【大塚角満の熱血パズドラ部！】第21回『グラビトンアースドラゴン 完成！』

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●グラビトンアースドラゴン、完成！

皆さん、何も言わずにコレを見てやってください。

｢ああ、フレンドのか｣

｢いいフレンド持ったね｣

なんて声が聞こえてきそうですが…………違いますよ！！！　コレ、正真正銘、俺が作ったモンスターなんです！！！　ついに“グラビトンアースドラゴン”が完成したんですよぉぉぉぉおおお！！！！

思い起こせば数日前。新たな進化用素材“ドラゴンフルーツ”を発見して、我がプラントアーミーズのポイントゲッター・アースドラゴン君がさらに進化することを知った。しかし、こちらのコラムにある通り進化用素材は揃っていたものの当時の俺のアースドラゴンのレベルは36で、進化条件のレベルMAX（なんと70）には程遠い状態にあった。レベル36まで育てるだけでも数週間の時間を費やしているのに、今後は1レベル上げるだけでもさらに大量の経験値とお金が必要になる（レベルの上昇に比例して必要経験値とお金も上がるからね）。

｢こりゃ、レベルMAXまで育てきるのは来年のいまごろでは……｣

グラビトンアースドラゴンのいかついイラストを見ながら、俺は絶望的な嘆息をついた。そして無理矢理｢どうせほかの人たちも、新ドラゴンはなかなか手に入れられないだろう｣と思い込み、グラビトンアースドラゴンへの思慕の情を心の奥底に封印したのでありました。

しかし、全国のパズドラーの熱意は俺の想像をはるかに超えるものだった。まもなくフレンドリストに、グラビトンアースドラゴンとともに導入された新ドラゴンたちがズラリズラリと並ぶようになったのである。メテオボルケーノドラゴンにサンダーホーリードラゴン、カオスデビルドラゴンの名前もチラホラ見える。そこで｢せっかくなので｣と連れ出すと、高いHPと特大ダメージのブレス攻撃でまぁ頼りになるったらない……。“寝た子を起こす”とはまさにこのことで、俺はさきほど封じ込めたばかりのグラビトンアースドラゴンへの感情をズリズリと心の押入れの中から引きずり出し、むずがる赤ん坊をしかりつけるような口調で改めて宣言した。

｢どんな犠牲を払ってでも、アースドラゴンを進化させるぞっ！！！｣

さあ忙しくなってきたぞ。

さて、レベル36から70に成長させるまでに、果たしてどれだけの経験値とコインが必要なのか？　ちょっと計算してみようと試みたところ、答えどころか数値を導き出すやりかた自体も頭に浮かばなかったので、｢とにかく天文学的な経験値とコインが必要である｣という文学的な解釈で心を落ち着ける。

しかし、万年金欠の俺に、そんなコインも経験値もあるわけがない。

ところが“いま”だったら、さほど苦労することなく莫大な富を手に入れることができるかもしれないのだ。この論拠となっているのは……そう！　『パズドラ』70万ダウンロード記念の“メタドラゴルドラ連日出現キャンペーン！”だ！！　これは、経験値や資金稼ぎに最適のモンスター、メタルドラゴン＆ゴールドドラゴンが、5月18日～5月25日までの期間中は毎日出現するというもの。運よくこのダンジョンで“キングメタルドラゴン”や“キングゴールドドラゴン”を手に入れた日には、アラブの石油王も真っ青な経験値とコイン（キングゴルドラは売却値30万！）を入手できるのである！！　このチャンス、逃すものか！！

5月19日の土曜日。俺は朝から『パズドラ』を起動してスペシャルダンジョンを睨み続けた。メタドラorゴルドラダンジョンが始まったらひたすらそこに入り浸り、可能な限りの乱獲を試みようと思っていたのである。メタドラダンジョンだったら、とっ捕まえたモンスターどもはすべて、アースドラゴンに喰わせる。ゴルドラダンジョンでキングゴルドラを捕獲できたら、何匹かは売って資金にしちゃえばいい。

スタミナは、もちろん満タン。

しかも、もうちょっとでランクアップできるところで“寸止め”してあるので、いいタイミングでランクが上がり、スタミナは全開になるに違いない。もう完璧。我がパズドラプレイのベクトルは、完全にグラビトンアースドラゴン完成に向かっていると言えた。

しかし、なかなかメタドラダンジョンはやってきてくれない。

午後1時過ぎ。前日の深酒の余波がやってきてついついウトウトしてしまい、気が付くと時計の針は午後4時を指している。

｢ししししまったっ！！！　まさか寝ちまうとは！！　誰かに一服盛られたか！！！！｣

まわりに誰もいないので被害妄想（？）もいいところなのだが、このときの狼狽ぶりは自分がちょっとかわいそうになるほどだったね。メタドラがやってきたのかどうか、ダンジョンに尻尾の跡でも残っていればあきらめもつくが、そんなものはあるわけがないので、俺は再び“監視の人”となった。

するとまもなく、願いが天に通じたのか、待ちに待っていたメタドラたちが俺の世界になだれ込んできたではないかっ！！

｢キ、キタッ！！　メタドラダンジョンだ！！　よーし、メタドラどもを片っ端からアースドラゴンのエサにしてやるぞ！！｣

言うが早いかダンジョンに侵入し（事前に光属性中心のパーティーを作ってあった）、1回目の探索を行う。そして首尾よく2匹のキングメタドラを手に入れて帰還し、そいつらを一瞬の躊躇もなくアースドラゴンに喰わせてしまった。静かな居間に、レベルアップの軽快な音楽が鳴り響く。

テ～レレレレレレ～～ッ！

テ～レレレレレレ～～ッ！

テ～レレレレレレ～～ッ！

テ～レレレレレレ～～ッ！

テ～レレレレレレ～～ッ！

テ～レレレレレレ～～ッ！

テ～レレレレレレ～～ッ！

うひょー！　いいねいいね！！　景気がいい話だね！！　さあどんどんいくぞぉ！！

こうして俺は、4回、5回……とメタドラダンジョンに潜り、あっという間にスタミナを使い果たして（ランクアップ分もね）、ついには家宝として一生とっておこうと思っていた魔法石もつぎ込んでダンジョン探索を継続させた。まるで家の金に手を付けてしまったような罪悪感を覚えたが、グラビトンアースドラゴンを誕生させるにはこれくらいの犠牲は目を瞑らなければいけないのである。

そして1時間後－－。

決死の努力の甲斐あって、ついにアースドラゴンのレベルをMAXにさせることができてしまった！　ここここれでいよいよ、夢にまで見たグラビトンアースドラゴンが誕生するのだ！！！

俺は震える手で“進化合成”の項目を選んだ。続けてアースドラゴンを選択し、進化させようとすると……！

……ってオバケ（精霊のことね）が1匹足らねえじゃねえか！！！！！　さ、さっきまで確かにいたのに！！！　どこに行っちゃったんだよぉぉぉぉぉおお！！！

ちょっと冷静になって考えてみたところ、どうやら俺は機械的にアースドラゴンにモンスターを合成させていくうちに、重要な進化素材のひとつだったエメリットまで食わせてしまったようなのだ。

｢むつつつつつつつッッ！！＞＜｣

言葉にならない沈痛な悲鳴を飲み込みながら、俺は初期ダンジョンの“木のダンジョン”に潜っていった。出るか出ないのかもよくわからない、緑のオバケを求めて……。

で。

それから1時間ほども時を費やし、俺はようやくエメリットをとっ捕まえた。さあ今度こそ、アースドラゴンが進化するぞ！！　……その瞬間がコレだっ！！！

俺は速攻で目黒に、写真付きのメッセージを送った。｢これ！！！！！｣とだけ書いて……。すると1分後に｢！！！！｣という感嘆符が送られてきたあと、こんなメッセージが表示された。

｢大塚さんの友だち、スゴイっすねー｣

……いや友だちじゃなくて俺のだから！！！！！！！

ケッ。いいよいいよ。べつの友だちに自慢するから。

続けて俺は、連鎖の得意なM神に｢これ、スゴくね！？｣という写真付きのメッセージを送信した。すると……。

｢おお！！！　友だちのですね！？｣

なんで誰も、信じてくれない……。

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パズル＆ドラゴンズ

対応機種	iOS／Android
価格	無料（アプリ内課金あり）

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ジャンル	RPG／パズル
メーカー	ガンホー・オンライン・エンターテイメント
公式サイト	https://pad.gungho.jp/
公式Twitter	https://twitter.com/pad_sexy
配信日	配信中
コピーライト	(c) GungHo Online Entertainment, Inc. All Rights Reserved.

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