やっぱり俺は高校野球が大好きだ! 『栄冠へのキセキ』インプレッション

2013-09-30 19:00 投稿

あの夏よもう一度! いや二度三度、もっとでもいいや!!

東京、それも多摩地方の典型的なベッドタウン出身のせいか、生まれてからこのかた、地元への関心などほぼ皆無な俺だが、年に2回、強烈な地元愛が発動する。春夏の甲子園(※1)である。

テレビで“西東京代表、○○高校”などとアナウンスされると、不思議と胸の奥底から熱い西東京魂(※2)が湧いてくる。西東京代表の選手がひとつ空振りするたびに「あぁ……」と嘆息し、相手チームの打球が外野へ飛ぶたびに「あぁっ!」と悲鳴を上げるのだ。ちなみに、出身校は2回戦敗退の常連(※3)なので、地元とはいえほかの学校を応援することに何のためらいもない。

そんな有様なので、甲子園が終わってもしばらくは“甲子園熱”が冷めることはない。「あのとき、あぁしていれば……」と、脳内シミュレーションで、熱い夏が1ヵ月くらい何度となくくり返されることになるのだ。そんな弱みにつけ込むかのようにリリースされたのが、Mobageの『栄冠へのキセキ』である。

※『栄冠へのキセキ』公式サイトはこちら

※1 正確に言うと、春の“選抜高等学校野球大会”と夏の“全国高等学校野球選手権大会”。ちなみに、春は毎日新聞社、夏は朝日新聞社がそれぞれ高野連と共催しているという違いがある。
※2 書いてみた本人が言うのも何だが、そんな言葉があるのだろうか?
※3 東京や神奈川など、学校数が多い地区は半数近くの学校が2回戦が初戦となる。つまり、2回戦敗退の常連ということは……。

▲マンガ風のイベント演出も楽しい。

 

自分の名前をつけて本気出せ!

ゲーム内容について。まず好きな地域を選び、自由に名前をつけた自分の学校の野球部を率い、練習と試合をくり返すというもの。詳細は過去の記事(“『栄冠へのキセキ』 理想のチームに向けての第一歩! 序盤の展開をお届け”)を参照してほしい。

もちろん、学校名は地元の名前を入れて“多摩水産”とした。魚屋っぽい響きがお気に入りの校名だ。念のためググってみたが、実在する校名ではないようだ。

▲スポーツ新聞風の演出が楽しい試合結果画面。変に恥ずかしがったり、逆にユニーク過ぎる名前をつけてしまうとここで後悔することになる。

ちなみに本作では、3日サイクルで練習→予選→大会と日程が進み、その間は体力の続く限り練習を行っていいことになっている。つまり、やる気さえあれば限界まで能力を高めることができるのだ。初期のチームでは、一部の選手(※4)を除いてほとんどが★ひとつの“並”の選手だが、限界まで育ててスキルを活かしたオーダーを組めば、そこそこ勝てるようになる。とくに、能力のひとつ“精神”などは練習で試合をこなせばいくらでも上積み可能だ。

▲限界まで育てても若干残念な感じの能力ではあるが、スキルも活用すればそこそこ活躍してくれる。

元来、永遠の“サボリぐせ”がついている俺にとっては、ちょっとがんばればすぐ限界まで育って満足感を与えてくれる★ひとつの選手はむしろありがたい存在。“チケット”を使って育成効果をアップさせたりすれば、より短時間で育てられる。

▲チケットを使えば、練習効果をアップさせられる。コンボが5を超えたあたりで組み合わせると、効果は絶大。Eランクの能力なら1回の練習で1上がることも。

さらに、本作ではオリジナル選手を入学させ、使うことができるようになる。今回は、ファミ通Appに掲載する記事だということで、“ファミ モバ男”なる名前をつけてみた(※5)。しかし、プレイしてみて気づいたのは「どうせ本名じゃないし、あまり成績がよくなくてもいいや」という逃げ道ができてしまい、いまひとつ育成に気合が入らない、ということだった。これが本名だと、「俺がこんなにデキないわけがない」と危機感を抱き、もっと本気で育成に励んでいたはずである。

▲初期選手では貴重な★3の選手。そこそこ成長して活躍してくれるはずなので、名前もちゃんとしたものをつけてあげよう。

※4 チュートリアルで天王寺が引退したあとは、桐島、そしてボーナス選手の中畑清とオリジナル選手、合計3人の★3選手がいるが、あとはほとんど★1選手。
※5 つけたときは「仕事だししょうがない」と思っていたが、後でひどく後悔することになった。

 

勝っても負けても、3日ごとに新しいチームが始まる

だいぶ言い訳がましい文章が続いたが、じつは全国行きの切符は逃したことがない我が多摩水産高等学校。なにしろ、全国大会には予選で10回勝てば、たとえ何回負けても出られるのだ。あとは本選で勝つのみ。初戦の相手を見ると、チャートで全項目上回っていた。ひょっとして、ウチは強いのか。気分はすっかり小倉全由氏(※6)である。ところが……。

「ちょ……!!!」

待っていたのは、まさかの初戦敗退。詳細を見ると、自慢の守備陣が5エラーもして、ピッチャーは自責点ゼロのまま2-3で敗れていた。調子に乗ってごめんなさい、小倉監督……。

▲このあと、脳内エアー記者会見で「選手は悪くない、すべては監督である私の責任です!」と涙ながらに語った俺。

強くても負ける(※7)。まぁ、これも高校野球の醍醐味なのだ。

と、3日おきに一喜一憂をくり返しながら、今日もまた全国制覇に向けて新入部員を鍛えている。選手育成も機械的に行われるのではなく、さまざまなイベントが絡んで悲喜こもごもな展開が待っているので、代替わりしてまた一からの育成をすることになっても、意外に飽きが来ない。特別目新しいシステムこそないが、土台はわかりやすくしっかり作られているなという印象である。

▲成功すると全能力が2ずつ増えるが、失敗すると逆に1ずつ減ってしまう、某ゲームの“ダイジョ●ブ博士”のようなハイリスク・ハイリターンなイベントが発生するおじいさん。

甲子園の熱冷めやらぬ、で始めた本作であるが、いまやこちらのほうに夢中になってしまっている。本物の高校野球は1年経たないと新しいチームにならないけれど、本作なら3日で新しいチームになるので、間髪入れずに楽しめるからである。実在選手のイベントも次々と始まっているし、このままそこそこいいチームを維持していきながら、お目当ての選手(※8)が出たらまた本気を出していこうと思っている。(記事:ギャルソン屋城)

※6 高校野球の強豪校“日大三高”野球部の監督(2013年8月現在)で、全国制覇も成し遂げたことのある名将。
※7 といっても、弱ければやっぱり負ける。「負けに不思議の負けなし」とはよく言ったものである。さすがノムさん。
※8 我が広島東洋カープのW前田(前田智徳、前田健太)などを切に希望。どうすか? ディー・エヌ・エーさん!!!!!

栄冠へのキセキ

メーカー
ディー・エヌ・エー
配信日
配信中
価格
アイテム課金制
対応機種
iPhone、Android
備考
※Mobageへの登録が必要です。

Amazon人気商品ランキング 一覧を見る

最新記事

この記事と同じカテゴリの最新記事一覧