【新作情報】ノビヨ&イトケンが楽曲提供した『オーシャンホーン』は名作の予感 900円の価値あり!

2013-11-14 19:48 投稿

強烈なインパクトをもたらす良作

ドイツの開発会社FDG Entertainmentから配信された『オーシャンホーン – 未知の海にひそむかい物』がすばらしい1本でした! 植松伸夫氏と伊藤賢治氏が楽曲を提供した海外メーカーのタイトル、ということで配信前から注目されていた本作ですが、実際にプレイしたところ、いいのは楽曲だけじゃありません。僕らが子どものころに遊んだ“ゲーム”が帰ってきた。そんな印象のゲームです。

▲ゲームが始まるといきなり飛び込んでくるのがコレです。やはりこのおふたり推しなのは間違いないようで。

子どものころに遊んだゲームらしいゲーム

ひと言で言うと『ゼルダ』インスパイア系のゲーム。クオータービューの3Dマップを移動しながら敵と戦い、フィールドの仕掛けなどの謎解きを行いながら先へ進んでいくというシステムです。敵を倒すとクリスタル(経験値)を入手し、一定値貯まるとレベルアップして、体力が回復してコインなどを入手できます。

▲ヴァーチャルパッドはナシで、ボタンらしいボタンは右下のアクションボタンのみ。移動はどこでもスワイプタイプで、攻撃や壺などのピックアップにアクションボタンを使う。
▲タルをスイッチの上に置くとトビラが開くという仕掛け。もちろんこんな仕掛けは序の口で、このさきもっと頭を使うようなものが待ち受けているのだろう。
▲メニューはマップをタップすると開く。横に流れるUIは珍しいが、使いやすい。

グラフィックもご覧のとおり非常に美しい。単純にリアルというわけではなく、ゲームっぽいままキレイになったという印象。四角いパーツを組み合わせましたという形のフィールドは、ゲーマーなら逆にテンションアップでしょう!

フィールドには高低差があり、段差を登ることはできず、降りる場合も1ブロックぶんくらいしか降りれないので、行きたくても行けない場所があるもどかしさも。もちろんゲームを進めると行けるようになったり、工夫してたどり着く楽しみもあります。

▲ちなみに浅瀬には入れますが、ライフが減って死にます(笑)。今後入手するアイテムか何かを使うと水の中でも大丈夫になる、ってことでしょうか?

ストーリーは王道……だがそれがいい

旅立つ父親を追って冒険を始める主人公。島を歩き回り、敵を倒しなが洞窟の奥へ進み、母の形見のネックレス、父の残した剣と盾を見つける……というのはファンタジーRPGのベタすぎる展開です。でもそれを音楽や演出のうまさでグッとくるものに仕上げているのはすごいですよ。

▲父が出て行った数年後から物語は始まる。だが、「なんでテント暮らしなの!?」とツッコんだのは筆者だけではあるまい。
▲母のネックレスとともに手に入れる父の残した装備品。いい感じの王道っぷりですが、乗せられます。
▲世界を旅しなければならない理由が語られます。プレイヤーのテンションをうまーい具合に上げていってくれるんですよね。
▲物語が進むと主人公はいくつもの島を渡り歩くことになります。島間の移動はオートですが、邪魔なものを銃で撃ちながら進むという簡単なアクション要素も入っています。

総括:これはさまざまな意味で挑戦作です

本作の価格は900円[税込]。まずフリーミアム全盛の昨今では、有料アプリ自体が珍しいのです。しかも、App Storeスタート当初ならいざ知らず、いまではコンシューマータイトルの移植作でも遠慮して1000円以下にしたりしていますから、オリジナルタイトルでこの値付けというのは非常に挑戦的だと言えます。(「いいゲームなら高くても売れる」という時代はもう終わっているというのがスマゲに関わる人の共通認識なんです)

ですが、僕は本作をプレイして「900円の価値はある」と思いました。まだまだプレイしたい、このさき何が待っているのか、どんな仕掛けがあるのだろうと興味は尽きないです。父親が旅に出るオープニングのシーン、なぜか涙が出そうになりました。ベタと言ったストーリーなのに何故でしょう。音楽なのか、グラフィックなのか。タイトルロゴが出てきたとき、震えました。

基本無料のゲームもたしかに素晴らしいものはたくさんあります。でも、僕は今日久しぶりに“ゲームを買った”気がします。お金を出して買ったゲームは最後までプレイしたくなりますよね? というわけで、僕もそろそろ冒険に戻ります。

オーシャンホーン - 未知の海にひそむかい物

メーカー
FDG Entertainment
配信日
配信中
価格
900円[税込]
対応機種
iOS 5.0 以降。iPhone、iPad および iPod touch 対応。 iPhone 5 用に最適化済み

Amazon人気商品ランキング 一覧を見る

最新記事

この記事と同じカテゴリの最新記事一覧