッ!!」と何かでぶっ叩かれて粉々に砕け散った。面接官、肝をつぶして呆然と佇んでいると、煙と化したドアの向こうからいかつい若い男性が顔をのぞかせた。

??? 「失礼。ドアが傷んでいたようで、軽くノックをしたらバラバラになってしまった」
面接官 「あ、あなたは面接希望者ですか?」
??? 「うむ。その通りである。我が名はヘラクレス。はるばるギリシアから、アルゴー船に乗ってやってきた」
面接官 「は、はあ。いやナンにしても、面接される側とは思えないエラそうっぷりですな……」
ヘラクレス 「はっはっは。気に障ったかね。でもそんなこともあろうかと、ギリシアから手土産を持ってきてやったぞ。機嫌を直したまえ」

ヘラクレスはそう言うと、肩にかけていたズタ袋から何かを引きずりだした。とたんに、面接会場に血なまぐさい臭いが立ち込める。面接官は顔をしかめた。

ヘラクレス 「まずはコレだ。“ネメアーの獅子”のロース肉。この棍棒でぶっ叩いて捕獲し、その後シメてトンカツにしてやったわ。はっはっは。そのときにとれた、上等なロースだぞ」

面接官がポカンとしていると、ヘラクレスはさらに何かを引っ張り出した。袋から出された何かが、ギャンギャンと激しく吠えたてる。

ヘラクレス 「これはどうだ。このあいだ冥界に行ったときとっ捕まえたケルベロスじゃ。これほど番犬にうってつけの犬種はなかなかないぞ。なんたって“地獄の番犬”って言うくらいだからな。わはははは。おっと、触るときは注意しろよ。こいつのヨダレはトリカブトだからな。えーっと、まだまだ土産はあって」

さらに物騒なものを取り出そうとするヘラクレスを制し、毅然とした態度で面接官は行った。「お引き取りください」

うーん。今回はどうも、ロクな人材がいないみたいだぞ……。

面接官があきらめの境地に達しそうになったとき、ヘラクレスがぶっ壊したドアの穴から妖艶な女性の声が聞こえた。

「面接会場は、こちらでよろしかったかしら♪」

驚いた面接官が顔を上げると、パラパラと緑色の鱗粉を巻き散らした派手な女が艶然と微笑んでいた。「面接にエントリーした、ヘラ・ベオークよぉん。うふ」。

そう言うと、ヘラ・ベオークはずかずかと面接会場に入ってきて、ドカリと椅子に腰を掛けた。(またスゴイのが来たぞ)と面接官はため息をついた。

面接官 「で、ではヘラ・ベオークさん。今回、エントリーした動機をお聞かせ願えますか?」

言われたヘラ・ベオーク、わざとらしく脚を組み替えると、濡れたまなざしで面接官を見つめながら網タイツを直す仕草をした。面接官が「ゴクリ」とツバを飲み込んだのを目ざとく確認しつつ、ヘラ・ベオークは答える。

ベオーク 「あら、つれないことを訊くのね。私が欲しいくせにぃ♪

面接官、呆気にとられながらも質問を畳みかけた。「で、では、ベオークさんの特技は?」。間髪入れずに、ヘラ・ベオークが答える。

ベオーク 「男たちをすべて、私色に染めること……♪ ジュピタージェネシスで、も、も、ぜ~んぶ私と同じ緑色になるのよ♪♪」

面接官は思った。明らかに性格に難があるが、この女性は使えるかもしれない……と。そこで、「後日、合否の判定をお知らせします」とヘラ・ベオークに伝え、この日最後の面接希望者を会議室に招き入れようとした。

面接官 「ん? 最後は、5人の合同面接になっているな。……では、つぎの皆さん、会議室にどうぞー」

すると会議室の外から「はーい!」「はーい!」「はーい!」「はーい!」「はーい!」という元気な声が響き、運動会の行進のようにゾロゾロと女の子が……。

 

「ドリヤードです!」

「ドリヤードです!」

「ドリヤードです!」

「ドリヤードです!」

「ドリヤードです!」

面接官、(・_・;)←こんな感じで表情をなくし、椅子に座ってパタパタと脚を振るドリヤード軍団に小さな声で別れを告げた。

「ド、ドリヤードさんは、間に合ってます…………」

 

大塚角満Twitterアカウント→@otsuka_kadoman

大塚角満(おおつか・かどまん)……週刊ファミ通、ファミ通コンテンツ企画部副編集長。編集業務のかたわら、執筆活動を精力的にこなしており、多数の連載記事を持つ。著書に、『モンスターハンター』シリーズのプレイ日記をまとめた『逆鱗日和』シリーズが9作、『ダークソウル』のプレイ日記をまとめた『折れてたまるか!』シリーズが2作品ある。現在、ファミ通.com上でブログ“大塚角満のゲームを読む”、“『ドラゴンズドグマ』で暮らす”、アメーバブログで“大塚角満のブログ”などを連載中
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