[連載第4回]【対戦動画あり】戦略性のないカードゲーはもううんざりな方へ贈る 『アルカナ・マギア』

2013-06-28 16:45 投稿

■運営者に訊いた! ガチ対戦も!!・前編

本格的なカードバトルが満喫できる『アルカナ・マギア』の魅力を、ライターのジャイアント黒田が全8回に渡ってお伝えする当連載。4回目となる今回は、運営者のインタビューとともに、本作の対戦機能を使って彼らと行った“ガチンコ3本勝負”バトルの模様を大公開! インタビューやバトルの解説には、実戦で役に立つ情報が満載なので、最後までお見逃しなく!!

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●ふたりのキーマンが『アルカナ・マギア』を語る

まずは、『アルカナ・マギア』の日本での運営を手がける、株式会社ベクターの丹部成樹氏と黒澤淳一郎氏のインタビューをお届けします! おふたりには、本作を日本でローカライズしようとした理由や、製作秘話などのさまざまなエピソードをお訊きしました。

株式会社ベクター
オンラインゲーム支援本部
QC部 部長 兼 タイトル戦略室 室長
丹部 成樹
株式会社ベクター
タイトル戦略室
黒澤 淳一郎

――まず、日本で流行っているソーシャルカードゲームと異なり、ゲーム性を重視する本作は、受け入れられるかどうか心配もあったと思うのですが……。

丹部 私自身、ソーシャルカードゲームに課金をしていたことがありましたが、遊んでいるうちにだんだん物足りなくなってくるんですね。それと、スマートフォンなどのモバイル端末と、カードゲームの相性は非常によかったので、“マジック:ザ・ギャザリング”といったトレーディングカードゲームが好きな方にも、受け入れられてもらえるんじゃないかと。もちろん、難しすぎると遊ぶ人を選んでしまうので、ソーシャルゲームよりも遊び応えがあって、トレーディングカードゲームほど敷居の高くない、ふたつの中間的な位置づけのゲームを目指しました。

――そう言われると、本作のバランスは絶妙ですよね。ちょっとルールを覚えるだけで、本格的なカードバトルを体験している気がして。

丹部 本作のバトルでユーザーの方たちが判断するのは、「手札のカードをどのタイミングと順番で戦場に出すか」ということだけですから。カードを出した後は、攻撃を行う、スキルを使うといったことをすべてコンピュータが自動で行ってくれるので、バトルが複雑化していないんです。

――でも、カードを出す順番と、いいカードを引く運の強さが勝敗に大きく影響するので、自分の力でバトルに勝った気持ちになれるんですよね。あと、チュートリアルやヘルプの機能が丁寧で、純粋なトレーディングカードゲームファン以外の方を、非常に大事にされているなと感じました。

丹部 そうですね。そこは弊社としても気をつけているところになります。トレーディングカードゲームを遊んだことがない方でもわかりやすいように、日本版ではチュートリアルを追加したりしています。

――そういったところも好印象だったからこそ、中国発のこの作品を日本でローカライズしたのでしょうか?

丹部 じつは、私が海外のデベロッパーが作っているゲームを評価して、日本でサービスインするかどうかを選定する部署にいまして。ファンタジーとカードゲームということで、日本でも親和性が高いですし、実際に中国版を課金してプレイするほどハマッてしまい(笑)、このタイトルは日本でもけっこういけんじゃないかと思いました。

――そもそも中国の開発メーカーは、どのような経緯で本作のような本格的なカードバトルのゲームを製作したのでしょうか?

黒澤 確認しましたところ、“本格的なカードバトル”とまでは考えていないそうです。本作を手掛けるにあたって、彼らも日本のカードゲームをかなり調べたそうですが、ソーシャルゲームに“遊戯王”や“マジック:ザ・ギャザリング”のように戦略性の高いものがなかったので作ってみようと。ただ、シンプルなカードゲームが多くある中で、本格的なものだと敷居が高くなってしまいますよね。そこで、先ほど丹部が述べたようにバトルをほとんどオートにして、幅広いユーザーが楽しく遊べるような作りにしたそうです。

――“マジック:ザ・ギャザリング”だけでなく、“遊戯王”も研究されていたんですね。
黒澤 開発の方と話しているときも、“遊戯王”の話題が自然に出てきたりしていたので、かなり研究しているみたいですよ(笑)。

――なるほど。あと、バトルのプレイ内容を動画で確認できるのは、とても参考になるユニークなシステムだと思いましたが、もともと実装されていた要素なのでしょうか?

丹部 これは、中国のゲームでは多く取り入れられている要素なんですよ。この仕組みがあるおかげで、自分が勝てないときにほかのユーザーはどうやってクリアーしているのか、攻略情報を確認できるんですね。それを本作にも採用した形なんだと思います。

▲攻略のアイコンをタップすると、履歴が表示され、選んだバトルの内容が再生されます。どのようなカードを出していたのかチェックできるのも非常に便利!

――カードのデザインも特徴的ですが、どれくらいのカードが実装されているんですか?

黒澤 サービス当初に実装されたのは167枚です。現在、中国だと220枚程度実装されていて、日本でも今後のアップデートで随時追加していく予定で、ひと月に3、4枚のカードを追加するつもりです。ちなみに、ダウンロード数が伸びてくれると、そのたびに記念イベントのカードをプレゼントできると思いますので、ぜひ周囲の方にインストールを進めていただけるとうれいしいですね(笑)。

丹部 今度、10万ダウンロードを超えたことを記念して、ユーザーの方全員にここでしか手に入らない新規のレアカードを1枚、プレゼントしたいと思います(※インタビューは6月19日に実施)。

▲そのときにプレゼントされたのが、前回も紹介した“半鹿人の護衛”。待機時間が4と比較的少ないうえ、強化すると役に立つスキルを使えるようになるのも大きな魅力だ。

――新しいカードが登場するとなると、起用するイラストレーターさんや、他作品とのコラボも気になりますが……。

丹部 もちろん、随時考えておりまして、いま準備を始めている最中ですね。

――楽しみにしておきます! お話は変わりますが、初心者向けにゲームのコツをお聞きしたいのですが。

黒澤 基本的には、マップ進めていくともらえるカードをデッキに組み込んでいくだけで、マップ3くらいまでは攻略できる難易度になっています。とくにオススメなのが、エルフの術師。このカードをレベル5まで成長させると、かなり使えますよ。あとは壁役として使えるカードを戦場の左側、回復役のカードを右側に配置するように意識してください。

――だんだんゲームに慣れてきたら、どういう風にデッキを組むといいでしょう?

丹部 中盤ぐらいから、強力な攻撃手段だった魔法を反射したり、無効化するスキルを持ったカードが出てきます。“束縛”などのスキルで相手を行動不能にするとか、そういったデバフ系のスキルをうまく使うのが攻略のコツになりますね。

――“束縛”のスキルは、いやらしいですよね(笑)。僕もそのデッキを作ってみたので、ぜひ対戦をお願いします!

黒澤 おもしろそうですね。やってみましょうか。

そんなワケで運営者との対戦が実現! 
結果やいかに!?
インタビューは次回の後編に続きます

 

●ジャイアント黒田vs黒澤氏のガチンコ3本勝負!

ここからは、私ジャイアント黒田と、黒澤氏が下記のルールでデッキを組み、フレンドの対戦機能を使ってバトルを行った結果を動画つきでお伝えします。

対戦ルール
①プレイヤーレベルは30
HP3610、最大コスト90
カード枚数8枚、ルーン3枚)

②使用できるカードとルーンの
最大レアリティは★3まで

③カードのレベルは5、ルーンはレベル1のみ使用。同じカードは最大3枚まで組み込める
3つのデッキをそれぞれ用意し、
3戦して勝ち星の多い方の勝利!

今回、僕が用意したデッキは、束縛デッキ、蘇りデッキ、狙撃デッキの3つ。レアリティが★3まで、レベル5まで強化可能ということで、手持ちのカードの中からテーマにそったカードを選び、能力やスキルが強力なものを優先してデッキに組み込んだ。

ただ、ルーンに関しては、それほど力を入れていなかったので、★1の中から発動しやすさを優先して選ぶことに。これが、勝負の命運をわけることになろうとは、このときは予想もしていなかった……。

ちなみに、レベル30当時のデッキのレベルを残していなかったので、下記の写真はレベルが高くなっているが、動画を見ていただければレベル30どうしで対戦したのがわかるはずである。

束縛デッキ
カード:ナイトメア×3、半鹿人の勇者×2、タランチュラ×2、エルフの術師
ルーン:毒沼、熱波、火炎

▲“束縛”や“降臨:束縛”のスキルを持ったカードで編成。うまくスキルが決まると、相手を行動不能にできるので、好き放題攻撃できるはず!?

蘇りデッキ
カード:結晶ゴーレム×3、骸骨の射手×3、骸骨の戦士×2
ルーン:毒沼、熱波、火炎

▲HPがゼロになった後、一定の確率で復活できる“転生”のスキルを持ったカードで構成。死んで生き返ってもらうことが前提なので、あえて回復のスキルを持ったカードを入れていない。

 狙撃デッキ
カード:エルフの盗賊、ノームの射手×3、骸骨の射手×3、エルフの術師
ルーン:毒沼、熱波、火炎 

▲反射や無効化されない“狙撃”でダメージを奪っていくデッキ。エルフの盗賊を3枚にしたかったが、手持ちに1枚しかなかったので断念……。

対戦相手の黒澤氏は下記のとおり。見た目重視の華やかなデッキもあり、開発者の余裕が感じられる。果たして、勝負の行方はいかに!?

エントデッキ 
カード:雷のエント×2、氷のエント×2、炎のエント、エントの護衛×2、エルフの術師
ルーン:飛翔、雷雲、春風 

▲エントが攻めてくるイメージで作ったデッキです。パッと見はネタっぽいですが、種族を精霊に統一しているので、スキルで効率よく強化できる分、理にかなっていると思います(黒澤氏)。

反撃デッキ 
カード:ノスフェラトゥ×2、黒ガーゴイル×2、獅子王×3、エルフの術師
ルーン:渦巻、怒涛、深淵 

▲“反撃”や“反射”を持ったカードで編成しています。攻撃を受けたときも相手にダメージを与えていきますよ(黒澤氏)。

おにゃのこデッキ 
カード:恋する女騎士×2、氷の魔法少女、見習い聖騎士、重装甲騎兵×2、エルフの司祭×2
ルーン:台風、清泉、岩晶 

▲いわゆる“お約束”ということで(笑)。こちらもネタっぽく見えるかもしれませんが、攻撃、回復、補助の役割のバランスが取れています(黒澤氏)。

 

●そしていよいよ対戦へ!(注:キャプションはネタバレ解説です。動画が観られない方はどうぞ)

1回戦:束縛デッキVSエントデッキ
(ネタバレ解説)

▲束縛が発動すれば楽勝のはずが、ほとんど発動せず……。逆に相手の戦場のカードはスキルとルーンの効果でどんどん強くなり、手をつけられない状態に。ジャイアント黒田のデッキは何もできない一方的な試合展開となった。

 

2回戦:蘇りデッキVS反撃デッキ

(ネタバレ解説)

▲ジャイアント黒田の負けられない2回戦。その想いが天に届いたのか、気持ちいいくらい“転生”が発動! 倒しても倒しても墓場から蘇ってくるカードに圧倒され、黒澤氏のデッキはついに力尽きた……! 

 

3回戦:狙撃デッキVSおにゃのこデッキ

(ネタバレ解説)

▲キュートなおにゃのこたちが、狙撃されまくる構図を夢見たジャイアント黒田であったが、能力とスキル効果に気をとられ過ぎてしまい、待機時間が4のカードばかりを編成するという平凡なミスを犯す。その結果、相手のおにゃのこカードに圧倒されてしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

というワケで2勝1敗で黒澤氏の勝利!

【勝った黒澤氏のコメント】
「負けられないという気持ちで望んだので、勝ててホッとしました。最初、ジャイアント黒田さんのデッキを見た時に少しビビったのですが、ルーンの差でなんとか勝てました。ルーンは勝敗を分ける大事な要素なので、プレイヤーの皆さんもデッキを組む時に注意してみてください。また、相手を目の前にして対戦すると、違った盛り上がりをするのでオススメですよ。」

勝負の模様は、動画で確認していただいた通り、2勝1敗で黒澤氏の勝利! 1回戦目と3回戦目は、目も当てられないほどの大敗を喫してしまい、腕の差を見せ付けられました……。ルーンをしっかり準備していなかったことは悔やまれますが、ルーンがよくても結果は変わらなかったかも。

ですが、結果的に負けてしまったとはいえ、目の前でくり広げられるバトルに興奮しまくり! とくに2回戦の蘇りデッキのように、こちらの思惑通りにスキルが発動して勝利できると、かなり爽快です! この対戦は、“友達”になったユーザーとなら誰とでも行えるので、自分たちでルールを決めて、対戦で盛り上がってみてください!!

アルカナ・マギア

メーカー
ベクター
配信日
配信中
価格
無料(アイテム課金制)
対応機種
iPhone 3GS/4/4S/5 iPad2/3/Retinaモデル/iPad mini

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