【OGC 2013】良質なコンテンツを提供するために、セガネットワークスが進むべき道

2013-03-16 04:10 投稿

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●セガネットワークスの事業戦略とは?

一般社団法人ブロードバンド推進協議会(BBA)による、ブロードバンドコンテンツの総合カンファレンス“OGC 2013”が東京・ベルサール神田にて開催。ここでは、セガネットワークス 執行役員 事業本部長 岩城農氏による講演をお届けする。

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▲セガネットワークス 執行役員 事業本部長 岩城農氏。

 

岩城氏は、まずはセガネットワークスの概要から説明。セガネットワークスは、2012年7月2日に設立。セガの100%子会社で、その前身はモバイルニューメディア事業部となる。ちなみに、岩城氏がセガに入社したのが約6年半前で、以前はクレジットカード会社に勤務していたという。セガネットワークスの社員数は2013年3月1日時点で321名。内訳は事業(編成/運営、マーケティング、渉外、事業インフラ[分析/インフラetc])が44%、開発(開発プロデュース、ディレクション、プランニング)が50%、経営(経営スタッフ)が6%だという。開発に関しては内製、協業、セガ本体の3種類があり、AAA(トリプルエー)とされた重点タイトル『デーモントライヴ』や『キングダムコンクエスト』シリーズは内製としている。

岩城氏は、同社の持つ強みについて「グループ全体で1000名を超える優秀な開発部隊」、「家庭用、業務用市場で築き上げた多様なジャンル×IP」、「ベンチャー企業を凌駕するスピードと実行力」、「専門家集団とセガ開発力の融合」の4項目を挙げた。グループ全体については、同社がコンシューマー、アーケード、PCで長年蓄積してきたゲーム作りに対する思想やプロセス。ジャンル×IPは、各カテゴリで多彩なジャンルの作品を世に送り出してきたことだという。

一方で、後者ふたつに関しては「これから踏み出していく領域」という岩城氏。ベンチャーに関しては、成長著しいスマートフォン市場に対応するために備えなくてはならない要素。その実現に必要とされるのが「専門家集団とセガ開発力の融合」で、岩城氏は「自前主義に陥りがち。よく社内でも言っているが、市場が多様化するからといって人材が多様化する必要はない。それぞれ専門性を高め、スタンドプレイどうしがからみあい優秀なチームワークを発揮し実行していけばいいんです。これは社内外を問いません。唯一の目的は、良質なコンテンツを届けることなんです」と言い切る。

▲昨年7月に設立されたセガネットワークス。事業部の人材については大半が中途採用だという。

 

●好調な事業展開 ~世界中のユーザーにセガブランドを体験していただく~

従来実績では、145ヵ国中77ヵ国でグロス総合1位を獲得したといい、アプリ単位では70%がTOP30入りしたというセガネットワークス。主要タイトルとして挙げられたものは以下の通り。各IPの特性にあった適性ジャンルにも力を入れているといい「世界中のユーザーにセガブランドに積極的に触れていただくように展開していく」とコメントした。

【主要タイトル】
・『キングダムコンクエスト2』(MMORTS)。全世界で350万ダウンロードされた『キングダムコンクエスト』の続編。すでに80万ダウンロード突破。
・『デーモントライヴ』(協力対戦型バトルRPG)。iOS初のMOBAタイトル。2013年2月28日リリース。
・『ドラゴンコインズ』(新世代コインRPG)。リリース4週で40万ダウンロード。近日中に大型アップデート実施。
・『ボーダーブレイク mobile -疾風のガンフロント-』(カード育成RPG)。最大20vs20のリアルタイムバトル。1週間で10万ダウンロード突破。
・『Sonic Dash』(3D Infinite Run)。圧倒的なクオリティー。3月7日で30万ダウンロード。※日本未配信
・『ソニック&セガ オールスターズ レーシング』(レース)。1000万ダウンロード突破。世界87ストアでグロスTOP10入り。
・『ソニックジャンプ』(ジャンプ・アクション)。発売5ヵ月で750万ダウンロード突破。

 

▲世界中で好評を博しているセガタイトルの数々。好調な事業展開をアピールした。

 

●ポートフォリオ ~クライアント型フリートゥプレイに力を入れていく~

続いて岩城氏は、タイトルポートフォリオの説明へ。岩城氏は、「ポートフィリオにはいろいろな考えかたがあると思う」と前置きしつつ、XY軸(縦軸と横軸)で構成されたタイトルポートフォリオを提示。縦軸はクライアント(アプリ)かブラウザかで、横軸は売り切りか、F2P(フリートゥプレイ=基本プレイ無料)に分類されている。岩城氏は「いま非常に盛り上がっているのは右下(ブラウザ型F2P)」と説明。理由として、“間口が広く参加しやすい”、“洗練されたビジネスモデル”、“利用者にもなじみ深い王道ジャンル”などが挙げられるという。セガネットワークスより2013年3月26日リリース予定の『チャンピオンフットボール』がこのタイプにあたる。

一方、左上の位置する、いわゆる売り切り型のアプリは、iOS初期を彩ったモデル。セガ総力をあげて開発したといい、多数のタイトルがリリースされたという。この分野では、今後は“温故知新”をテーマに、有力なIPを、新しいユーザーインターフェースや体験、システム、遊びかたなどで提案していくという。

右上のクライアントベースのフリートゥプレイモデルについては、「ここはふたつにわかれています。いわゆるAAAタイトルと呼ばれるスマートフォンやタブレットの限界に挑んだタイトルと、クオリティーは高いがライトユーザーでも直感的に遊べるタイトルです。いずれにせよ、しっかりと時間をかけて、より楽しんでいただけるタイトルを準備していきたいです」といい、「PCオンラインゲームに近い特性を持ったタイトル群。ここには非常に力を入れています。我々だからこそ作れるジャンルであろうと思っています」とコメントした。

▲クライアント(アプリ)型F2Pに注力。岩城氏は「我々だからこそ作れるジャンル」と力強く言い切る。

 

●今後のおもなタイトル

・『チャンピオンフットボール』(サッカーシミュレーション)。『WCCF』開発チームによるサッカータイトル。全国通信対戦。3月26日リリース。事前登録受付中。
・『ぷよぷよクエスト』(パズルRPG)。『ぷよぷよ』+RPG+ギルド。事前登録受付中。
・『運命のクランバトル』(カードバトルRPG)。韓国版リリース。事前登録大盛況。韓国市場にも続々とタイトルリリース予定。

▲今後リリース予定のセガネットワークスタイトル。韓国向けにも続々と新作をリリースしていくという。

 

 ((取材・文/豊臣孝和)

 

※セガネットワークスの公式サイトはこちら

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