自由度の高い都市発展シミュレーション『My Country』

2012-02-01 21:25 投稿

●自分だけの街を作り、大きく発展させよう!
タイトルからしてド直球なのでわかりやすいが、本作は俗に言う『シムシティ』タイプの都市育成シミュレーションゲームだ。このゲームで言う”Country”は、「国」ではなく「土地」もしくは「地方・田舎」ぐらいの意味。思い切り砕けて訳せば「ウチの田舎」とでもなるだろうか。

そんな「田舎町の町長さん」となったプレイヤーが為すべきことは、そこにさまざまな建物を建て、人を集め、税収その他を得て、さらに町中に設備を増やして、町を大きくしていくこと。ある意味根気のいる作業ではあるが、少しずつ”自分だけの町”ができあがっていくのを見るのは、よほど短気な人でない限りうれしいもの。とくに、後述する理由からも、本作は暇を見ては少しずつちまちま進めていくプレイスタイルがオススメだ。

 

▲本作にはプレイヤーの”レベル”が設定されていて、さまざまな行動をすることで、少しずつ経験値が入り、レベルが上がる仕組みになっている。レベルが上がれば作れる建物も増えるのだ。
▲最初は用意されたエリアの整備を進め、そこの土地がある程度建物などで埋まってきたら、隣接する土地を買い取って整備し、町をより大きくしていくのだ。

●良き町作りのためには金がいる。動かし難い現実がココに!

『My Country』を開始すると、美人秘書さんがチュートリアルを兼ねて親切丁寧にプレイヤーを導いてくれる。ふむふむ、ある程度の道路と建物が最初からあるわけね。で、とりあえず作るべき建物というのが……タクシー会社!?

少々驚いたものの、冷静に考えてみると納得がいく選択だ。

本作には鉄道敷設の要素はないので、基本的には交通機関の主役はクルマが務める。「ならば、バスを」と思うかもれないが、バスの路線を運営するにはこの時点では資金その他が圧倒的に不足している。ゆえに、とりあえずの”足”を確保するためのタクシー会社建設とあいなるワケだ。

しかし、ひと口にタクシー会社を作ると言っても、お金を払って建物のアイコンをマップ上に置いてハイ終了、というワケにはいかない。ここが本作のやけにリアルなところなのだが、ゲーム中の時間の流れは現実とある程度同期しており、建物の建設を始めてから実際に建つまで、それなりに時間がかかるのだ。

もっとも、これを早める方法はある。ゲーム中で稼げるお金ないしリアルマネーを換金した通貨によって、建設中の建物に余分に払いこめばいい。現実で言うなら、特急料金を払って工事の完成を急がせたってところだろうか。うーむ、シビア。さらに、タクシー会社を運営するにはタクシー運転手を最低ひとりは雇わないといけない。無論、それにも金が必要。無事にタクシー会社が営業を始めて、人の流れができたと思ったところで、街の人々からいろいろな要望が上がってくる。

「街の発展のために工場を誘致しよう!」

「やっぱりエコのために緑が欲しいわね!」

「電力が足りませーん! 発電施設を増やしてぇ!」

はいはいはい、やりますよやります、順番にね。順番……って、ちょっと待てって! いまはお金がないんだから!!

いやぁ、久々に『シムシティ』シリーズを遊んだときの、市民の我がままっぷりを思い出した。あのシリーズでは、「真面目に働くと、市長ってホント忙しいんだなぁ」と痛感させられたものだが、その時とよく似た”振り回される”感覚に、なんとも懐かしい気分に。そして、「金がないのは首がないのと同じや」と言う有名な言葉をしみじみ思い知らされた。

もっとも、本作の場合、少しずつプレイしていけば、よほどのことがない限り(たとえば、分不相応な建物をいきなり建てて予算がほぼ0になるとか)、赤字経営でゲームオーバー……という事態にはならないはずなので、その点は初心者にもやさしい作りと言える。税の集金は原則的に手動。一定時間ごとに緑の$マークが出ている建物を回って、一軒一軒回収していくことになる。町長と言うより税務署の下っ端っぽいこの作業も、慣れると楽しいものだ……金づる、シノギ的な意味で(笑)。

▲チュートリアルは要素はあるものの、無視して好きなように運営することも一応可能。ただし、チュートリアルの課題を達成すると、ボーナスのお金や経験値などがもらえる。
▲街の総発電量は発電施設の種類と数で決まり、その発電量を超える建物は作れない。
 
▲公園、緑地などの”緑”も重要。電力同様、緑の量に余裕がないと、建物が建てられなくなる。
▲集金作業の際、税金と同時に経験値も獲得できる。また、特定のアイテムがもらえることもあり、これらのアイテムは人材雇用に必要となる。

■基本操作

本作は、おもに画面の左横と左下に配されたアイコンをタップして、建物の建設その他を実行することでゲームを進めていく仕組みとなっている。左下のいちばん左のアイコンが”建物”アイコン。すべての作業の基本となる、最重要コマンドだと言ってよいだろう。その右のアイコンでは、道路の敷設や建築物の撤去、水場の作成等が可能。左から3番目が雇用人材のリストで、ここから新たに人を雇うこともできる。いちばん右は、まとめて税を徴収したり建物の契約を更新したりできる。

一方、左横のアイコンは、おもに「現在やるべき課題」が表示されている。課題は、新しいものから4つまで表示され、それ以外は5番目のアイコンをタップすれば一覧として表示される仕組みになっている。

▲画面右横のアイコンは、ゲーム表示関連のメニュー。画面の拡大縮小や、建物の表示・非表示の切り替え、スクリーンショット撮影などができる。
▲税収作業は、$マークの出ている建物をタップすればオーケー。また、各建物をアップグレードしたいときも、同様にタップすことでサブメニューが開く。
▲雇う職種によって、必要なアイテムが決まっている。アイテムは収税時に建物から獲得できるほか、直接お金で購入することも可能。

本作は、税金や建設所要時間のこともあるので、ガッツリ根を詰めてプレイすると言うより、のんびり少しずつ町作りを進めるほうが無難。

純粋に自分の都市育成を楽しむほか、ある程度町が大きくなったら、スクリーンショット機能で撮った自分の町を友達に見せたり、知人の町に遊びに行って建築作業を手伝ったりすることもできる。プレイヤーどうしが互いの町に出かけるのも、個々人の趣味がわかって楽しい経験だろう。

▲他の人の街でお手伝いした場合、手伝う側もお金と経験値が得られるWIN-WINなシステム。

【My Country】
メーカー:Cooper Media
配信日:配信中
価格:無料
対応機種:Android 2.1 以上

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