【注目アプリレビュー】Androidでもおバカ炸裂! 乾いた心を潤す恋愛サプリ『VitaminX』

2012-10-23 18:33 投稿

●手応えのある変化球恋愛ゲームを求める貴女に!

世は恋愛ゲーム戦国時代。たいていのシチュエーションは遊び尽くしちゃったなぁ……という貴女にはこの『VitaminX』がオススメです。本作は、家庭用ゲームソフトで人気を博した同タイトルの移植作。キャラクターが個性的であることはゲームにおいてとても大切なことですが、本作には一筋縄ではいかない個性的なキャラクターばかりが集まっています。新人教師となって個性の塊である生徒たちを教育し、絆を深めながら卒業に導きましょう!

▲攻略対象キャラクターの6人は、いずれもイケメン(ひとり美少女が混ざっているように見えますが)ばかり! ただし、イケメンが全員知的で穏やかで社会的だと考えているとケガをしますよ……。

▲プロローグでは全員と出会うことができます。ただ、その第一印象は正直言って最悪。ここからどう仲良くなっていくのか……プレイヤーの頭脳と恋愛力、そして包容力が試されます。

●新人教師、念願の担任決定という甘い罠
主人公は、学校の先生。まだ若く、経験も浅い主人公ですが、遂に念願の担任を持つことになりました。喜び、生徒たちとの熱いスクールライフを夢見ますが……その夢は、着任初日で空中分解します。端的に言いますと、手に負えない問題児たちを押しつけられたのです。有名進学校なのに、どうにもならない成績下位の生徒が集められた“ClassX”、その中でもとくに問題のある6名の生徒、通称“B6”の教育を任されてしまいました。B6の“B”の意味は……すぐに判ります。本来ならブチ切れて退職してもいい状況ですが、周りの先生方も主要キャラに劣らぬ個性派揃い。彼らに励まされるうちに、怒りも忘れてしまいます。いっそ全員攻略対象にならないかと思いますね(笑)。

▲主人公にClassXを押しつけた張本人の校長先生。光り輝いています。無責任さとうさんくささ満載ながら、その演劇がかった喋り口調でなんだか許せてしまいます。

▲職員室で机を並べる先生方も、実はみんなイケメン。ギャンブル好きだったり、口が悪かったりしても生徒思いの先生たちです。攻略対象でないのがもったいない!

▲彼らが問題児たち、通称B6。メンバーの仲は良く、学校の敷地内に勝手に屋敷を建て、授業を受けずにいつもそこでたむろしています。フリーダム……。

B6のメンバーと会話をすると、すぐになんだか噛み合わないことに気がつくはず。パンは木に実るものだと本気で言い張っています。そう、B6のBは“BAKA”なのです! 小学生でも知っている一般常識すら持ち合わせていないB6のメンバー。6人のうち、だれかを徹底して指導すれば、おのずとほかの生徒も付いてくるだろう……ということで、ひとりを選択することに。プロローグの内容を参考に、つきっきりで指導をしたい生徒を選びましょう。今回は、一見美少女に見える女装男子“風門寺悟郎”くんでプレイ。女装男子を攻略できるゲームなんてそうありません!

●その行動……素なのか、わざとなのか!?
画面内には“TSUKKOMI”と“THROUGH”というボタンが常設されています。男の子たちが会話の中で間違った知識を喋ったら、すかさずツッコミ! だけど、毎回ツッコんでばかりだとスネられてしまうので、ときにはあえてスルーしてあげることも大切。バランスが大事なのです。それにしても主人公のスルーポーズ、なかなかのジョ●ョ立ちですね。

さて、悟郎ちゃんの教育を担当することになったわけですが……教育以前の問題でした。補習の約束破りまくり、すぐに逃走行方不明! あーもどかしい!! 攻略対象キャラが主人公に惚れ込み、だいたいいつも会えるあま~いゲームとは一線を画します。正直、序盤は恋心をくすぐられることが少ないっ! ただし、母性本能はくすぐられます。

▲泣いちゃうほどに勉強が嫌いな悟郎ちゃん。ちなみにこれは嘘泣きです。こちらを困らせ、油断させては逃走します。ああ、困った子……。
▲「ポペラ」が口癖。これは彼が作った言葉らしいので、使われている場面を見て想像で意味を察してあげてください。
▲れっきとした男の子なのですが、私服までもが女の子……。彼のスチルイラストは、後半にいくにつれてさまざまな属性のファンを刺激するはずです。

物語を進めると、彼が逃走する理由は、絵を描きたいからだということが分かってきます。プロ並みのイラストを描き、それを街角で売ることを日課としているようです。逃走した時は、たいていいつもイラストを売っている場所に行くと会えるという行動パターンも見えてきます。そうなればこっちのもの。捕獲してビシッと教育しましょう。イラストを描くことに専念させてあげたいな……という親心がなくもないのですが、こちらにも卒業させなければならないという使命があります。あくまで教師として節度を守って接しようとする主人公と、甘えんぼでその節度をぶっ壊そうとしてくる悟郎ちゃん。授業からは逃げるけど、主人公のことを決して嫌ってはいないようです。また、時折見せるさみしそうな顔も気になる……! ぜひ終盤まで遊んで、悟郎ちゃんのヒミツをのぞいてみて下さい。

▲月末になるとテストが行われます。テストは全部で6教科。しかもけっこう難しい! 問題に挑むのは、もちろんプレイヤーです。釈然としないものがありますが、クイズ感覚で楽しみましょう。
▲真面目な問題ばかりかと思いきや、ゲームに関する問題がいきなり出されることも! ツッコミやスルーもしなければならないので、ゲーム中は油断できません。……というか、これのどこが数学!?

さて、プレイした感想ですが、テキスト量や選択肢、クイズなどのやり応えは充分。ボリュームがあり、がっつりと楽しめます。キャラが個性的で、プレイ中の油断も禁物ですから、飽きるタイミングもありません。ただ残念だったのは、このスマートフォン版にはキャラクターボイスがないということでしょうか。さらに、スタミナなどに関するバグが障壁となりました。しかし、11月上旬に、スタミナ及びセーブデータが消失するバグのアップデートが行われるとの朗報が! プレイ環境もゲーム評価のうえで大切なポイントですから、アップデートでしっかり修正されていることを期待しています。せっかく、ゲーム内容もボリュームも素晴らしい作品なのですから! (岩崎ヒロコ)

VitaminX

メーカー
エムティーアイ
配信日
配信中
価格
月額315円[税込み]
備考
dメニューおよびmopitaへの会員登録が必要

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