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3.11東日本大震災をきっかけに企画開始! エネルギー問題と向き合う『エネシフゲーム』

2014-03-29 12:00 投稿

シリアスゲームだから可能になったこと

皆様は“シリアスゲーム”というジャンルをご存知だろうか。教育、医療用途など、エンターテインメント性のみを目的とせず、社会問題の解決を主目的として制作されるゲームのジャンルである。

今回紹介する『エネシフゲーム・インタビューズ』も、そんな“シリアスゲーム”のひとつ。“エネルギー問題が楽しみながらわかる”というコンセプトで制作された本作は、3.11の東日本大震災をきっかけに企画された。

有志による非営利のプロジェクトとして、2011年6月に小関昭彦氏がスタート。ゲームを利用してエネルギー問題の解決に貢献できないかといった検討をはじめ、同年8月にはfacebookのイベントページでゲームを制作するための支援者、協賛企業、制作スタッフの募集を開始した。

そして趣旨に賛同するメンバーが集まり、ゲームの開発がスタートする。

それぞれの立場に立ってリサーチ

エネルギー問題には数多くの人が違う立場で関わっており、考え方やポリシーは異なる。それぞれの正義、主義主張を知ることが大切だ。そのため本作の開発にあたっては、実際にエネルギー関連に関わっている人物にインタビューを行っていったという。

そしてプロジェクト開始から約3年、東日本大震災があった2011年3月11日から3年が経とうとしていた2014年3月10日に、Android版『エネシフゲーム・インタビューズ』がリリースされた。

当初は『エネシフウォーズ』というタイトルだったが、“ウォー(War、戦争)”では“対立”というイメージになりがち。そこで、ゲームを楽しみながらエネルギー問題の解決の糸口を計るというコンセプトから、『エネシフゲーム・インタビューズ』というタイトルに変更したという。

プレイヤーは新米記者の高村として、エネルギー関連の識者や反原発デモの参加者など、異なる立場からエネルギー問題を考える登場人物にインタビューを行っていく。被災地である福島を訪れ、現地の様子を調査するなど、数々の取材にを通じて、高村(プレイヤー)自身がエネルギー問題に関する各者の主義主張を理解していくという趣旨になっている。

ゲーム中に登場するインタビューアーには、衆議院議員の河野太郎氏や歌手の加藤登紀子氏など、実際の取材対象者が実名で登場する。それにより、これまでにない現在進行形で進むドキュメンタリーゲームとしての色合いも強くなった。

ストーリーの要所要所では、専門用語に関する補足や、写真、状況をわかりやすく表現した図などが紹介される。これらを読み進めることで、自然とエネルギー問題に対する見識が、より深く理解できるような作りになっている。

ゲーム内では要所要所にプレイヤーの考えを問う選択肢が登場する。ここでの選択によってゲームの流れが大きく変わるわけではないが、高村(プレイヤー)自身の考えを整理する手助けになっている。このあたりのバランス感覚が絶妙で、ゲームを楽しみながらエネルギー問題について勉強できていく。

正解よりも考えることに焦点を

筆者もひと通り本作をプレイしたのだが、自分が一方的な情報ばかりを鵜呑みにしており、さまざまな立場からの意見を殆ど知らなかったことを痛感させられた。そして異なる立場の識者のインタビューを読み進めるうちに、自分の考え方に変化が現れることもあった。

エネルギー問題はセンシティブな問題で“これが正解”という答えはない。そのぶん、ひとりでも多くの人が、さまざまな立場の主義主張を知り、自分の頭で考えていくことが重要となっていく。『エネシフゲーム・インタビューズ』は、そんな考えるきっかけのひとつに、確実になる存在だろう。

難しいテーマであるし、とっつきにくいと思われるかもしれない。それでもゲームという形式も手伝い、敷居は低くなっている。ふだんファミ通Appの記事で紹介しているアプリとは毛色の違う作品だが、読者にもぜひプレイしていただき、自分なりにエネルギー問題を考えるきっかけにしてほしいと思う。

「エネシフゲーム」製作プロジェクトのホームページはこちら

エネシフゲーム・インタビューズ

ジャンル
アドベンチャー
メーカー
「エネシフゲーム」製作プロジェクト
配信日
配信中
価格
無料
対応機種
Android 2.3 以上

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