アソビズムの長野支社が魅力的すぎるので紹介したい
2014-02-18 20:10 投稿
“長野ブランチプロジェクト。”本格始動!
『ドラゴンリーグX』や『ドラゴンリーグA』、『ドラゴンポーカー』など、スマホ向けのヒットアプリを手掛けるアソビズムが、2013年4月16日に発表した“長野ブランチプロジェクト。”(※関連記事はこちら)。このプロジェクトは、アソビズムの東京オフィスはそのままに、長野にアソビズムの支社を設立し、自然いっぱいの場所に働く環境と時間を作ることで、世界へ向けて“オモシロイ”を発信していくことを目的としたもの。ゲーム開発はもちろんこと、ワークショップやキャンプなど、人材を育てる寺子屋のような側面も持ったプロジェクトなのだ。
2014年2月14日、同プロジェクトの拠点となるアソビズム長野支社の完成披露パーティーが開催。地元長野はもちろん、東京や県外からも多数の関係者やメディアが長野支社を訪れた完成披露パーティーにファミ通App編集部が潜入。長野支社の社内の様子と完成披露パーティーの模様をお届けする。
元旅館だった建物を利用したアソビズム長野支社
アソビズムの長野支社は、もともと由緒ある旅館を利用しているため、外観も内装も古民家のような落ち着いた雰囲気を醸し出している。
1階は旅館の玄関を雰囲気を残した入口を始め、スタッフが夕食などを作ることができるようにキッチンも完備。さらに来賓の応接とリラックスルームを兼ね備えた茶の間もあり、都心にあるようなオフィスとは一線を画す構造だ。
スタッフの作業場は建物の2階にあり、現在5名ほどの少人数が働いているという。作業場には現代風のオフィス用の椅子やデスクと、木造と窓枠が同じ空間にあるという不思議な雰囲気!
長野伝統芸能でおもてなし!
ここからか完成披露パーティーで行われたイベントを一挙に紹介。アソビズム代表取締役の大手智之氏夫妻の挨拶に始まり、鏡割りや太鼓の乱れ打ち、獅子舞など、長野らしさを織り交ぜたアソビズムらしいおもてなしで来賓を楽しませていた。
“長野ブランチプロジェクト。”の展開について大手氏を直撃!
完成披露パーティーの対応で多忙の大手氏。ファミ通App編集部は、その大手氏に時間をもらい、独占インタビューを実施した。今回、長野に支社を置いた狙いや“長野ブランチプロジェクト。”の今後の展望について聞いた。
――まず、なぜアソビズムの支社を長野に設立しようと考えたんですか?
大手智之氏(以下、大手)理由はたくさんありますが、東京からも近くてこれだけ大自然に囲まれている、第2の都市に成り得るくらいの立地はなかなかない。アクセスの良さや立地といったロケーションがわかりやすい理由ですね。
――大手さん、もともと長野に所縁があったんでしたっけ?
大手 まったくないです(笑)。注目したキッカケは長野にある幼稚園ですね。すごく山の中にある森に囲まれた幼稚園なのですが、そこで子どもたちが年中泥だらけになって遊んでいる幼稚園です。一昨年、天外伺朗さんというAIBOを作られた方と食事をしたときに、そこの幼稚園について「おもしろいから行ってみるといいよ」と勧められて。実際に行ってみたら山登りとかキャンプをやっていてハマっちゃって。自分もこんな幼稚園に行きたかったなと思うようになり、自分の子どもをこういうところに通わせてあげたいなと思ったのがひとつのキッカケですね。よく考えてみたら、幼稚園だけじゃなくて長野のような大自然の中で仕事できたらすごく楽しいなと思うようになり、具体的に長野支社について考えていきました。
――いいなと思ってから引っ越すまでのスパンはどれくらいでしたか?
大手 えーと……引っ越すぞと決めるまでは1ヵ月でしたね(笑)。
――都心に住んでましたよね!? 決断早い(笑)。東京への名残惜しさはなかったんですか?
大手 まったく(笑)。だってこの雰囲気ですよ? すごく楽しいじゃないですか!
――このオフィスはもともと旅館だったようですが、どうして旅館を改装してオフィスにしようと?
大手 この建物は明治に作られて、100年近くの歴史がある旅館なんです。じつは当初は、森の中にオフィスを作りたかったんですよ。それこそ30000坪の土地があって、そこに森のオフィスを作りたかったんですが、なかなかいい出会いがなくて。そんな中、じつは長野には古民家や蔵が余っていて、リノベーションするとすごくいいオフィスになるという話を聞きました。実際何軒か見学してみたらすごくいい雰囲気で、こういうところで働いてみたくなっちゃって。それでこの旅館を見つけて改装して長野支社にしたんです。この場所が第一歩ですよね。この場所を足がかりして、時間をかけて森のオフィスを探そうと思っています。
――いまのところ、この長野支社のスタッフは何名なんですか?
大手 5名ですね。いまの業務はわかりやすいところで言うと『ドラゴンリーグ』や『ドラゴンポーカー』のサーバー系のバックアップ。あとはエンジンの開発です。東京本社にいて実験や研究、エンジンのライブラリの整備をやっている人間もいるのですが、結局繁忙期になると「おまえ、そっちの作業はいいからこっちを手伝って」と引き抜かれてしまう。そうするとライブラリが後回しになってしまうので、物理的に本社から離れた場所でしっかり時間をとってライブラリを整備するほうが、長い目で見ると効率がいいんです。
――ところで求人はどうやって?
大手 ふつうにリクルートさんで(笑)。
――そうなんですか(笑)。Uターンというわけではなく、もともと長野在住のエンジニアさんを取ったんですか?
大手 ふたつのパターンがあります。おもしろいのが、長野に戻りたくて仕事を探していたけど見つからず、東京に戻って働いていた人間。その人間は新聞に求人を出したらすぐに連絡が来て「ゲーム会社に務めているんですけど長野でやりたいです」と。もっとおもしろいのが、沖縄に引っ越して悠々自適に過ごしていた長野出身の人間がいまして、やっぱりゲーム会社に行きたいけど沖縄にはないらしく、長野ブランチができると知ってすぐに長野に戻ってきて「いっしょにやらせてください」と連絡が来ましたね。ですから、意識の高い人間が多い。ある程度東京で実績も経験値も積んでいるけど、自分が働く場所は長野だと思っている人間が多いですね。5人中4人が長野出身者ですから。
――長野で仕事をしてみて、正直何か不都合に感じる部分もあったりしませんか?
大手 長野側の観点から見るとないですね。プログラマーどうしはメッセンジャーなどでやり取りをしているので。ただ、東京の本社側から見ると迷惑がかかっているのかもしれないですが(笑)。
――あそこにいる東京本社のスタッフさんが苦笑いしていますよ(笑)。ゆくゆくは長野支社でもゲーム開発のラインを敷く予定はあるんですか?
大手 そうですね。やはりゲームも作りたいと思っています。
――大手さんがこのオフィスでいちばん気にいっている場所ってどこですか?
大手 いっぱいあるんですけど、1階の掘りごたつが置いてある茶の間が好きなんです。あそこでゴロゴロとニュートンを読んでいるのが好きなんですよ(笑)。
――働いているっていったほうがよくないですか(笑)。今回の完成披露パーティーには長野市長を始め地元の方々が多数参加していると思いますが、どうやって長野での人脈をつなげていったんですか?
大手 会社を長野に作ろうと考えたとき、まずは僕自身が住まないとダメだなと思ったんです。というのも、住んでいない人間が何か言っても嘘くさいじゃないですか。ですから実際に長野に住んでドブ掃除をしたりご近所付き合いをして、地域と密着して初めて認められるものだと思うんです。それを実践しているだけですよ。長野の方に最初に教えてもらったことがあって、1年間長野に住んで玄関の前に野菜が置かれなくなったらダメだからねと。そういう風に心遣いをしてもらえるということは、それだけ受け入れてもらえているということ。おかげ様で、いまでも玄関の前に野菜やお米、林檎などを置いていただけているので、とてもありがたいと思います。
――ところでこの長野支社を拠点として、今後どのように発展させていく予定ですか?
大手 とにかく僕らでできることはたかが知れているので、地域の方々をどんどん巻き込んでご協力していただいて、そのパワーをいい意味で活用していければいいなと思いますし、逆に僕らのことも利用していただければ。たぶん、それが今後発展していくためのいちばんの近道だと思います。
――そういえば寺子屋のような形でエンジニアを育てたいと聞きましたけど。
大手 そこは半分以上僕の趣味なんですけど(笑)。僕は新しいことが大好きで、昔からギーク(※コンピュータやインターネット技術に深い知識を有する)でして、新しい商品等をどんどん買ってしまうんです。自分で調べるだけだとおもしろくないので、どうせならそれらの知識を伝道師として伝えていきたい。その一つがゲームプログラムです。それを若い子たちに伝えていきたいなと。そういう活動をする中で、長野で仕事をしてもいいかなという人が増えていったらいいですね。いま長野で活躍している方はみんな東京に行ってしまうんです。そうではなく、長野で起業する人をもっと増やしたい、クリエイターが長野に来て起業するくらいのノリにしたいと思っています。これはもう10年プランでやっていきたいですね。
――ありがとうございました。今後のアソビズムの長野での展開を楽しみにしています!
※アソビズム 長野ブランチ プロジェクト。公式サイトはこちら
番外編・ファミ通App編集部、帰京までの道のり
アソビズム長野支社の完成披露パーティーの取材を終えたファミ通App編集部の面々(中目黒目黒、女尻笠井、百人乗っても稲葉)。パーティー開催時間が夜だったので、この日は長野に宿泊し、2014年2月15日日中の新幹線で東京に戻る予定……だった。しかし、テレビやネットなどでニュースになったように、長野県は2014年2月15日から100年に1度の大雪に見舞われ、長野新幹線は上下線ともすべて運休。
帰れないとは思っていなかった編集部の面々は、急きょもう一泊するためにひとまず宿探しをすることにしたが、同じように帰れなくなった人たちも宿を探していたため、長野市内のホテルはどこもかしこも満室。この雪の中、野宿することを覚悟したところだったが、じつは笠井の大学時代の友人が長野在住とのこと。藁をも掴む思いでその友人を頼り、地元の人しかわからないであろう穴場の宿泊施設(スーパー銭湯)を発見し、事なきを得た。
ここは出張から旅行へと気持ちを切り替え、長野を満喫するしかないと決心した編集部の面々は、名物の蕎麦を食べ、おいしい地酒を飲み、スーパー銭湯の温泉で体を温めるなどして時間を潰した。真昼間からお酒を飲んで「こんなことしてていいのか? 仕事しなくていいのか?」という考えも一瞬よぎったが、土曜日だし問題なし! 東京のことも仕事のことも忘れて、その1日は長野の魅力を骨の髄までしゃぶりつくした。
きっと明日は帰れると信じて。
しかし、翌2月16日も大雪の影響でダイヤが乱れて走った新幹線は始発と夜に走った数本のみ。そのわずかな新幹線に乗ろうと長野駅には大勢の観光客が詰めかけ、とても帰れる見込みがない。
そう察した編集部の面々。前日の教訓(あきらめるなら早めに決断)を活かし、午前中でこの日の新幹線で帰ることを断念し、再びスーパー銭湯の宿泊施設を予約。もはやスーパー銭湯のスタッフの方々にも顔と名前を覚えられるほどで、こちらも長野に親戚ができたような錯覚と安心感を覚えた。
この日も前日に引き続き、長野旅を堪能。観光名所のひとつ“善光寺”でお戒壇巡りの体験やおみくじを引いたり(3人中ふたりが凶という散々な結果)、またしてもおいしい蕎麦を食べたり、温泉で(以下、省略)。
結局、東京に戻れたのは2014年2月17日の夕方。1泊2日の予定がまさかの3泊4日の出張となったが、長野で過ごしたこの4日間は編集部の面々にとっては貴重な体験となった。
おいしい食べ物やお酒、善光寺を始めとするすばらしい観光スポット、そして何より地元の人たちの温かさこそ長野の魅力だと感じることができた。また、連日温泉に浸かったためか、編集部の男3人は無駄に肌がすべすべになるなど、温泉の効果も抜群! 長野滞在中はお蕎麦をつまみにお酒を飲んで、その帰りにラーメンを食べるなど、とりあえず食っちゃ飲み、食っちゃ飲みで確実に太ってしまった。魅力抜群の長野でひとつ懸念材料があるとすれば、料理もお酒もおいしすぎることだろう(笑)。
そんな長野に支社を置くアソビズム。きっと今後、アソビズムが生み出す新たなアソビが長野の魅力のひとつとして数えられる日が来るのではないだろうか。ファミ通App編集部も長野に支部を置きたいので、とりあえず編集長、長野に住んでください!
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