Softbankとイー・アクセスが経営統合! 国内シェア率2位へ浮上か?

2012-10-02 00:09 投稿

●年内にはイー・アクセス完全子会社化
 10月1日未明、Softbankとイー・モバイルブランドを展開する通信会社イー・アクセスが経営統合をするという旨を発表した。統合は、Softbankがイー・アクセスの株式を購入するという形で行われたため、イー・アクセスは事実上子会社化された形となり、年内には完全子会社化される見込みだという。このたびの経営統合により、Softbankの契約者数はKDDIを抜いての3911万人、国内2位のシェア率を得ることになる。さらに、2社は年内中に4000万回線契約という目標を発表。これが実現すると、NTTドコモ、KDDIにとっては脅威な存在になるだろう。

●経営統合により、Softbank、イー・アクセスはどう変わる?

業界3位と業界4位の通信会社が経営統合することにより、私たちユーザーにはどのようなメリットが発生するのか?

まずは、かねてよりユーザーから指摘されているSoftbankの回線状況の改善が挙げられる。Softbankがプラチナバンドを獲得したというニュースは、いまだ耳に新しい。今回の経営統合は、それに加えイー・アクセスが所有する周波数帯、基地局が利用できる流れとなる。これにより、Softbankが有する周波数帯は、900MHz帯、2.1GHz帯に加え、イー・アクセスが所有する1.7GHz帯、700MHz帯の大きく4種ということに。併せて、イー・アクセスが所有する電波基地局も共有することになるため、電波のカバー面積が大幅に増えることとなる。現在流行の兆しが見える、第4世代通信方式の利用により、よりトラフィックが圧迫される可能性が示唆される昨今、利用可能な周波数帯、および基地局が増えるのは純粋にトラフィック緩和に繋がる。iPhone 5対応LTE対応基地局は、両社を合わせて2013年3月までに30000局になる見込みだという。

さらにSoftbankは、豊富な周波数帯の獲得を受けて、テザリングの開始時期前倒しを発表。これまでは2013年1月15日開始予定となっていたが、2012年12月15日へと前倒しする。また、iPhone 5のパケット通信量による速度制限規制の緩和も発表されており、これまで速度制限対象を月1.2GB超過時としていたが、1GB/3日間(各社共通)へと変更。ユーザーにはメリットの多い経営統合になりそうだ。

では、イー・アクセス側のメリットはどれほどのものか? 着目すべき点は、先述にもあるSoftbankが獲得したプラチナバンドにある。イー・アクセスもプラチナバンドを所有してはいるが、それはごく限られた帯域となっている。そのため、イー・アクセスは、前回審査に掛けられ、Softbankが獲得した900MHz帯の獲得に申請をしていた。残念ながら獲得はならなかったが、今回の経営統合により、イー・アクセスも900MHz帯が利用できるようになる。それに加え、LTEに対応する周波数帯も、自社が持つ1.7GHz帯のほか、Softbankが保有する2.1GHz帯が使えるようになるのだ。このため、イー・アクセスユーザーは、Softbankの2.1GHz基地局が利用できるようになり、より幅広いエリアでの通信が可能になるという。

Amazon人気商品ランキング 一覧を見る

最新記事

この記事と同じカテゴリの最新記事一覧