Boris and the Dark Survivalの概要

耳を澄ませ近づく鼓動を回避せよ

30年ぶりに訪れた古巣の制作スタジオは廃墟同然。

そこに設置されていた巨大な機械からインクが吹き出ると同時に現れた怪物、“インクベンティ”に襲われる男の戦いを描いたサバイバルゲーム『Bendy and the Ink Machine』のスピンオフタイトル『Boris and the Dark Survival』がスマホで登場だ。

本記事ではクォータービューで描かれるステルスを駆使した恐怖の探索、本家と変わらぬレトロな世界観の魅力を紹介する。

鼓動を聞き分け素材を集めるステルス体験

1通の手紙をきっかけにかつて働いていた制作スタジオを訪れたヘンリーが、そこで生まれたキャラクター“ベンディ”にそっくりな怪物と遭遇。『Bendy and the Ink Machine』ではその恐怖に立ち向かい、旧友でありスタジオの代表を努めていたジョーイの行方を追った。

そして今作では本家でも登場したキャラクターの1つ“狼のボリス”を操り、新たなベンディの驚異に対抗していく。

本家でボリスの秘密基地だった場所を拠点に、エレベーターで下った地下フロアを探索。指定される6つの素材を集め、再び秘密基地に戻るまでが主な流れ。

1人称だった本家からクオータービューに視点を変えているが、セピア調でレトロな雰囲気はそのまま。カートゥーン風の世界観を遜色なく楽しめる。

また、丸印のロッカーはベンディを回避するセーフゾーン。マグカップ印のマシンにはボリスのスタミナを回復するベーコンスープが入っている。

ボリスの秘密基地はもちろん、こうしたデザインは本家を連想させる抜群の効果を発揮。ボリスの登場と合わせてホラーテイストが増していったチャプター3で感じた恐怖が蘇ってくるのだ。

なお、最後の素材を回収するとベンディが急接近。狭い通路や部屋では回避するのがとても難しい。

そこでオススメしたいのが脱出口となるエレベーターに近い素材を最後に、遠方の素材から優先していく立ち回りだ。

点在するセーフゾーンの確認はもちろん、少しでも確実な退路を確保しておこう。

隠されたアーカイブを巡るやり込み要素

地下フロアにはそれぞれレベル設定があり、ランダムで突入先が決定。生還するたびに1日が経過していく世界をくり返す。

そんな本作において日付のカウントは単なる目安。今回筆者がプレイした範囲では、20日目までプレイしたがエンドロールは流れなかった。

ただし、それでは何の目標もなくおもしろくない。

そこで注目したいのがダイヤル式のロッカーに隠されたレコードやスクラップといったアーカイブをコンプリートするやり込み要素だ。

なお、7つで完成するスクラップの絵柄は本家ボリスの秘密基地でも確認できる。

筆者が今回集められたのは5つ。

7つ全部を揃えたときどんな変化が発生するのか、日本語ローカライズ化を期待しつつ、エンディングの有無などもうしばらくボリスといっしょに地下フロアの探索を続けていく予定だ。

P.N.深津庵
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